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第一章:川石男・『将来の夢』編
ロックマンの抱いた夢 5
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⑧、プログラマー&第三次通訳ブーム
これに関しては、私に直接相談を持ちかけてきませんでした。なので、詳しくは分からないのですが、『プログラマーなんて、誰でも簡単になれる』と思っていたようです。実際にプログラムをしている人間が聞いたらブチ切れてもおかしくないほど舐めています。
通訳は、これだけ三回もブームが来るほどです。なにか理由があるのかもしれません。
当然のことながら、何ひとつ努力をする事もなく、ロックマンの夢は潰えました。(概ね29歳)
⑨、青年実業家
私、麻雀が大好きなんです。
友人たちと麻雀をして遊ぶのが、楽しみのひとつです。ロックマンもそのうちのひとり。
しかし、自宅でやる麻雀は、すべて自分たちの手で、牌を積むなどの作業をしなければならず、非常にめんどうくさいのです。
雀荘に行けば、『全自動麻雀卓』という、機械がすべてやってくれる素晴らしい文明の利器があるのですが、お金もかかるし遠いので、毎回毎回行っていられません。
そこで、『ロックマンをおだてて全自動麻雀卓を買ってもらい、みんなで遊ぼう作戦』を決行してみました。
「ロックマン、全自動麻雀卓を買って、みんなで遊ぼうぜ」
友人のひとりが誘ってみても、ロックマンは渋い表情です。
「なんで俺が買わなきゃいけないんだよ」
まったくもって、ごもっとも。
しかし、私たちも本気でロックマンに買わせようとしているわけではありません。ロックマンに資金が無いのも重々承知しています。ロックマンをからかっているだけです。
ロックマンは基本的に単純なので、やる気を出させる言葉をかけてやれば、一気に乗り気になる事を、付き合いの長い私は知っています。なので、その魔法の言葉を言ってみました。
「ロックマン、よく考えてみろ。ここで全自動麻雀卓を買って雀荘をオープンさせれば、青年実業家になれるんだぞ」
私の言葉にロックマンはフリーズし、なにかを考えるように目をぎょろんぎょろんとさせています。
「青年実業家……いいねぇ」
『青年実業家』の言葉の響きが気に入ったようで、さっきまでの不機嫌な態度はどこへやら。ロックマンはすっかり上機嫌になり、全自動麻雀卓の話に夢中になりました。
ロックマンの家の庭に小さなプレハブ小屋があるので、そこで闇雀荘をオープンさせる事。
スーパーで安いジュースを仕入れ、客に高く売って利益を上げる事。
全自動麻雀卓購入代金は、友人が貸す事。
みんなでアイディアを出し合い、青年実業家の夢物語を応援しました。
さっきも言いましたが、これはもちろん冗談です。
庭先で闇雀荘経営なんて、本気でオススメするはずがありません。
しかし、ロックマンの妄想雀荘経営計画が面白すぎて、どんどん話は加速していきました。そして、ある程度話がまとまった時、ロックマンは言いました。
「お前たちも、俺が雀荘をオープンしたら遊びに来てくれよ。知り合いだから、少しは安くしてやるからさ」
……なにか色々おかしくないか?
