王子×悪戯戯曲

第3幕 溢れる疑惑

15

「やば……キスだけでイケそう……んん」
「んふっ……悠斗……っ、ぅ……っ」

　キスを重ねる度に蕾に入ったプラグを締め付け、ペニスのバイブがブルブルと小刻みに振動し先走りがどんどん溢れてしまう。
　悠斗は俺の脚に絡まった衣服を脱がせると、プラグをヌプリと蕾から引き抜き、ジーと金属音をさせ自らの陰茎を取り出した。
　その姿にゴクリと喉を鳴らし待ち構えてしまう。同時に自分がとても浅ましくも思える。プラグを抜いたばかりで収縮を繰り返す蕾に熱い切先を当てがわれると、ほーっと甘い息を吐き出した。

「そう、そうやって力抜いていてね」

　ゆっくりと挿入され、ふるふると震えながら誘い込んでしまう。
　瞼を閉じると悠斗の唇が唇に触れてきた。深くなる口付けに声を飲み込まれ、鼻からくぐもった声が放たれる。悠斗のものが奥へと進む度、頭に血液が溜まっていくようだ。逃げ場のない快感が身体の内側で渦巻いている。
　唇が離れていくと、酸素を求めるように大きく息を吸い込んだ。

「はぁ……っ、はぁッ、ふううぅぅ──ッ‼︎」

　一度大きく空気を肺に流し込むと悠斗はまた唇を塞ぎ、ズズズッ……っと、一気に奥深くまで突き上げてきた。鋭い快感に宙に浮いたつま先がぴーんと伸び、ビクビクと震えてしまう。そんな俺に構わず、悠斗はリズミカルに腰をピストンさせ、粘膜を抉るように犯し、上からも下からも濡れた音を奏でる。

「ん、んん……っ、ふっ……んっ」
「うっ、んっ、うぅ……っ、ふぁ……ぅ、ふぅ……ぁっ」

　長い突き上げとキスに流石に苦しくなり顔を背けると、繋いでいた手を離した悠斗は俺の後頭部に手を回し固定させ執拗に唇を貪ってくる。苦しくて悠斗の背中に腕を回し、シャツを手繰り寄せる指先に力が入る。
　逃げられない快感に舌を突き出しハフハフと喘ぐと、突き出した舌をペニスを舐めるように嬲られる。ドロドロとペニスの根元で逆流する感覚に、ブルッと身体が震える。

「────ッ‼︎」

　脚を宙に大きく広げぴんっとしたまま硬直してしまう。ビクンビクンッと背中がしなる。
　イクとも言えず腕をダラリと床に落とすと、突き上げが止まりやっと唇を解放された。

「クスッ……ドライでイっちゃったね……」
「はぁはぁはぁッ……んっんっ……はんぁ……っ」
「背中、痛かった？　ごめんね。次はちゃんとベッドでしようね」

　人形のように力が入らない上半身を床から起こされ、悠斗に跨ったまま胸に寄り掛かる。後孔に刺さったままの陰茎が奥まで入り込み、座っているだけでも快感が湧き上がる。

「クッタリだね。気持ち良すぎちゃった？」

　コクリと頷き背中をさすられると、少しずつ身体の感覚も戻り悠斗の首に腕を絡める。

「んんっ、もう……お仕置き、終わり？　ちんこ……イケない……苦しい」
「ん？　どうしようか。瀬菜が可愛いからいじめたくなっちゃう」

　お尻を支えられゆっくりと立ち上がる悠斗の腰に脚を絡めると、その場でグチュグチュと突き上げられる。

「あっあぅんッ！　やぁ……も、ねがィッ、ちんこッゆるしれ……っ」
「うん、じゃ、もう取ろうね？」

　ベッドに横たわると、バイブを止めてリングを引っ張り外される。長い間拘束されていたペニスに、バイブの振動が残り未だにジリジリとした感覚を与えていた。

「瀬菜のおちんちん、すぐにイっちゃいそうだね。もうちょっと我慢できる？」
「ふうぅ、我慢したら……お仕置き終わる？」
「うん、いい子のご褒美に……ね？」