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異世界突入編
お前がいてくれて良かった
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さて、はれてジョブについのだが、ヒロとシンはどうしたんだろうか?
あいつらの事だから先にジョブを決めて戦闘訓練等始めているかもしれないなんて思っていたら、予想通り先に手続きを終わらせていた2人が、興味深々な様子で聞いてきた。
「リョウ。何にしたん?」
「俺は結局僧侶にしたで。お前らどうせ回復なんて考えて無かったんじゃろ?」
「おお、さすがリョウさん。ワシだって回復の事考えて無かったわけじゃないんじゃ。ただ、お前ならそっちを選択してくれるんじゃないかと信じとったんよ。」
「そりゃそりゃどうも。お前らはどうしたんよ?」
「ワシか?ワシも迷うたんじゃが最終的に魔装士にしたわ。戦闘士じゃあ、つまらんじゃろ?使えるもんなら魔法使いたいし。ただやっぱり戦闘系のジョブがええかなぁ思うてな。早う特訓したいわ。」
「まあ、予想通りじゃな。シンはどうしたん?」
「俺は結構迷わんかったで。召喚士じゃ。召喚する相手の召喚従は大体3体ぐらいにしぼってするのがベターらしいけぇ、さっきからどんなんにしようかずっと考えようるんよ。」
「へぇ~、なんで3体なん?いっぱい召喚しまくりゃあ最強じゃないん。」
「それが、召喚Levelを召喚従数で割ったのが召喚従のLevelになるらしいんじゃ。じゃけぇ、アホ程召喚してしもうたら、一体ずつはクソ弱い事になるんよ。しかも、たまにしか召喚せんような奴はいっつも召喚しとる奴と比べると繋がりが弱いけぇ、これまた弱くなるらしい。それで決めとる3体を繰り返し召喚訓練する事で効率良く強くする事が出来るらしい。」
「なるほどのぅ。やっぱりちょっと複雑そうじゃなぁ。ワシにはむいとらんが、シンなら上手くやれるじゃろう。とにかく、全員無事ジョブについたんじゃ。早うフィールド行こうで。」
「そうじゃのう。俺は大体は決めとるんじゃが、召喚従をもうちょい考えるけぇ、戦闘はせん。近くにおるけぇ、お前ら2人でやりょうてくれ。」
「分かった。それじゃあ、行くで。」
「おう。」
と、いう事で早速昨日散々モンスターを倒したポイントに向かった。
シンのが話ではジョブに付いた時点のLevelに応じて覚えられるスキルもあるが、そのほとんどが実際の戦闘中などに思いつき、それを繰り返し使う事でスキルLevelを上げていく感じらしい。
まずは戦闘を行いながら自分達に何が出来るか考える必要があった。
シンの『分析』のおかげで、ヒロは『魔装』、シンは『召喚』、俺は『ヒール』と『キュア』を修得している事が分かっといた。
「早速見つけた。【バズ】の群れじゃ。魔装するでぇ。」
そう言うとヒロの両刃斧の周りがゆらゆらとゆらめき始め、刃先が真っ赤になった。
「ははっ!すげぇ、めっちゃ熱を発しとる、これなら当てただけで大ダメージ与えれそうじゃ。燃える斧の完成じゃな。」
成る程、魔装は自分の装備品に魔法の力を合わせる事が出来るらしい。
俺も戦闘中、実験の為、自分の腕を一度噛ませてから1匹ずつ捕まえていった。
思ったより痛かったが『ヒール』『キュア』を試すには絶好の相手なのでしょうがない。
いちいち捕まえているのはヒロから頼まれからだ。どうやら【バズ】の毒素を効率良く摂取する為の研究に使いたいらしい。最初はかなり気持ち悪いと思ったし、抵抗も有ったが強くなりたいと考えるヒロの言動は出会った頃から一貫しており、この世界でもそれを貫くのであれば理解できるし、あいつにとっては当然の行動なのだろう。
