古の冒険都市は観光地化の波に飲まれました 〜次は(俺・オレ・私・あたし・わたくし)のターン〜

杏仁霜

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intermission 7 神官少女の憂鬱

厄介な逃亡者

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Side-デュエル 7

 女将さんにせっつかれるようにして、俺たちは白銀亭を後にすると三十六番空白地帯に向かった。
 やる気は出ないが、依頼は依頼…これが冒険者の辛いところ。

 その空白地帯に着いてみれば、見知った顔があるのを見つけた。
「え…チャールズさん? こんな所で珍しい…」
 最近になって急激に進められるようになった遺跡調査。その調査員に混じって、白髪交じりの髪をきっちりと撫で付けた初老の紳士が立ち働いていた。

 彼は我々に気づくと、彼は片眼鏡モノクルを直しながら足早にこっちに来た。
「皆さまお久しぶりです」
 ギルドにいた頃には見られなかった、さっぱりとした顔つきで微笑む。憑き物が落ちたような表情には、かつての鬱屈したような影はない。

「げ…元気そうだな…」
 あまりのテンションの違いに、若干引き気味でラスファが答える。
「いやはや、もっと前から調査の方に行っておればよかったと痛感しております! やっぱり人間、したい事をするのが一番です」
 心なしかツヤが増した額に手をやって、彼は笑う。…充実してるようで何よりだ。
 っていうか、転職してたのか…。

 調査しているこの空白地帯に男が一人突っ走って行ったという情報を聞くと、俺たちはすぐに追うことにした。
「ああ、ならついでに奥に居る魔獣スフィンクスをどうにかしてもらえると助かります。依頼料も払いますんで」
大型魔獣スフィンクスをついで扱いするな!」

 スフィンクス…それは、人の頭にライオンの胴体。さらには翼を備えた、言うまでもない強敵だ。どう攻略すべきか…?
「もしかしたら、なぞなぞを出されるかもしれませんね…」
「…は…?」

 ポロリと出たラグの一言に、全員の目が点になった。
「何、なぞなぞって…」
 アーシェのもっともな疑問に、ラグはキョトンとして答える。
「ええ。知能が高く、人語を操るスフィンクスは重要な場所を守って居ることが多いんです。そしてそこを通る者には試練と称して謎を出題します」

 いや、謎を出題って…。まあ戦わなくていいなら、それに越したことはないんだけどな?
「なんでそんな回りくどいことを?」
 純粋な俺の疑問。ラグはちょっと考える素振りで語った。
「確か、力よりも知恵を重視するタイプの魔獣だからです。もちろん、戦うこともあるのですが…それは出題を無視するか、答えを外した場合にそうなるんですよ」
「と言うことは…答えは外せないってことか。面倒だな…」

 でも戦うよりはマシか?
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