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小学生②
しおりを挟む~4年生~
小学校高学年になった私は、あまり祖父とは一緒にいなくなっていた。仲が悪かった訳ではないが、一緒にいるのがあまり好きではなくなってしまったんだろう。これも1つの成長だったのかと思う。だが相変わらずケンカしていた。そこだけは成長していなかった。
いとこに「プラレール」をもらった。仏壇がある8畳くらいの部屋に、広げて遊んでいた。几帳面ですぐ捨ててしまう祖父に、いつしかプラレールは捨てられてしまっていた。
~5年生~
私はとある市に転校することになった。祖父と母で私の将来を考え、いいところに行こうと決断したからだ。私も将来を考え引っ越そうと思った。だがずっと一緒にいた、人数の少ない同級生と離れるのはとても悲しかった。だが今では、引っ越して良かったなと思っている。
祖父の体調が優れないときが増えてきた。もう86歳だった祖父は、まだ園芸を続けていた。畑がないため、せめて花だけでもと思ったのだろう。毎日、何十年も大事に育てていた花の世話をしていた。
この時からだろうか。祖父が私と異様に一緒にいたいと言い出したのは。私は正直少しうざがっていた。可愛がっている孫にそんなことを言われるのは、悲しかっただろう。
2月下旬。祖父が家でふらつき、立ち上がれなくなった。すぐ父と母は救急車を呼んだ。嫌な予感がした私は母に、
「うちも一緒に行きたい。」
そう言った。あまり学校を休ませたくない母は、
「学校に行って。」
と私に言った。その後父と母は病院へ向かい、私はしょうがなく学校へと向かった。
何日かたったある日、祖父は集中治療室へ運ばれた。15歳未満は入ってはいけないが、私は何としてでも会いたくて、母と2人で見舞いに行った。元気そうだった。また退院できると思っいた。
また何日かたった。祖父はだんだん痩せていき、体力も落ちていった。食事はお粥しか食べれなくなってしまった。最終的には酸素マスクがつけられた。日に日に衰弱していった。
「容態が良くないのですぐ来てください。」
そう呼ばれたのは朝の5時だった。父、母、父の兄(叔父)の3人で交代しながら、祖父を病室で見守っていた。
6時18分、私と家で待っていた祖母は受話器をとった。母からの電話だった。なにかを話していた祖母は涙を流していた。「あぁ…。亡くなってしまったんだな。」と悟った。
祖母はいろいろな親戚に電話をかけていた。私は立ちすくんでいた。
数分後、婿養子である祖父の実家の方が、私の家に着いた。父のいとことその奥さんだった。
「じいちゃんの死ぬ目に会ったのか?」
そう奥さんに聞かれた。
「会ってない…。」
泣きながら言うつもりはなかったが、自然と涙が溢れてきた。
葬式の日、まだ祖父が他界した事が信じられなかった。「あの祖父が…。あの祖父が…。」と思っていた。
曾祖母が他界した時のように、お教を唱える気にはならなかった。忘れたわけではない。信じたくなかったのだ。
何日かたち、やっと心が落ち着いてきた。もうすぐ6年生になる。「夢で会いたい。」と思ったが1回も出てこなかった。曽祖母は出てきたのに、祖父はなぜか出てこない。
5年生は生まれてから、1番心に深く傷を負った年だと思った。
~6年生~
授業で家族についての作文を書くというのがあった。私は祖父のことを思った。
「医師になる約束…。」
夢が変わっていなかった私は、頑張ろうと決心した。
今でも約束したことを忘れてはない。
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