【完結】どうやら私は婚約破棄されるそうです。その前に舞台から消えたいと思います

りまり

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 数日後、両親は何食わぬ顔で帰ってきた。

 私は執事から連絡を受け、両親に合いに行くと目がうつろな父親と口元がやけに醜くゆがんだ義母が応接室でお茶を楽しんでいたのだ。

 「お帰りなさい、新婚旅行行っていたと聞きました」

 「そうなのよ、本当は知らせてからと思っていたんだけど、この人がいいと言うから……」

 「気にしないでください、こちらもかなりバタバタしてまともに話聞けなかったと思いますから」

 私は父に近づき、父の腕に魔石の埋まったブレスレットを付けたのだ。

 すると父は呻きだし、のたうち回った後動かなくなってしまったのだ。

 義母はのたうち回る父の腕からブレスレットを外そうとしたが、中々外れず焦っていた。

 「それは、はめた本人が取らなければとれないようにできているんです」

 「それでも娘なの!!!!
 こんなに苦しんでいるんだから外してあげなさいよ!!!!!」

 「苦しんでいる?
 その原因を作った張本人が言います?
 あり得ないんですけど~~」

 私は小ばかにしたように義母に向かって失笑した。

 それに腹を立てたのか、いきなり引っ叩いてきたのだ。

 私は余裕でそれを避け、義母の腕を取り投げ飛ばしたのだ。

 腰を強かに打った義母は腰を擦りながら喚き散らした。

 「色々やらかしてますよね、違法行為までやってるし」

 「何を言っているの?
 大体それをあたしがやったっていう証拠はないはずよ!!!」

 「何故証拠がないはずと言い切れるんですか?」

 「やっていないからに決まっているでしょ!!!!」

 私は今まで集めた資料をチラつかせ、ニヤリと笑って見せた。

 かなり動揺しているのか汗が噴き出したのだ。

 「調べれば調べるほど、まー色々出てきましたよ」

 「あなた、捏造したのね!!!」

 「やめてください、あなたのような犯罪者と一緒にされたくありません」

 ギャーギャー喚き散らす義母に嫌気がさし、小出しに証拠を見せて行った。

 相手もそれぐらいじゃ真実を話さないのは分かっていた。

 長期戦になるのは覚悟の上だった。


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