転生魔王と転生勇者

十六夜

文字の大きさ
14 / 30

二人の実力[リオンの場合]

しおりを挟む
「んで?マリオン、何か言い残す事はあるか?」

「ねぇ、リオン。少なくとも私は貴方の精神と肉体の年齢が等しくなるようにしたつもりなのだけど。、、、ねぇ、冗談よね?」

「生憎だな、俺は冗談が理解出来ない悲しい男なんだよ。残念だ、実に残念。まさかパートナーをこの手にかける日が来るなんて、、、。」

「ミランダ!早く止めなさい。冗談じゃないわよ!早く、早くして!」

「リオン、落ち着かんか!」

「離せー!殺らせろー!」

リオンが確実に殺気を纏わせておる。これはマリオンを本気とはいかないが、8割方殺そうとしておったか。まさか、、、しかしなぜ?  

「俺だけならまだしも、レイの10年分の人生をどうしてくれる!この野郎!」

「、、、お兄ちゃん。」

「って言うのは本当です。でも俺、俺ってしょうにあいませんね。やはり、一人称は僕でいきましょうか。」

「「「あ?」」」

「いやはや、マリオンと共に少し茶番劇をしてみようかなと思いまして、そこで皆の反応を、、、あれ?なぜ怒るのです?僕がレイの10年が消滅した事に怒っているのは事実ですよ。でも、それでマリオンを殺したりはしませんよ。だって、レイ自信が望んでいたことですし、僕が口を出す領分ではありません。理解して下さい。」

私は釈然としないながらも、リオンの言い分は理解した。だが、マリオンは許せない。

「マリオン、本来魔法をかけるのならリオン一人でいいはずじゃないのかね?あたしゃ、最初にあんたがまるで予想外の事が起きたように見えたよ。」

「やはり、マリオンの戸惑った表情は僕の見間違いではなかった。お婆様も見ているんだ。マリオン、はっきり言ってください。レイの成長は予想外。貴女は最高の精霊だ。だから魔法を間違える事はないでしょう。そして問います。レイの成長は予想外の出来事であり、貴女さえも把握していなかった。そうでしょう。」

「えぇ、その通り。レイが成長したのはまったくの予想外。でも、私には治せないし、彼女は治すのを望んでいない。もう、いいでしょ。」

確かに、レイは自分から望んだ。だが、、、 

「お婆ちゃん、兄さんも私は大丈夫。だって、兄さんと同じなんだもの。怖くないわ。」

レイ、、、。



「そう言えば、こいつらは大人へと成長したんだよな?なら実力はどうなんだ?」

俺はジョッシュ・カンナヅキ。恋の狩人とは俺のこと、いつかゴーディさんの心を落としてみせる!
って前置きは良くて、俺は成長したリオン達の実力が気になって聞いてみた。

「んー、僕は魔力と肉体が強くなったと感じますね。レイはどうですか?」

「私はわからない。ただ自分が強くなったのは解るわ。でも、それだけ。」

「う~ん、ならリオン。お前、俺と模擬戦しないか?そうすれば、実力はわかるだろ。嫌ならレイとやるがどうする?」

「ジョッシュ、やります。殺らせて下さい。」

あれ?なんか不安な気もするけどまぁ、いい。リオンと模擬戦出来るなら、今はそれでいい。

「リオン、武器はどうする?」

「生憎ですが、武器はありません。しかし、僕には体術がありますので、武器は要りません。」

「なら良いが、獲物を持っている方が良いぞ?」

「なら、僕が勝ったら貴方の持っている剣を一本下さい。それなら良いでしょう?」

剣?俺に合わないからやっても良いか。

「解った、ならやろうか。」


「兄さん、ジョッシュおじさんなんか早く倒してお昼にしようよ。」

「リオン、ジョッシュは弱いわ。3秒でやりなさい。貴方ならできるでしょ。」

「リオン、ジョッシュ共に頑張りな。」

「主、ジョッシュ殿、面白い試合を見せてもらいます。」
 
ったく、なんで皆がリオンばかり応援するんだ?
姉さんに至っては、3秒でやれとか侮りすぎだろ。
でも、ゴーディさんが応援してくれた!この試合、
無様に負けられないな。まぁ、勝てるが。

「ジョッシュ、母様から3秒でやれと言われたので、即座に決着をつけさせて貰います。」

リオンの目付きが変わったのに俺は気付いた。
何かされてからでは俺の勝利は揺らぐ可能性がある。それはなんとしても避けたいと思ってリオンに突っ込んだ。

「****」

リオンの口が微かに動いた。魔法だ、俺はこいつの事を忘れていた。リオンは魔法使いだ。でも、体に変化は一切ない。しかし、絶剣リーガルに切れない物は何処にもない。

「ハァァァ!」

ーシュッー

俺の剣は確かにリオンを切った。なのに手応えが、ない。何故だ?!
 
