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7.クロードの毒
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「ようございましたね」
クロードは招待状に目を通し、主人に声をかける。
「公爵夫人のお茶会に出席できるのは、社交界でも指折りの上級貴族の夫人のみと聞いております。ジェシカお嬢様が招待されたのは大変名誉なことだと」
「そんなことはわかっている」
この家の主人であるシェリーズ伯爵は苦々しく顔を歪めた。
「わからんのは、なぜあの娘が呼ばれるのかだ。親の私にだってそんな経験はないというのに。下級貴族の娘などが行けば笑いものになるだけだろう」
「おそらく先日のお披露目パーティの際に、ジェシカ様はフォークナー公爵令息と出会われたのでは? ネイト様によると、ジェシカ様はおひとりだったのですから」
「……ひとりだったのはエイミィだ」
シェリーズ伯爵の声が揺れている。クロードは舌打ちしたい衝動を抑えて目を伏せた。この主人はなぜか下の娘の言うことには盲目的になるのだ。どう考えても無理のある言いがかりを鵜呑みにして上の娘を叱ることがよくあった。
「仮にそうだとしますと……公爵家の方が他の男性にエスコートされているジェシカ様に興味を持った、ということに」
なりませんか、とクロードが続けることはできなかった。
「興味を持つだと? あの平凡な娘に?」
シェリーズ伯爵がそう吐き捨てたからだ。
クロードはジェシカが平凡な娘だとは思っていない。
年頃になった彼女はほっそりとした大人の輪郭になり、伏せがちな目元には愁いを帯びた色気があった。クロードはジェシカの姿を目にするたび、じっと見つめてしまいそうになるのを自覚していた。
「……ありえない、とは申せません」
「ふん、まあお前が考えつくのはそのくらいだろうよ」
シェリーズ伯爵はうっとおしそうに招待状をクロードへ投げた。やや乱暴に渡したようにも見えたが、招待状から手が離れるのが早かった。伯爵はかなり苛立っているようだ。
「…………」
「あなた、ジェシカが公爵夫人のお茶会に招かれたんですって⁉」
一瞬の沈黙の後、勢いよくドアを開けて部屋に入ってきたのはシェリーズ伯爵の妻である伯爵夫人だった。
「なぜなの、なぜエイミィではないの? 名前を間違えているのではなくて? あなた、どういうことか先方に聞いてみてくださらない? エイミィの方がいいんじゃないかって……」
伯爵夫人はクロードが差し出した招待状を見ても内容が理解できないのか、頑なにエイミィが招待されるべきだと繰り返す。
「ジェシカ本人があちらへ出向いて正式なお招きを受けているんだ、間違うわけがないだろう。しつこく言うのはやめなさい」
夫人が何度も同じことを言うのが気に障ったらしく、シェリーズ伯爵はうんざりした顔で話を終わらせようとした。しかし夫人は引き下がらない。
「だってジェシカは、あの傲慢なラスタヒュース侯爵夫人に気に入られていた娘ですのよ? 婚約などと言わずさっさと遠い北の領地へ嫁にやってしまえばよかったわ」
「何を言うんだ、ラスタヒュース候も上級貴族なんだぞ。そんなことをしたら貴族としての常識を疑われるだろう」
シェリーズ伯爵はぎょっとした様子で目を白黒させた。良くも悪くも伯爵には貴族としての慣習や慣例を重んじる傾向がある。
「――ねえ、お父様」
いつの間にか伯爵夫人の後ろにいたエイミィが顔を覗かせ、父親のシェリーズ伯爵へ貼り付けたような笑顔を向けていた。
クロードは鳥肌が立つのを感じた。
平民出身のクロードにとって笑顔とは本来好ましいものだったはずなのだが、このお屋敷でエイミィの笑顔を目にしてからは認識を改めている。
この娘は嬉しい時に笑うのではない。自分の要求を口にする時に被る仮面が笑顔なだけで、本心は全く違う。口角の角度がいつも同じだということに気付いた時、クロードは心からぞっとした。
ちなみに泣くのは被害者ぶる時の仮面だ。
その証拠にエイミィの侍女は誰ひとり長続きせず、今までに十人以上辞めてしまっている。
エイミィはこの両親を操るために自ら被害者の位置に立つのが常套手段なのだ。加害者であることを押し付けられた側にとってはたまったものではない。自分がしていないことで何度も叱責をされれば辞めていくのは当然だろう。
そしてどんなに明らかな証拠があっても、シェリーズ伯爵と夫人の惜しみない愛情によって、エイミィの思い通りにならなかったことは一度もなかった。
だから一般的に美しいと評される彼女の顔は、クロードには違うように見えている。
「そのお茶会、わたくしも行っていいわよね?」
「……!」
溺愛する娘の発言にシェリーズ伯爵はいささか動揺した。さすがにこれは非常識だと認識したのだろう。
「……エイミィ、それは、できないんだよ」
伯爵の声は優しく、まるで小さな子供に言い聞かせるようだった。
