2 / 54
帰りたいんですけど
2
しおりを挟む
わたしは気が重いながら神殿にやってきた。
この世界では神殿に祀られてる神はとても大事にされてる。
神に守られてるところは土地も豊かで平和そのもの
神に守られていないところは荒野も同然だ。あまつさえ穢れが侵食していて人が住めたものではない。
この土地も豊かだ。ちゃんと神に守られてると思う。
そこはわたしでも感謝してる。
早く帰りたいと必死に現実逃避しながら神殿にある窓口に、手紙の件を伝えた。部屋まで案内してくれるそうだ。本当にわたしに何の用なんだろうか…
案内人の後ろを歩いていると、前の柱から子供が出て来た。
巫女かな?巫女っぽい格好してるし、白銀の腰あたりまであるふわっとした髪。目は金。可愛いな…
すると子供はとてとてとわたしのそばまで来て手を繋いできた。
???手離さないな…
わたしと一緒についてくるようだ
案内人も見向きもしないので別にいいのだろうか。
子供に目を合わせるとにこりと微笑んでいる。・・・可愛いな!
わたしはこのチビ巫女(命名)と一緒に束の間のほんわかした気持ちを堪能していた。
案内された部屋には他にも10人くらい若い女性がいた。
すると、入るなりギロリと睨まれた…殺気がすごい。
一瞥して、女性たちは睨むことはやめてくれた?いや睨むから嘲笑うみたいな…わたし何かしたか?いやしてないよね?入ってきただけだもん。
みんな綺麗どころばかりだ。身なりもいい人もいてるし貴族も呼ばれてるみたいだ。
この部屋で待ってるように言われてたので、私は目立たないように隅の席に座ることにした。隣にはチビ巫女が一緒に座っている。
手を繋いだまま…離さないんなこの子…このチビ巫女も呼び出しされたのかな?こんな殺気だった中じゃあチビ巫女も居づらいだろうよ。
しばらくして、老齢の女性が入って来た。凛とした姿勢は威厳を醸し出してる。この人は巫女ではなく貴族のようだ、着ているドレスも高そう。この人はセレブなマダムだな。
お付きの人が人数分の石を丁重に持ってきた。用意ができたのだろうマダムは集められた女性達に目を向け
「今から貴方には巫女の適正試験を受けていただきます。この神殿の敷地内にある祠を見つけてください。そしてその祠で祈りを捧げ、この玉を清めたのち、この部屋に持ってきてください。時間は夕刻まで。始めてください。」
そう言ってマダムは手をぱんと叩き、それが開始の合図となった。集められた女性たちは我先にと石を取り部屋から出て行った。
残されたのはついていけなかった私とチビ巫女。
マダムは残ったわたしたちに気付き、「どうしたのです?試験は始まってますよ?」
「いや~、あのわたしがなぜここに呼ばれたのかわからないんですが、これなんですか?」
「あなた、名前は?」
「ユエです」
「ユエさんこれは巫女候補を見つけるための試験が行われてます。素質がある方に招集をかけております。おふれは回ってたと思うのですが?」
「・・・・・」
(あーあったなぁそういうの)
2年前、領主様が変わってから、神殿の神官や巫女の横領などの汚職が発覚。領主様もこれに厳しい判断を下した。汚職に携わってる人間をすべて追い出したのだ。
神殿の中が一掃され人員が補充されたと聞いていたが巫女足りてなかったんだ…
「すいません。世間のことに疎くって…」
まるっきり関係ないものだから忘れてたとは言えず、わたしはあいまに返事するしかなかった。
そうだよねこの土地に関わることだし、巫女は重要な役割だし何より敬われる存在だ。そら受験者マジだわ。
この世界では神殿に祀られてる神はとても大事にされてる。
神に守られてるところは土地も豊かで平和そのもの
神に守られていないところは荒野も同然だ。あまつさえ穢れが侵食していて人が住めたものではない。
この土地も豊かだ。ちゃんと神に守られてると思う。
そこはわたしでも感謝してる。
早く帰りたいと必死に現実逃避しながら神殿にある窓口に、手紙の件を伝えた。部屋まで案内してくれるそうだ。本当にわたしに何の用なんだろうか…
案内人の後ろを歩いていると、前の柱から子供が出て来た。
巫女かな?巫女っぽい格好してるし、白銀の腰あたりまであるふわっとした髪。目は金。可愛いな…
すると子供はとてとてとわたしのそばまで来て手を繋いできた。
???手離さないな…
わたしと一緒についてくるようだ
案内人も見向きもしないので別にいいのだろうか。
子供に目を合わせるとにこりと微笑んでいる。・・・可愛いな!
