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mission 4 ワンコ王国、建国のススメ!
楽しい楽しい策略タイム!
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side-アーチ 10
あれから間も無く。オレとアーシェは再びエルダードの街中に戻って来た。
久々の雑踏には心躍るが、今はナンパに勤しんでいる場合じゃねェ。楽しい楽しい策略の時間ってね!
オレはアーシェと、無理してついて来たフローネっていう犬耳っ娘とは付かず離れずの距離で進んでいた。もちろんオレは、うっかりと知り合いに会っても気づかれねェように観光客に変装しているぜ。目指すは冒険者ギルドにほど近い大通りだ。
アーシェとフローネは頷きあうと道端に露店を開いた。もちろん商品は特製の布地だ。
弟子の努力で魔術文様のバリエーションは増えてきた。この後図書館にでも行って、魔術文様の調査をするつもりらしいが…今はその前にやるべきことがある。
ちなみにアーシェは、ラスファがつけていたケモ耳尻尾を装着させて犬獣人族になりすましている。遠目にはニセ獣人とわからねぇ。作ったやつすげぇな…。
「いらっしゃいませー! 新しい布地いかがですか? 」
「『強化』の魔術文様を織り込んだ、新製品です! どうか見て行って下さい!」
一応試したが、効果は絶大の一級品に仕上がっていた。いい仕事しやがるぜ、獣人族! その甲斐あってか、ちらほらと通行人が覗き込んで行く。
「へえ、綺麗だね」
「魔術文様って何? え、強化する文様!? すごいねぇ…」
「お嬢ちゃんたち、どこから来たの? お手伝いかい?」
口々に声をかける通行人たち。特に世話好きそうなオバちゃんには、アーシェが元気に答えている。
「あたしたち、エルダードの反対側にある犬獣人の町から来たの。これから、国にするために頑張ってるんだ! でもお金も人も足りなくて、お父さんたち大変そうだから出稼ぎに来てるの。これね、新しい特産品にする布なんだ!質がいいって褒められたの。見てって!」
「偉いねぇ、おばちゃんが飴あげようね」
「ありがとう! そこに建国するよう勧めて来たエルダードのギルドの人たちも、おばちゃんみたいに親切だったら良かったのにね…」
「…え?」
思わせぶりなアーシェの沈んだ答えに、おばちゃんが眉をひそめる。
「布を織るのが上手なお姉ちゃんは、ずっと無理して頑張ってるの。あたしももっと上手くなれたら、お姉ちゃん楽できるのに…」
「あっ!」
その時だった。
折よく旅の疲れでよろけたのかフローネが、布地の束をひっくり返した。通行人の足元に、派手な布地が転がりつつ広げられる。
通行人は首を傾げた。
『我々は、断固戦い抜く!』
鮮やかな赤い布地に黄色い目立つ文字で、そう織り込んであったのだ。
アーシェが顔色を変えた。フローネが地面に膝をつく。オレは無関係な通行人の一人になりすましつつ雑踏から抜け出すと、踏まれないように派手な赤い生地をつまみ上げた。
「おいおい、こりゃどういうこった? 」
側を見りゃ、明らかに顔色が悪いフローネをアーシェが気遣っている。
「お姉ちゃん、大丈夫? やっぱり無理しすぎだよ!」
「…え…?」
お涙頂戴な姉妹のやりとりに、注目が集まった! その時を逃さず、すかさずオレが叫ぶ。
「まさかこれ、どっかに対する抗議のためのものか? って事は、さっき言ってたエルダードの上層部に?! 騙されて働かされてるとか?」
煽るオレの声に、周囲の人々がざわめきをあげる。ちなみに嘘は言ってねェよ? かと言って、事実とも言ってねェがな。
「こんな小さい子までこんな…?!」
「まさか、エルダードが一方的な搾取でも…?」
熱血傾向が強いエルダードの住民は、ちょっとの扇動で一気に火がついた。危ういとは思うが、ほんの少しだけ利用させて貰ったぜ。
さあ…後はギルド上層部の説得に回った、『奴』の出番だ! 後は頼むぜ!