「公爵家は我が家よりも身分が高いんだ。身分が高い家に招かれる時は、敬意を示さなければならない。招待状に名前がない人を勝手に連れて行ったりしたら、礼を欠いたと見なされて、大変なことになるんだよ」
「……」
エイミィの顔から笑みが消えて視線がぐっと下を向いた。
やれやれ今度は泣き落としかとクロードが冷めた目で見ていると、地を這うような低い声が聞こえてきた。
「ずるいわ……」
薄紫の瞳は暗く濁り、口元が歪むほど歯を食いしばっている。
「ずるい……お姉様ばっかり、ずるいわ! わたくし、いつもこんな、蔑ろにされて……!」
「ああ、エイミィ、泣かないで……」
伯爵夫人は震えるエイミィを抱きしめ、ハンカチで目頭を押さえる。
「わたくしも何とかしてあげたいのだけれど、公爵夫人への伝手がないの……。でもジェシカが招かれるくらいだし、きっと近いうちにエイミィにもお誘いがあるはずよ」
その言葉は一時の慰めに過ぎない。誰もが招かれるわけではないことは伯爵夫人自身がよくわかっているのだから。
エイミィもそれを感じたのか、泣くふりをやめて顔を上げた。大きな瞳が充血して病的なものを感じさせる。
この娘はやはり恐ろしい。
クロードはエイミィから立ち昇る負のオーラがこちらに流れて来るのではないかと心配になった。
「お父様もお母様も……結局、何もしてくださらない、のね」
眉を下げて悲しそうに微笑むという難易度の高い表情を見せたあと、よろめくようにドアを開けてエイミィは部屋を出て行った。
「エイミィ、待ってちょうだい!」
エイミィの様子を痛ましそうに見守っていた伯爵夫人は、ハッと息を呑んでエイミィを追いかけていく。
普段からずいぶん優遇されておきながら、姉が少しばかりいい目を見ると嫉妬を隠すことさえできなくなるとは。クロードは閉じたドアを見ながら笑いたいのをぐっとこらえて、シェリーズ伯爵の方を向いた。
「……旦那様」
「なんだ」
「旦那様は先日、公爵夫人に睨まれることは避けたいとジェシカ様に仰られましたが、もし今回、エイミィ様が先ほどのご希望通りに動かれて公爵夫人のご不興を買ったとしたら……エイミィ様にも家を出るよう仰るのですか?」
「むぅ……」
シェリーズ伯爵は難しい顔をして口を噤む。
「エイミィは……そんなことはしないだろう」
「ええ、そうですね」
父親のあなたがエイミィの手綱を握っておくことができればね、とクロードはシェリーズ伯爵の額に浮かぶ汗を見て苦々しく思った。
クロードは招待状に目を通し、主人に声をかける。
「公爵夫人のお茶会に出席できるのは、社交界でも指折りの上級貴族の夫人のみと聞いております。ジェシカお嬢様が招待されたのは大変名誉なことだと」
「そんなことはわかっている」
この家の主人であるシェリーズ伯爵は苦々しく顔を歪めた。
「わからんのは、なぜあの娘が呼ばれるのかだ。親の私にだってそんな経験はないというのに。下級貴族の娘などが行けば笑いものになるだけだろう」
「おそらく先日のお披露目パーティの際に、ジェシカ様はフォークナー公爵令息と出会われたのでは? ネイト様によると、ジェシカ様はおひとりだったのですから」
「……ひとりだったのはエイミィだ」
シェリーズ伯爵の声が揺れている。クロードは舌打ちしたい衝動を抑えて目を伏せた。この主人はなぜか下の娘の言うことには盲目的になるのだ。どう考えても無理のある言いがかりを鵜呑みにして上の娘を叱ることがよくあった。
「仮にそうだとしますと……公爵家の方が他の男性にエスコートされているジェシカ様に興味を持った、ということに」
なりませんか、とクロードが続けることはできなかった。
「興味を持つだと? あの平凡な娘に?」
シェリーズ伯爵がそう吐き捨てたからだ。
クロードはジェシカが平凡な娘だとは思っていない。
年頃になった彼女はほっそりとした大人の輪郭になり、伏せがちな目元には愁いを帯びた色気があった。クロードはジェシカの姿を目にするたび、じっと見つめてしまいそうになるのを自覚していた。
「……ありえない、とは申せません」
「ふん、まあお前が考えつくのはそのくらいだろうよ」
シェリーズ伯爵はうっとおしそうに招待状をクロードへ投げた。やや乱暴に渡したようにも見えたが、招待状から手が離れるのが早かった。伯爵はかなり苛立っているようだ。
「…………」
「あなた、ジェシカが公爵夫人のお茶会に招かれたんですって⁉」
一瞬の沈黙の後、勢いよくドアを開けて部屋に入ってきたのはシェリーズ伯爵の妻である伯爵夫人だった。
「なぜなの、なぜエイミィではないの? 名前を間違えているのではなくて? あなた、どういうことか先方に聞いてみてくださらない? エイミィの方がいいんじゃないかって……」
伯爵夫人はクロードが差し出した招待状を見ても内容が理解できないのか、頑なにエイミィが招待されるべきだと繰り返す。
