I.B.(そこそこリアルな冒険者の性春事情!)

リカトラン

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1st season 第一章

002 冒険者の日常

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冒険者の朝は早い。

宿の裏庭にある井戸で顔を洗い、桶2つに水を汲んで階段を登る。
ユリアが身支度するための水だ。
彼女は魔法で水を出すことも出来るが、冒険者として戦闘の為に魔力は温存しておくべきだ。

「ユリア、おはよう」
「んー・・・」

ユリアに声を掛け、もう一度裏庭に降りる。
朝の鍛錬だ。

戦闘系ギフトを授からなかった俺の装備はタワーシールドに戦斧バトルアックス
裏庭とはいえ生活区画で刃物を振り回すのはあまりよろしく無いので、戦斧は訓練用の石斧だ。

まずは基礎体力。
地面に伏せたタワーシールドの握りを左手で掴み、変則の片腕立て伏せ。
オールアウトするまで追い込んで、昼の冒険で力が出せなくては本末転倒なので、じんわりと汗をかいたところでストップ。
朝のうちにこれをやっておくと、不意の攻撃に左手一本で防御しなければならない時でもしっかりと筋肉に力が入る。

次に攻撃動作の反復。
左手で盾を支持したまま、正面の仮想敵に対して打ち下ろし・かち上げ・袈裟懸け・横薙ぎの都合八方向からの素振りを繰り返す。
片手で振り回す石斧はともすると打点がてしまうので、しっかりと集中して、速度よりも正確な打線を心がける。
練度効果(中)のギフトがあるおかげで、単調ながらもインパクトの威力は絶大、ゴブリンの持つような相手なら剣ごと叩き折って仕留められる。

もっとも基本的に俺の役割は盾だ。
どんな攻撃も絶対にユリアまで通さない事が大切だ。
ユリアさえ守り通せば氷魔法で決められるので、前衛後衛二人だけのパーティーでも、この一年大きな怪我も無くやってこれた。

「カイン、ご飯いこっ!」
「おう」

身支度を整えたユリアが呼びに来たら、もう一度汗をぬぐって食堂へ向かう。

~~~~~

冒険者になって一年、ギルドランクもひとつ上がってFになった。

「「おはようございまーす」」
「おはよう、今日も気をつけてね」

顔なじみになった門番と挨拶を交わし、街の南門を抜けていつもの狩場へと向かう。
常時依頼のレッドラビットをメインに、狩れそうな獲物が見つかればそれを狩る。
パーティーに魔法使いが居ても、火魔法や雷魔法では肉も毛皮も傷んでしまう、ユリアの氷魔法で仕留めれば高値で買い取ってもらえる。
危険も少ない相手だし、二人でも結構な数を持って帰れる。

「グギャッ!ギャギャッ!」
「ギャゲッ!グゲッ!」

レッドラビットを二羽仕留めたところで遠くから不愉快な声が耳に入る。

「ゴブリンだ!何匹だろう?」

人型最下級のモンスターとは言え、ゴブリンの腕力は人間のソレを軽く凌駕する。
冒険者としてレベルが上がり始めた二人であれば腕力で同等、技量では大きく勝っているのだが、数が多ければ苦戦することもあり得る。

「そんなに多くはなさそうだけど・・・」
「今日はまだ始めたばかりだし、まだ帰るわけにはいかないよな・・・やろう」

この一戦、ユリアは今ひとつ積極性に欠く。
当然といえば当然、ゴブリンに負ければ男は殺されるだけで済むが、女は生殖の為に攫われる。
二人にとっては然程驚異とならない相手とは言え、一般女性であれば恐怖の対象、ユリアも少なからず嫌悪を抱かずには居られない。

草原から発生源である森の境界まで素早く移動した二人は大木の陰に身を隠す。
森から現れるであろうゴブリン達に奇襲攻撃をかけるためだ。

「グゲッ・・・ギャ」
「ギャッギッ!ギッギッ!」
「グギャッ!ギャギャッ!」
「ギャゲッ!グゲッ!」

「・・・四匹は居るな・・・10mまで引きつけて氷礫アイスバレットで先制してくれ。同時に飛び込んで一匹は仕留める」
「わかった。気をつけてね?」

単発高威力の石礫ストーンバレットに対し、氷礫アイスバレットは5cm角の氷の礫を数十叩き込む。
貫通力は無いが竹刀で滅多打ちにされる程度のダメージを与えることが出来る。
防具を持たない集団への先制攻撃としては効果絶大だ。

「(いくよ)氷礫アイスバレット!!!」

ユリアの魔法発動と同時にカインが飛び出す。

「ギャーッ!」
「ギャワッ!」
「グギャッ!」

不意打ちの礫を全身に浴び混乱する四匹、先頭の一匹にカインの戦斧バトルアックスが振り下ろされる。
深く打ち込み過ぎると斧が頭蓋に挟まれて抜けなくなり、後続への対応が困難になる事を踏まえて、頭蓋の中心から前側だけを叩き割って打ち抜いた。

左手のタワーシールドを突き上げて後続の三匹をまとめてバッシュ!
引き下ろしたタワーシールドを地に突き立て、即座にバックハンドの横薙ぎを死角から放つと、たたらを踏んだ二匹目の側頭部が破裂する。

「ユリアっ!」
氷槍アイスジャベリン!!!」

血飛沫の中を突き抜けた全長2mの氷槍が、三匹目の鳩尾と四匹目の脇腹を串刺しにした。

「・・・グッ」
「・・・ギョェ」

戦闘時間わずか8秒でゴブリン四匹の戦果、二人だけのランクFパーティーとしては上出来過ぎる内容だ。

