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【全年齢】銀輪の鎖に繋がれた未来
1、見知らぬ部屋と銀輪の鎖
しおりを挟む※この作品には直接的なグロ描写はありませんが、一部グロを連想させる表現があります。
……えっと……これってどういうこと……?
目が覚めたらベッドの上だった。そのこと自体はなんの問題もない。まったく見知らぬ部屋のベッドだったってことも、この際目を瞑ろう。問題なのは……。
「……なんでこんなのはめられてんの?」
ベッドの金具と俺の左手首が、銀の輪っかで繋がれている。手錠、ってやつだ。
「…………」
考えても思い当たるふしはない。というか、頭が痛くて考えがまとまらない。こりゃ二日酔いか?
酔っ払ってナンパでもして手錠プレイをしてたのか?
もしそうなら、もうすぐ結婚するのに少しまずい。相手が遊びだと割り切ってくれればいいんだけど。
……でも、手錠プレイにしては少し変だ。
部屋を見回してみると、あるのはベッドと小さなタンス。それだけだ。とてもホテルにも女の部屋にも見えない。
そしてなにより、なんで俺に手錠をはめられてるのか。
痴女とM男の拘束プレイ? なわけがない。
自慢じゃないが俺は生粋のSだ。いくら酔っ払ってもM男になるわけがない。
そもそも昨日ってなにしてたっけ?
確か俺は……。
「あ、山岸起きたんだね」
「……川野?」
思考を遮るように開けられたドアから顔を出したのは、大学で同級生だった川野。
「おい。ここどこだよ? この手錠はなんだ!?」
「ここは俺の家で、キミがいるのは俺のベッド」
川野のベッド……だと?
ま、まさか、酔っ払ってコイツと……!?
慌てて自分の服装を確認してみる。
黒いシャツとグレーのボクサーパンツ。限りなくグレーな服装だった。
「心配しなくても、まだなにもしてないから安心して」
「……まだ、ってなんだよ。 つーかさ、なんで俺こんなとこで手錠でつながれてんの?」
「俺の家に遊びに来たことを覚えてないの?」
続く
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