川石男(ロックマン)伝説

赤沼

文字の大きさ
7 / 22
第一章:川石男・『将来の夢』編

ロックマンの抱いた夢 6

しおりを挟む
⑩、シナリオライター


「シナリオライターのなりかたを教えてくれ」

 はい、またいつものやつ来ましたー。

「……一応聞いてみるけど、なんで?」
「俺さ、『某SNS』で、来たコメントに返事をするのも苦じゃないし、スマホで返事打つのも早いから、シナリオライターに向いていると思うんだ」
「…………」

 すでに、かける言葉が見つかりません。

「それに、子どもの頃は、使だと思うんだ」
「……それじゃ、一週間で、どんなにつまらなくて文章ヘタクソでもいいから、とりあえず何か書いてきて」
「分かった。じゃ、一週間後な」

 結果は分かりきっていたのですが、一応、一週間後に聞いてみました。

「そろそろ諦めたか?」
「うん……期限を決められて書くのが、こんなに辛いと思わなかった……」

 マンガ家の時と全く同じ流れです。ここまで読んでくださった皆さんには、もうお分かりだとは思いますが、当然ながら、ロックマンは一文字たりとも書いていません。

 こうして、自称『天職』への道は途絶えました。(概ね31歳)




⑪、市長


 私の住む市で、市長選挙がありました。
その市長選挙の告知前にロックマンがアルバイトに来ていたので、冗談でロックマンに提案してみました。

「ロックマン、アルバイトが終わったら仕事の当てないんだろ? だったら、市長選挙に出馬して、市長になればいいんじゃないか?」

 さっきも言いましたが、もちろん冗談です。ロックマンが市長になれるはずもないし、万が一なっても、心の底から困ります。
 ロックマンがどう答えるか楽しみに待っていると、ロックマンの口から零れたのは、思いもよらない言葉でした。

「市長か……けど、面倒くさそうで嫌だな」

 なって……やっても……!?

 どれだけ上から目線なのでしょうか……。
 心配しなくても、誰もロックマンに『市長になってくれ』とはお願いしません。
 そんな心の中のツッコミをあざ笑うかのように、ロックマンは言葉を続けました。その言葉に、その場にいた全員は、耳を疑いました。

「ところで、市長ってなに?」

 勘違いしないでいただきたいのですが、ロックマンは現在の市長の名前を知らないのではありません。『』のです。とても30過ぎの男とは思えません。知りもしないものを『なってやってもいい』と言うのもすごいですね。

「いいか、市長っていうのは、市のリーダーで……」

 アルバイト仲間が説明しても、ロックマンにはまるで理解できていないようでした。仕方がないから、私が代わって説明しました。

「ロックマン、好きなアイドルを頭に思い浮かべてみろ…………浮かんだか? 市のイベントとかに、そのアイドルを、税金使って好きに呼べるのが市長だ!」
「おおー! すげー! すげーー!!」

 私の言葉に、目を見開き大興奮のロックマン。かなり極端すぎますが、このくらい言わないと、ロックマンは市長の凄さを理解できません。

 市長になる気になったロックマンでしたが、出馬にお金がかかると教えると、すっかり意気消沈したのでした。

 ロックマンが市長にならずに本当に良かったです。(概ね32歳)




※※※


 いかがだったでしょうか?
 ここまでの話で、【ロックマン】がどのような人物なのか、想像ができたのではないでしょうか?

 しかし、今までご紹介した話は、ただのジャブにすぎません。人柄を知ってもらうための、軽いエピソードのみなのです。
 ロックマンには、10万文字を超えるほどの数々の逸話……【伝説】があるのです。
 どんな伝説があるか、知りたいと思っていただいた方は、これから先もお付き合いいただければ幸いです。

 ロックマンの抱いた夢を語るのは、ここで終わりです。
 次回から、別のエピソードを紹介していきます。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

17歳男子高生と32歳主婦の境界線

MisakiNonagase
恋愛
32歳主婦のカレンはインスタグラムで20歳大学生の晴人と知り合う。親密な関係となった3度目のデートのときに、晴人が実は17歳の高校2年生だと知る。 カレンと晴人はその後、どうなる?

中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語

jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
 中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ  ★作品はマリーの語り、一人称で進行します。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです 読みながら話に潜む違和感を探してみてください 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

処理中です...