私の大好きなドラゴン

どら娘

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ルカへ相談

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僕(ルカ)は日向ぼっこして横たわっていたら、
こちらへ近づいてくるドラゴンの気配に気づき首を動かした。

すると、ゼガンが珍しくフラフラと飛んで来た。
そう...ルカのお気に入りの場所(その2)の所に...。
僕の気と臭いで探して来たみたいだ。



(あっれー昨日の今日でどうしたの?
 僕の事探して来たみたいだけど珍しく覇気のない飛び方して変なのー
 戦いたいって感じじゃないしー 
 相棒になんか言われたの?怒られたの?
 まさか、嫌われたの?
 いったいどうしたのさー
 黙ってても僕はカミル以外とは以心伝心はムリー、分からないよー)


【ライルが..........怒ってる】



(ライル?昨日の今日で?なんでー?)


【目をつぶらなかったからだ。】


(まず何処で何をしたんだよー
 ゼガンは完結しすぎて分かりにくいんだからさー)


ゼガンはライルとチビ・コーンと温泉に入って遊んでたら、
のぼせてしまい岩の上にライルがうつぶせに裸で寝ていた事を話した。


【......なんでだ。
 人間は裸が恥ずかしいのか?無意味だ。
 お前が気を失ってる間ずっとお前を見ていた....。
 ドラゴンは一度覚えた事は忘れる事は無い。目を閉じた所で意味はない。】


【そういったら怒った。.....】


(...........)


ゼガンの言った事を分かりやすく言うとすれば、

『私はあなたが、気を失ってる間におしりをずっと見ていました。
 それをドラゴンは一生忘れる事はないので
 だから目をつぶっても意味がないので見ます』

と言ってるようなもんだよねー
人間のメスの恥ずかしい気持ちなんて
ゼガンもゼガンの相棒も説明しても一生分からないと思うし
言っても無駄かもーとルカは心の中で思った。



(僕が言えるのは
 人間は恥ずかしい事はつらいらしいよー
 ”おしり”がきっと.......恥かしかったんだねー
 人間のメスは恥ずかしがり屋なんだから...)

【ライルのおしりは恥ずべき事ではないと我は思う...
 恥ずかしいとはなんだ?我には意味が分からない...
 前もカイルの全裸を見てライルが騒いだことがあったが...】


(あーあーまあ...
 確かに僕らドラゴンは”恥ずかしい”という感情は無いケドー
 とにかくメスは裸に敏感なんだよ!
 でも嫌な事をされるのは分かるでしょー
 恥ずかしい事=嫌な事って、まず覚えればー
 まあ、ライルが気にしてるのは”おしり”と思うんだー
 人間は汚いとか醜いイメージがあるからねー
 見られることが恥ずかしかったんだねー)

【臀部...?】

(あと謝るときに花も一緒に持っていったら?
 人間のメスは花が好きみたいだしー
 僕が忠告できるのはこれだけかなー
 あーもう一つ!
 ゼガン僕が話したって事は内緒だからね!
 話したら絶対に今度から相談にのらないから!)

【分かった.....臀部....花...】

ゼガンは急いで飛んで行った。

(あの感じだと...臀部って...”おしり”しか考えてなさそー
 ゼガンは冷静沈着なように見えて、
 ゼガンの相棒と一緒で直観で動くタイプだからなー

 間違いなく”おしり”自体が恥ずかしいと勘違いしてるかな?
 おしりを”見られて”恥ずかしい事はわかってなさそー
 僕もおしりを説明しすぎて勘違いさせたかもー 
 まあ いっか!どうせ見られて恥ずかしい事も
 説明しても絶対わからないと思うし

 僕は言ってないもんねー
 勘違いしても僕が話したことは言わない約束したし
 これで、例え間違って伝わったとしてもライルから嫌われる事もないね!
 カミルも、よく僕は説明が大雑把ってよく言われるんだよねー
 まあ、次、気を付ければいいか!)








ライルがチビ・とコーンと一緒に横たわっていたら、突然
綺麗な色々な種類の花びらが空いっぱいに舞っていた。
幻想的なその風景に見入ってしまった私は立ち上がり空を見渡すように見ていた。
そこへ、ゼガンが降り立ち一本の真っ赤な大きな花の茎を咥えてきて私にやった。


(.............すまない)

【お兄ちゃん...無視しちゃってごめんなさい。】

私はドラゴンのお兄ちゃんのおなかに抱き着いて
お互いにしばらく無言で抱きしめていた。

シンミリしてる中、お兄ちゃんが無機質な声で話し出した。

(我が悪かった。人間はとても恥ずかしがり屋だと聞いた。
 我に怒るほどライルが臀部を恥じてるとは思わなかったのだ..
 だが、ライルの臀部は、とても小さく 白磁のように白く、
 ピーの実のごとく瑞々しい....我はライルの臀部を醜いとも汚いとは思わない)



【お兄ちゃん?ちょっと待ったーーーーー】



私はお兄ちゃんが言ったことが最初ピンとこなくて、
私は両手をお兄ちゃんに向けてかざして、冷静に考えた。

デンブ?臀部.....!お・お・おし・おしり!ち・ちょっと待って..
私はおしりが恥ずかしいんじゃなくて、嫌...恥ずかしいけど
一番恥ずかしいのは、見られて恥ずかしいのに...
しかもお兄ちゃんが私の”おしり”について話すのがよけいに、
恥ずかしいんだけど!

聞き方によってはお兄ちゃんが変態にも聞こえるし、解釈がズレてる...


(人間は恥ずかしい事は嫌なことをされてる事と一緒と聞いた。
 しかし、我や他人が見ても恥じるべきでは無い時は
 良い所を述べて説明したほうが良いと思った。
 カイルのように筋肉で引き締まった硬さも優美だが
 ライルの臀部はとても綺麗で可愛いし
 恥じるべきではないと思い、説明している。)



【ちがーう!臀部...”おしり”も..恥ずかしいけど
 ”見られるのが”とーっても恥ずかしいの!
 しかも、オジさんの情報は余計いらないよ......
 ものすごくお兄ちゃんが真面目に話すのが余計に恥ずかしい......
 それに喋れば喋るほどお兄ちゃんの何かが壊れていくよ...】


(カイルは裸を見られても何も言わないゆえに.......)


【考え方が違うの!
 ルー君とお兄ちゃんが全然違うのと一緒で
 オジさんと違って、私は裸を見られるのは嫌なの!】

(分かった...ライルは裸=恥ずかしい=嫌な事なのだな。覚えておく)

【そういえば、お兄ちゃん..どこに行ってたの?誰に聞いたの?オジさん?】

(年長者....だ)

【年長者?ものすごく年上の人?そう...】

年長者の人間?ドラゴン?なら、お兄ちゃんの性格とか分かるから
もっと説明出来なかったのかな?






この時の私は、お兄ちゃんの相談相手がルカだと夢にも思わなかった。
嫌...分からなかっただろう。
私はコーンとあった時にゼガンよりルカが年上と聞いていたが、
1歳から5歳ぐらい年上と思っていた。
普段からルカは無邪気で子供っぽい喋り方をするから余計に分からなかった。
百単位で年上だという事を...。
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