私の大好きなドラゴン

どら娘

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私とルカとコーン?

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私は今、必死に目をつむってます。

なぜか

それはドラゴンの手に握られながら空を飛んでるからです。
名実ともに宙ぶらりんな私は怖さと寒さで震えていた。

【怖いよーどこに行くの?】


(人間てさー言っても分からないこと何故無駄に聞くの?)


【っだって....ひいいー】

思わず目を開けて話そうとしたら、下の景色が見え怖くなった。
こうゆう時に都合よく意識を失いたーーーーーーーーーーーーーーーい。



私は疲れ果てて
無事到着した事も分からないくらいしばらく呆然としていた。


(ここは、日向ぼっこに最適なんだー)

ドラゴンのルカは、横たわるように座り首を低くして私を見ながら言った。

(ここは近くに村があるし、
 特にドラゴンの休憩所みたいな所だから
 ※ライルだったら、良くしてくれるよ!
 ケンカ売ってきたら、僕が倒すしー )

私は、空の恐怖体験からの解放感でぐったり
うつぶせに寝っ転がった。
あー芝?草の匂いが.....癒されるうー
陸は安心感が違うよー

空の宙ぶらりんが今でも体が覚えていてフワフワした感覚が、
うつぶせに寝る事で陸の安定感が全身に伝わり、ほっとした感覚を私は堪能した。
オジさんが帰ったら、心配するかな...。


やっと落ち着いて起き上がり、見渡すと
周りは、綺麗な芝生が広がり、花・花・花
様々な種類の花に囲まれ、綺麗な湖もあり、涼めるような岩もあり
楽園みたいな風景だった。

特に一番多く咲き誇っているのが”タンポポ”だった。

この世界にある事がビックリした。
他は見た事もない花だらけで..
まあ花の種類なんてそんなに知らないけど...

私はしばらくタンポポの綿帽子をフーと飛ばして景色を眺めた後、
近くで寝転がってるような態勢のルカに
手を伸ばして頭をナデナデした。


(それいい!もっとしてー)


まるで犬みたいにご機嫌に尻尾を振っていた。
尻尾を振るたびに、土が削がれてるケド...
日差しがポカポカして気持ちよくなってきた


【ラララララララララ】


私はあのアニメソングを頭の中で歌った。
チビ達は何処にいるのかな?



(その歌いい!もっと歌って!落ち着くー)

そう言うと最初は口ずさんでいたが、
私も、ルカもウトウトと寝てしまった。


ペロペロと何かになめられて目が覚めた!

(何?)
よく見るとトカゲ?小さいワニ?見たいな
1メートル近い生き物が7~8匹私を囲むように寝ていた。

私は向こうの世界では1か月にトカゲ1匹見るか見ないか位しか
間近で見た事がないのに、こちらに来てから
ドラゴン(ゼガン・ルカ)、チビ達(ドラゴン?)
今度はワニもどき?
一体この世界で私は何故か爬虫類ばっかり縁があるみたいだ...、
しかも、ルカ?がいなくなってる.....えーーーーーーーーーー


軽くどうしようとキョロキョロしたら、ワニ?達が見て
(な......に...ど....し...たの?)とうっすら頭に入ってきた。

私は今回も怖いと何故か思わなかったが、
未知なるものを触るのはとても怖い....
私は恐る恐る頭を撫でてみた。

(き....もち.....い...)

【私と一緒にいたドラゴンを知らない?】

(も.....り....た...べ...も....の...)

【食べ物?取りに行ったの?戻ってくるよね?........】

私ひとりじゃ戻れないのに.......。
ペロペロまわりのワニ達?が私の不安が伝わってるのか
慰めるように舐めてきた。

【ありがとう】

ちょっと散歩しようかな?
私は立ち上がりワニ?達を踏まないように
緑色の長い草?葉?が多い茂ってる中、
数本だけ大きな黄色の花が咲いてるのがきれいで、近くで見たいと思い歩いた。
すると、ワニ?達は水色なのに
一匹だけ黄色のワニがポツンと大きな黄色の花の下に隠れるように居た。

【あなただけ色が違うのね....】

(あっち....い....け)

【一緒にお話ししようよ...あなたは他の子達より
 話が聞きやすいわ!】

(いろが..ちがう...へん...いやだろ..)

【色?違うから嫌う理由なんてバカだわ
 人間だって肌の色が違う事あるし、髪の色も違うよ?
 確かに、みんな一緒で自分だけ違う事は心細いし、嫌なこともあるけど
 良いこともあるわ!現にあなたを見つけた事!
 大勢いる中であなたを一番に見分けられるから探さなくてもいいし
 すぐに会えるじゃない!!】

(.....)

ワニ?が無言でソッポを向いてる姿が
寂しさを我慢して強がってるように見えた。
 
昔、私は家でも一人でいて平気と親にいいながらも
実は寂しくて抱きしめて欲しかった昔の自分を思い出した。


(私ね今一緒にきたドラゴンがいなくて、
※私が寂しいのーしばらく抱っこして?お願い!)

私は、黄色いワニ?に抱き着いてトントンと背中?
を叩きながら、たわいもない事を話しかけた。
しばらくすると、

【き...いろ.......ねらわれ.....る......いい..こ......ない】
ボソボソと話し始めた。


(私はね、他の人より愛嬌がないし、話も下手で
 ひとりでいる事が多かったのー
 みんなは出来る事が、出来なかったりしたのー
 でも、大人になって色々な人に会って、自分のつらい経験が、
 役に立った事もあったのー

 無駄な経験なんて無いのー
 黄色で目立って外的から狙われやすいけど
 今、あなたは克服してるから生きてるのでしょう?
 他の子達より優れてる何かがある証拠よー

 あなたにとっては良い事じゃないけど
 私は一番にあなたの事を見つけれるから、私にとっては良い事よ

 私ね!誰でも大抵同じに見えるぐらい人の顔覚えるの苦手だったもの..
 人だって見わけられないのにドラゴンとか
 よっぽど他と違う所がないと、全て同じに見えるわ
 これからも、仲良くしましょう?
 私との出会いもあなたの”色”の”おかげ”よ!)

 でも、呼ぶとき不便よね 名前....
 黄色....私の大好物!思い浮かんだ!
 コーンちゃんは?

(こーん?)

心なしかワニ?の黄色が、きれいな金色に近い色に変わった?ような気がした...

【私の大好きなものの名前(心の中※とうもろこし)なのーコーンちゃん?かわいいでしょ?】


(コーン だいすきか?)


【うん!大好きなの これからもよろしくね!】


私はコーンの背中に抱き着いたまま日向ぼっこしてたら、
他のワニ?達もさらに寄ってきてのんびりした。


急に影が差したかと思った瞬間。

(やっぱり!僕がいなくても平気だったね!
 僕は気が利くから果物をとって来たよ
 バーの実だよ!とっても甘いんだから
 僕って天才かと思った位、良いタイミングで見つけたんだよ。
 さすがに遅くなるとライルも可哀そうだし
 いなくなっても、匂いで分かるから大丈夫って...)


相変わらず話が長いルカが、私の方へ顔を近づけたら、
私は話の途中だろうが構わず、ルカの頭を思い切り叩きまくって、抱き着いた。

【ルカの アンポンタン!急にいなくなるなんてええええーーーーーー】


(僕.....カミルにも叩かれた事がないのに...)

ルカがつぶやいた事、関係なく私はポカポカと
泣きながら叩き続けた。


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