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第一章 プロローグ(賢者タイム)
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夜中にふと目が覚めたら寝られなくなった。
夜明けには…もう少しだが、窓の外は雪のためか仄かに明るい。
私は天井を見ながら他愛のない事を考え始めた。
この世界に転生者は何人いるんだ?
どこからも返事がない、当然だよな。
まさか、私だけじゃないだろ?かなりいるよな、半分は男だよな。
おっさんはどれくらいいる?俺もそうだ。
皆、元気か?もっとも俺の敵の奴は…なるべく会いたくないな。
もしかしたら、殺った奴もいるかもしれない。
ならば、またどこかの世界に転生したのだろうか。
そいつの事はいいや、そうだな、腕に覚えはあるかい?
別に剣聖とか呼ばれなくてもさ、知らない間に最強のやつとかさ?
俺は元だけどね、賢者と呼ばれてた。
頭は結構いいんだよ俺は!、おっと自分で言ってしまった。
私はそぉっと天蓋を抜け出して寝室の扉を開ける。そして居間から裏口から外に出た。
星の明かりに照らされた外は、雪で真っ白な世界が広がっていた。
そうだ、田舎暮らしのやつもいるよな。
私はまだ、誰かと話していた。
俺もそうだ。農業はやってない、庭でほんの少し作ってる。
山間の山小屋に住んでるからな、他にする事もないし。やってみたら案外楽しいし。
寝間着に毛糸のガウンでは寒いが、ここまできて引き返す気はない。
私は丸太小屋の壁伝いに新雪を踏みながら進む。
歩きながらも、話の内容を少し踏み込んだ。
さすがに、行商のおばちゃんを買った事あるのは俺ぐらいかな。
おい、引くなよ、それがこの世界でのリアルってもんだ。そりゃ人肌が恋しい時もあるさ。
こんな山小屋にどんな女が、好んで住むかよ。しかも、俺、おっさんだし…
ああ、忘れてた、独身のやつも結構いるよな。
それでも恋仲の女はいるかい?がいる。
俺にもいたし、無くしたし、今は、できた、そんなものか…
足元を固めてズボンをずらして、小さな小川に小便を始めた。
(まだ、現役だもんな俺…)
なんだ俺がひどいやつだって?いや、おばちゃんの話は恋仲の女ができる前の話だ。
そのおばちゃんも嫌いじゃなかったさ、本音丸わかりだしさ、結局は金、わかりやすい。
この世界は、絶対的な階級差と貧富の差がある。
高いと知っていて、おばちゃんの言い値で、おばちゃんが売りたいものをすべてを買う。
それが俺の、個人的な贖罪、いや半分嘘だな、嫌らしい貴族意識からだ。
朝からこの話はやめておこう。
俺的には遠慮なく人の心に触れほうが苦手だな、女は微妙だが男はごめんだな。
軽く振って、ズボンを元に戻した。
じゃ、恋仲の女を命がけに護った事がある奴はいるかな?
転生者って、確かにチートな技を持ってたりするもんな。
それで自分が”選ばれし者”なんて勘違いしがちが多いからな。
屋根からぶら下がるツララで手を洗って、来た道を引き返す。
裏口から、小屋に入って、しゃがみこんで暖炉に火を入れた。
その恋仲の女が、エルフってやついるかい?
そう、ちょっと耳が尖がった亜人いや、妖精に近いそれだ。
一見若いと思っても、遥かに年上だったりする。
私は寝室に入って天蓋を潜ってベッドの横に立った。
ベッドには、肩まで布団をかぶって寝ているセルケトさんがいる。
私は、このダークエルフのために、現役の賢者に戻る決心をした。
理由?言わせるなよ、この歳でも照れるんだよ。
はっきり言えるのは、身体が目的じゃないからな。
行商のおばちゃんとは違うんだよ、そこは…
ふいに彼女が、私に手を伸ばしてきた。
私は彼女の手を取ると逆にベッドに引き倒された。
良い匂いがする。
ねぼけまなこで、半分寝ているようだ。
当然だな、まだ夜明け前で、眠りを妨げたのは私だ。
エルフは私に尋ねた。
「身体、冷えてるね」
「あぁ」
身体の向きを変えてセルケトさんが胸の上にのしかかって止まった。
軽いな、それより彼女の暖かさと心臓の鼓動を感じる。
触れあっていた指先がしっかりと絡まった。
「私と結婚して嬉しい、フィアス?」
耳元でそう囁かれた。空いた手で布団を彼女に掛ける。
こんな経験した奴いるかな?
