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1st season 第三章
053 カインと彼女と性奴隷
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「これよりこのカイン・ロックハウスがお前の主となる」
カインがそう宣言すると、わたしのお腹に刻まれた奴隷紋が黒い煙に覆われ、その中央に新しい名が現れた。
カイン・ロックハウス。
そっと手をあててみる。
奥歯がカタカタと鳴って涙が止まらない。
わたしはもうカインのモノだ。
嬉しい・・・でも信じられない・・・こんな事が起きるなんて思ってもみなかった。
話したい事、聞きたいことが山のようにあるのに、ずっと会話を許されていなかったから、ひゅーひゅーとした音しか口から出ない。
カインが毛布をかけてくれて、わたしを抱き上げると、お姫様だっこで歩き始める。
男達の精液まみれで酷い匂いがしているのに・・・恥ずかしい。
「もう大丈夫だユリア。もう大丈夫だから」
繰り返しわたしに言って聞かせる。
なんでこの人はこんなにも優しくしてくれるんだろう?
あんなにも愛されながら一度も躰を許さなかったわたし。
にも関わらず他の男達には股を開き、その痴態を目の前に晒してしまったわたし。
そして何ヶ月も、他の男に犯されながら、別の男に奉仕する姿を見せつけ、いやらしく喜ぶ声を聞かせ続けたわたし。
カインに優しくしてもらえる理由なんて、カインにあげられるものなんて、もうほんの一欠片も残ってない。
なのに・・・
「心配しないで、もうすぐ着くから」
嬉しくて、息苦しくて、でもとても現実の出来事には思えなくて。
カインが扉をあける。
「ただいま」
「ちょっ、アンタ、どうしちゃったのよ!」
「おわったよ。ちゃんと」
素敵な女性、キラキラしてる・・・わたしを睨みつける瞳すらキレイ・・・
「こんのド腐れ淫売っ!なんでコイツがボロボロなのよっ!」
「あっ・・・」
わたしに言える言葉なんて何も無い。
きっと謝ることさえ許されない。
「ねぇ、アンタほんと大丈夫?死んだりしないわよね?」
「心配すんな。ちょっと疲れてるだけだ。そんな事よりありがとな、ちゃんと待っててくれて」
「あたりまえじゃないの・・・っていうかそこの奴隷女っ!コイツがあんたのせいでどんだけ傷ついたと思ってんのっ!あんたが男達にチンコ突っ込ませてアンアン言ってる間もずっと苦しんで、裏切られるのが怖くて好きになった女も抱けないのよっ!いますぐその尻穴にAMRぶっ込んでぶっ殺してやりたいけど、あんたが死んだらコイツは一生インポのまんまだから命だけは取らない。でもぜっったいゆるさないっ!」
ああ、そうだ。
赦されるわけが無い。
この女性にはカインの為に涙を流す資格がある。
カインはとっくにこの人のモノで、わたしは自分でその居場所を捨てたんだった。
「はぁ・・・とりあえずこっちで身体洗いなさいよ。あんたに服なんか貸したくないけど、裸で居られる方がイラつくから、その辺のやつ適当に着てきなさいよっ!」
用意された桶で身体を洗ってゆく。
カサカサに張り付いた精液がなかなか拭えない。
わたしはこの先どうなるんだろう・・・
わたしが生きているためには十日毎に主人の精を貰わなければいけない。
でも、彼女さんがそんなこと許すわけない。
ずっと死にたかったのに、カインが生きてるとわかったら途端に死にたくないと思ってしまう。
向こうの方でカイン達の声が聞こえる。
「で、アンタ、どうするつもり?・・・当然、手放すつもりはないわよね・・・」
「ああ・・・無理だ」
嬉しい・・・でも、そうしたらカインの幸せを壊してしまう。
たとえカインがわたしを生かしてくれても、この身体では子供も産んであげられない・・・わたしはカインを苦しめ続けるだけの存在・・・。
「あたしの事はどするつもり?」
