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第七話 パーティ当日
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イーデル様に招待されたパーティ当日。私はサンブライデ家の迎えの馬車に乗って、サンブライデ家のお屋敷に向かった。
もちろん、イーデル様の言いつけを守って、地味なドレスを着ている。
サンブライデ家のお屋敷について馬車から降りても、当然のようにイーデル様が迎えに来てくれるわけがない。
「……まぁ、分かっていましたが」
元々期待していなかったことであるが、いざ直面するとどこか落ち込んでいる自分がいた。
会場について、ドアが開かれる。
会場の中に入ると、私に視線が集中するのが分かった。
「……のドレス……」「……あまりにも……」「……デル様とか格が……」
ただ、快い視線ではないようだった。
「ああ、ようこそ来てくれたね。さあ、君のための席を用意した。ぜひ座ってくれ」
イーデル様が令嬢を連れながら私の元へやって来た。
派手な格好をして、間違いなくこのパーティの主役ですという顔をしている。
イーデル様がさし示した席を見れば、階段の上の、主催者の隣の席。
「ええ、ぜひとも、座らせていただきます」
階段を登って、与えられた席に座る。
会場が見渡せる席だった。それだけに、見せ物感もより強くなる。
さっきは気づかなかったような人達まで、私の方を見ては、ひそひそと話し合っている。
彼らの話の種は専ら、アルトケッツァ家とサンブライデ家の権力の差が明らかになってしまったことだろう。
ただ、彼らも敢えてそう見せているのかもしれない。彼らもイーデル様主催のパーティに呼ばれるような人達だから、息がかかっているのが当然だろう。
所詮私を貶めるための舞台装置なのだ。
イーデル様はといえば、私を席に案内した後、令嬢達との歓談を楽しんでいた。
これは一体何のパーティなのでしょう。私は誰とも話すわけでもなく、主催者のイーデル様も、そのほかの招待客も、それぞれ楽しそうに話している。
しかし私は、地上から離れた場所でそれを見守るのみ。
……馬鹿馬鹿しいですわね。
私はもう一度、階段を降りた。
そして、令嬢達に囲まれるイーデル様に近づく。
「イーデル様!」
叫び声に近い声で、注目を集めた。
返事を待たずに、要件だけ。伝えたいことだけ、伝えましょうか。
「私、ヨロナ・アルトケッツァは、イーデル・サンブライデ様との婚約を、破棄させていただきます」
私は、声高々にそう宣言した。
もちろん、イーデル様の言いつけを守って、地味なドレスを着ている。
サンブライデ家のお屋敷について馬車から降りても、当然のようにイーデル様が迎えに来てくれるわけがない。
「……まぁ、分かっていましたが」
元々期待していなかったことであるが、いざ直面するとどこか落ち込んでいる自分がいた。
会場について、ドアが開かれる。
会場の中に入ると、私に視線が集中するのが分かった。
「……のドレス……」「……あまりにも……」「……デル様とか格が……」
ただ、快い視線ではないようだった。
「ああ、ようこそ来てくれたね。さあ、君のための席を用意した。ぜひ座ってくれ」
イーデル様が令嬢を連れながら私の元へやって来た。
派手な格好をして、間違いなくこのパーティの主役ですという顔をしている。
イーデル様がさし示した席を見れば、階段の上の、主催者の隣の席。
「ええ、ぜひとも、座らせていただきます」
階段を登って、与えられた席に座る。
会場が見渡せる席だった。それだけに、見せ物感もより強くなる。
さっきは気づかなかったような人達まで、私の方を見ては、ひそひそと話し合っている。
彼らの話の種は専ら、アルトケッツァ家とサンブライデ家の権力の差が明らかになってしまったことだろう。
ただ、彼らも敢えてそう見せているのかもしれない。彼らもイーデル様主催のパーティに呼ばれるような人達だから、息がかかっているのが当然だろう。
所詮私を貶めるための舞台装置なのだ。
イーデル様はといえば、私を席に案内した後、令嬢達との歓談を楽しんでいた。
これは一体何のパーティなのでしょう。私は誰とも話すわけでもなく、主催者のイーデル様も、そのほかの招待客も、それぞれ楽しそうに話している。
しかし私は、地上から離れた場所でそれを見守るのみ。
……馬鹿馬鹿しいですわね。
私はもう一度、階段を降りた。
そして、令嬢達に囲まれるイーデル様に近づく。
「イーデル様!」
叫び声に近い声で、注目を集めた。
返事を待たずに、要件だけ。伝えたいことだけ、伝えましょうか。
「私、ヨロナ・アルトケッツァは、イーデル・サンブライデ様との婚約を、破棄させていただきます」
私は、声高々にそう宣言した。
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