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第10話
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数分して浴室から蒼真に呼ばれた。
「どうした?」
「シャンプーシャワーでないんだよ。なんかコツでもあんの?」
シャンプーを混ぜて直接髪を洗うシャワーで、最近そんな不具合はなかったはずだけどな、と
「どれ、入っていいか?」
と一応確認してからドアをスライドさせた…途端に中へ引き摺り込まれて、普通のお湯シャワーを頭からぶっかけられてしまう。
呆然とお湯を浴び続けたが、
「こいつ!」
笑いながら蒼真からシャワーを取り上げて、頭からかけてやる。背が高い分有利だ。
「ずるいぞ!ケホッ」
顔を何度拭ったところで流れてくるお湯はとめどない。
「返せよー」
圭吾が手を伸ばしてしまうと、蒼真には届かない。ちくしょー と呟いて、蒼真は圭吾が来ていたシャツをボタンごと前を引きちぎった。
「おいー!」
びっくりしたのは圭吾だ。
今日の変装用に今日買った真新しいシャツだ。
「似合わなかったよ?」
しれっとそう言って、濡れそぼったシャツを後手に脱がせにかかる。
その時にあまりに濡れていて圭吾は両手が後ろに回ったまま固定されてしまった。
「ん?外れないな」
まあ、変装用だし好みでもなかったからいいか…と簡単に諦めたまでは良かったが、たった今そのシャツの呪いを受けている。
「あれ、あれ?」
後ろ手にモゾモゾしている圭吾を見て、蒼真はいたずら心がむくむく。
下に来ていたタンクトップの裾から手を入れて、圭吾の胸の色づきを両手で遊び出した。
「蒼真!やめろ、それ。だめだ」
「え?ここ弱いの?ほんと?」
それを知って、蒼真は今度は服をたくし上げ、そこに舌を這わせ始めた。
「翔が起きるぞ…」
1番嫌がることを言ってやったつもりだったが、
「あいつ寝るの早いし、寝たら最低でも8時間は起きないから」
舐めながら言われて圭吾は逆に、唇を噛み締めることとなってしまった。
「腕が外れないと洗ってあげれないからさ?ちょっと遊んでるよ」
胸に舌を這わせながら、手はベルトを外し始めた。
「今日は、翔もいるんだからやめとかないっんっ…」
手を差し入れられてやんわりと握り込まれる。
胸へのイタズラで少し起立していたこともあって、蒼真はくすくすと笑っていた。
圭吾は急な展開に追いつけず、取り敢えずやめさせなきゃと言う気持ちが先に立つ。
「俺は明日早い…し、はっ…今日…は」
そこまで言った時、真ん中に生暖かい感触を感じて身をすくめた。
圭吾がごちゃごちゃ言っている間に、蒼真はズボンを全部脱がせ圭吾の中心を口に含んでいた。
舌を絡め軽く歯を立て、出し入れしたり自ら奥へといざなったり…
「んっ…ふぅ…ああっ」
壁に寄りかかり、なんとか解けた両手で蒼真の頭を掴んで圭吾は快楽の声を上げる。
「いっぱい声が聞けるな…これすると」
口を離して嬉しそうな顔で蒼真が圭吾を見る。腕が解放されたことは気づいていないようだ。
「いきなりだったな…油断した」
唇を形通りに指でなぞってやり、両頬を軽く持ち上げると蒼真は素直に立ち上がった。
そして唇を合わせると、待っていたかのように吸い付いてくる。
今まで自分を刺激していた舌を、今度は自らの舌で堪能して圭吾は蒼真の後の真ん中へ指を這わせた。
「んっ」
差し込まれた指は蒼真の中をかき混ぜ、唇の快楽と共に腰が揺れ始める。
その時やっと圭吾の腕が自由になっていることに気付いたが、それはもうどうでも良かった。
