前世を思い出した巫女は神のもとに行きたい

だるま

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帰りたいんですけど

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この試験を行うことになったのは、実は土地神…もう名前でいいだろうミコトからの提案からなのだ。
流石にミコトもこのままだとまずいということで、今回巫女の選別に至ったのだ。
結果、合格者は未だ出ていない…
この結果にミコトは気にしていない。しかし、まだ試験は続けろというのだ。
何故か聞くと"まだ来ていないから"と言っていた。
目星しい人材でも見つけていたのだろうか。まぁ本人がそういうなら俺も母上も言うことはない。

実際この試験を始めてから、力を持っている人間が出てこないことに、浄化の力はそれだけ希少なのだと思い知らされる。
残っている巫女達も祈りはしているが、形だけなのだミコトには届いていない。
このままではミコトは消滅してしまい、この土地は穢れに荒れるだろう。
焦りはするが、どうにもならない。


もうすぐ夕方だ。今回もダメだろう…

すると、人影がこちらに向かって歩いてくるのが見えた。

まさか⁈来たのか⁈

逸る気持ちを抑え俺は物陰から様子を見ていた。


洞窟にたどり着いたのは一人の女。髪は黒く後ろに三つ編みにして流している。服装から見て…どうやら平民のようだ。
しかし、俺は目が離せない。なんせミコトがその人物と手をつないでいる。そしてその人物から目が離せない自分がいるのだ。

ミコトが待っていた人物なのだろうか…
俺は最後まで見届けなければいけない。


**********

祠にたどり着いたわたしは、渡されていた石を両手に包みこむ。
そして昔のように祈りを捧げるための歌を歌う。

今世での祈りは初めてだか、やり方は覚えている。
するとわたしの周りに小さな光がいくつもふわふわと浮き出す。
そして手の中にある石に光が集まりだす。手の中があたたかい。祈りが終わり石を見てみると、キラキラと光っていた。無事に浄化できたようだ。



力を使いわたしは全て思い出した。前世の記憶…
わたしは昔ここの巫女をしていた。そして側にいた少女は…

「ミコト…」

「やっと会えたね。ユエ。」
ミコトはわたしに嬉しそうに抱きついた。
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