太郎と花子

澤村 通雄

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イギリス商船

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週末太郎は、ランスコに足を運んだ。
ニックとの約束であった。
夜8時ぐらいだったか、ディナーを楽しむ客で溢れかえっていた。

太郎はカウンターでイタリアワインを飲みながらニックと話し込んでいた。

するとニックが、来たよイギリスさんが、と太郎に言った。

ちょっと待つように太郎に念を押し、ニックはカウンターからイギリス商人らしき、紳士風の一団へ足を運んだ。

何やらニックがイギリス紳士と話し込み、暫くしてニックは太郎を手招きした。

太郎は緊張しながらも、さほど酔っていない足取りでイギリス人の一団に挨拶に言った。

太郎はニックを通して、その中の1人に日本に中東から石油を運ぶ方法を聞いた。

イギリス商人は、なるほどと少し考え、イタリアワインを一口飲むと、ゆっくりと口を開いた。

私はイギリス人の貿易商で今から母国へ帰国するところです。
よければ、イギリスで船と乗務員をチャーターして、サウジアラビアから日本へ原油を運ぶ、お手伝いをしても良いですよ。
あなたも、一緒にイギリスに来て下さい。
それが条件です。

と、イギリス商人は言った。
ニックは分かりやすく通訳してくれた。

分かりました。
お互いに英語と日本語を話せるスタッフがいた方が貿易には、必要ですからね。

太郎は言った。


オーケー。
ヨロシク、オネガイシマス。

交渉は成立した。

ニックに会社に戻り、早速準備することを伝えて、太郎はランスコを後にした。

出航は、2週間後である。
長い旅になりそうなので、早く家族に会いたくなった。
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