「んぅ…はぁ…はっぁあ」
腰を揺らすと圭吾の物と触れ合い、そこからも快感が襲ってくる感じに蒼真は堪らなくなってきた。
「ふぅ……ん あぁ」
声が甘えたような色に変わり、その声に圭吾は蒼真と場所を入れ替わり壁に手をつかせる。
「後ろからが好きだったな」
そう言って蒼真の腰を持ち、既に起立し切った自分を蒼真の中へと進めてゆく。
「あああああっ」
壁についた手を突っ張って、蒼真は反り返った。
圭吾が抽送を繰り返すと、今度は頭が下がり腰を圭吾へと押し付けてくる。
「ああ…気持ちぃ…あっあっ圭吾もっと…もっと来て」
ゆっくりと攻めたかったが、蒼真は最初からもうその気だったらしく、求めが激しかった。
今まで掴んでいた手を蒼真の中心を掴むのに当て、腰の動きを激しくしてゆく。
「あっあっああっいいっああ」
蒼真の中心も角度が激しく、そして硬い。最初に行かせてやりたい、と圭吾は腰を音がなるほど打ち付け、それと同時に手の動きも早める。
「だめ…だめだめっ圭吾だめって!ああっあっああんっっイ…っ」
蒼真の動きが止まり、浴室の床…というか壁に向かって蒼真の液体が迸った。
「じゃあ今度は…」
とイったばかりの蒼真に意地悪をするように再び腰を動かし始め
「あっ…ほんと…にダメっだめ、あっあぁ」
打ち付けられる腰に自らも揺らし、圭吾の射精を手伝うようにくねらせる。
蒼真の中がうねって、圭吾を締め付けもう限界を越えようとしていたタイミングで、
「っ…くっ…ぅ…」
再び持っていた蒼真の腰に当てた手が強く握りしめられ、圭吾は蒼真の中に精を発した。
はぁはぁと息を吐き、圭吾が蒼真から抜けた後蒼真は床にへたり込んだ。圭吾は
「大丈夫…か」
と声をかけ、座ったまま壁に寄り掛からせる。
暖かいお湯をかけてやりながら、ボディソープのシャワーをあてて中心を洗い、もう一度ー大丈夫かーと問いながら軽く唇を合わせた。
「いきなり引っ張り込まれてどうしようかと思ったぞ」
流石の圭吾も笑ってしまう。
「圭吾が…やりたそうだったからさぁ」
気だるそうにそう言って、蒼真も笑う。
「人のせいにするんじゃないぞ?」
「へへ」
と照れて、蒼真は圭吾を『洗ってやる』とシャワーを受け取った。
立ち上がって後ろから流すだけのボディーシャンプーをかけていた蒼真は、その背中に額を乗せる。
「どうした?」
「さっきの電話…俺らのせいだよね。明日何言われるんだろうな。首なんて言われたら俺…どう責任とっていいか…」
圭吾はつい壁に手をついてしまった。
ーありえない話ではない…ー
そう思いながらも、蒼真もそのことを気にしたいたんだなと気付き、不用意に呼び出しを見せてしまったことを少し後悔する。
「仕事で来てたんだもんな…それを俺らが…」
圭吾は振り返って蒼真を抱きしめた。
「大丈夫だ。何の確証もないけど」
言って自分で悲しくなる。
「でもな?」
「うん?」
「俺は、もしもクビになったって、あの時蒼真と翔を助けなければ良かった、なんてことは絶対に思わない」
蒼真はその言葉が嬉しかった。なぜかものすごく嬉しかった。
「どうなるかわからないが、ともかく明日になってみないと何もわからないし」
今度は蒼真にお湯をかけて、丸洗いしてやる。
「何もかも明日にならないと…だな」
蒼真もそう言って圭吾を丸洗い。2人はスッキリと…色んな意味でスッキリと浴室をでた。
「飲むか?」
ディスペンサーで水を汲み、蒼真に見せる。
「要る!」
と手を伸ばし、水がぶ飲み。
そりゃあ風呂場であんなことをすれば…と圭吾も美味しそうに水を飲む蒼真を見て、自分もだなとグラスを用意した。
「あの時はさ…」