だめだ、カインにそんな事言わせちゃだめだ。
「わたしを、殺してくださいっ!もう・・・自分で死ぬこともできない・・・だから、殺して下さいっ!」
「・・・これはあたしとコイツの問題。あんたは引っ込んでなさい」
「あー、めちゃめちゃ色々謝ったり説明したりお願いしたりしなきゃいけないんだけど、その前に、ちょっとこっち来てくれ」
「もーなによ」
ぽふっ
ベッドに座ったカインが・・・前に立った彼女さんのお腹に頭を預けた。
「あ"ー」
目を閉じたカインが、ぐりぐりと頭を押し付けてる・・・子供みたいだ。
「もぅ、仕方ないわね」
「帰ってきたなー。まじ、きつかった。あの野郎・・・完全にへし折られたわー」
「何があったのよ?」
彼女さんが隣に座った。
わたしは・・・どうしよう、ちょっとフラフラする。
「うしっ、説明する。最後に全力で謝るから、ちょっと語らせて」
「・・・聞くわよ」
「あ、すまん、ユリアにヒールかけてやってくれ。ちょっと今日はこれ以上飲ませるの可愛そうなんだ」
「・・・ヒール!!!」
とっても申し訳ない。
「ユリアはちょっとそこ座ってて」
「アンタ、行く前と違いすぎっしょ?」
「そうな。そっから説明する。まず、俺、激怒ってたじゃん?乱交浮気されて、捨てられて、やっと立ち直りかけたと思ったら性奴隷やってるとか、どんだけ馬鹿にしてんだって思ったじゃん?」
「そうよ。あんなに怒ってたのにめっちゃ優しくしてんじゃんっ!」
「あれな、誤解だった。乱交浮気は有罪だけど、そのあとのは不可抗力。奴隷紋の命令で嘘つけ無くされて話したから間違いない」
「そう・・・なの・・・捨てられて無かったって事?」
「ああ。俺が死んだって事になってたらしい」
「・・・」
「聞かされてもすぐには飲み込めなくってさ。俺も奴隷紋の支配力が、どんだけのもんかよくわかってなかったし。館に行ってからも最初のうちは『何この女?俺に裸見られるの泣くほどキモいの?』とか思って、すげー腹たった。あ、俺も隷属の首輪つけられて、お互い会話は禁止されてたから、全然状況わかんなくて」
そっか・・・それでカイン、あんな目で見てたんだ・・・ごめんなさい。
「で、ある日ユリアが口をパクパクしてるたんだ。そん時は意味わからなくて、また『キモいっ!帰れっ!』とか喋れないから口パク使ってまで言ってるんだと思ってた・・・でも違った・・・」
「その六日後、七月二日だな。今度はユリアがすげー睨むんだよ。まるで親の仇みたいに。で『親の仇みたいに睨むけど、オジサンもオバサンもたぶん元気だぞ』って頭の中で言い返したんだ。そこから連想が繋がって、最初に婚約の話が出たのがユリアの五歳の誕生日だったって思い出した」
「十三年前の七月二日。その日がユリアの誕生日だった」
「そしてパクパクしてた六日前が俺の誕生日だったって気づいた。頭が真っ白になったよ。怒りでいっぱいで、何にも見えてなかったんだな。拷問されてるユリアが、声も出せないのに、傍観者である俺に、口パクで『オメデトウ』って言ってくれてたんだ」
「・・・」
「そしたら俺を睨んでるユリアの顔が、睨んでるんじゃなくて、苦しくて、悲しくて、歪んでるんだってわかっちまった・・・自分の誕生日に返事が無いから、何にも伝わってなかったって気づいて、それで絶望してるんだって」
「もう、自分にムカついて、吐き気がした。俺、まじでクズ野郎だった」
「家族にも等しい幼馴染が、あんな酷い目にあって、毎日泣いてて、なのに俺は、浮気された恨みでそれを蔑んでたんだぜ?」
「当のユリアはそれでも俺の誕生日、忘れてなかったんだ。もう、その瞬間から愛おしくてたまらなくなった。だから、その日からずっと地獄だった。毎日だぜ?愛しい女が目の前で犯されてるのに、声も出せないんだ・・・あの野郎、俺が耐えられないことばっか的確に見抜いて次々やるんだ・・・」
カイン・・・
「で、シリア。ユリアが支配されてる奴隷紋の苦しみは俺の比じゃない。ユリアはもう充分すぎるほど罰は受けた。だから頼む。ユリアのこと、赦してやってくれないか?」