「中々ええのぅ。でも今までは斧が良かったが、槍的なもんが欲しいわ。【スケルトンリーダー】が鉄槍ドロップしたらワシにくれぇ。」
「もう全部片付けたんか?こっちは3匹しか捕まえれんかったで。」
「おう。そうか、悪りぃな。3匹おりゃあ充分じゃろ。早速解剖するけぇ、お前1人で経験値稼ぎしょうてくれ。」
「分かった。俺も今くらったダメージを回復じゃ。」
ゲームの世界の毒はHPが徐々に減るのが普通だが、ここでは少し違う。シンに確認してもらったところ、確かにHPも減るが倦怠感や節々の痛み等、様々な症状が複合的に襲ってくる。【バズ】程度のモンスターの毒でそんな感じなのだから毒に特化したモンスターに遭遇した場合は油断出来ない。毒消し薬は市場に普通に出ているが無限に常備されている訳も無く、売切れや生産が追いつかない等の場合に在庫切れが生じる可能性がある。ヒロのとった、異人戦の戦法が逆に使われない様に毒消し薬は多めに常備していたが、『キュア』のLevelが上がればそれが無くとも安心していられるはずだ。
『キュア』と『ヒール』を自分に使ってみたが魔法とはまさにマジックだ。
【バズ】につけられた傷がみるみるうちに修復され、毒素は目に見える形で身体から抜けていった。
解剖しながら、【バズ】を口に入れていたヒロが こちらを見ていた様で
「リョウ。ホンマにありがとな。いっつも面倒な役回りにまわってくれて、ワシはそんな気が利かんけぇ、お前には頭があがらん。お前が居てくれて良かった。」
「分かっとる。分かっとる。」
そう素っ気なく言ったものの、結構うれしい。
ヒロはいつも俺を過大評価してくれている節がある。だが、それがとても居心地良く、必要としてくれるヒロと一緒なら多少の無茶もやってしまう。
ここに来た事が正解どうか分からないが、こいつと一緒に居たいと言う気持ちは間違いなくここにある。そんな事を考えていたら沈黙したまま、考えふけっていたシンが突然大きな声を上げた。
「おーい!決めたぞ~今から召喚じゃあ!」
あいつらの事だから先にジョブを決めて戦闘訓練等始めているかもしれないなんて思っていたら、予想通り先に手続きを終わらせていた2人が、興味深々な様子で聞いてきた。
「リョウ。何にしたん?」
「俺は結局僧侶にしたで。お前らどうせ回復なんて考えて無かったんじゃろ?」
「おお、さすがリョウさん。ワシだって回復の事考えて無かったわけじゃないんじゃ。ただ、お前ならそっちを選択してくれるんじゃないかと信じとったんよ。」
「そりゃそりゃどうも。お前らはどうしたんよ?」
「ワシか?ワシも迷うたんじゃが最終的に魔装士にしたわ。戦闘士じゃあ、つまらんじゃろ?使えるもんなら魔法使いたいし。ただやっぱり戦闘系のジョブがええかなぁ思うてな。早う特訓したいわ。」
「まあ、予想通りじゃな。シンはどうしたん?」
「俺は結構迷わんかったで。召喚士じゃ。召喚する相手の召喚従は大体3体ぐらいにしぼってするのがベターらしいけぇ、さっきからどんなんにしようかずっと考えようるんよ。」
「へぇ~、なんで3体なん?いっぱい召喚しまくりゃあ最強じゃないん。」
「それが、召喚Levelを召喚従数で割ったのが召喚従のLevelになるらしいんじゃ。じゃけぇ、アホ程召喚してしもうたら、一体ずつはクソ弱い事になるんよ。しかも、たまにしか召喚せんような奴はいっつも召喚しとる奴と比べると繋がりが弱いけぇ、これまた弱くなるらしい。それで決めとる3体を繰り返し召喚訓練する事で効率良く強くする事が出来るらしい。」
「なるほどのぅ。やっぱりちょっと複雑そうじゃなぁ。ワシにはむいとらんが、シンなら上手くやれるじゃろう。とにかく、全員無事ジョブについたんじゃ。早うフィールド行こうで。」
