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どうしてこんなことになっているのだろう。
僕の両隣りにはこの国の王子と王子の婚約者のナターシャ様が当然のようにいるのだ。
そんな僕を睨みつけるようにマリーは二人に涙ながらに僕がどれだけ非道かを訴えた。
「聞いてください!!!!!
この人はわたくしの兄なのですが、同じ顔をいいことに悪戯をわたくしのせいにしたり挙句の果ては癇癪を起しわたくしを折檻するのです」
「……そのようなことは上がってないが……」
なおもマリーは彼らにうそぶくのだ。
真実をまげてさも僕が悪いように言う。
彼女はそうやって僕を悪者にしていくのだ。
断罪されるべきはマリーの方なのに、すべて僕のやったことにする。
ただこの二人の前でどれだけそれが通用するかはわからない、だって彼らはすべて調べ上げてここにいるのだ。
今だって影から気配を消してマリーの行動を見つめている者がいる。
だからマリーがどれだけ吠えても彼らが決断を覆さない。
それだけは僕でもわかること……これが終われば僕は自由の身だ。
僕はこの断罪劇を傍観するのだった。
僕の両隣りにはこの国の王子と王子の婚約者のナターシャ様が当然のようにいるのだ。
そんな僕を睨みつけるようにマリーは二人に涙ながらに僕がどれだけ非道かを訴えた。
「聞いてください!!!!!
この人はわたくしの兄なのですが、同じ顔をいいことに悪戯をわたくしのせいにしたり挙句の果ては癇癪を起しわたくしを折檻するのです」
「……そのようなことは上がってないが……」
なおもマリーは彼らにうそぶくのだ。
真実をまげてさも僕が悪いように言う。
彼女はそうやって僕を悪者にしていくのだ。
断罪されるべきはマリーの方なのに、すべて僕のやったことにする。
ただこの二人の前でどれだけそれが通用するかはわからない、だって彼らはすべて調べ上げてここにいるのだ。
今だって影から気配を消してマリーの行動を見つめている者がいる。
だからマリーがどれだけ吠えても彼らが決断を覆さない。
それだけは僕でもわかること……これが終われば僕は自由の身だ。
僕はこの断罪劇を傍観するのだった。
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