「約束通り、貴方の剣を一本貰います。しかし、流石です。ジョッシュ、3秒で倒せないなんて。」

俺の後ろには魔剣リーガルを構えたリオンが立っていた。、、、あんなに意気がっていたのに、勝てると思ったのに、、、見事に惨敗した。3秒以上使ったと言っても、秒で倒された事には変わらない。
はぁ、へこむぜ。

「ジョッシュ無理もありません。今のは闇魔法の一つである幻影(ファントム)です。相手に自分の幻影を見せて混乱させる物です。」

「つまりか?俺はあの一瞬で視覚と感覚が麻痺していたと?」

「簡単な話がそうです。闇魔法は相手の肉体に異常をきたす物が多く存在します。その代わりに、光魔法には体の異常を治す魔法が攻撃魔法よりも多く存在します。これは僕なりの考えですが、闇魔法と対になるためだけに光魔法が生まれたのだと思います。そもそも魔法の始まりは原初の神、創生神話にあります。そこには赤の神、青の神、緑の神が存在します。しかし、闇と光の神は存在していないのです。では一体いつから存在しているのか。それは、、、」

「解った、解った。リオン、解ったから!」

リオンの長話はまるで俺の嫌いな勉強をしているような感覚がして嫌になったが、それを笑顔で聞く女性が一人いた。姉さんだ。母さんとレイはもうあきてって、、、母さんがレイに魔法教えてる!羨ましい。俺も剣を教えたい。

「リオン、もっと聞かせて。私の考えはこうよ、創生神話の一説には双子の神、[明るき世界と暗き世界を与えん。]とあるわ。この双子の神が光の神と闇の神。」

「ですが母様、おかしいのです。[5神集まりて、世界に民を造りたもう。双子の神、明るき世界と暗き世界を与えん。赤の神、世界に熱き力と大地を与えん。青の神、世界に流るる力と海原を与えん。緑の神、世界に吹き抜ける力と深緑を与えん。]つまり、母様の一説の部分を全て読むと、ここで民に力を与えているのは赤の神、青の神、緑の神だけなのです。ですから、、、」

ー数時間経過ー

あぁ、駄目だ。頭に一切入らない。俺の目の前では、リオンと姉さんが、俺に良くわからない議論を続けている。あれ?レイと母さんがお菓子食べてるって、あれはリオンが作った新作のケーキじゃないか。あぁ、減っていく。なんで、なんで、俺も食べたいのに、、、うわっ、ゴーディさんも

「愚弟、何処に行こうと言うの?」

「はは、あはは。」

怖い、怖いよ姉さん。

「母様、ジョッシュは興味の無い話題に飽き飽きしているのです。これ以上は酷ですよ。」

「リオン、すまない。」

「何を言うんです?せっかく僕の武器をかえして貰えたのだから感謝の印ですよ。」

「え?」

かえして貰う?どういう事だ?!
だが、答えはすぐに出た。俺と姉さんの目の前で、リオンの体の中に魔剣リーガルが吸い込まれたのだ。

「おお、これは中々ですね。」

「リオン、、、大丈夫なのか?」

「しいて言うなら、むず痒いですね。でも、痛みはありません。やはり、リーガルは我が国宝の神器リーガルでしたか。」

なっ!?リーガルが魔族の国の国宝?どういう事だ!?何故そんなものがアルス森林王国にあるんだ?あり得ない。そう思いたいが、リーガルは俺達の目の前でリオンが数多の形態に変化させている。
はぁ、また面倒な事を隠さなきゃいけないな。
って、ケーキがもうない。、、、ゴーディさんと食べるケーキが、最悪だって、ゴーディさんと同じテーブルにいるローブはだれだ?
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

神様、ちょっとチートがすぎませんか?

ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】 未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。 本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!  おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!  僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇  ――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。  しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。  自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。 へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/ --------------- ※カクヨムとなろうにも投稿しています

異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~

松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。 異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。 「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。 だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。 牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。 やがて彼は知らされる。 その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。 金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、 戦闘より掃除が多い異世界ライフ。 ──これは、汚れと戦いながら世界を救う、 笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。

老衰で死んだ僕は異世界に転生して仲間を探す旅に出ます。最初の武器は木の棒ですか!? 絶対にあきらめない心で剣と魔法を使いこなします!

菊池 快晴
ファンタジー
10代という若さで老衰により病気で死んでしまった主人公アイレは 「まだ、死にたくない」という願いの通り異世界転生に成功する。  同じ病気で亡くなった親友のヴェルネルとレムリもこの世界いるはずだと アイレは二人を探す旅に出るが、すぐに魔物に襲われてしまう  最初の武器は木の棒!?  そして謎の人物によって明かされるヴェネルとレムリの転生の真実。  何度も心が折れそうになりながらも、アイレは剣と魔法を使いこなしながら 困難に立ち向かっていく。  チート、ハーレムなしの王道ファンタジー物語!  異世界転生は2話目です! キャラクタ―の魅力を味わってもらえると嬉しいです。  話の終わりのヒキを重要視しているので、そこを注目して下さい! ****** 完結まで必ず続けます ***** ****** 毎日更新もします *****  他サイトへ重複投稿しています!

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜

サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。 〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。 だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。 〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。 危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。 『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』 いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。 すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。 これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。

最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした

新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。 「もうオマエはいらん」 勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。 ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。 転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。 勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)

処理中です...