「そうじゃのう。俺は大体は決めとるんじゃが、召喚従をもうちょい考えるけぇ、戦闘はせん。近くにおるけぇ、お前ら2人でやりょうてくれ。」
「分かった。それじゃあ、行くで。」
「おう。」
と、いう事で早速昨日散々モンスターを倒したポイントに向かった。
シンのが話ではジョブに付いた時点のLevelに応じて覚えられるスキルもあるが、そのほとんどが実際の戦闘中などに思いつき、それを繰り返し使う事でスキルLevelを上げていく感じらしい。
まずは戦闘を行いながら自分達に何が出来るか考える必要があった。
シンの『分析』のおかげで、ヒロは『魔装』、シンは『召喚』、俺は『ヒール』と『キュア』を修得している事が分かっといた。
「早速見つけた。【バズ】の群れじゃ。魔装するでぇ。」
そう言うとヒロの両刃斧の周りがゆらゆらとゆらめき始め、刃先が真っ赤になった。
「ははっ!すげぇ、めっちゃ熱を発しとる、これなら当てただけで大ダメージ与えれそうじゃ。燃える斧の完成じゃな。」
成る程、魔装は自分の装備品に魔法の力を合わせる事が出来るらしい。
俺も戦闘中、実験の為、自分の腕を一度噛ませてから1匹ずつ捕まえていった。
思ったより痛かったが『ヒール』『キュア』を試すには絶好の相手なのでしょうがない。
いちいち捕まえているのはヒロから頼まれからだ。どうやら【バズ】の毒素を効率良く摂取する為の研究に使いたいらしい。最初はかなり気持ち悪いと思ったし、抵抗も有ったが強くなりたいと考えるヒロの言動は出会った頃から一貫しており、この世界でもそれを貫くのであれば理解できるし、あいつにとっては当然の行動なのだろう。
「中々ええのぅ。でも今までは斧が良かったが、槍的なもんが欲しいわ。【スケルトンリーダー】が鉄槍ドロップしたらワシにくれぇ。」
「もう全部片付けたんか?こっちは3匹しか捕まえれんかったで。」
「おう。そうか、悪りぃな。3匹おりゃあ充分じゃろ。早速解剖するけぇ、お前1人で経験値稼ぎしょうてくれ。」
「分かった。俺も今くらったダメージを回復じゃ。」
ゲームの世界の毒はHPが徐々に減るのが普通だが、ここでは少し違う。シンに確認してもらったところ、確かにHPも減るが倦怠感や節々の痛み等、様々な症状が複合的に襲ってくる。【バズ】程度のモンスターの毒でそんな感じなのだから毒に特化したモンスターに遭遇した場合は油断出来ない。毒消し薬は市場に普通に出ているが無限に常備されている訳も無く、売切れや生産が追いつかない等の場合に在庫切れが生じる可能性がある。ヒロのとった、異人戦の戦法が逆に使われない様に毒消し薬は多めに常備していたが、『キュア』のLevelが上がればそれが無くとも安心していられるはずだ。
『キュア』と『ヒール』を自分に使ってみたが魔法とはまさにマジックだ。
【バズ】につけられた傷がみるみるうちに修復され、毒素は目に見える形で身体から抜けていった。
解剖しながら、【バズ】を口に入れていたヒロが こちらを見ていた様で
「リョウ。ホンマにありがとな。いっつも面倒な役回りにまわってくれて、ワシはそんな気が利かんけぇ、お前には頭があがらん。お前が居てくれて良かった。」
「分かっとる。分かっとる。」
そう素っ気なく言ったものの、結構うれしい。
ヒロはいつも俺を過大評価してくれている節がある。だが、それがとても居心地良く、必要としてくれるヒロと一緒なら多少の無茶もやってしまう。
ここに来た事が正解どうか分からないが、こいつと一緒に居たいと言う気持ちは間違いなくここにある。そんな事を考えていたら沈黙したまま、考えふけっていたシンが突然大きな声を上げた。
「おーい!決めたぞ~今から召喚じゃあ!」
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