私は布団の上からセルケトに自分の手を添えた。
これからが大変だと分かってる、分かってる。
それでも、それを成し遂げてこそ、大賢者様、そうだろ?
夜明けには…もう少しだが、窓の外は雪のためか仄かに明るい。
私は天井を見ながら他愛のない事を考え始めた。
この世界に転生者は何人いるんだ?
どこからも返事がない、当然だよな。
まさか、私だけじゃないだろ?かなりいるよな、半分は男だよな。
おっさんはどれくらいいる?俺もそうだ。
皆、元気か?もっとも俺の敵の奴は…なるべく会いたくないな。
もしかしたら、殺った奴もいるかもしれない。
ならば、またどこかの世界に転生したのだろうか。
そいつの事はいいや、そうだな、腕に覚えはあるかい?
別に剣聖とか呼ばれなくてもさ、知らない間に最強のやつとかさ?
俺は元だけどね、賢者と呼ばれてた。
頭は結構いいんだよ俺は!、おっと自分で言ってしまった。
私はそぉっと天蓋を抜け出して寝室の扉を開ける。そして居間から裏口から外に出た。
星の明かりに照らされた外は、雪で真っ白な世界が広がっていた。
そうだ、田舎暮らしのやつもいるよな。
私はまだ、誰かと話していた。
俺もそうだ。農業はやってない、庭でほんの少し作ってる。
山間の山小屋に住んでるからな、他にする事もないし。やってみたら案外楽しいし。
寝間着に毛糸のガウンでは寒いが、ここまできて引き返す気はない。
私は丸太小屋の壁伝いに新雪を踏みながら進む。
歩きながらも、話の内容を少し踏み込んだ。
さすがに、行商のおばちゃんを買った事あるのは俺ぐらいかな。
おい、引くなよ、それがこの世界でのリアルってもんだ。そりゃ人肌が恋しい時もあるさ。
こんな山小屋にどんな女が、好んで住むかよ。しかも、俺、おっさんだし…
ああ、忘れてた、独身のやつも結構いるよな。
それでも恋仲の女はいるかい?がいる。
俺にもいたし、無くしたし、今は、できた、そんなものか…
足元を固めてズボンをずらして、小さな小川に小便を始めた。
(まだ、現役だもんな俺…)
なんだ俺がひどいやつだって?いや、おばちゃんの話は恋仲の女ができる前の話だ。
そのおばちゃんも嫌いじゃなかったさ、本音丸わかりだしさ、結局は金、わかりやすい。
この世界は、絶対的な階級差と貧富の差がある。
高いと知っていて、おばちゃんの言い値で、おばちゃんが売りたいものをすべてを買う。
それが俺の、個人的な贖罪、いや半分嘘だな、嫌らしい貴族意識からだ。
朝からこの話はやめておこう。
俺的には遠慮なく人の心に触れほうが苦手だな、女は微妙だが男はごめんだな。
軽く振って、ズボンを元に戻した。
じゃ、恋仲の女を命がけに護った事がある奴はいるかな?
転生者って、確かにチートな技を持ってたりするもんな。
それで自分が”選ばれし者”なんて勘違いしがちが多いからな。
屋根からぶら下がるツララで手を洗って、来た道を引き返す。
裏口から、小屋に入って、しゃがみこんで暖炉に火を入れた。
その恋仲の女が、エルフってやついるかい?
そう、ちょっと耳が尖がった亜人いや、妖精に近いそれだ。
一見若いと思っても、遥かに年上だったりする。
私は寝室に入って天蓋を潜ってベッドの横に立った。
ベッドには、肩まで布団をかぶって寝ているセルケトさんがいる。
私は、このダークエルフのために、現役の賢者に戻る決心をした。
理由?言わせるなよ、この歳でも照れるんだよ。
はっきり言えるのは、身体が目的じゃないからな。
行商のおばちゃんとは違うんだよ、そこは…
ふいに彼女が、私に手を伸ばしてきた。
私は彼女の手を取ると逆にベッドに引き倒された。
良い匂いがする。
ねぼけまなこで、半分寝ているようだ。
当然だな、まだ夜明け前で、眠りを妨げたのは私だ。
エルフは私に尋ねた。
「身体、冷えてるね」
「あぁ」
身体の向きを変えてセルケトさんが胸の上にのしかかって止まった。
軽いな、それより彼女の暖かさと心臓の鼓動を感じる。
触れあっていた指先がしっかりと絡まった。
「私と結婚して嬉しい、フィアス?」
耳元でそう囁かれた。空いた手で布団を彼女に掛ける。
こんな経験した奴いるかな?
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