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俺と彼女の誕生日
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朝の早い時間にインターホンを鳴らすなんて常識無い男だと思われるかもしれないが、これが薗田家と俺と交わした約束事の一つなのだからここではそれが「常識」となる。
「湊人っ!!」
俺も卒業した高校の夏服に身を包んだお団子頭の夏実が家から出てきて、門扉にぶつかるくらいの勢いで駆け出してきた。
「寝起きん時はごめんな、ハムエッグ凄く美味しかったよ」
ついさっきまで「明け透けJKのゆるゆる脳」について叱る気満々だったのだが、キッチリと制服を身に付けお団子を頭の天辺に冠している夏実は可愛く、両親から注意を受けた「誕生日になっちゃんを叱らないで」を素直に受け入れるしかなかった。
しかも現実の夏実の口から出てきた湊人呼びは夢だけのものではない。という現実も突きつけられ、今色んな事が脳内をグルグルと駆け巡っており、目下のデカい黒団子を掌でサワサワと愛でながら朝の行動を取り敢えず謝ると
「ううん、いいの♡ お胸ちょっと気持ち良かったし♡」
と、夏実は恥じらう表情を作りながら自慢の巨乳を両手でサッと隠す。
(うっ……)
「そっ……そんなちっこい手じゃお胸覆いきれてねぇし」
「やん♡」
こっちも恥ずかしくなって、軽く悪態つきながら顔を背けた。
(くっそ……Fカップめ)
薗田家は巨乳の家系らしいが、一番下の夏実が多分一番大きい。そして幼馴染という関係性から男の俺も夏実のブラのサイズを把握しているときたもんだ。
(貧乳の母親で育った一人息子のおっさんには朝から目の毒なんだよ!)
「校内模試頑張れよ。俺も定時に終わるように仕事頑張るから」
黒団子から手を引っ込めて夏実の可愛い顔を横目で見ながら俺は現実的な話題に変える。
「うん! 昨夜も湊人がテス勉手伝ってくれたし頑張るし、勿論デートも楽しみにしてるよ! 確か18時に湊人の会社の最寄駅に行けばいいんだよね?」
サラッと理性的な表情に戻した俺をチラ見した夏実は、明るい表情にパッと変えて満面の笑みで手にかけた門扉をガシャガシャ言わせながら軽くジャンプしている。
「ああ、でも時間は無理しないでいいから。電車で1時間かかるんだし」
元気で明るい夏実とは違い、数学の公式を脳内に張り巡らせ血流が股間へ向かうのを阻止しながら、顔は昨夜の勉強タイムと同じ表情を作る俺。
毎度の事ながら俺はよくもこんな複雑な電気信号を自らの身体に出せるもんだと感心する。
「急がなきゃ電車間に合わないよね。湊人いってらっしゃい!」
「夏実も行ってらっしゃい。じゃあまた夕方にな」
手を挙げて門扉から離れる俺に夏実は大きく腕を振って見送ってくれた。
それから腕時計をまた確認して、俺は小走りに駅へと向かう。
「誕生日か……」
一雨降りそうな薄暗い雲を見やりながら、改めて7月13日という奇跡的な日付に感謝をした。
誕生日……加えて干支まで一緒になってしまった夏実を女と意識したのはいつだったか覚えてはいない。けれども初めて出会った日はよく覚えている。
「あの時おむつ替えた夏実も18か……」
本人には股や尻を丁寧に拭いてテープ式の紙おむつをあてた事までは喋らないが、あれはあれで衝撃的な出会いだったなとほぼ毎日思い起こす。
俺が女子高生の幼馴染に女を感じるロリコンになったのが先か、小6男子に赤子の股や尻を触らせる環境を作り上げた母親同士のガサツさが先か……キッカケを問うと難しい問題ではあるが、そういう縁で俺と夏実は恋人になりその関係も今日で丸2年だ。
「湊人っ!!」
俺も卒業した高校の夏服に身を包んだお団子頭の夏実が家から出てきて、門扉にぶつかるくらいの勢いで駆け出してきた。
「寝起きん時はごめんな、ハムエッグ凄く美味しかったよ」
ついさっきまで「明け透けJKのゆるゆる脳」について叱る気満々だったのだが、キッチリと制服を身に付けお団子を頭の天辺に冠している夏実は可愛く、両親から注意を受けた「誕生日になっちゃんを叱らないで」を素直に受け入れるしかなかった。
しかも現実の夏実の口から出てきた湊人呼びは夢だけのものではない。という現実も突きつけられ、今色んな事が脳内をグルグルと駆け巡っており、目下のデカい黒団子を掌でサワサワと愛でながら朝の行動を取り敢えず謝ると
「ううん、いいの♡ お胸ちょっと気持ち良かったし♡」
と、夏実は恥じらう表情を作りながら自慢の巨乳を両手でサッと隠す。
(うっ……)
「そっ……そんなちっこい手じゃお胸覆いきれてねぇし」
「やん♡」
こっちも恥ずかしくなって、軽く悪態つきながら顔を背けた。
(くっそ……Fカップめ)
薗田家は巨乳の家系らしいが、一番下の夏実が多分一番大きい。そして幼馴染という関係性から男の俺も夏実のブラのサイズを把握しているときたもんだ。
(貧乳の母親で育った一人息子のおっさんには朝から目の毒なんだよ!)
「校内模試頑張れよ。俺も定時に終わるように仕事頑張るから」
黒団子から手を引っ込めて夏実の可愛い顔を横目で見ながら俺は現実的な話題に変える。
「うん! 昨夜も湊人がテス勉手伝ってくれたし頑張るし、勿論デートも楽しみにしてるよ! 確か18時に湊人の会社の最寄駅に行けばいいんだよね?」
サラッと理性的な表情に戻した俺をチラ見した夏実は、明るい表情にパッと変えて満面の笑みで手にかけた門扉をガシャガシャ言わせながら軽くジャンプしている。
「ああ、でも時間は無理しないでいいから。電車で1時間かかるんだし」
元気で明るい夏実とは違い、数学の公式を脳内に張り巡らせ血流が股間へ向かうのを阻止しながら、顔は昨夜の勉強タイムと同じ表情を作る俺。
毎度の事ながら俺はよくもこんな複雑な電気信号を自らの身体に出せるもんだと感心する。
「急がなきゃ電車間に合わないよね。湊人いってらっしゃい!」
「夏実も行ってらっしゃい。じゃあまた夕方にな」
手を挙げて門扉から離れる俺に夏実は大きく腕を振って見送ってくれた。
それから腕時計をまた確認して、俺は小走りに駅へと向かう。
「誕生日か……」
一雨降りそうな薄暗い雲を見やりながら、改めて7月13日という奇跡的な日付に感謝をした。
誕生日……加えて干支まで一緒になってしまった夏実を女と意識したのはいつだったか覚えてはいない。けれども初めて出会った日はよく覚えている。
「あの時おむつ替えた夏実も18か……」
本人には股や尻を丁寧に拭いてテープ式の紙おむつをあてた事までは喋らないが、あれはあれで衝撃的な出会いだったなとほぼ毎日思い起こす。
俺が女子高生の幼馴染に女を感じるロリコンになったのが先か、小6男子に赤子の股や尻を触らせる環境を作り上げた母親同士のガサツさが先か……キッカケを問うと難しい問題ではあるが、そういう縁で俺と夏実は恋人になりその関係も今日で丸2年だ。
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