千と犬

澤村 通雄

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器具庫

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 (体育館の器具庫)

 犬山
「桜ー。桜ー!」


 千里
「先生。こっち、こっち!」

 千里は、跳び箱の裏から顔を出して、犬山を呼んだ。


 犬山
「なんだ、そこにいるのか。さっきは、びっくりしたぞ。」


 千里
「せんせー、キスしよ。」


 犬山
「...........。」


 犬山は、千里に近づいて、千里の唇に自分の汚い口を、かぶせた。
左手は千里の胸をわしづかみにしている。



 パシャリッ!!


 犬山
「な、なんだ。誰だっ!」


 生徒B
「へ、へー!千里っ、ばっちり撮れたよ」


 千里
「オッケー!犬山っ、SNSで写真拡散してあげようか?」


犬山
「ちょっ、ちょっと待て、桜。何の真似だ。」


千里
「いつまでも、調子こいてんじゃねぇよ。ほら、ズボン脱げっ!」

犬山
「何、言ってるんだ!」


生徒B
「拡散しちゃおうか?」

千里
「ほら、早くしろよ。」


犬山
「ひ、ひーっ!」

犬山は、パニクって2人のゆう通りに、みずからズボンを下ろした。


千里
「ほらっ、パンツも脱げっ。マスターベーションしてみろよ!ウチのバージン欲しいんだろっ!」


犬山は、パンツも下ろして、千里の顔を見つめながら、自分のムスコをかわいがった。


パシャ!パシャリ!


生徒Bは何枚も、犬山の情けない自慰行為を写真に納めた。


千里
「犬山っ。お前は今からウチの犬な!
これからは、ウチの事、千様と呼べよ。わかったか?わかったのかっ?」


犬山
「はい、千様....。」

千里、生徒B
「ハッハッハッハッハッー」


ーーーーー*ーーーーー


(次の日)


また千里のクラスで国語の授業がいつものように始まった。


生徒C
「起立っ!礼っ!着席っ!」


犬山
「えー、それでは授業を始めます。教科書32ページを開いて。ここでは、太宰は....」


授業は、いつものように淡々と行われた。いや、いつも以上に教室は静まりかえっていた。


犬山
「それでは、本日の授業を終わります。」


生徒C
「起立っ!礼っ!着席っ!」


ガラガラガラッ、ガヤガヤガヤ。


生徒B
「ねえ、千里。今日の犬山の授業、かなり落ち込んでたわね。」


千里
「ハハン。まだまだ、これからドン底に堕ちてもらうわよ。あいつには。」


生徒B
「次は、どうすんの?」


ーーーーー*ーーーーー


(昼休み)

失礼します!

千里は、大胆にも自ら職員室に乗り込んだ。

千里
「犬山先生。ちょっと宜しいですか?」


犬山があわてて千里に近づいた。

犬山
「桜くんっ、ここはまずいよ。あとで顔出すから....頼むよ.....」


小声で、千里につぶやいた犬山に、千里は一枚の手紙を渡した。


犬山が手紙を受け取ると、千里は一礼して、スタスタと職員室から出ていった。


犬山は、嫌な予感がしながらも、自分のデスクに腰かけ、手紙をひらいた。


[親愛なる、ワタシの犬よ。放課後、竹本先生と2人で、体育館の器具庫に来るように。]

手紙の内容は、それだけだった。

犬山は、ズボンのポケットに手紙を押し込み。食べかけだったコンビニの弁当を口にした。
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