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第13幕 ひとりぼっち
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ガラスに置いた手が汗で滑る。できればこの無機質な冷たいものよりも、温かいものに縋りつきたい。そう思っていると、俺の手の上に悠斗の手のひらが被さる。ぬくもりに安堵した途端、下から掬い上げるような抽挿が始まった。
ピッタリとガラスに張り付き、逃げ場もない俺はただ喘ぎ声を上げるだけだ。強い快感に涙が自然と零れ、ポタポタと床に落ちていく。雫は瞳からだけではなく、鈴口からも零れガラスに塗り込まれていく。快感のポイントを三点から攻められ、すぐにも絶頂してしまいそうだ。
「あぁっうぁああっ、だぁだめっ──ッァ‼︎」
「ダメ? こんなに蕩けているのに嘘つきだね」
パンパン、ぐちゅぐちゅ……と悠斗の的を得た腰つきに身体がふわふわと浮き上がり、上下に跳ねながら貫かれる。強い快感に血液が沸騰しそうで、出口を探し駆け上がる。
「──ァあっいっ、イクッイっちゃうッ──!」
「は……っクッ……キツッ!」
ズチュンッ! っと一突きされると、精液がぶちゅぶちゅと音を立て窓ガラスを白く汚す。
ペニスの中心から溢れる白濁は、どろどろと時間をかけて下へと流れていた。
「……ああっん……ハァハァ……」
「瀬菜の精液が夜景に降っているみたい」
肩口で艶やかにそう呟く悠斗。
「──ばっ、変な例えッするなァあんッ! やぁンッまだァ!」
「まだ? まだ足りない? 俺もだよッ、ンンッ──ハッ!」
うなじをカプッと甘噛みし、悠斗は休憩はおしまいとばかりに尻たぶを引き寄せ腰を揺らめかせる。内部に留まるモノが一際大きく膨れ上がると、最後に向けて連続的に加速した。逝ったばかりの身体には快感が強すぎる。背後から獣のようにガツガツと擦り上げられ、吐き出したばかりの陰茎は勃ち上がったままプルプルと空中で揺れている。唇を噛み締めビクッと顎を反らすと、詰めた吐息が聞こえ内部に熱い飛沫を叩かれた。
はぁはぁと互いに肩を跳ねさせ呼吸だけが室内に響いている。力が抜けた指先がキュッと音を立て窓ガラスを滑る。閉じた瞳を開けると、目の間に居る自分と対面する。頬を染め、だらしなく口を開け満足そうにする表情。普段の自分とはずいぶんかけ離れている。それでもこれも自分なのだ。
「そんなに見つめ合っていないで」
「……えっ……うっんッ」
悠斗が俺から出ていき腕を引かれると、ふわふわな絨毯の上に押さえつけられた。悠斗は俺の唇を塞ぎ濃厚に舌を絡めてくる。うなじと頭を支える悠斗は、引き寄せるように激しいキスを送ってくる。鼻から甘い喘ぎをあげ、一頻り口腔を蹂躙されると、唇はゆっくりと離れていった。
「ねぇ瀬菜、やっぱり俺のこと忘れっちゃったの?」
構ってちゃんな態度を取る悠斗。
そんな悠斗に呆れてしまう。
「……馬鹿……俺は今誰とこうしているんだよ。それにお前を忘れるとか……俺には無理だった。そもそもだな! 散々放置していたのはお前だろ。俺がこんな辛抱強くて感謝して欲しいぐらいだ!」
「ふふっ、瀬菜にはいつも感謝しているよ」
頬を撫でながら悠斗は微笑むと、コツンと額と額を合わせる。
「……瀬菜はいつでも俺を許してくれる。俺はそれに甘え過ぎかな? 瀬菜はどこまで俺を受け入れてくれる?」
「どこまでって……そりゃ──ぅっんッ!」
ひたりと蕾に触れた悠斗のモノが、ゆっくりと挿入され最奥まで侵入してくる。
「もっと奥まで入りたい」
「うっあっ……もうッ入って……ッ」
「まだだよ……」
悠斗は色気を振りまきながら俺を見下ろし、膝を胸まで押し付けると、絨毯から浮いたお尻に体重を乗せ腰を進めてくる。切先はプツッと壁を隔てたいけない場所を通り過ぎ、身体が自分のものではなくなったような鋭い快感に顎を反らし恍惚と思考まで奪われる。