わたしはこのチビ巫女(命名)と一緒に束の間のほんわかした気持ちを堪能していた。
案内された部屋には他にも10人くらい若い女性がいた。
すると、入るなりギロリと睨まれた…殺気がすごい。
一瞥して、女性たちは睨むことはやめてくれた?いや睨むから嘲笑うみたいな…わたし何かしたか?いやしてないよね?入ってきただけだもん。
みんな綺麗どころばかりだ。身なりもいい人もいてるし貴族も呼ばれてるみたいだ。
この部屋で待ってるように言われてたので、私は目立たないように隅の席に座ることにした。隣にはチビ巫女が一緒に座っている。
手を繋いだまま…離さないんなこの子…このチビ巫女も呼び出しされたのかな?こんな殺気だった中じゃあチビ巫女も居づらいだろうよ。
しばらくして、老齢の女性が入って来た。凛とした姿勢は威厳を醸し出してる。この人は巫女ではなく貴族のようだ、着ているドレスも高そう。この人はセレブなマダムだな。
お付きの人が人数分の石を丁重に持ってきた。用意ができたのだろうマダムは集められた女性達に目を向け
「今から貴方には巫女の適正試験を受けていただきます。この神殿の敷地内にある祠を見つけてください。そしてその祠で祈りを捧げ、この玉を清めたのち、この部屋に持ってきてください。時間は夕刻まで。始めてください。」
そう言ってマダムは手をぱんと叩き、それが開始の合図となった。集められた女性たちは我先にと石を取り部屋から出て行った。
残されたのはついていけなかった私とチビ巫女。
マダムは残ったわたしたちに気付き、「どうしたのです?試験は始まってますよ?」
「いや~、あのわたしがなぜここに呼ばれたのかわからないんですが、これなんですか?」
「あなた、名前は?」
「ユエです」
「ユエさんこれは巫女候補を見つけるための試験が行われてます。素質がある方に招集をかけております。おふれは回ってたと思うのですが?」
「・・・・・」
(あーあったなぁそういうの)
2年前、領主様が変わってから、神殿の神官や巫女の横領などの汚職が発覚。領主様もこれに厳しい判断を下した。汚職に携わってる人間をすべて追い出したのだ。
神殿の中が一掃され人員が補充されたと聞いていたが巫女足りてなかったんだ…
「すいません。世間のことに疎くって…」
まるっきり関係ないものだから忘れてたとは言えず、わたしはあいまに返事するしかなかった。
そうだよねこの土地に関わることだし、巫女は重要な役割だし何より敬われる存在だ。そら受験者マジだわ。
0
あなたにおすすめの小説
お好きになさって下さい、私は一切気にしませんわ
Kouei
恋愛
婚約者のクレマンド様は、いつも私との約束を破ってばかり。
理由は決まって『従妹ライラ様との用事』
誕生日会にすら来なかった彼に、私はついに告げた。
「どうぞ、私以外のご令嬢をエスコートするなり、お出かけするなり、関係を持つなり、お好きになさって下さい。私は一切気にしませんわ」
二人の想いは、重なり合えるのだろうか ……
※他のサイトにも公開しています。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
身を引いたのに、皇帝からの溺愛が止まりません ~秘された珠の還る場所~
ささゆき細雪
恋愛
五年前、内乱の混乱のなかで姿を消した最愛の妃・白瑤華(はくようか)。
彼女を失った皇帝・景玄耀(けいげんよう)は、その後ただ一人を想い続けながら執務に追われていた。そんなある日、書類に彼女の名前を発見し、居ても立っても居られなくなる。
――死んだはずの彼女が、生きている?
同姓同名かもしれないが確かめずにいられなくなった彼は地方巡察を決行。そこで、彼によく似た幼子とともに彼女と再会、地方官吏として働く瑤華と、珠児(しゅじ)を見て、皇帝は決意する――もう二度と、逃がさないと。
「今さら、逃げ道があると思うなよ」
瑤華を玄耀は責めずに、待ちの姿勢で包み込み、囲い込んでいく。
秘された皇子と、選び直した愛。
三人で食卓を囲む幸福が、国をも動かすことになるなんて――?
* * *
後宮から逃げ出して身を引いたのに、皇帝の溺愛は止まらない――これはそんな、中華風異世界ロマンス。
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
真実の愛は水晶の中に
立木
恋愛
学園の卒業を祝うパーティーの最中、レイシア・マレーニ侯爵令嬢は第三王子とピンク髪の女、その取り巻きたちによって断罪されようとしていた。
しかし断罪劇は思わぬ方向へ進んでいく。
※「なろう」にも重複投稿しています。
夫と愛し合った翌朝、一方的に離縁されました【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
美しい公爵夫人マルグリートは、冷徹な夫ディートリヒと共に、王国の裏で密かに任務をこなす“悪女”。
だがある日、突然夫から離婚を言い渡される。しかもその裏には、平民の愛人の存在が──。
失意の中、王命で新たな婚約者・エルンストと結ばれることに。
どうやら今回の離婚再婚は、王家の陰謀があるよう。
「悪女に、遠慮はいらない」
そう決意した彼女は、華やかな舞踏会で王に真っ向から言い放つ。
「わたくし、人の家庭を壊しておきながら悪びれない方に、下げる頭は持っていませんの。
王族であられる前に、人におなりくださいませ。……失礼」
愛も、誇りも奪われたなら──
今度はこの手で、すべてを取り戻すだけ。
裏切りに燃える、痛快リベンジ・ロマンス!
⚠️本作は AI の生成した文章を一部に使っています。タイトル変えました。コメディーです。主人公は悪女です。
幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~
二階堂吉乃
恋愛
同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。
1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。
一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる