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道化師の恋(現代)
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「アキ、これとこれ、どっちがいいと思う?」
「どっちも似合うと思う」
「えー、ちゃんと見ろよ」
「ほんとだって」
晴仁は真面目に見ろというけれど、俺の言葉は100パーセント本気だ。
右手の濃紺のジャケットも、赤いセーターもどちらも肌の白い晴彦にはよく似合っている。それはこの服と初めて対面した時に、そう思ったから贈ったのだ。
その服で隣にいてくれれば……との下心なんて晴彦は気付かずに、初めてのデートでそれを着ていこうというのだ。
「南さんに今度、一緒に買い物に行かないかって誘われたんだけど、アキはどう思う?」
それはつい2日前に晴彦から受けた相談だった。
昔から晴彦は何かあるたびに俺に相談する。晴彦の中で俺は特別なんじゃないかって思った時もある。
……けれど違うのだ。
俺がいなければ他でもいい。けれど幼馴染である俺が、一番気軽に話せるからに他ならないのだろう。
俺に内緒にしていることも、相談できないこともあって、そして晴彦はその度に他の奴に相談するのだった。
「いいんじゃないか?」
そんな俺が、大学内学年を問わずに可愛いと噂になるほどの女の子からの誘いを断れと言う権利はなかった。
だからもう使い慣れた、道化師みたいな笑みを浮かべて背中を押してやるのだ。
俺がちゃんとこの恋を諦められるように……。
俺が晴彦に恋をしていると気付いたのは、高校3年生の時だった。
晴彦が俺ではなく、同級生の深山に悩みを相談しているところを見て嫉妬したのだ。
初めは唯一の特権が奪われたことに苛立っているのだと思った。ずっとそう、思えていたならよかったかもしれない。
……けれどめったに家に帰ってこない姉に「アキ君は恋してるんだね」と指摘されたことによって、俺は自覚してしまったのだ。
これは『恋』なのだと。
そう自覚してしまってから、晴彦と距離を置こうとした。
けれど自覚したタイミングはあまりにも悪すぎた。
なぜよりによって2人そろって同じ大学への推薦入試の合格結果が出た後に気付いてしまったのか。
もしこれが担任に最終確認されるよりも前だったら、やりたいことが明確化したため、なんて意欲ありげな振りをして進学先を変えられたものを……と自分の鈍感さを疎んだものだった。
そして同じ大学に入学した晴彦に距離を置こうなんて言い出せず、結局は1年、2年と同じ講義を履修して、通学・帰宅時間までも一緒である。
高校までと何も変わらない日々に、俺の気持ちは消えるどころか膨らむ一方。
夜のオカズはいつだって晴彦で、何度だって頭の中で犯し続けているのに、昼には平然と幼馴染兼友人の面構えで立っているのにはそろそろ限界を感じていた。
だから今回のことは俺にとってもいい転機になるのではないかと期待した。
…………晴彦がデートの度に俺に相談を持ち掛けてくるようになるなんて夢にも思わずに。
「なぁアキ、今日はどの服がいいかな?」
「水族館と動物園だったらどっちがいい?」
「最近できたケーキ屋さん、どう思う?」
――なんて毎回毎回聞かれれば嫌気は差してくるのは当然のこと。
「それくらい自分で決めろよ!」
だからデートスポットがたくさん載った雑誌を持って、距離を詰めてくる晴彦をベッドに突き飛ばした俺は何も悪くないはずだ。
想像の中のようにここからいい雰囲気に……なんてなるはずもなく、晴彦はなぜ俺が怒っているのかわからないと目をまんまるく見開いていた。
こいつに俺の思いが通じるはずないのに、何怒ってんだろう?
心の中で冷静になる俺がいた。
けれどそれに乗じて距離を置いてしまえと囁く悪魔がいた。
「アキ?」
「俺も忙しいんだ。帰ってくれ」
そして俺はその悪魔のささやきに乗ることにした。
部屋に散乱する晴彦が持ってきた雑誌や服をかばんに詰めて、晴彦の胸へと突き出した。
晴彦は短く「ごめん」と言うと、それを抱えて部屋を後にする。
その顔は俺が今まで見た晴彦の顔の中で一番暗く、まるで晴彦が失恋をしたようだった。胸がズキリと鈍く傷んだものの、これでいいのだと言い聞かせ、目を閉じた。
これで全て終わったのだ――と。
その、はずだったのに……どうしてこうなった?
「なぁ晴彦、お前なんでこんなとこにいるわけ? 今日、南さんとデートの約束してたんじゃなかったのか?」
「ん~、ちょっと待って……って、あ! また負けた……。ここのボス強いから、アキやって?」
「ああ、いいけど……ってそうじゃなくて、俺の質問に答えろよ!」
アキは翌日、何もなかったかのように再び俺の部屋を訪れた。
手には持ち運びのできるゲーム機器のみ。
ここ最近はバイブルのように持ち歩いていた雑誌もなければ、服でもなく、以前のように戻ったようだった。
俺に相談するのは諦めたのかとここ数日思っていたものの、さすがにデートの日に朝からずっといられると突っ込みたくもなるだろう。
すると晴彦はなんてことないようにああと呟いてから言った。
「南さんも怒られたんだって」
「怒られた?」
「うん、木崎さんにいい加減にして!って」
「木崎さん?」
「うん、木崎さん。俺も南さんも好きな相手に怒られて、良いことないからさ、休日に会うのは止めにしようってなった」
「…………南さんは木崎さんっていう人が好きなのか。晴彦じゃなくて」
「うん。木崎さんは南さんの幼馴染の女の子。会うたびに俺、睨まれるんだよ。ほんと、南さんばっかり幸せそうでズルいよね……。俺なんてアキに焼きもちすら焼かれないのに……」
「そうか」
それはまるで俺に焼きもちでも焼いてほしいかのようで、なんとも都合のいい耳だと今聞いたこと全てをなかったことにした。
じゃないといつまで経ってもこの気持ちは膨らむ一方だ。
「うん、だからもう遠慮するのはやめたんだ。ねぇアキ。抱いてくれとは言わないけど、構ってよ」
「は?」
これは空耳。
俺の脳が俺の都合のいいように生成した言葉。
晴彦が抱いてくれと言うはずがない。
「あ、でもアキがいいなら抱いてほしいよ? 俺、もう声だけじゃ満足できないからいつでもウェルカムだから」
ここまで聞いて空耳……で済ますことはできなかった。
「晴彦、声ってなんだよ」
「そりゃあ、もちろんアキの声。俺、アキ以外に興味ないし。前に来たとき、お取込み中だったからドアの前で待ったせてもらったんだ」
「前って……」
嘘だろう?
いつから聞かれていた?
いつからバレていた?
「最新版だと1カ月前かな」
「最新版ってなんだよ!」
1カ月前ってそれ、南さんの話が持ち上がったのとほぼ同時期じゃないか……。
それに最新版ってドア越しとはいえ、俺は一体何回こいつに醜態を晒しているのだろうか。
「大丈夫! 音声は録ってない。……ハジメのやつしか……」
「ハジメって……」
「高校の時。……あ、でも後からちゃんと消したよ? 深山がそうしろって言うから」
「深山に話したのか!」
「だって知り合いでゲイなの、深山くらいしかいなくて……。相談できるのなんてあいつくらいしかいなかったし」
高校の時に嫉妬していた深山がまさかゲイであったとは今さらながらに知った事実である。
同性を好きになってしまったと悲壮感に浸かっていた時期にまさかあんなに近くに仲間がいたとは……。一方的に嫉妬してなければ、あの時俺も深山に相談していたらこんなに悩むことはなかったかもしれない。
まぁ、何はともかく、音声を削除するように促してくれた深山には感謝してもし足りないほどである。
「はぁ……」
なんといえばいいのだろう?
何度も聞かれていたとなれば、一人で身体を慰めている最中に誰の名前を呼んでいたかなんてバレてしまっているのだろう。
……ん?
だがそれにしては一つ引っかかることがある。
「晴彦、何で音声に録った?」
俺の初めては晴彦への思いを自覚するよりも先のことで、それまでは幼馴染以上に見てこなかった彼の名前を呼んでなどいないのだ。
だから晴彦はただの幼馴染の、行為中の声を録音したことになる。
……そんなに嫌われていたのだろうか?
高校時代も、そして今も、晴彦にだけは嫌われていない自信があったのに……。
脅す以外に音声の使い道など浮かばない俺はずうんと頭を垂れた。
「アキの声、聞いてシたかったから」
「は?」
「ねぇ、アキ。アキも俺の事好きでしょう? 俺、もう我慢できないよ、アキ……抱いて?」
「なっ……」
俺の承諾が下りるよりも早く晴彦は俺の贈った服を脱ぎ始める。
見慣れたはずの白い肌が見える範囲を増すたびに俺の心は高ぶっていく。
「好きだよ、アキ」
滑らかな腕で捕らえられた最後、道化師であったはずの俺は簡単にその仮面を脱ぎ捨ててしまうのだ。
「どっちも似合うと思う」
「えー、ちゃんと見ろよ」
「ほんとだって」
晴仁は真面目に見ろというけれど、俺の言葉は100パーセント本気だ。
右手の濃紺のジャケットも、赤いセーターもどちらも肌の白い晴彦にはよく似合っている。それはこの服と初めて対面した時に、そう思ったから贈ったのだ。
その服で隣にいてくれれば……との下心なんて晴彦は気付かずに、初めてのデートでそれを着ていこうというのだ。
「南さんに今度、一緒に買い物に行かないかって誘われたんだけど、アキはどう思う?」
それはつい2日前に晴彦から受けた相談だった。
昔から晴彦は何かあるたびに俺に相談する。晴彦の中で俺は特別なんじゃないかって思った時もある。
……けれど違うのだ。
俺がいなければ他でもいい。けれど幼馴染である俺が、一番気軽に話せるからに他ならないのだろう。
俺に内緒にしていることも、相談できないこともあって、そして晴彦はその度に他の奴に相談するのだった。
「いいんじゃないか?」
そんな俺が、大学内学年を問わずに可愛いと噂になるほどの女の子からの誘いを断れと言う権利はなかった。
だからもう使い慣れた、道化師みたいな笑みを浮かべて背中を押してやるのだ。
俺がちゃんとこの恋を諦められるように……。
俺が晴彦に恋をしていると気付いたのは、高校3年生の時だった。
晴彦が俺ではなく、同級生の深山に悩みを相談しているところを見て嫉妬したのだ。
初めは唯一の特権が奪われたことに苛立っているのだと思った。ずっとそう、思えていたならよかったかもしれない。
……けれどめったに家に帰ってこない姉に「アキ君は恋してるんだね」と指摘されたことによって、俺は自覚してしまったのだ。
これは『恋』なのだと。
そう自覚してしまってから、晴彦と距離を置こうとした。
けれど自覚したタイミングはあまりにも悪すぎた。
なぜよりによって2人そろって同じ大学への推薦入試の合格結果が出た後に気付いてしまったのか。
もしこれが担任に最終確認されるよりも前だったら、やりたいことが明確化したため、なんて意欲ありげな振りをして進学先を変えられたものを……と自分の鈍感さを疎んだものだった。
そして同じ大学に入学した晴彦に距離を置こうなんて言い出せず、結局は1年、2年と同じ講義を履修して、通学・帰宅時間までも一緒である。
高校までと何も変わらない日々に、俺の気持ちは消えるどころか膨らむ一方。
夜のオカズはいつだって晴彦で、何度だって頭の中で犯し続けているのに、昼には平然と幼馴染兼友人の面構えで立っているのにはそろそろ限界を感じていた。
だから今回のことは俺にとってもいい転機になるのではないかと期待した。
…………晴彦がデートの度に俺に相談を持ち掛けてくるようになるなんて夢にも思わずに。
「なぁアキ、今日はどの服がいいかな?」
「水族館と動物園だったらどっちがいい?」
「最近できたケーキ屋さん、どう思う?」
――なんて毎回毎回聞かれれば嫌気は差してくるのは当然のこと。
「それくらい自分で決めろよ!」
だからデートスポットがたくさん載った雑誌を持って、距離を詰めてくる晴彦をベッドに突き飛ばした俺は何も悪くないはずだ。
想像の中のようにここからいい雰囲気に……なんてなるはずもなく、晴彦はなぜ俺が怒っているのかわからないと目をまんまるく見開いていた。
こいつに俺の思いが通じるはずないのに、何怒ってんだろう?
心の中で冷静になる俺がいた。
けれどそれに乗じて距離を置いてしまえと囁く悪魔がいた。
「アキ?」
「俺も忙しいんだ。帰ってくれ」
そして俺はその悪魔のささやきに乗ることにした。
部屋に散乱する晴彦が持ってきた雑誌や服をかばんに詰めて、晴彦の胸へと突き出した。
晴彦は短く「ごめん」と言うと、それを抱えて部屋を後にする。
その顔は俺が今まで見た晴彦の顔の中で一番暗く、まるで晴彦が失恋をしたようだった。胸がズキリと鈍く傷んだものの、これでいいのだと言い聞かせ、目を閉じた。
これで全て終わったのだ――と。
その、はずだったのに……どうしてこうなった?
