【本編完結済】未来樹 -Mirage-

詠月初香

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2章

11歳 -火の極日2-

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精霊やあやかしは居るのに魔法は無い。そんな世界なので、様々な問題が起きた時の解決方法は基本的に物理的なモノになります。またそんな世界だからこそなのか、私が小説を読んで想像していた以上にこの世界の人たちの肉体は強靭で、病気への抵抗力は前世とほぼ同じか衛生環境が低く栄養という概念が無い所為で少し低いぐらいですが、切り傷や刺し傷や擦過傷といった外傷にはとても強く、回復も驚くほどに早いのです。

そんな外傷に強いこの世界の人たちですが、更に特筆すべきはが本当にある事です。前世でも村の子供たちが転んで怪我をした時、お年寄りたちはヨモギやチドメグサを取っておいでと言って、その草で血止めをしてくれたものですが、この世界の薬草の効能は前世とは比較にならない程に高く、止血用の薬草はあっという間に出血を止めてくれますし、切り傷も浅いものなら難なく直してくれます。前世ではゲームや漫画の中にしか存在しなかった魔法のような効果をもたらす薬草やポーションが、この世界では普通にあるのです。

そんな魔法のような薬が、今、すぐに、必要なのです!

「止めないで、つるばみの怪我を治す薬が必要なの!」

扉へ向かう私の肩を掴んで桃さんが引き留めますが、その腕を振り払って更に進みます。私が1人で薬を取りに行ったって、謎の襲撃者にやられてしまう可能性が高い事は解ってはいます。ですが出血の止まらない橡を見ていたら、ガタガタと震えてきてしまってじっとなんてしていられません。今にも目の前が真っ暗になってへたりこんでしまいそうになる自分に喝を入れて、まだ止めようとする桃さんを見上げます。

「どいてよ! 急がないと、橡が……橡が!!」

「落ち着け! お前が血を苦手に思ってる事は知っている。
 家族を失う事を何よりも恐れている事も解っている。
 だが今お前が動けば、同じ思いを他の家族にさせるんだぞ!!」

「でも!!!」

桃さんの言っている事は正論ですし、私も当事者でなかったら同じ事を言っていたと思います。でも今の私にはその正論が受け入れられません。

「お嬢様……。大丈夫ですよ。……橡は、簡単にやられません。
 お坊ちゃま……とお嬢様が大きくなるまで……
 お守りするって約束を致しましたから」

聞き慣れ親しんだ声が荒い呼吸と交互に聞こえてきますが、その声がとても苦しそうで辛そうで泣きたくなってしまいます。




「そなたの気持ちは解った。
 ならば、今まで作り上げた全てを捨てる……その覚悟はあるか?」

そんなやり取りをずっと見ていた金さんが、静かにそう言いだしました。

「そなた1人に薬を取りに行かせる事は、何と言われようと絶対に認められぬ。
 それでも薬が欲しいというのであれば、我ら全員で移動するしかない」

金さんの言葉の続きを固唾を飲んで待ちます。
そんな私をじっと見つめた金さんが、珍しく少し躊躇ってから話しを続けました。

金さんの言い分はこうでした。
全員で薬を取りに行くという事は、三太郎さんが今からしようと思っていた施設の破壊を後回しにすることになります。そうなれば山を下ろせない技術のアレやコレが、襲撃者の目に触れる機会や時間が増えてしまいます。襲撃者の目的は技術を盗む事ではなく私や兄上の命を奪う事ですが、それでも見慣れない技術を見た襲撃者はそれに興味を持つはずです。しかも襲撃者は明らかにどこかの組織の人間だと思われる訳で……。

家族の命が失われる事だけは絶対に避けたい私と、山を下ろせない技術が流出する危険を冒す事は絶対にできない三太郎さんたち。

「我らの異なる欲求を同時に叶えるには、
 捨てなくてはならないモノがある……。それは解るな?」

今まで三太郎さんがやってきた施設破壊は敵の目をくらまし、敵を退けた後には重要部分を回収して引っ越す事を想定した上辺だけの破壊でした。ですがこの選択の先に待っているのは、拠点のあらゆる施設、あらゆる建物、あらゆる道具を全て破壊する完全破壊です。

そして、この完全破壊には全襲撃者も含みます。

元より何かしらの理由で襲撃された場合、決して技術が漏れる事の無いように対処をする事は三太郎さんとの約束でした。その当時の私は自分が快適に暮らせることが最優先でしたし、こんな山奥にまで誰かが技術を盗みに来るなんてありえないと思っていました。なので気軽に「それでも快適に暮らしたい!」と自分の欲求を通す事を決めてしまいました。……その決断の先に、命のやりとりがある事なんて思いもせずに。

「解ってる。それでも全員で薬を取りに行って橡を治療する。
 母上たちと合流してから、みんなでここを脱出する。
 そしてみんなの安全を確保してから全施設を破壊して!」