リビングに戻って、2人でソファに座っていた。
「本当にどうしようかと思ってたんだ」
MBLの特別機の中での話をしていている。
「ハワードの部下だっていう女がいてさ、ボスのところへ戻す話ばっかするし、でも俺たちにはもう助けもなかったし…色々考えてみてもどうしようもなかったんだ」
その時に圭吾がいたと目を見つめてきた
「ほんとにさ、神様に見えたよ」
そう言って笑うが、その時の心情から言えばそうだったのだろう。
戻されて翔は嫌な実験体に、自分はどうなるかわからない瀬戸際だったのだろうから。
「本当にありがとう…」
相変わらず顔を見て言えない蒼真だが、その気持ちは助けた直後同様伝わってくる。
どんな生き方をしてきたのかはわからないが、今まで辛い中で生きてきたのが窺える。これから先の蒼真の人生は自分が…とそこまで考えて、何を考えているんだと内心焦った。ーどうかしてるー自分で自分を叱咤して、色々考えた末に
「この件が…どうしたらいい方へ収まるのか…それを一緒に考えよう」
という言葉を紡いだ。今の気持ちに一番近い。
しかし圭吾の優しい言葉ではあったが、蒼真は『無理…かなぁ』と心の中で呟いていた。
肩を抱かれ、蒼真は身を預ける。
どうしても守りたいと思ってしまう。どうしてしまったのかと自分に問うが、分かりきったことをわかっていないふりをしているのにも気づいている。しかし今は、そのままにしておきたかった。
「圭吾」
呼ばれて顔を見るとキスをされた。
もう一回戦…いくか?
真面目なこと考えていたのにこいつは…と苦笑して、深く唇を合わせる。
「2回戦でおわるかな…」
と、不穏なことを言って、ソファへ横たえた。
「蒼真、風邪ひくぞ」
最後にイきついてそのままぐったりとしていた蒼真を綺麗にしてやって、圭吾は寝入りそうな蒼真を起こした。
「も…おしまい…眠くてだめ…」
圭吾の手をやんわりと払い、蒼真はうつ伏せになってしまう。
「そうじゃない、蒼真、ベッドへ行って寝ろって」
変な勘違いに圭吾は苦笑して蒼真をそっと抱き上げた。
「ベッド行ってなにすんだよ…」
「いいから大人しく寝ろ」
あれこれ言う蒼真に辟易して、スライドボタンを押し、寝室へ入る。
ベッドにはスースーと寝息を立てている翔がいるが、キングサイズのベッドにもう1人寝かせるくらいは問題ない。何なら自分もそこに寝ようと思っているくらいだ。
蒼真を翔の横にそっと降ろす。
「おやすみ圭吾…」
「ああ…おやすみ」
ドアが静かに閉まり、圭吾ははぁ…と息をついた。
蒼真との行為はいつも忙しない。
たまには一緒のベッドで朝を迎えたいものだ。と呟いて、もう一度シャワーを浴びに向かった。
「しょーちゃーんっ。おっはよ」
朝っぱらから元気な声でジョイスがやってきた。時間にして8時ジャスト。
「おはようっておまえ…」
ぼーっとした顔でエレベーターエントランスのナンバーを開けてやりながら、圭吾は髪をかきあげる。
あれからシャワーを浴びて圭吾が寝付いたのは明け方4時30分。
蒼真と結構やってしまったのが祟って、いつもなら起きなければいけない時間に起きられるのだが今朝はそれが叶わなかった。
翔は早起きをして圭吾が起きるのを待っていたが、蒼真はまだ眠っている。
「あ、おはようございます」
テレビのサッカー中継から振り向いて、にっこり笑う。
「お前がその形で、翔ちゃんがテレビ見てるってことは、案の定だ」
ジョイスは持ってきた紙袋をリビングのてーぶるのうえにおき、開いてみせる
「かわいそうにねえ、お腹減っただろ。朝食買ってきたから一緒に食べよう」
「わあい。ほんというと腹ペコだったんです」