~~~~~

「換金おねがいしまーす」
「はい。シシラル・ヴィレッジのお二人ですね。レッドラビットが七羽に魔石はゴブリンでしょうか?」
「はい。四匹倒しました。」

カインとユリアは出身地である『シシラル・ヴィレッジ』をパーティー名にしていた。
数多くの冒険者が在籍するこの街のギルドで、ギルド職員にパーティー名を覚えてもらえるというのはF級としてはなかなかの期待度と言って差し支えない。
もっとも、ギルドの期待はシシラル・ヴィレッジに対してでは無く、希少な氷魔法の使い手でであるユリアに対してなのだが。

「レッドラビットは状態がいいから1羽あたり銅貨1枚と鉄貨2枚、魔石は一つ銅貨2枚になります」
「ありがとうございます」
「明日も頑張って下さいね」

銅貨15枚と鉄貨14枚を受け取る二人だが、ホクホク顔のユリアに対してカインはやや渋い顔だ。
報酬が納得いかないわけでは無く、ユリアの肢体に集まる視線が気に食わないのだ。

「一日で164レア32,800円、順調だね!」
「俺はゴブリンで血塗れだけどな」
「帰ったらキレイにあらってあげるから」
「洗っても匂いがするんだよー」

二人が宿泊している『銀の剣亭ぎんのつるぎてい』は一泊二食付きで一人20レア、昼食を採る習慣はこの世界には無い。
カインとユリアは一人用の部屋に二人で泊まることで30レアにまけてもらっている。
一日10レアとは言え一年で金貨3枚以上の節約になるのだ。

~~~~~

「はぁ~、今日のシチューはおいしかったねー♡」
「ユリアは肉っ娘だもんな」
「カインだっておかわりしてたじゃーん」
「ははは」

ユリアの水魔法シャワーで身ぎれいになった二人は銀の剣亭ぎんのつるぎていで夕食を摂った。
冒険者向けの格安宿屋でありながら、2~3日に一度は肉の入った料理が出るので、宿泊客は皆長期滞在ばかりで、滅多に空きが出ることは無い。

「ねぇ・・・この調子で貯金していけば、4年くらいで結婚資金貯まるかな?」
「・・・なんか、現実的に考えると照れくさいよな?」
「うん・・・でもカインが一緒じゃない将来なんて想像できないよ」
「ユリア・・・俺を選んでくれてありがとう。俺、ほんと幸せだ」

この世界で結婚するという事は子供をつくるという事に等しい。
そして命の危険が付き纏う冒険者を、夫婦でしながら子育てというのは現実的では無い。
将来の具体的な職業など想像もできない二人だが、漠然と「金貨100枚貯まったら冒険者をやめて結婚できる」と考えているのだった。

「カイン、私もカインが大好きです」
「ユリア・・・・」

「・・・ちゅ」
「・・・んくっ」
「寝よっか?ユリア」
「うん」

少しだけ舌を絡めあったあと、腕枕をして目を閉じる。
昼の冒険で疲れているとは言え、薄衣一枚で伝わってくる少女の体温はオスとしてのカインをやすやすと眠らせてはくれない。
悶々と猛る下半身を持て余しつつも、胸を満たす幸福感を明確に感じられるこの時間が、カインはたまらなく好きだった。

「・・・ねぇ、カイン?」