「アンタね、他の女の為にあたしを三ヶ月も放っておいて、そこはまず『俺を許してくれないか?』って言うとこでしょ?」
「だっておまえ、俺のこと大好きじゃん?許すに決まってんじゃん?だから許せないとしたら、大好きな俺を傷つけたユリアの事じゃん?」
「アンタ・・・ヘタレのくせに・・・卑怯よっ!」
「いや、卑怯なのはこの先だ。ユリアの奴隷紋は特殊で、10日に一度は主の精を注がれないと死ぬ。そしてさっき言った通り、俺はユリアを手放すつもりが無いが、おまえも絶対逃さない」
「はぁ?」
「あーうん。わかってると思うけど、一度くらいちゃんと言葉にする。俺と同じ苦しみを味あわせるのはスゲーきつい。でもオマエは相棒だから一緒にどん底まで引きずり込む。カッコつけて逃がすようなことは絶対しない。で、ユリアにエロい事するのは死なせない為じゃない。たぶん、ていうか絶対オレ、ユリアをモノにしないと進めないわ。もう狂ってる。だってさ、家族にも等しいユリアが、目の前で犯されてるの見させられて勃つんだもん。どんだけ執着してんだって話。俺はヤらせて貰えなかったのに他の奴らにガンガンやられて、妬み?もう劣等感ハンパないっ!」
「ゴメンナサイ・・」
「あんたは黙ってなさいっ!」
「・・・わかった。アンタ今からこの女ボコボコに犯しなさいっ!」
「え"っ?」
「泣こうが喚こうが全部無視して、キンタマカラッカラになるまでぶっ込んでやるのっ!で、納得いったらあたしと結婚するわよっ!」
「え"えええええっ?」
「嫌なのっ?」
「・・・正直結婚とか、できるとか、ぜんっぜん考えてなかった」
「愛人に性奴隷まで出てきたのよ?もう妻の座しか残ってないじゃないっ!相棒ポジションでアンタと女将さんがアンアンやってるの聞かされながら、悶々と一人オナってるのはもうオシマイ。今度はアタシがアンアン言う番だっつーのっ!」
「お、おう」
「で、奴隷女。安心しなさい、あんたもちゃんと飼ってあげるわ。コイツのことは『ご主人様』、あたしの事は『奥様』ってよぶこと、わきまえなさいよ?」
「・・・はい。・・・ありがと・・・・ございます」
なんだろう・・・全然話についていけない・・・
「よしっ、じゃ、できる妻は気を利かせて、アベルさん達のとこ三日ほど泊まってくるわ。あー、でもアンタ、ヘタレだし、三日後にまだ手も出せてないってあるわよね?」
「・・・」
「仕方ないわねー。あたしが出てったら全裸でエロい誘惑するよう奴隷女に命令しなさい」
「いや、おまっ、それはちょっと・・・」
「いいからしなさいっ!」
「・・・命令、シリアがココを出たら、裸になって最高にエロいポーズでオネダリすること」
「ちょっと変わってるけど、まっ、いいわ。これでヘタレなアンタでもなんとかなるでしょ」
カインの彼女さんは信じられないくらい優しい人だった。
本当にここに居ていいのかわからない・・・今からわたしは今までで一番恥ずかしい事をすることになる。
そう思っただけでもうアソコがが・・・そして今までみたいに死にたくはならない。
カインがそう宣言すると、わたしのお腹に刻まれた奴隷紋が黒い煙に覆われ、その中央に新しい名が現れた。
カイン・ロックハウス。
そっと手をあててみる。
奥歯がカタカタと鳴って涙が止まらない。
わたしはもうカインのモノだ。
嬉しい・・・でも信じられない・・・こんな事が起きるなんて思ってもみなかった。
話したい事、聞きたいことが山のようにあるのに、ずっと会話を許されていなかったから、ひゅーひゅーとした音しか口から出ない。
カインが毛布をかけてくれて、わたしを抱き上げると、お姫様だっこで歩き始める。
男達の精液まみれで酷い匂いがしているのに・・・恥ずかしい。
「もう大丈夫だユリア。もう大丈夫だから」
繰り返しわたしに言って聞かせる。
なんでこの人はこんなにも優しくしてくれるんだろう?