先ほどの笑みを一層濃くして、翔はジョイスの開いた袋の中身を嬉しそうに覗き込んだ。
「さっきから無視されているんだが…」
憮然とした表情で一緒のテーブルについた圭吾は、いつにも増して明るいジョイスの目が赤いのには気づいていた。多分寝ていない。
蒼真たちのことは話を聞いて納得したし、昨日蒼真にも言ったが助けたことへの後悔は1mmもない。
ただお互い胸にあるのは、『またバイオレット捜査の邪魔をしてしまった』ということだった。
それを思えば、今回の呼び出しは只事ではなく、降格以上の重い処罰は覚悟しなければならない。
2度目の捜査の撹乱は、圭吾とジョイスに大きな影を落としていた。
「え?お前のなんかないよ?」
翔とジョイスは、2人してホカホカのおにぎりを頬張っていた。
ムカッ
「なんてうっそだよ」
和食が好みの圭吾のためにインスタントや即席ではあるが、おむすびや味噌汁などが袋から出てくる。
「サンドイッチもあるから、翔くんは好きなの食べなね」
ニコニコと翔に配膳?するジョイスを見て、圭吾はわかりやすいなぁ…と思いながら立ち上がり、コーヒーポットにコーヒーを淹れに行った。
「蒼真は?」
「お前もいい加減大人になれって。悪いのはお前なんだから」
圭吾がそう言ってジョイスを嗜めている最中に、翔が
「蒼真はまだ起きないよ、きっと」
とおにぎりの最後の一口を口に入れる前にそう言った。圭吾はその言葉にビクッと反応してしまい、それをジョイスが見ている。
「だってあいつさ、すげー寝るんだぜ。起こしたって絶対起きない。起こして起きたって寝る。だから自然に起きるまでほっとくんだよ俺いつも」
「あ、ああそう言うことか。そうなんだ。まあたくさん寝そうだよなあいつ」
一瞬何を言われるのかと思って反応してしまった圭吾は、ジョイスの視線を感じて気まずそうな顔をする。
「獣…」
そう一言呟かれ、圭吾はコーヒーをひと啜り。まあ、今回は何を言われても仕方のないことをしたので、黙っている方が得策だ。
「でも、もう少ししたら起きると思うよ。睡眠欲と同じくらい食欲もすごいからさ」
サンドイッチをジョイスと半分こして、翔はよく寝たからかご機嫌だ。
「ジョイス達が出かけるまでには起きたらいいね」
お?ジョイスを名指しか?圭吾は意外にも脈アリなんじゃあ…とデレデレしているジョイスを眺め、デレデレしすぎだな…と、ちょっとがっかりした。
「どうした?」
「シャンプーシャワーでないんだよ。なんかコツでもあんの?」
シャンプーを混ぜて直接髪を洗うシャワーで、最近そんな不具合はなかったはずだけどな、と
「どれ、入っていいか?」
と一応確認してからドアをスライドさせた…途端に中へ引き摺り込まれて、普通のお湯シャワーを頭からぶっかけられてしまう。
呆然とお湯を浴び続けたが、
「こいつ!」
笑いながら蒼真からシャワーを取り上げて、頭からかけてやる。背が高い分有利だ。
「ずるいぞ!ケホッ」
顔を何度拭ったところで流れてくるお湯はとめどない。
「返せよー」
圭吾が手を伸ばしてしまうと、蒼真には届かない。ちくしょー と呟いて、蒼真は圭吾が来ていたシャツをボタンごと前を引きちぎった。
「おいー!」
びっくりしたのは圭吾だ。
今日の変装用に今日買った真新しいシャツだ。
「似合わなかったよ?」
しれっとそう言って、濡れそぼったシャツを後手に脱がせにかかる。
その時にあまりに濡れていて圭吾は両手が後ろに回ったまま固定されてしまった。
「ん?外れないな」
まあ、変装用だし好みでもなかったからいいか…と簡単に諦めたまでは良かったが、たった今そのシャツの呪いを受けている。
