古の冒険都市は観光地化の波に飲まれました 〜次は(俺・オレ・私・あたし・わたくし)のターン〜

杏仁霜

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mission 5 冒険者は 期間限定教師?

休憩その二・今回の依頼

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Side-デュエル 4

「本当にありがとうございます」
  深々と頭を下げると学長は、俺を申し訳なさそうに見上げる。
「貴方や、貴方のお仲間の方々なら…子供たちも多くのことを学ぶことが出来ましょう」

  いや約一名、いらん事教えそうな奴居ますが。
  俺は喉元まで出かけた言葉をやっとの思いで飲み込んだ。わざわざ不安を煽るような事は言えない…が、その代わりに俺たちでチェックしとこう。

「しかし…何故、冒険者を教師にしようと?」
  俺の問いに、学長は苦笑いを返す。
「アンケートの結果ですよ。子供たちに人気の職業として統計を取ったら、冒険者がダントツだったもので。ここはエルダードに近い位置ですので、とくに身近に感じるようですよ」
  その答えに、俺は言葉を失った。
「は!? 冒険者が? どうして?!」

  最初に言っておく。正直言って、冒険者は決してラクな職業ではない。苦労も多いし、よほど運が良くなければ一攫千金なんて事にもならない。生傷も絶えなければ生活も大変。通常はバイトや副業で糊口をしのぐのが当たり前だ…いやちょっと言ってて悲しくなるが。もう一度言うが、冒険者とは決してラクな生き方じゃ無いのだ。

  とりあえず将来的に俺の子供ができても、冒険者を勧めることは決して無いと思う。
  俺の疑問に、学長は懐から手帳を取り出して数ページ捲る。
「そうですねぇ…理由は多い順に、武器や鎧に憧れる・魔物退治で助けてもらった・強くてカッコイイから・エルダードで見た冒険者が素敵だった・将来は英雄になりたい…」
「ああ…完全にイメージ先行ですね…」
「ええ。特に男の子はそういう傾向にありますね」

  …これはちょっと問題だ。このまま安易に冒険者を目指されると、取り返しのつかないことになりかねない。怪我だけならまだいい。だが最悪死に直結することもありうるのだから。
「なら…次の俺の授業で、教える方針が決まりましたよ。リアルな冒険者がここに居るんです、現実を教えるのも必要でしょう」
「こちらの意を汲んでくださり、ありがとうございます」
「いえ…約一名、余計な武勇伝を語った挙句に煽りそうな奴がいますので。バランスよくするためですよ」

  校舎のどこかで、そのが盛大なくしゃみをかましているとは言うまでもなく。
  その晩俺は仲間たちに話をしてみた。
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