「承知した。……後悔はしないか?」

「後悔はするに決まってるよ!
 でも橡を失う後悔と、ここを失う後悔なら後の方がマシ。
 失っても頑張れば取り戻せるものと、
 どうやっても取り戻せないものがあることぐらい、私にだって解るよ。
 そして襲撃者の命は……命だけど、取り戻せないけど……自業自得だと思う」

前世でも今世でも後悔は数えきれない程してきたから、後悔しないなんて口が裂けたって言えません。けれど、何度聞かれたって私の中の優先順位が変わる事はありえません。

「私は聖人君子じゃないから助けたい命に優先順位があるの。家族はその最上位。
 私達を殺しに来た人の命と、家族の命を同じ天秤に乗せる気にはならないよ。
 三太郎さんが穢れて妖化してしまうのなら別手段を考えるけど、
 そうじゃないのなら私の気持ちは生き延びる一択だよ」

全員で無事にの部分を特に強調して言い切ります。誰一人として欠ける事なく、誰も大怪我をすることなく……と言いたいところですが、既に橡が大怪我をしています。だからこそ……と祈るような気持ちで金さんを見つめます。

「相分かった。そなたの意志を尊重しよう。
 桃、子供たちを頼む」

金さんの言葉に少しだけ光が見えた気がしました。いや、光というは状況が悪すぎですが、それでも地獄に蜘蛛の糸が垂らされたような気分です。

「それは構わねぇが……。あぁクソッ! 仕方ねぇ。
 槐、お前は自力で走れるな? 橡、少しツライだろうが我慢しろ」

そう言うと桃さんは兄上に指示して、私の着ていたキトンを短刀で切り裂いて帯のようにして橡の胴体をぐるぐると巻いて止血させました。その間に金さんは自室へと向かい、沢山溜め込んでいた金さんの宝物の一つの大きな背負い葛籠つづらを持ってきました。その中に浦さんの部屋から持ってきたと思われる綺麗な布を詰め込んでから、橡を箱に入れて横たえます。

「これで少しは衝撃が和らぐと思うが、しばし我慢せよ」

金さんも桃さんと同じような事を言っています。なんだかんだ言って、三太郎さんは全員優しいのです。守護しているのは私だけだから私以外は守る必要は無いと口では言いますが、それでもギリギリまでは家族も守ろうとしてくれる優しさを持っています。

「もうしわ……け…………」

葛籠の中に横たわった橡は謝罪の言葉を口にしましたが、その言葉が途中で切れてしまいました。

「「橡!!!」」

私と兄上が慌てて駆け寄ります。綺麗な布の中に横たわる橡の顔色は青いを通り越して白く見え、確実に強まっている死の気配に全身から血の気が引いてしまいます。

「気を失っただけだ。だが時間がぇ……。急ぐぞ!」




今朝までは何時もと変わらない風景だった拠点のあちこちから炎や黒煙が上がり、目や喉が痛くなるほどの煙たさです。もちろん三太郎さんたちが破壊したモノもありますが、先程までは破壊する予定じゃなかった場所まで崩れたり燃えたりしています。

橡の入った葛籠を背負った桃さんは私を抱き上げながら走り、そんな私達の少し前を兄上が走っています。そうする事で兄上は背後を気にせず走る事ができます。叔父上たちから戦闘訓練を受けている兄上ですが、常時全方位を警戒しながら走り続けるのは難しく、どうしても隙が出来てしまうのだそうです。

そして金さんは途中までは一緒だったのですが、薬を取りに行く私達とは別れて別の場所へ向かいました。この拠点を作るにあたり様々な施設や装置を作りましたが、施設爆破装置と同じように「使う日が来なければ良いな」或は「使う日がくるとは思えないけどな」と思いつつも作った施設や装置が他にもいくつかあります。その中の一つに金さんは向かっていて、今頃は使用するための準備をしてくれているはずです。

それにしても気になるのは母上たちと会わない事です。

「桃さん、母上たちは……?」

桃さんたちが大丈夫だと言ったのだから母上は無事なのだと思っていますが、それでも不安になってしまう気持ちを止める事ができません。

「浦と一緒に例の場所に向かってる。
 あっちは浦以外にも鬱金と山吹の2人がついている、安心しろ。
 って槐、止まれ!!!」

そう言うと同時に桃さんは前に居た兄上の着物を掴み、そのまま自身もバックステップで一気に後へ移動します。そんな桃さんに抱きかかえられた私の耳にヒュンヒュンと何かが風を切る音が聞こえたかと思うと、兄上があのまま走っていたら居たと思われる地点前後2m弱に矢の雨が降り注ぎました。