「なぁ晴彦、お前なんでこんなとこにいるわけ? 今日、南さんとデートの約束してたんじゃなかったのか?」
「ん~、ちょっと待って……って、あ! また負けた……。ここのボス強いから、アキやって?」
「ああ、いいけど……ってそうじゃなくて、俺の質問に答えろよ!」
アキは翌日、何もなかったかのように再び俺の部屋を訪れた。
手には持ち運びのできるゲーム機器のみ。
ここ最近はバイブルのように持ち歩いていた雑誌もなければ、服でもなく、以前のように戻ったようだった。
俺に相談するのは諦めたのかとここ数日思っていたものの、さすがにデートの日に朝からずっといられると突っ込みたくもなるだろう。
すると晴彦はなんてことないようにああと呟いてから言った。
「南さんも怒られたんだって」
「怒られた?」
「うん、木崎さんにいい加減にして!って」
「木崎さん?」
「うん、木崎さん。俺も南さんも好きな相手に怒られて、良いことないからさ、休日に会うのは止めにしようってなった」
「…………南さんは木崎さんっていう人が好きなのか。晴彦じゃなくて」
「うん。木崎さんは南さんの幼馴染の女の子。会うたびに俺、睨まれるんだよ。ほんと、南さんばっかり幸せそうでズルいよね……。俺なんてアキに焼きもちすら焼かれないのに……」
「そうか」
それはまるで俺に焼きもちでも焼いてほしいかのようで、なんとも都合のいい耳だと今聞いたこと全てをなかったことにした。
じゃないといつまで経ってもこの気持ちは膨らむ一方だ。
「うん、だからもう遠慮するのはやめたんだ。ねぇアキ。抱いてくれとは言わないけど、構ってよ」
「は?」
これは空耳。
俺の脳が俺の都合のいいように生成した言葉。
晴彦が抱いてくれと言うはずがない。
「あ、でもアキがいいなら抱いてほしいよ? 俺、もう声だけじゃ満足できないからいつでもウェルカムだから」
ここまで聞いて空耳……で済ますことはできなかった。
「晴彦、声ってなんだよ」
「そりゃあ、もちろんアキの声。俺、アキ以外に興味ないし。前に来たとき、お取込み中だったからドアの前で待ったせてもらったんだ」
「前って……」
嘘だろう?
いつから聞かれていた?
いつからバレていた?
「最新版だと1カ月前かな」
「最新版ってなんだよ!」
1カ月前ってそれ、南さんの話が持ち上がったのとほぼ同時期じゃないか……。
それに最新版ってドア越しとはいえ、俺は一体何回こいつに醜態を晒しているのだろうか。
「大丈夫! 音声は録ってない。……ハジメのやつしか……」
「ハジメって……」
「高校の時。……あ、でも後からちゃんと消したよ? 深山がそうしろって言うから」
「深山に話したのか!」
「だって知り合いでゲイなの、深山くらいしかいなくて……。相談できるのなんてあいつくらいしかいなかったし」
高校の時に嫉妬していた深山がまさかゲイであったとは今さらながらに知った事実である。
同性を好きになってしまったと悲壮感に浸かっていた時期にまさかあんなに近くに仲間がいたとは……。一方的に嫉妬してなければ、あの時俺も深山に相談していたらこんなに悩むことはなかったかもしれない。
まぁ、何はともかく、音声を削除するように促してくれた深山には感謝してもし足りないほどである。
「はぁ……」
なんといえばいいのだろう?
何度も聞かれていたとなれば、一人で身体を慰めている最中に誰の名前を呼んでいたかなんてバレてしまっているのだろう。
……ん?
だがそれにしては一つ引っかかることがある。
「晴彦、何で音声に録った?」
俺の初めては晴彦への思いを自覚するよりも先のことで、それまでは幼馴染以上に見てこなかった彼の名前を呼んでなどいないのだ。
だから晴彦はただの幼馴染の、行為中の声を録音したことになる。
……そんなに嫌われていたのだろうか?
高校時代も、そして今も、晴彦にだけは嫌われていない自信があったのに……。
脅す以外に音声の使い道など浮かばない俺はずうんと頭を垂れた。
「アキの声、聞いてシたかったから」
「は?」
「ねぇ、アキ。アキも俺の事好きでしょう? 俺、もう我慢できないよ、アキ……抱いて?」
「なっ……」
俺の承諾が下りるよりも早く晴彦は俺の贈った服を脱ぎ始める。
見慣れたはずの白い肌が見える範囲を増すたびに俺の心は高ぶっていく。
「好きだよ、アキ」
滑らかな腕で捕らえられた最後、道化師であったはずの俺は簡単にその仮面を脱ぎ捨ててしまうのだ。
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