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冒険者編

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 「だいぶ大暴れしていたみたいだね」

 「魔物は一掃したんだからいいだろ」

 どうやら、俺が気絶している間魔物の群れと戦っていたらしい。

 「抑えきれない欲望で気が狂いそうだったもんな」

 「ギルマスうるさいですよ」

 「でも、喧嘩していないのに気付かない馬鹿がやらしたんだから仕方ないよな」

 どうもギルマスの言うことが良くわからなが、本人たちは納得しているようなので俺がとやかく言う必要はないので聞いているだけにした。

 「ところで、なんで離れないんだ?」

 「まだどっかいちゃいそうだから」

 「成人してんだ、レオンの婚約者でも旦那でもないんだからいちいち行動に文句言うな」

 「それだって嫌なものは嫌だ」

 「まるでだだっ子だな」

 「モーリス、いい加減に離れて下さい」

 あまりに強く抱きしめられるのできつくなってきた俺はモーリスの腕を強くたたくと腕の力を緩めてもらったのだがそれでもまだキツイ。

 「レオンが苦しがっているんだから離してやれ」

 ウィルは見かねて言ってくれたが、あれだけ散々いいようにし、今現在立っているのもつらう状態なのにそれなのにモーリスは俺を抱きしめて離さない。

 「モーリス腰が痛いです。
 ベットに運んで下さい」

 俺はとうとう立っているのに限界を感じ、モーリスにベットに運んでもらうと嬉しそうに俺のズボンを下ろしにかかるではないか!

 「何するんですか!」

 「折角だからもう一回……」

 それには全員でモーリスを俺から引きはがしてくれたのでそれ以上される心配は減ったのだが、隙あらば俺に抱き着いてこようとするモーリスを縛り上げてもらい、簀巻きにしてもらった。

 これ以上は旅をするのに支障が出そうなので、遠慮したい。

 気持ちがいいのは確かだし、出すものを出せばすっきりするが、さすがに足腰立たないほどされていたら目的地に着くまでにどれだけの日数がかかるかわからなくなる。

 目的地と言ってもただ当てのない旅ではあった。

 自分の力でどれほど登りつめることが出来るのかと思ったが、あっけなく見つかってしまい今は一緒に他のメンバーと大所帯にはなっている。

 「荷馬車でも用意して少しでも休める状況を作りますか?」

 「ダンジョンに入るときは出入り口で預けてもらえればいいからな」

 「ギルマスそれなりの荷馬車ありますか?」

 「あるにはあるがかなりぼろいぞ」

 「ぼろくても直して使うので大丈夫です」

 とうとう荷馬車をゲットし移動手段を歩きから荷馬車へと変化したのだ。


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