「ジェシカ本人があちらへ出向いて正式なお招きを受けているんだ、間違うわけがないだろう。しつこく言うのはやめなさい」
夫人が何度も同じことを言うのが気に障ったらしく、シェリーズ伯爵はうんざりした顔で話を終わらせようとした。しかし夫人は引き下がらない。
「だってジェシカは、あの傲慢なラスタヒュース侯爵夫人に気に入られていた娘ですのよ? 婚約などと言わずさっさと遠い北の領地へ嫁にやってしまえばよかったわ」
「何を言うんだ、ラスタヒュース候も上級貴族なんだぞ。そんなことをしたら貴族としての常識を疑われるだろう」
シェリーズ伯爵はぎょっとした様子で目を白黒させた。良くも悪くも伯爵には貴族としての慣習や慣例を重んじる傾向がある。
「――ねえ、お父様」
いつの間にか伯爵夫人の後ろにいたエイミィが顔を覗かせ、父親のシェリーズ伯爵へ貼り付けたような笑顔を向けていた。
クロードは鳥肌が立つのを感じた。
平民出身のクロードにとって笑顔とは本来好ましいものだったはずなのだが、このお屋敷でエイミィの笑顔を目にしてからは認識を改めている。
この娘は嬉しい時に笑うのではない。自分の要求を口にする時に被る仮面が笑顔なだけで、本心は全く違う。口角の角度がいつも同じだということに気付いた時、クロードは心からぞっとした。
ちなみに泣くのは被害者ぶる時の仮面だ。
その証拠にエイミィの侍女は誰ひとり長続きせず、今までに十人以上辞めてしまっている。
エイミィはこの両親を操るために自ら被害者の位置に立つのが常套手段なのだ。加害者であることを押し付けられた側にとってはたまったものではない。自分がしていないことで何度も叱責をされれば辞めていくのは当然だろう。
そしてどんなに明らかな証拠があっても、シェリーズ伯爵と夫人の惜しみない愛情によって、エイミィの思い通りにならなかったことは一度もなかった。
だから一般的に美しいと評される彼女の顔は、クロードには違うように見えている。
「そのお茶会、わたくしも行っていいわよね?」
「……!」
溺愛する娘の発言にシェリーズ伯爵はいささか動揺した。さすがにこれは非常識だと認識したのだろう。
「……エイミィ、それは、できないんだよ」
伯爵の声は優しく、まるで小さな子供に言い聞かせるようだった。
「公爵家は我が家よりも身分が高いんだ。身分が高い家に招かれる時は、敬意を示さなければならない。招待状に名前がない人を勝手に連れて行ったりしたら、礼を欠いたと見なされて、大変なことになるんだよ」
「……」
エイミィの顔から笑みが消えて視線がぐっと下を向いた。
やれやれ今度は泣き落としかとクロードが冷めた目で見ていると、地を這うような低い声が聞こえてきた。
「ずるいわ……」
薄紫の瞳は暗く濁り、口元が歪むほど歯を食いしばっている。
「ずるい……お姉様ばっかり、ずるいわ! わたくし、いつもこんな、蔑ろにされて……!」
「ああ、エイミィ、泣かないで……」
伯爵夫人は震えるエイミィを抱きしめ、ハンカチで目頭を押さえる。
「わたくしも何とかしてあげたいのだけれど、公爵夫人への伝手がないの……。でもジェシカが招かれるくらいだし、きっと近いうちにエイミィにもお誘いがあるはずよ」
その言葉は一時の慰めに過ぎない。誰もが招かれるわけではないことは伯爵夫人自身がよくわかっているのだから。
エイミィもそれを感じたのか、泣くふりをやめて顔を上げた。大きな瞳が充血して病的なものを感じさせる。
この娘はやはり恐ろしい。
クロードはエイミィから立ち昇る負のオーラがこちらに流れて来るのではないかと心配になった。
「お父様もお母様も……結局、何もしてくださらない、のね」
眉を下げて悲しそうに微笑むという難易度の高い表情を見せたあと、よろめくようにドアを開けてエイミィは部屋を出て行った。
「エイミィ、待ってちょうだい!」
エイミィの様子を痛ましそうに見守っていた伯爵夫人は、ハッと息を呑んでエイミィを追いかけていく。
普段からずいぶん優遇されておきながら、姉が少しばかりいい目を見ると嫉妬を隠すことさえできなくなるとは。クロードは閉じたドアを見ながら笑いたいのをぐっとこらえて、シェリーズ伯爵の方を向いた。
「……旦那様」
「なんだ」
「旦那様は先日、公爵夫人に睨まれることは避けたいとジェシカ様に仰られましたが、もし今回、エイミィ様が先ほどのご希望通りに動かれて公爵夫人のご不興を買ったとしたら……エイミィ様にも家を出るよう仰るのですか?」
「むぅ……」
シェリーズ伯爵は難しい顔をして口を噤む。
「エイミィは……そんなことはしないだろう」
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父親のあなたがエイミィの手綱を握っておくことができればね、とクロードはシェリーズ伯爵の額に浮かぶ汗を見て苦々しく思った。
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