あんなにも愛されながら一度も躰を許さなかったわたし。
にも関わらず他の男達には股を開き、その痴態を目の前に晒してしまったわたし。
そして何ヶ月も、他の男に犯されながら、別の男に奉仕する姿を見せつけ、いやらしく喜ぶ声を聞かせ続けたわたし。
カインに優しくしてもらえる理由なんて、カインにあげられるものなんて、もうほんの一欠片も残ってない。
なのに・・・
「心配しないで、もうすぐ着くから」
嬉しくて、息苦しくて、でもとても現実の出来事には思えなくて。
カインが扉をあける。
「ただいま」
「ちょっ、アンタ、どうしちゃったのよ!」
「おわったよ。ちゃんと」
素敵な女性、キラキラしてる・・・わたしを睨みつける瞳すらキレイ・・・
「こんのド腐れ淫売っ!なんでコイツがボロボロなのよっ!」
「あっ・・・」
わたしに言える言葉なんて何も無い。
きっと謝ることさえ許されない。
「ねぇ、アンタほんと大丈夫?死んだりしないわよね?」
「心配すんな。ちょっと疲れてるだけだ。そんな事よりありがとな、ちゃんと待っててくれて」
「あたりまえじゃないの・・・っていうかそこの奴隷女っ!コイツがあんたのせいでどんだけ傷ついたと思ってんのっ!あんたが男達にチンコ突っ込ませてアンアン言ってる間もずっと苦しんで、裏切られるのが怖くて好きになった女も抱けないのよっ!いますぐその尻穴にAMRぶっ込んでぶっ殺してやりたいけど、あんたが死んだらコイツは一生インポのまんまだから命だけは取らない。でもぜっったいゆるさないっ!」
ああ、そうだ。
赦されるわけが無い。
この女性にはカインの為に涙を流す資格がある。
カインはとっくにこの人のモノで、わたしは自分でその居場所を捨てたんだった。
「はぁ・・・とりあえずこっちで身体洗いなさいよ。あんたに服なんか貸したくないけど、裸で居られる方がイラつくから、その辺のやつ適当に着てきなさいよっ!」
用意された桶で身体を洗ってゆく。
カサカサに張り付いた精液がなかなか拭えない。
わたしはこの先どうなるんだろう・・・
わたしが生きているためには十日毎に主人の精を貰わなければいけない。
でも、彼女さんがそんなこと許すわけない。
ずっと死にたかったのに、カインが生きてるとわかったら途端に死にたくないと思ってしまう。
向こうの方でカイン達の声が聞こえる。
「で、アンタ、どうするつもり?・・・当然、手放すつもりはないわよね・・・」
「ああ・・・無理だ」
嬉しい・・・でも、そうしたらカインの幸せを壊してしまう。
たとえカインがわたしを生かしてくれても、この身体では子供も産んであげられない・・・わたしはカインを苦しめ続けるだけの存在・・・。
「あたしの事はどするつもり?」
だめだ、カインにそんな事言わせちゃだめだ。
「わたしを、殺してくださいっ!もう・・・自分で死ぬこともできない・・・だから、殺して下さいっ!」
「・・・これはあたしとコイツの問題。あんたは引っ込んでなさい」
「あー、めちゃめちゃ色々謝ったり説明したりお願いしたりしなきゃいけないんだけど、その前に、ちょっとこっち来てくれ」
「もーなによ」
ぽふっ
ベッドに座ったカインが・・・前に立った彼女さんのお腹に頭を預けた。
「あ"ー」
目を閉じたカインが、ぐりぐりと頭を押し付けてる・・・子供みたいだ。