そのあとの記憶は曖昧だった。身体の中まで満たされた感覚だけは覚えている。悠斗の熱を受け取り、ベッドに運ばれたような気もする。実際今こうしてベッドに居るのだから当たり前なのだが……。
ピッタリとガラスに張り付き、逃げ場もない俺はただ喘ぎ声を上げるだけだ。強い快感に涙が自然と零れ、ポタポタと床に落ちていく。雫は瞳からだけではなく、鈴口からも零れガラスに塗り込まれていく。快感のポイントを三点から攻められ、すぐにも絶頂してしまいそうだ。
「あぁっうぁああっ、だぁだめっ──ッァ‼︎」
「ダメ? こんなに蕩けているのに嘘つきだね」
パンパン、ぐちゅぐちゅ……と悠斗の的を得た腰つきに身体がふわふわと浮き上がり、上下に跳ねながら貫かれる。強い快感に血液が沸騰しそうで、出口を探し駆け上がる。
「──ァあっいっ、イクッイっちゃうッ──!」
「は……っクッ……キツッ!」
ズチュンッ! っと一突きされると、精液がぶちゅぶちゅと音を立て窓ガラスを白く汚す。
ペニスの中心から溢れる白濁は、どろどろと時間をかけて下へと流れていた。
「……ああっん……ハァハァ……」
「瀬菜の精液が夜景に降っているみたい」
肩口で艶やかにそう呟く悠斗。
「──ばっ、変な例えッするなァあんッ! やぁンッまだァ!」
「まだ? まだ足りない? 俺もだよッ、ンンッ──ハッ!」
うなじをカプッと甘噛みし、悠斗は休憩はおしまいとばかりに尻たぶを引き寄せ腰を揺らめかせる。内部に留まるモノが一際大きく膨れ上がると、最後に向けて連続的に加速した。逝ったばかりの身体には快感が強すぎる。背後から獣のようにガツガツと擦り上げられ、吐き出したばかりの陰茎は勃ち上がったままプルプルと空中で揺れている。唇を噛み締めビクッと顎を反らすと、詰めた吐息が聞こえ内部に熱い飛沫を叩かれた。
はぁはぁと互いに肩を跳ねさせ呼吸だけが室内に響いている。力が抜けた指先がキュッと音を立て窓ガラスを滑る。閉じた瞳を開けると、目の間に居る自分と対面する。頬を染め、だらしなく口を開け満足そうにする表情。普段の自分とはずいぶんかけ離れている。それでもこれも自分なのだ。
「そんなに見つめ合っていないで」
「……えっ……うっんッ」
悠斗が俺から出ていき腕を引かれると、ふわふわな絨毯の上に押さえつけられた。悠斗は俺の唇を塞ぎ濃厚に舌を絡めてくる。うなじと頭を支える悠斗は、引き寄せるように激しいキスを送ってくる。鼻から甘い喘ぎをあげ、一頻り口腔を蹂躙されると、唇はゆっくりと離れていった。
「ねぇ瀬菜、やっぱり俺のこと忘れっちゃったの?」
構ってちゃんな態度を取る悠斗。
そんな悠斗に呆れてしまう。
「……馬鹿……俺は今誰とこうしているんだよ。それにお前を忘れるとか……俺には無理だった。そもそもだな! 散々放置していたのはお前だろ。俺がこんな辛抱強くて感謝して欲しいぐらいだ!」
「ふふっ、瀬菜にはいつも感謝しているよ」
頬を撫でながら悠斗は微笑むと、コツンと額と額を合わせる。
「……瀬菜はいつでも俺を許してくれる。俺はそれに甘え過ぎかな? 瀬菜はどこまで俺を受け入れてくれる?」
「どこまでって……そりゃ──ぅっんッ!」
ひたりと蕾に触れた悠斗のモノが、ゆっくりと挿入され最奥まで侵入してくる。
「もっと奥まで入りたい」
「うっあっ……もうッ入って……ッ」
「まだだよ……」
悠斗は色気を振りまきながら俺を見下ろし、膝を胸まで押し付けると、絨毯から浮いたお尻に体重を乗せ腰を進めてくる。切先はプツッと壁を隔てたいけない場所を通り過ぎ、身体が自分のものではなくなったような鋭い快感に顎を反らし恍惚と思考まで奪われる。
そのあとの記憶は曖昧だった。身体の中まで満たされた感覚だけは覚えている。悠斗の熱を受け取り、ベッドに運ばれたような気もする。実際今こうしてベッドに居るのだから当たり前なのだが……。
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