「ロックマン、お前は自分じゃ何ひとつアイディアも出していないし、開業の資金も俺が貸すのに、使用料を取るのか?」
開業資金をロックマンに貸す約束をした友人が問い詰めます。
そう、ここに至るまでのアイディアは、全て我々が面白がって出したものだったのです。ロックマンは、ただ目をギラつかせて聞いていただけ。いくら冗談でも、友人が釈然としないのも当然です。
しかし、ロックマンは言います。
「俺の雀荘なんだから、俺が儲けるのは当然だろ。アイディア出してもらったから、その分安くしてやるんだからいいだろ?」
なんたる上から目線の物言い……。みんな呆れ果て、この話はここで打ち止めとなりました。
すっかり『青年実業家』気分になっていたロックマンは愕然とし、話を進めようとがんばりましたが、もう誰一人話に乗りません。
こうして、ロックマンの青年実業家の夢は途絶えました。(概ね30歳)
これに関しては、私に直接相談を持ちかけてきませんでした。なので、詳しくは分からないのですが、『プログラマーなんて、誰でも簡単になれる』と思っていたようです。実際にプログラムをしている人間が聞いたらブチ切れてもおかしくないほど舐めています。
通訳は、これだけ三回もブームが来るほどです。なにか理由があるのかもしれません。
当然のことながら、何ひとつ努力をする事もなく、ロックマンの夢は潰えました。(概ね29歳)
⑨、青年実業家
私、麻雀が大好きなんです。
友人たちと麻雀をして遊ぶのが、楽しみのひとつです。ロックマンもそのうちのひとり。
しかし、自宅でやる麻雀は、すべて自分たちの手で、牌を積むなどの作業をしなければならず、非常にめんどうくさいのです。
雀荘に行けば、『全自動麻雀卓』という、機械がすべてやってくれる素晴らしい文明の利器があるのですが、お金もかかるし遠いので、毎回毎回行っていられません。
そこで、『ロックマンをおだてて全自動麻雀卓を買ってもらい、みんなで遊ぼう作戦』を決行してみました。
「ロックマン、全自動麻雀卓を買って、みんなで遊ぼうぜ」
友人のひとりが誘ってみても、ロックマンは渋い表情です。
「なんで俺が買わなきゃいけないんだよ」
まったくもって、ごもっとも。
しかし、私たちも本気でロックマンに買わせようとしているわけではありません。ロックマンに資金が無いのも重々承知しています。ロックマンをからかっているだけです。
ロックマンは基本的に単純なので、やる気を出させる言葉をかけてやれば、一気に乗り気になる事を、付き合いの長い私は知っています。なので、その魔法の言葉を言ってみました。
「ロックマン、よく考えてみろ。ここで全自動麻雀卓を買って雀荘をオープンさせれば、青年実業家になれるんだぞ」
私の言葉にロックマンはフリーズし、なにかを考えるように目をぎょろんぎょろんとさせています。
「青年実業家……いいねぇ」
『青年実業家』の言葉の響きが気に入ったようで、さっきまでの不機嫌な態度はどこへやら。ロックマンはすっかり上機嫌になり、全自動麻雀卓の話に夢中になりました。
ロックマンの家の庭に小さなプレハブ小屋があるので、そこで闇雀荘をオープンさせる事。
スーパーで安いジュースを仕入れ、客に高く売って利益を上げる事。
全自動麻雀卓購入代金は、友人が貸す事。
みんなでアイディアを出し合い、青年実業家の夢物語を応援しました。
さっきも言いましたが、これはもちろん冗談です。
庭先で闇雀荘経営なんて、本気でオススメするはずがありません。
しかし、ロックマンの妄想雀荘経営計画が面白すぎて、どんどん話は加速していきました。そして、ある程度話がまとまった時、ロックマンは言いました。
「お前たちも、俺が雀荘をオープンしたら遊びに来てくれよ。知り合いだから、少しは安くしてやるからさ」
……なにか色々おかしくないか?
「ロックマン、お前は自分じゃ何ひとつアイディアも出していないし、開業の資金も俺が貸すのに、使用料を取るのか?」
開業資金をロックマンに貸す約束をした友人が問い詰めます。
そう、ここに至るまでのアイディアは、全て我々が面白がって出したものだったのです。ロックマンは、ただ目をギラつかせて聞いていただけ。いくら冗談でも、友人が釈然としないのも当然です。
しかし、ロックマンは言います。
「俺の雀荘なんだから、俺が儲けるのは当然だろ。アイディア出してもらったから、その分安くしてやるんだからいいだろ?」
なんたる上から目線の物言い……。みんな呆れ果て、この話はここで打ち止めとなりました。
すっかり『青年実業家』気分になっていたロックマンは愕然とし、話を進めようとがんばりましたが、もう誰一人話に乗りません。
こうして、ロックマンの青年実業家の夢は途絶えました。(概ね30歳)
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