「もぅ、仕方ないわね」
「帰ってきたなー。まじ、きつかった。あの野郎・・・完全にへし折られたわー」
「何があったのよ?」
彼女さんが隣に座った。
わたしは・・・どうしよう、ちょっとフラフラする。
「うしっ、説明する。最後に全力で謝るから、ちょっと語らせて」
「・・・聞くわよ」
「あ、すまん、ユリアにヒールかけてやってくれ。ちょっと今日はこれ以上飲ませるの可愛そうなんだ」
「・・・ヒール!!!」
とっても申し訳ない。
「ユリアはちょっとそこ座ってて」
「アンタ、行く前と違いすぎっしょ?」
「そうな。そっから説明する。まず、俺、激怒ってたじゃん?乱交浮気されて、捨てられて、やっと立ち直りかけたと思ったら性奴隷やってるとか、どんだけ馬鹿にしてんだって思ったじゃん?」
「そうよ。あんなに怒ってたのにめっちゃ優しくしてんじゃんっ!」
「あれな、誤解だった。乱交浮気は有罪だけど、そのあとのは不可抗力。奴隷紋の命令で嘘つけ無くされて話したから間違いない」
「そう・・・なの・・・捨てられて無かったって事?」
「ああ。俺が死んだって事になってたらしい」
「・・・」
「聞かされてもすぐには飲み込めなくってさ。俺も奴隷紋の支配力が、どんだけのもんかよくわかってなかったし。館に行ってからも最初のうちは『何この女?俺に裸見られるの泣くほどキモいの?』とか思って、すげー腹たった。あ、俺も隷属の首輪つけられて、お互い会話は禁止されてたから、全然状況わかんなくて」
そっか・・・それでカイン、あんな目で見てたんだ・・・ごめんなさい。
「で、ある日ユリアが口をパクパクしてるたんだ。そん時は意味わからなくて、また『キモいっ!帰れっ!』とか喋れないから口パク使ってまで言ってるんだと思ってた・・・でも違った・・・」
「その六日後、七月二日だな。今度はユリアがすげー睨むんだよ。まるで親の仇みたいに。で『親の仇みたいに睨むけど、オジサンもオバサンもたぶん元気だぞ』って頭の中で言い返したんだ。そこから連想が繋がって、最初に婚約の話が出たのがユリアの五歳の誕生日だったって思い出した」
「十三年前の七月二日。その日がユリアの誕生日だった」
「そしてパクパクしてた六日前が俺の誕生日だったって気づいた。頭が真っ白になったよ。怒りでいっぱいで、何にも見えてなかったんだな。拷問されてるユリアが、声も出せないのに、傍観者である俺に、口パクで『オメデトウ』って言ってくれてたんだ」
「・・・」
「そしたら俺を睨んでるユリアの顔が、睨んでるんじゃなくて、苦しくて、悲しくて、歪んでるんだってわかっちまった・・・自分の誕生日に返事が無いから、何にも伝わってなかったって気づいて、それで絶望してるんだって」
「もう、自分にムカついて、吐き気がした。俺、まじでクズ野郎だった」
「家族にも等しい幼馴染が、あんな酷い目にあって、毎日泣いてて、なのに俺は、浮気された恨みでそれを蔑んでたんだぜ?」
「当のユリアはそれでも俺の誕生日、忘れてなかったんだ。もう、その瞬間から愛おしくてたまらなくなった。だから、その日からずっと地獄だった。毎日だぜ?愛しい女が目の前で犯されてるのに、声も出せないんだ・・・あの野郎、俺が耐えられないことばっか的確に見抜いて次々やるんだ・・・」
カイン・・・