あれから間も無く。オレとアーシェは再びエルダードの街中に戻って来た。
久々の雑踏には心躍るが、今はナンパに勤しんでいる場合じゃねェ。楽しい楽しい策略の時間ってね!
オレはアーシェと、無理してついて来たフローネっていう犬耳っ娘とは付かず離れずの距離で進んでいた。もちろんオレは、うっかりと知り合いに会っても気づかれねェように観光客に変装しているぜ。目指すは冒険者ギルドにほど近い大通りだ。
アーシェとフローネは頷きあうと道端に露店を開いた。もちろん商品は特製の布地だ。
弟子の努力で魔術文様のバリエーションは増えてきた。この後図書館にでも行って、魔術文様の調査をするつもりらしいが…今はその前にやるべきことがある。
ちなみにアーシェは、ラスファがつけていたケモ耳尻尾を装着させて犬獣人族になりすましている。遠目にはニセ獣人とわからねぇ。作ったやつすげぇな…。
「いらっしゃいませー! 新しい布地いかがですか? 」
「『強化』の魔術文様を織り込んだ、新製品です! どうか見て行って下さい!」
一応試したが、効果は絶大の一級品に仕上がっていた。いい仕事しやがるぜ、獣人族! その甲斐あってか、ちらほらと通行人が覗き込んで行く。
「へえ、綺麗だね」
「魔術文様って何? え、強化する文様!? すごいねぇ…」
「お嬢ちゃんたち、どこから来たの? お手伝いかい?」
口々に声をかける通行人たち。特に世話好きそうなオバちゃんには、アーシェが元気に答えている。
「あたしたち、エルダードの反対側にある犬獣人の町から来たの。これから、国にするために頑張ってるんだ! でもお金も人も足りなくて、お父さんたち大変そうだから出稼ぎに来てるの。これね、新しい特産品にする布なんだ!質がいいって褒められたの。見てって!」
「偉いねぇ、おばちゃんが飴あげようね」
「ありがとう! そこに建国するよう勧めて来たエルダードのギルドの人たちも、おばちゃんみたいに親切だったら良かったのにね…」
「…え?」
思わせぶりなアーシェの沈んだ答えに、おばちゃんが眉をひそめる。
「布を織るのが上手なお姉ちゃんは、ずっと無理して頑張ってるの。あたしももっと上手くなれたら、お姉ちゃん楽できるのに…」
「あっ!」
その時だった。
折よく旅の疲れでよろけたのかフローネが、布地の束をひっくり返した。通行人の足元に、派手な布地が転がりつつ広げられる。
通行人は首を傾げた。
『我々は、断固戦い抜く!』
鮮やかな赤い布地に黄色い目立つ文字で、そう織り込んであったのだ。
アーシェが顔色を変えた。フローネが地面に膝をつく。オレは無関係な通行人の一人になりすましつつ雑踏から抜け出すと、踏まれないように派手な赤い生地をつまみ上げた。
「おいおい、こりゃどういうこった? 」
側を見りゃ、明らかに顔色が悪いフローネをアーシェが気遣っている。
「お姉ちゃん、大丈夫? やっぱり無理しすぎだよ!」
「…え…?」
お涙頂戴な姉妹のやりとりに、注目が集まった! その時を逃さず、すかさずオレが叫ぶ。
「まさかこれ、どっかに対する抗議のためのものか? って事は、さっき言ってたエルダードの上層部に?! 騙されて働かされてるとか?」
煽るオレの声に、周囲の人々がざわめきをあげる。ちなみに嘘は言ってねェよ? かと言って、事実とも言ってねェがな。
「こんな小さい子までこんな…?!」
「まさか、エルダードが一方的な搾取でも…?」
熱血傾向が強いエルダードの住民は、ちょっとの扇動で一気に火がついた。危ういとは思うが、ほんの少しだけ利用させて貰ったぜ。
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