驚いてバッと矢が飛んできたであろう方向を見れば、一見農民か猟師にしか見えないありふれた着物を着た男たちが弓に次の矢を番えて此方を狙っていました。全員が村などで見かける農民や猟師のような出で立ちですが、揃えたかのようにヤマモモの樹皮や泥で染めたような濃い緑や焦げ茶色の着物なのです。一人二人が同じ色合いの着物ならそんな偶然もあるかも?と思えますが、これだけの人数の集団が火の月の山や森に溶け込むような色合いの着物を着ていると違和感を覚えてしまいます。

あの着物は前世でいうところの迷彩服と同じ意味を持つものなのかもしれません。しかも他者の目には単なる猟師・農民に見えてしまうあたり、迷彩服よりも性質が悪いです。矢が再び射られ、桃さんは更に大きく後ろへ飛びました。10人ほど居た敵の中の一人が、懐から何かを取り出すと口に咥えました。一拍後、周囲の森や湖の方から大量の鳥がけたたましく飛び立っていきます。

「チッ、鳴無おとなし笛で仲間を呼びやがった」

訓練を受けた人だけが聞き取れる事のできる音を出す笛があるそうで、それを使って仲間を呼び集めたようです。

「槐、元来た道を戻れ!」

「はい!!」

桃さんの言葉に、兄上は返事と同時に弾かれたように踵を返して走り出しました。幼い頃には遊んでもらったり、最近では手合わせを時々お願いしたりしている関係上、三太郎さんの中では桃さんと一番関わる頻度が高い兄上。その所為か、金さんや浦さんの事も同じように信頼しているでしょうが、桃さんに対する信頼が一番高いように思います。なので今も背後への警戒や対処を桃さんに全て任せて、全力で「道を戻れ」という指示に従います。

「ヒッ!! ももしゃん!!!!」

あまりの事に舌っ足らずになってしまいました。でも更に襲撃者が倍近くに増え、同時に射られた矢が途切れることなく飛んでくる所を見てしまったら、言葉の一つや二つ噛んだって仕方がないと思います。しかも飛んでくる矢の中には火が付いた物や、地面に刺さると同時に小さな爆発を起こす物もあって恐怖でしかありません。

それに桃さんが背負っている葛籠には、大怪我をして気を失ってしまった橡が入っています。激しく揺らすだけで心配になるというのに、このままではその葛籠に矢が刺さってしまいます。

「兄上、駄目っ!!!」

咄嗟にそう叫んだのは私でしたが、それよりも先に桃さんが兄上を横に突き飛ばしました。標的をまずは兄上に絞ったらしい襲撃者は、兄上の移動速度を読んで矢を飛ばしてきたのです。私達の直ぐ近くで小さな爆発が起こり、土や石が礫になって私達を襲いますが、更に襲い来る矢に痛みを感じている間なんてありません。

「槐、立て!!」

咄嗟に兄上を庇うようにして立った桃さんが、迫ってくる矢のうち払い落せる物を払い落していきますが、その衝撃でも爆発してしまう矢に私や兄上、そして桃さんまでもが傷を負ってしまいます。

必死に立ち上がろうとしている兄上を見れば、その太ももと肩にも矢が刺さっていて、今までと同じように走れる状態ではありませんでした。

「桃さん、私が走るから兄上をお願い!」

「…………駄目だ。 槐、死にたくなければ走れ!!」

「桃さん!!!!」

私が小さな怪我をするぐらいなら、助けられる範囲で家族も守ってやると言ってくれていた桃さんが、ここにきて明確に私を最優先しはじめました。

解っています。
私の身体能力ではどれほど全力で走った所で、すぐに追いつかれて襲撃者にやられてしまうって事ぐらい……。

でも、でもっ!!!

兄上を無理やり立たせる桃さんにもう一度頼み込もうとした私の耳に、もう何度目か解らない風切り音が聞こえてきました。桃さんの肩越しに見る背後には、何時の間にか更に増えていた襲撃者と、空を覆う無数の矢がありました。

やだ……。いやだっ!!!!

兄上も桃さんも、橡も、それに母上たちも、みんなみんな……

私を置いていかないで!!!!





「来ないでぇええ!!!!」

ドクンッ

そう叫ぶと同時に、何かが私の中で目を覚まして起き上がったような気がしました。そして私の視界の端が太陽を直視した時のように緑色に染まっていきます。

ふと前を見れば、無我夢中で叫んだ私の言葉に合わせて矢が空中で軌道を変えてお互いがぶつかり合って爆発を起こし、その爆発に後発の矢も巻き込まれて連鎖爆発していきます。

「え?? 何……これ……」

目の前の現象が……、そして前世で検査の為に採血された時に感じた疲労感に似た、ただその疲労感を何十倍にもした身体のだるさが、今の現象は私が引き起こしたのだと訴えてきます。その経験した事がない程の疲労感や驚愕から意識が飛びそうになるのを、自分の腕をつねって何とか耐える私でした。
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