「で、シリア。ユリアが支配されてる奴隷紋の苦しみは俺の比じゃない。ユリアはもう充分すぎるほど罰は受けた。だから頼む。ユリアのこと、赦してやってくれないか?」
「アンタね、他の女の為にあたしを三ヶ月も放っておいて、そこはまず『俺を許してくれないか?』って言うとこでしょ?」
「だっておまえ、俺のこと大好きじゃん?許すに決まってんじゃん?だから許せないとしたら、大好きな俺を傷つけたユリアの事じゃん?」
「アンタ・・・ヘタレのくせに・・・卑怯よっ!」
「いや、卑怯なのはこの先だ。ユリアの奴隷紋は特殊で、10日に一度は主の精を注がれないと死ぬ。そしてさっき言った通り、俺はユリアを手放すつもりが無いが、おまえも絶対逃さない」
「はぁ?」
「あーうん。わかってると思うけど、一度くらいちゃんと言葉にする。俺と同じ苦しみを味あわせるのはスゲーきつい。でもオマエは相棒だから一緒にどん底まで引きずり込む。カッコつけて逃がすようなことは絶対しない。で、ユリアにエロい事するのは死なせない為じゃない。たぶん、ていうか絶対オレ、ユリアをモノにしないと進めないわ。もう狂ってる。だってさ、家族にも等しいユリアが、目の前で犯されてるの見させられて勃つんだもん。どんだけ執着してんだって話。俺はヤらせて貰えなかったのに他の奴らにガンガンやられて、妬み?もう劣等感ハンパないっ!」
「ゴメンナサイ・・」
「あんたは黙ってなさいっ!」
「・・・わかった。アンタ今からこの女ボコボコに犯しなさいっ!」
「え"っ?」
「泣こうが喚こうが全部無視して、キンタマカラッカラになるまでぶっ込んでやるのっ!で、納得いったらあたしと結婚するわよっ!」
「え"えええええっ?」
「嫌なのっ?」
「・・・正直結婚とか、できるとか、ぜんっぜん考えてなかった」
「愛人に性奴隷まで出てきたのよ?もう妻の座しか残ってないじゃないっ!相棒ポジションでアンタと女将さんがアンアンやってるの聞かされながら、悶々と一人オナってるのはもうオシマイ。今度はアタシがアンアン言う番だっつーのっ!」
「お、おう」
「で、奴隷女。安心しなさい、あんたもちゃんと飼ってあげるわ。コイツのことは『ご主人様』、あたしの事は『奥様』ってよぶこと、わきまえなさいよ?」
「・・・はい。・・・ありがと・・・・ございます」
なんだろう・・・全然話についていけない・・・
「よしっ、じゃ、できる妻は気を利かせて、アベルさん達のとこ三日ほど泊まってくるわ。あー、でもアンタ、ヘタレだし、三日後にまだ手も出せてないってあるわよね?」
「・・・」
「仕方ないわねー。あたしが出てったら全裸でエロい誘惑するよう奴隷女に命令しなさい」
「いや、おまっ、それはちょっと・・・」
「いいからしなさいっ!」
「・・・命令、シリアがココを出たら、裸になって最高にエロいポーズでオネダリすること」
「ちょっと変わってるけど、まっ、いいわ。これでヘタレなアンタでもなんとかなるでしょ」
カインの彼女さんは信じられないくらい優しい人だった。
本当にここに居ていいのかわからない・・・今からわたしは今までで一番恥ずかしい事をすることになる。
そう思っただけでもうアソコがが・・・そして今までみたいに死にたくはならない。
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