「あれ、あれ?」
後ろ手にモゾモゾしている圭吾を見て、蒼真はいたずら心がむくむく。
下に来ていたタンクトップの裾から手を入れて、圭吾の胸の色づきを両手で遊び出した。
「蒼真!やめろ、それ。だめだ」
「え?ここ弱いの?ほんと?」
それを知って、蒼真は今度は服をたくし上げ、そこに舌を這わせ始めた。
「翔が起きるぞ…」
1番嫌がることを言ってやったつもりだったが、
「あいつ寝るの早いし、寝たら最低でも8時間は起きないから」
舐めながら言われて圭吾は逆に、唇を噛み締めることとなってしまった。
「腕が外れないと洗ってあげれないからさ?ちょっと遊んでるよ」
胸に舌を這わせながら、手はベルトを外し始めた。
「今日は、翔もいるんだからやめとかないっんっ…」
手を差し入れられてやんわりと握り込まれる。
胸へのイタズラで少し起立していたこともあって、蒼真はくすくすと笑っていた。
圭吾は急な展開に追いつけず、取り敢えずやめさせなきゃと言う気持ちが先に立つ。
「俺は明日早い…し、はっ…今日…は」
そこまで言った時、真ん中に生暖かい感触を感じて身をすくめた。
圭吾がごちゃごちゃ言っている間に、蒼真はズボンを全部脱がせ圭吾の中心を口に含んでいた。
舌を絡め軽く歯を立て、出し入れしたり自ら奥へといざなったり…
「んっ…ふぅ…ああっ」
壁に寄りかかり、なんとか解けた両手で蒼真の頭を掴んで圭吾は快楽の声を上げる。
「いっぱい声が聞けるな…これすると」
口を離して嬉しそうな顔で蒼真が圭吾を見る。腕が解放されたことは気づいていないようだ。
「いきなりだったな…油断した」
唇を形通りに指でなぞってやり、両頬を軽く持ち上げると蒼真は素直に立ち上がった。
そして唇を合わせると、待っていたかのように吸い付いてくる。
今まで自分を刺激していた舌を、今度は自らの舌で堪能して圭吾は蒼真の後の真ん中へ指を這わせた。
「んっ」
差し込まれた指は蒼真の中をかき混ぜ、唇の快楽と共に腰が揺れ始める。
その時やっと圭吾の腕が自由になっていることに気付いたが、それはもうどうでも良かった。
「んぅ…はぁ…はっぁあ」
腰を揺らすと圭吾の物と触れ合い、そこからも快感が襲ってくる感じに蒼真は堪らなくなってきた。
「ふぅ……ん あぁ」
声が甘えたような色に変わり、その声に圭吾は蒼真と場所を入れ替わり壁に手をつかせる。
「後ろからが好きだったな」
そう言って蒼真の腰を持ち、既に起立し切った自分を蒼真の中へと進めてゆく。
「あああああっ」
壁についた手を突っ張って、蒼真は反り返った。
圭吾が抽送を繰り返すと、今度は頭が下がり腰を圭吾へと押し付けてくる。
「ああ…気持ちぃ…あっあっ圭吾もっと…もっと来て」
ゆっくりと攻めたかったが、蒼真は最初からもうその気だったらしく、求めが激しかった。
今まで掴んでいた手を蒼真の中心を掴むのに当て、腰の動きを激しくしてゆく。
「あっあっああっいいっああ」
蒼真の中心も角度が激しく、そして硬い。最初に行かせてやりたい、と圭吾は腰を音がなるほど打ち付け、それと同時に手の動きも早める。
「だめ…だめだめっ圭吾だめって!ああっあっああんっっイ…っ」
蒼真の動きが止まり、浴室の床…というか壁に向かって蒼真の液体が迸った。
「じゃあ今度は…」
とイったばかりの蒼真に意地悪をするように再び腰を動かし始め
「あっ…ほんと…にダメっだめ、あっあぁ」
打ち付けられる腰に自らも揺らし、圭吾の射精を手伝うようにくねらせる。
蒼真の中がうねって、圭吾を締め付けもう限界を越えようとしていたタイミングで、
「っ…くっ…ぅ…」
