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恋人関係
誤解です
しおりを挟む気がついたら、窓から朝日が差し込む時間だった。
ずっと起きているつもりだったのに、うとうとしてしまっていた。
なんだかんだ、竜人の国まで来たからか、ちょっと疲れてしまったようだ。
ゼブラさんの腕に両腕を回して寝ていたけど、筋肉のしっかりついた腕だったから、ちょうど良い抱き枕だった。
いや、私が添い寝してるのに、なんで気を失ってるゼブラさんを抱き枕にしてるんだろう。
私って結構最悪なやつじゃない?
ゼブラさんに尽くしてもらってばかりなので、私も同じだけ返さないといけない。
好きって気持ちをもっと返したいんだけど…と、
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「あ、ぅ…っ、な、なぜこんな…っ」
ゼブラさん、顔を真っ赤にして震えてました。
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「な、ななななぜミーアが私のベッドにいるのだ!?私は、何か大きな過ちを…!?」
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もうこっちは惚れてるし格好良いと思ってるから正気に戻ってもらいたい。
むしろ、こんなに尽くしてもらってたのにのほほんと生活していた私を誰か罵倒して欲しい。
取り敢えず、彼との今後を話し合わないといけないけど、目が覚めたら人を呼ぶように言われてる。
お医者さんとかに様子を見てもらった後、二人きりになれるように今のうちにゼブラさんにお願いしておこう。
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「医者?二人で話す…?わ、私は良いが…何の話をするのだ?」
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別れ話じゃないからね。
誤解したままにすると、再びゼブラさんが無茶をしかねないので、今のうちに誤解を解いておこう。
「今後の二人のことだよ。ここまできたら、もう二人だけの問題じゃないよね。いろんなこと決めとかないと、種族も違えば文化も違うし、後で大変なことになっても困るからさ」
取り敢えず、早くみんなを呼ぼうと、テーブルに置いた鈴を手に取る。
これを鳴らすと、みんなが入ってきてくれることになってる。
ゼブラさん元気そうだけど、やっぱりお医者さんにちゃんと診てもらってからじゃないと安心できないし…
そう思って鈴を鳴らしたら、その音にハッとしたゼブラさんが高速でベッドの上に正座した。
「そんな…俺は…!取り返しのつかないことを…!!」
ゼブラさんは、ふるふると拳を震わせて、自らの膝に叩きつけた。
その行動に驚いて身体が少し跳ねた。
え、何!?
取り返しのつかないこと!?
そりゃ10日徹夜したことや体調を崩したことは良くなかったけど、取り返しはつくよ!?
ドアからソルトさんやお医者さん、侍女?の人たちが入ってきたので、そちらに私が視線を向けたところで…
なぜかゼブラさんは自らの頬を殴った。
「な、なにを!?」
お医者さんが思わず声を上げる。
そりゃそうだ、治療しようとしてるのに今もう一つ治療箇所を増やしたんだから。
他のみんなは驚きで言葉が出ない。
もちろん私も。
全員が制止したところで、ゼブラさんは大きく息を吸って、凄まじい眼光で私を見つめた。
こ、こわ…
「ミーアも、そのお腹の子も、必ず幸せにする!順番が逆になってしまったこと、一生をかけて償う!だから…、私と結婚してくれ…!!」
何やら盛大な誤解をしたゼブラさんの発言に、その場にいた全員が混乱を極め…
お医者さんは私のお腹に手を当てて、
ソルトさんは結婚準備と部屋を出ようとして、
侍女?さんたちは出産準備とか言い出して声をあげて…
事態の収拾に、1時間必要としました。
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