「・・・ん?」
「ギルドのお姉さんに聞いたんだけど、男の人って、固くしたまま眠るの・・・辛いの?」
「えっ・・・それはその・・・なかなか眠れないし、辛くないかと言われれば結構しんどいものはあるんだけど・・・女の人が、ユリアがどうなのか、俺良くわかんないし。ユリアが不安を感じてるなら、その不安が無くなるまで何年でも待てるし、平気だよ?」
「・・・」

後ろ向きで腕の中に居るユリアの表情はわからない。
この愛おしい少女が腕の中に居続けてくれるなら、肉欲なんて一生我慢したままで構わない。
なのに、薄闇の中に浮かぶ少女の耳をそっと口に含んでみたいし、その首筋に舌を這わせてみたくてたまらない自分の浅ましさを嫌悪する。

毛布の中でモゾモゾと少女の腰が動く。
それだけでカインのオスは戦斧バトルアックスの木柄よりも固く屹立してしまう。
不意に、少女の手がスルリとカインの下着に滑り込んだ。

「う・・・ユリア?」
「だまって・・・恥ずかしから何も言わないで」

白磁のように真白だった彼女の耳が、ピンク色に色づいているのがわかる。
後ろ向きのままカインのオスを包み込んだユリアの左手は自分と同じ人間の手とは思えないほど柔らかくて滑らかだった。

「・・・かたい・・・のね」
「・・・」

上下に数回、オスを撫でた左手はぎこちなくカインの下着をずり下ろし、彼女の臀部に押し付けるように先端をねぶり始めた。

「うっ」
「・・・しゃべったらダメだからね」

薄絹ごしであるはずのユリアの下半身は何も纏っていなかった。
カインのオスからは粘液が滴り落ち糸を引く。
ユリアの指がオスを捉え、形の良いヒップにその粘液を塗りつけるようにこすりつける。

「・・・ふぅ・・・ふぅ・・・んっ・・・ふぅ」

突然もたらされたユリアからの献身に困惑し、かつて経験したことの無い淫靡な快楽に責め立てられ、愛すべき美しき少女への凌辱衝動を必死に抑えるカインは、声を殺して彼女にしがみつく。

「カイン・・・愛してる。私の中に入れてあげる勇気はまだないけど、これからは何度でもこうしてあげるから、我慢しないで出していいよ」

粘液でヌルヌルとぬめる尻肉がオスの前面をこすりあげ、細く柔らかな少女の掌が背面をねぶる。

「ユリア・・・・ユリア・・・ユリ・・・ア・・・・・うっ・・・んっ」

びゅくびゅくと脈打つオスから放出された精液がユリアの肌をどろどろに汚す。
激しく射精したというのにカインのオスは一瞬で固さを取り戻し、少女は指で優しく舐り続ける。

「カインの精・・・とっても熱いんだね。男の人のこと知らなくて・・・気づけなくてごめんね。今までずっと我慢させちゃったから、今夜はカインが満足するまで何度でも出していいよ?」
「・・・ユリア・・・その、おれ、結構恥ずかしい・・・愛してる」

掌の中のカインが、少女の指よりも柔らかくなって果てるまで、ユリアの愛撫はいつまでも繰り返されるのだった。
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