再び持っていた蒼真の腰に当てた手が強く握りしめられ、圭吾は蒼真の中に精を発した。
はぁはぁと息を吐き、圭吾が蒼真から抜けた後蒼真は床にへたり込んだ。圭吾は
「大丈夫…か」
と声をかけ、座ったまま壁に寄り掛からせる。
暖かいお湯をかけてやりながら、ボディソープのシャワーをあてて中心を洗い、もう一度ー大丈夫かーと問いながら軽く唇を合わせた。
「いきなり引っ張り込まれてどうしようかと思ったぞ」
流石の圭吾も笑ってしまう。
「圭吾が…やりたそうだったからさぁ」
気だるそうにそう言って、蒼真も笑う。
「人のせいにするんじゃないぞ?」
「へへ」
と照れて、蒼真は圭吾を『洗ってやる』とシャワーを受け取った。
立ち上がって後ろから流すだけのボディーシャンプーをかけていた蒼真は、その背中に額を乗せる。
「どうした?」
「さっきの電話…俺らのせいだよね。明日何言われるんだろうな。首なんて言われたら俺…どう責任とっていいか…」
圭吾はつい壁に手をついてしまった。
ーありえない話ではない…ー
そう思いながらも、蒼真もそのことを気にしたいたんだなと気付き、不用意に呼び出しを見せてしまったことを少し後悔する。
「仕事で来てたんだもんな…それを俺らが…」
圭吾は振り返って蒼真を抱きしめた。
「大丈夫だ。何の確証もないけど」
言って自分で悲しくなる。
「でもな?」
「うん?」
「俺は、もしもクビになったって、あの時蒼真と翔を助けなければ良かった、なんてことは絶対に思わない」
蒼真はその言葉が嬉しかった。なぜかものすごく嬉しかった。
「どうなるかわからないが、ともかく明日になってみないと何もわからないし」
今度は蒼真にお湯をかけて、丸洗いしてやる。
「何もかも明日にならないと…だな」
蒼真もそう言って圭吾を丸洗い。2人はスッキリと…色んな意味でスッキリと浴室をでた。
「飲むか?」
ディスペンサーで水を汲み、蒼真に見せる。
「要る!」
と手を伸ばし、水がぶ飲み。
そりゃあ風呂場であんなことをすれば…と圭吾も美味しそうに水を飲む蒼真を見て、自分もだなとグラスを用意した。
「あの時はさ…」
リビングに戻って、2人でソファに座っていた。
「本当にどうしようかと思ってたんだ」
MBLの特別機の中での話をしていている。
「ハワードの部下だっていう女がいてさ、ボスのところへ戻す話ばっかするし、でも俺たちにはもう助けもなかったし…色々考えてみてもどうしようもなかったんだ」
その時に圭吾がいたと目を見つめてきた
「ほんとにさ、神様に見えたよ」
そう言って笑うが、その時の心情から言えばそうだったのだろう。
戻されて翔は嫌な実験体に、自分はどうなるかわからない瀬戸際だったのだろうから。
「本当にありがとう…」
相変わらず顔を見て言えない蒼真だが、その気持ちは助けた直後同様伝わってくる。
どんな生き方をしてきたのかはわからないが、今まで辛い中で生きてきたのが窺える。これから先の蒼真の人生は自分が…とそこまで考えて、何を考えているんだと内心焦った。ーどうかしてるー自分で自分を叱咤して、色々考えた末に
「この件が…どうしたらいい方へ収まるのか…それを一緒に考えよう」
という言葉を紡いだ。今の気持ちに一番近い。
しかし圭吾の優しい言葉ではあったが、蒼真は『無理…かなぁ』と心の中で呟いていた。
肩を抱かれ、蒼真は身を預ける。
どうしても守りたいと思ってしまう。どうしてしまったのかと自分に問うが、分かりきったことをわかっていないふりをしているのにも気づいている。しかし今は、そのままにしておきたかった。
「圭吾」
呼ばれて顔を見るとキスをされた。
もう一回戦…いくか?
