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受け継がれる知恵
ある日の麗らかな昼下がり、王宮の庭でエリック第1王子が遊んでいた。
英雄王と呼ばれたエディオン国王と、寵妃ユリア王妃は半ば伝説となっていた。王国で1.2を争う魔法使いである2人は、国内で発生したスタンスピードや隣国オルディアからの侵略戦争にも打ち勝ち、スタンダール王国を長く平和に導いてきた。
周囲から英雄王と賞賛されたエディオンだったが、心の中では『ユリアにカッコイイと思ってもらう為ならば、世界だって救って見せる!』と思っていただけだった。
いつまでもユリアファーストだったエディオンの心の内は、幸い知られることは無かった(側近を除く)
そんなエディオンが愛してやまなかったユリアは一昨年亡くなり、意気消沈したエディオンは嫡男チャールズ・スタンダールへ譲位し御代を譲った。
エディオンは最初の頃ユリアを失った損失感に苦しみ、離宮に隠退していた。最近、ようやく気持ちを切り替えなければと思う気力が出てくるようになり、王宮に残したままだったユリアの物を引取りにやって来た。夫婦共有の物置で、ユリアとの思い出の品を見ながら過去を振り返っていた時にそれを見つけた。
エリックはチャールズ国王の息子であり、エディオンの孫にあたる。エディオンは庭で遊ぶエリックを見かけお茶会に誘った。
お茶会の席で、エディオンはエリックに青色と緑色の古い本を2冊渡した。それは、賢妃キャサリンの日記だった。
「きっといつか役に立つと思うから、持っていなさい。」
〘嘘つき女は詐欺師。追い出す為の10ヶ条!〙
その内容に目を白黒させる孫に、エディオンは賢妃キャサリンとの思い出と学園で何があったのかを語り始めた。
2人は気づかなかったが、青色の日記の最終ページに、小さい文字で一言が書かれていた。その一言は、賢妃キャサリンとは違う筆跡でこう書かれていた。
『恋は素晴らしいものよ、誰かを好きになることを諦めないで!』
春の麗らかな日差しの中で、賢妃キャサリンの知恵は受け継がれていくのであった。
了
ーーーーーーーーー
お気に入りに登録いただいた皆様、ご覧いただいた皆様、ありがとうございました(*'∀'人)♥*
英雄王と呼ばれたエディオン国王と、寵妃ユリア王妃は半ば伝説となっていた。王国で1.2を争う魔法使いである2人は、国内で発生したスタンスピードや隣国オルディアからの侵略戦争にも打ち勝ち、スタンダール王国を長く平和に導いてきた。
周囲から英雄王と賞賛されたエディオンだったが、心の中では『ユリアにカッコイイと思ってもらう為ならば、世界だって救って見せる!』と思っていただけだった。
いつまでもユリアファーストだったエディオンの心の内は、幸い知られることは無かった(側近を除く)
そんなエディオンが愛してやまなかったユリアは一昨年亡くなり、意気消沈したエディオンは嫡男チャールズ・スタンダールへ譲位し御代を譲った。
エディオンは最初の頃ユリアを失った損失感に苦しみ、離宮に隠退していた。最近、ようやく気持ちを切り替えなければと思う気力が出てくるようになり、王宮に残したままだったユリアの物を引取りにやって来た。夫婦共有の物置で、ユリアとの思い出の品を見ながら過去を振り返っていた時にそれを見つけた。
エリックはチャールズ国王の息子であり、エディオンの孫にあたる。エディオンは庭で遊ぶエリックを見かけお茶会に誘った。
お茶会の席で、エディオンはエリックに青色と緑色の古い本を2冊渡した。それは、賢妃キャサリンの日記だった。
「きっといつか役に立つと思うから、持っていなさい。」
〘嘘つき女は詐欺師。追い出す為の10ヶ条!〙
その内容に目を白黒させる孫に、エディオンは賢妃キャサリンとの思い出と学園で何があったのかを語り始めた。
2人は気づかなかったが、青色の日記の最終ページに、小さい文字で一言が書かれていた。その一言は、賢妃キャサリンとは違う筆跡でこう書かれていた。
『恋は素晴らしいものよ、誰かを好きになることを諦めないで!』
春の麗らかな日差しの中で、賢妃キャサリンの知恵は受け継がれていくのであった。
了
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みんなの感想(38件)
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