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1st season 第一章
013 煉獄のダンジョン(5)
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「「「「「ごめんなさい(すみませんでした)」」」」」
目を醒ますと同時に、メイさんたちに謝られた。
うぁー、あんなことやこんなこと、ものすごいことしちゃったんだ。
恥ずかしすぎてみんなの顔が見れないよ~。
カインになんて言えばいいんだろう?
カインに言ったらどうなる?
あれ?違う・・・。
わたし、もう、汚れちゃった。
カインには・・・会えない?
結婚してないのにイヤラシイことしちゃった。
カインじゃない人とイヤラシイことしちゃった。
それも一人じゃない、五人も、しかも同時!?
あれ、レイカさんとメルさんは?
女の人だから大丈夫???
大丈夫じゃないっ!
男の人が三人でもありえないっ!
カインと結婚できない。
えっ?
カインと・・・結婚できないの?
なんで?
カインと結婚するために生きてきたのに?
カインと結婚するために冒険者になったのに??
カインと結婚するためにダンジョンに来たのに???
ダンジョンに来たから結婚できない?
ダンジョンに来なくても結婚できない?
右手を無くしたカインと残るべきだった?
わからない・・・どうするべきだったのかわからない・・・
「ユリア、しっかりして」
あ、違う。今は違う。
「違うの・・・みんなに謝られる理由なんてひとつも無いです。カインを裏切ってしまったのはわたしで、みんなは誰も裏切ってないもの。どうしてこうなったのか、どうすべきだったのか、あたまがぐじゃぐじゃでわかんなくなって・・・」
「いや、そんな事は無い。僕達はいつもこんなだけど、ユリアちゃんが居ることにもっと配慮すべきだった。」
「ごめんね?ユリアちゃんが横に居るのに、あたし、どうしても、我慢できなくなっちゃって・・・」
「いえ、ほんとに。その、すごく恥ずかしかったけど、嫌な気持ちは全然なくて・・・わたし、ほんとはイヤラシイ娘だったんだと思います。でも、今になってカインに何を話せばいいのかわからなくなって・・・どうすれば許して貰えるのかわからなくて・・・」
「カイン君か・・・」
「私とレイカが身体を差し出したら許してくれないかしら?」
「ダメですっ!カインがメイさん達とヤラシイ事するなんて絶対ダメっ!・・・・・あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ・・・・・わたし・・・カインに、ヒドイ事しちゃったぁああぁぁあああ」
「キュアー!!!」
「ぜぇ・・・ぜぇ・・・ぜぇ・・・ぜぇ」
「落ち着いた?」
「・・・はい。最初はカインにどう言い訳するかばっかり頭に浮かんで、でも、メイさん達とカインがそういう事してる姿を想像したら耐えられなくて、それで、その私が耐えられないようなヒドイ事をカインにしちゃったんだって気がついて・・・」
「ダンジョンの影響よ」
「え?」
「高濃度のマナで精神に乱れが生じる。そしてモンスターとの遭遇頻度も外とは比べ物にならないから、生存本能が強烈に刺激されるの。だから、私達に限らず、男女混合のパーティーは大抵ヤる事ヤってるわ。下手に我慢すると揉め事や判断ミスに繋がって命を落とすから」
「確かにそういう一面はあるかな。自分たちしかしない、外の世界のルールが通用しないダンジョン、その環境で強制的に性欲が刺激されると、チーム内で女性を巡って殺し合ったり、女性のメンバーを犯して殺してしまったり、まっ、僕らが言っても言い訳にしかならないんだけど」
「そんな話・・・聞いたこともありませんでした」
「あたしたち女の冒険者としては、やっぱり知られたくないから・・・暗黙の了解で外には伝わらないのよ」
「でも私達はそんな理由で身体を許してるんじゃないの。メンバー以外は同じ人間でも信用出来無いような世界なのよ?身体を重ねるのに嫌悪を感じるような相手とは、そもそもダンジョンに入れないわ」
「聞いていいことかわからないんですが、パーティー内で恋愛の揉め事にならないんですか?」
要塞の面々が少し気まずそうに顔を見合わせる。
「長く一緒にいて、まして身体を重ねて居ればそれなりに惚れる事もあるけど、普通の恋人とは多分違うな。」
「求められれば応え、自らもまた求める。それぞれの中で序列はあるんでしょうけど、そこまで織り込み済みで安定しちゃってるかな」
「パーティーの外に恋人が出来たりしないんですか?」
「男どもはそれなりに遊んでるみたいだけど、しっかりとした恋人はいないようね」
「質問攻めにしてごめんなさい。少しずつ答えに近づいてる気がして。ユリアさん達はもしも、結婚したいと思うような恋人が出来たらどうしますか?」
「うーん、たぶん。パーティーを抜けて、パーティー内の男女の事は墓場まで持っていくわ。話せば自分は楽になるけれど、それは相手に苦悩を押し付けただけだもの。それに、女には秘密を持つ権利があるわ」
「・・・決めました。カインには言いません。命がけのダンジョンには外とは相入れないルールがあるんだって実感できたので、ズルいかも知れないけど、それを自分にも適用します。そしてダンジョンに居る間はわたしも自分に正直になって、ちゃんと生きてカインのところに帰ります。そしてそして、外に出たらカインをいっぱい甘やかして生きていきます!」
「うん、それがいいんだと思う」
「やっぱりユリアちゃんはカッコいいね!」
「苦しくなったら何でも言ってね?」
目を醒ますと同時に、メイさんたちに謝られた。
うぁー、あんなことやこんなこと、ものすごいことしちゃったんだ。
恥ずかしすぎてみんなの顔が見れないよ~。
カインになんて言えばいいんだろう?