真面目なこと考えていたのにこいつは…と苦笑して、深く唇を合わせる。
「2回戦でおわるかな…」
と、不穏なことを言って、ソファへ横たえた。
「蒼真、風邪ひくぞ」
最後にイきついてそのままぐったりとしていた蒼真を綺麗にしてやって、圭吾は寝入りそうな蒼真を起こした。
「も…おしまい…眠くてだめ…」
圭吾の手をやんわりと払い、蒼真はうつ伏せになってしまう。
「そうじゃない、蒼真、ベッドへ行って寝ろって」
変な勘違いに圭吾は苦笑して蒼真をそっと抱き上げた。
「ベッド行ってなにすんだよ…」
「いいから大人しく寝ろ」
あれこれ言う蒼真に辟易して、スライドボタンを押し、寝室へ入る。
ベッドにはスースーと寝息を立てている翔がいるが、キングサイズのベッドにもう1人寝かせるくらいは問題ない。何なら自分もそこに寝ようと思っているくらいだ。
蒼真を翔の横にそっと降ろす。
「おやすみ圭吾…」
「ああ…おやすみ」
ドアが静かに閉まり、圭吾ははぁ…と息をついた。
蒼真との行為はいつも忙しない。
たまには一緒のベッドで朝を迎えたいものだ。と呟いて、もう一度シャワーを浴びに向かった。
「しょーちゃーんっ。おっはよ」
朝っぱらから元気な声でジョイスがやってきた。時間にして8時ジャスト。
「おはようっておまえ…」
ぼーっとした顔でエレベーターエントランスのナンバーを開けてやりながら、圭吾は髪をかきあげる。
あれからシャワーを浴びて圭吾が寝付いたのは明け方4時30分。
蒼真と結構やってしまったのが祟って、いつもなら起きなければいけない時間に起きられるのだが今朝はそれが叶わなかった。
翔は早起きをして圭吾が起きるのを待っていたが、蒼真はまだ眠っている。
「あ、おはようございます」
テレビのサッカー中継から振り向いて、にっこり笑う。
「お前がその形で、翔ちゃんがテレビ見てるってことは、案の定だ」
ジョイスは持ってきた紙袋をリビングのてーぶるのうえにおき、開いてみせる
「かわいそうにねえ、お腹減っただろ。朝食買ってきたから一緒に食べよう」
「わあい。ほんというと腹ペコだったんです」
先ほどの笑みを一層濃くして、翔はジョイスの開いた袋の中身を嬉しそうに覗き込んだ。
「さっきから無視されているんだが…」
憮然とした表情で一緒のテーブルについた圭吾は、いつにも増して明るいジョイスの目が赤いのには気づいていた。多分寝ていない。
蒼真たちのことは話を聞いて納得したし、昨日蒼真にも言ったが助けたことへの後悔は1mmもない。
ただお互い胸にあるのは、『またバイオレット捜査の邪魔をしてしまった』ということだった。
それを思えば、今回の呼び出しは只事ではなく、降格以上の重い処罰は覚悟しなければならない。
2度目の捜査の撹乱は、圭吾とジョイスに大きな影を落としていた。
「え?お前のなんかないよ?」
翔とジョイスは、2人してホカホカのおにぎりを頬張っていた。
ムカッ
「なんてうっそだよ」
和食が好みの圭吾のためにインスタントや即席ではあるが、おむすびや味噌汁などが袋から出てくる。
「サンドイッチもあるから、翔くんは好きなの食べなね」
ニコニコと翔に配膳?するジョイスを見て、圭吾はわかりやすいなぁ…と思いながら立ち上がり、コーヒーポットにコーヒーを淹れに行った。
「蒼真は?」
「お前もいい加減大人になれって。悪いのはお前なんだから」
圭吾がそう言ってジョイスを嗜めている最中に、翔が
「蒼真はまだ起きないよ、きっと」
とおにぎりの最後の一口を口に入れる前にそう言った。圭吾はその言葉にビクッと反応してしまい、それをジョイスが見ている。
「だってあいつさ、すげー寝るんだぜ。起こしたって絶対起きない。起こして起きたって寝る。だから自然に起きるまでほっとくんだよ俺いつも」
「あ、ああそう言うことか。そうなんだ。まあたくさん寝そうだよなあいつ」
一瞬何を言われるのかと思って反応してしまった圭吾は、ジョイスの視線を感じて気まずそうな顔をする。
「獣…」
そう一言呟かれ、圭吾はコーヒーをひと啜り。まあ、今回は何を言われても仕方のないことをしたので、黙っている方が得策だ。
「でも、もう少ししたら起きると思うよ。睡眠欲と同じくらい食欲もすごいからさ」
サンドイッチをジョイスと半分こして、翔はよく寝たからかご機嫌だ。
「ジョイス達が出かけるまでには起きたらいいね」
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食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
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MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
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邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
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それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
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