I.B.(そこそこリアルな冒険者の性春事情!)

リカトラン

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1st season 第三章

058 謀略

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目が覚めると、優しい瞳が見つめてくれてた。
うん、一般的なのとはちょっとだけズレたかもだけど、あたしの初夜はダダ甘最高だった。
この思い出だけでも半年はオナれるっ!とか思ってたら朝からえっろいのぶっ込まれた。
今日出発だっつーの!
足腰立たなくしてどうするっつーの!

「ねぇ、もう一日、泊まってく?」
「あー、めっちゃそうしたいけど、アベルさん達、来るんだろ?」
「あー・・・ダメね。ユリア~、お湯の準備してくれる?」
「はい、奥様」
「・・・ねぇ、ユリア?怒らないから正直に言っていいわ。あんた、こいつのことちゃんと好き?」
「えっ?」
「いや、なんかさ、合う前の印象サイアクだったから、こいつのことも、うまいこと利用してんじゃないかとか思ってたんだけど、昨夜の様子みたら、ねっ?」
「ご、ごめんなさいっ!」
「あ、そういう意味じゃないの。ほんとに好きならその方がいいの。そうね、呼び方変えてあげる。ご主人様じゃななくて今からは『旦那様』でいいわ。その方が、ちょっと、いいでしょ?」
「・・・う、嬉しいです。本当に、本当に奥様が奥様でよかった・・・ありがとうございます」
「なんだろう・・・俺の性奴隷なのにどんどんおまえに取られてく気がする・・・」
「仲が悪いよりいいでしょ?」
「ああ、ありがとな。愛してるよ」
「ばっ、ばかっ・・・あたしも愛してる」

帰りは三人なので、改めて馬車を買うことにした。
中でエロい事とかしゃちゃえそうなので、俺は車室タイプが欲しかったのに、シリアが「これよっ!これしかないわっ!」って譲らず、無駄に大きな二頭引きの幌馬車を買わされた。
ラティアさん達へのお土産を買って、待ち合わせの王都門へ向かう。

「アベルさん、皆さん、折角王都に来たのに、バタバタしちゃって、ゆっくり話も出来ずすみませんでした。あと、シリアのこと、本当にありがとうございました」
「ははは、今生の別れでも無し、おいおいゆっくり話せばいいではないか。さっ、旅は急げだ、乗った乗った」
「あ、はい」

あれよあれよと幌馬車に押し込まれる。
何故かライザさんが御者席に・・・門を抜け、街道をゆく。

ぽっく ぽっく ぽっく ぽっく

「あの、そろそろ戻ったほうが良くないですか?夜まで戻れなくなりません?」
「ははは、案ずることなど。すべて我らに任せてくだされ、あるじ殿。」
???」

あれ?なんかおかしい。
シリア、なぜ目を合わせないっ???

「で、シリア、何か言うことは?」
「・・・・・・べ、別に隠してたわけじゃないのよ?初夜が終わって、ほっと一息ついたところで話すつもりだったわ・・・なのにあんたが朝からあんなエロいコトするから忘れたんじゃないっ!」

「馬車買うときにはきっちり思い出してたろ?」
「・・・それは、その・・・」

「カイ、あるじ殿、我らでは不満だろうか?」
「いや、不満とかそういう以前に、俺、騎士ですよ?アベルさん達と同格じゃないでですか?そもそも雇える立場じゃないですよ」

「そこは問題ない。ヒマを出された時に爵位も取り上げられてな?あの男のおふるでは仕官先もままならず、冒険者稼業でなんとか暮らしては行けているものの、このまま朽ちていくのも口惜しくてな・・・そうしたら奥方様が、俸給は安いがウチに来ませんかと誘ってくれたのだ」

「そういう事情ですか。俺もアベルさん達の事は好きですし、信頼もしています。ただ、騎士とは名ばかりで冒険者稼業、雇ってもアベルさん達の望むような仕事にはなりませんよ?それに、その、ちょっと気まずいですし・・・」

「そこは大丈夫よ!俸給は衣食住に月金貨1枚20万円ずつ、今の蓄えだけでも100年以上払えるわっ!あとは・・・月に2、3回の合同演習?」

「あー、まぁそれくらいなら魔物狩るだけでも充分やってけるか・・・あと、合同演習って騎馬術とか?」

「「「「「「・・・」」」」」」
「こ、これよっ!」

シリアが一枚のメモを差し出す。

##### カイン・ローテ(仮) #####
1日目 シリア
2日目 ラティア
3日目 アベル
4日目 シリア
5日目 ラティア
6日目 ユリア
7日目 合同演習
8日目 休養日(夫婦の日)
########################

「あ"?・・・おまっ、まさか、これ?」
「あ、ユリアは当面あたしの時も混ざるし、例の呪い?的にも問題ないはずよ?その、辛かったら別枠で考えていいし。あくまでもこれは誰とかがメインだからね?」

「ものすごーく嫌な予感がするんだけど、合同演習の内容は?」
「そ、それは自由参加?アンタ以外は?専用の日を貰うのはカインと添い遂げる覚悟のある人だけで、それ以外の五人は、他にいい人出来たらそっちにいくかもだから、合同演習だけってルールになったわ」

「結婚して次の日に嫁に売られた・・・シニタイ」
「カ、主殿、私では嫌だっただろうか・・・」
「いや、そんな事ないですよ、むしろ、嬉しいっていうか、でも、嫁が率先してとなると複雑で・・・」

「あ、あたしだって不安だったのよ!ユリアがいいだって知らなかったし、むしろ前評判サイアクだったじゃない?しかも、人類の枠をはみ出した超絶美人だしっ!もしもの時にアベルさん達が居れば、あたし対ユリアの構図にならないじゃないっ?」

「おまえ、ホントに無理してない?こっそり泣いてたりしたら嫌だぞ?」
「だ、大丈夫よ。確かにアンタと二人っきりってのは捨てがたかったけど、どのみち帰ったら女将さん居るじゃない?それに・・・アンタと二人じゃあたしが壊れるっ!物理的にっ!」

「・・・」
「「「「「「そんなに凄かったの?」」」」」」
「あれはもう性獣と言っていいわね。昨夜もユリアが居なかったら危なかったわ」
「新婚初夜から3Pっ!?」
「いやっ、俺じゃないですからね?シリアが呼んだんですからね?」

「あっ、ほら、ユリアもコレ見ときなさい。あたしの日にはユリアも手伝ってもらうけど、ユリアの日はあたしは邪魔しないから。あと、これ以外でもちゃったらお願いしないさいね?自分から誘っちゃダメって言ったけど、もうあんたの事は信用する事にしたから」
「お、奥様、ありがとうございます。絶対に裏切りませんっ!」
「いいのよ、わたしも正妻特権で横入りしたりするかもだし、そこら辺は臨機応変に、うまくやっていきましょ」

「はぁ・・・わかりました。俺も嫌なわけでは無いですし。でも、せめてエルダーサに着くまではシリアの日にしてくださいね?新婚なんですから」
「「「「「えーっ」」」」」
「じゃ、こうしましょ?旅の間は女将さんの日を私が貰う。今日からスタートで。それならいいでしょ?」
「「「「「わーい」」」」」

「なんだろう・・・素直に喜べない・・・」
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