カインに言ったらどうなる?
あれ?違う・・・。
わたし、もう、汚れちゃった。
カインには・・・会えない?
結婚してないのにイヤラシイことしちゃった。
カインじゃない人とイヤラシイことしちゃった。
それも一人じゃない、五人も、しかも同時!?
あれ、レイカさんとメルさんは?
女の人だから大丈夫???
大丈夫じゃないっ!
男の人が三人でもありえないっ!
カインと結婚できない。
えっ?
カインと・・・結婚できないの?
なんで?
カインと結婚するために生きてきたのに?
カインと結婚するために冒険者になったのに??
カインと結婚するためにダンジョンに来たのに???
ダンジョンに来たから結婚できない?
ダンジョンに来なくても結婚できない?
右手を無くしたカインと残るべきだった?
わからない・・・どうするべきだったのかわからない・・・
「ユリア、しっかりして」
あ、違う。今は違う。
「違うの・・・みんなに謝られる理由なんてひとつも無いです。カインを裏切ってしまったのはわたしで、みんなは誰も裏切ってないもの。どうしてこうなったのか、どうすべきだったのか、あたまがぐじゃぐじゃでわかんなくなって・・・」
「いや、そんな事は無い。僕達はいつもこんなだけど、ユリアちゃんが居ることにもっと配慮すべきだった。」
「ごめんね?ユリアちゃんが横に居るのに、あたし、どうしても、我慢できなくなっちゃって・・・」
「いえ、ほんとに。その、すごく恥ずかしかったけど、嫌な気持ちは全然なくて・・・わたし、ほんとはイヤラシイ娘だったんだと思います。でも、今になってカインに何を話せばいいのかわからなくなって・・・どうすれば許して貰えるのかわからなくて・・・」
「カイン君か・・・」
「私とレイカが身体を差し出したら許してくれないかしら?」
「ダメですっ!カインがメイさん達とヤラシイ事するなんて絶対ダメっ!・・・・・あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ・・・・・わたし・・・カインに、ヒドイ事しちゃったぁああぁぁあああ」
「キュアー!!!」
「ぜぇ・・・ぜぇ・・・ぜぇ・・・ぜぇ」
「落ち着いた?」
「・・・はい。最初はカインにどう言い訳するかばっかり頭に浮かんで、でも、メイさん達とカインがそういう事してる姿を想像したら耐えられなくて、それで、その私が耐えられないようなヒドイ事をカインにしちゃったんだって気がついて・・・」
「ダンジョンの影響よ」
「え?」
「高濃度のマナで精神に乱れが生じる。そしてモンスターとの遭遇頻度も外とは比べ物にならないから、生存本能が強烈に刺激されるの。だから、私達に限らず、男女混合のパーティーは大抵ヤる事ヤってるわ。下手に我慢すると揉め事や判断ミスに繋がって命を落とすから」
「確かにそういう一面はあるかな。自分たちしかしない、外の世界のルールが通用しないダンジョン、その環境で強制的に性欲が刺激されると、チーム内で女性を巡って殺し合ったり、女性のメンバーを犯して殺してしまったり、まっ、僕らが言っても言い訳にしかならないんだけど」
「そんな話・・・聞いたこともありませんでした」
「あたしたち女の冒険者としては、やっぱり知られたくないから・・・暗黙の了解で外には伝わらないのよ」
「でも私達はそんな理由で身体を許してるんじゃないの。メンバー以外は同じ人間でも信用出来無いような世界なのよ?身体を重ねるのに嫌悪を感じるような相手とは、そもそもダンジョンに入れないわ」
「聞いていいことかわからないんですが、パーティー内で恋愛の揉め事にならないんですか?」
要塞の面々が少し気まずそうに顔を見合わせる。
「長く一緒にいて、まして身体を重ねて居ればそれなりに惚れる事もあるけど、普通の恋人とは多分違うな。」
「求められれば応え、自らもまた求める。それぞれの中で序列はあるんでしょうけど、そこまで織り込み済みで安定しちゃってるかな」
「パーティーの外に恋人が出来たりしないんですか?」
「男どもはそれなりに遊んでるみたいだけど、しっかりとした恋人はいないようね」
「質問攻めにしてごめんなさい。少しずつ答えに近づいてる気がして。ユリアさん達はもしも、結婚したいと思うような恋人が出来たらどうしますか?」
「うーん、たぶん。パーティーを抜けて、パーティー内の男女の事は墓場まで持っていくわ。話せば自分は楽になるけれど、それは相手に苦悩を押し付けただけだもの。それに、女には秘密を持つ権利があるわ」
「・・・決めました。カインには言いません。命がけのダンジョンには外とは相入れないルールがあるんだって実感できたので、ズルいかも知れないけど、それを自分にも適用します。そしてダンジョンに居る間はわたしも自分に正直になって、ちゃんと生きてカインのところに帰ります。そしてそして、外に出たらカインをいっぱい甘やかして生きていきます!」
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