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初仕事っ!?
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新しい生活。朝ご飯を食べ、洗濯物を畳み、掃除機をかけた。
キャリーバッグを取り出して、必要なだけの荷物を詰め込んだ。残りはあとで取りに来よう。
朝7時に事務所へと徹さんから言われていたが、6時に家を出て、ごみを捨てて、いつもと同じように近所のおばあさんに挨拶をした。
「おはよう、優姫」
「おはようございます、尾島さん」
昨日のその…悠斗とセックスをしたあと、悠斗が体を気遣って朝大変だろうからって迎えの車を用意してくれることになった。
それで迎えに来たのがオジ・・・尾島さん。
年齢に見合わない…といったら悪いんだけど、29歳にしては…そう、悲壮感が漂うような…
でもたまに見せる憂えたような表情が妙に色っぽい。
「荷物はこれだけ?」
「あ、はい。」
そのまま車に乗り込み、事務所まで向かった。私も人見知りでもあるし、尾島さんもあまり話さずに黙っているとあっという間に事務所についた。
「あれ?荷物これだけ?」
「そうですよ。なにか文句でも??」
到着して早々、尾島さんが持った段ボールと、私の持った少しの荷物を見て徹さんは尾島さんと同じリアクションをした。
可愛げがないとかボソッという徹さんを追い越して悠斗の部屋の隣、私の新しい部屋へ向かった。
部屋へ向かうと、すでにドアが開いており、尾島さんが揃えたであろう家具や家電が運び込まれていた。
段ボールを運んできた尾島さんが荷物を降ろしてからお礼を言いに行った。
「尾島さん!こんな・・素敵な部屋・・!ありがとうございます!」
「うん・・・・・よかった、喜んでもらえた。」
そう言ってはにかんだ尾島さんは、アイドル顔負けの笑顔だった。
「オジさんはモデルやってんだよ。センスいいのはあたりまえだろ。」
「そうなんですね!」
「そうなんですね!じゃないだろ。なんで知らないんだよ・・」
なぜならAVばかり見ていたからです・・なんて言えずに。
前の職場にはアイドルファンの友達がいたから悠斗のことは知っていた。
もしかしたら徹さんもモデルかなにかやっていたのかと聞こうと思ったけど、聞かれたくないのかさっさと部屋を出て行ってしまった。
「徹は俳優をやっているんだ。優姫は見たことないか?」
「そうなんですね。テレビとかあまりみてなくて・・・すみません」
「いや、いいんだ。あいつもまだ俳優の卵だから…。卵といっても子役からやってて…」
ぽつりぽつりと言葉を落としていくように話していく尾島さんの心地よい声色になんだかドキドキして、
「…それで……優姫?」
「はっ・・!すみません!つい・・・(見とれてた!)」
徹さんには、名前とかけてオジサンと言われてたりもするけれど、緑がまざった黒髪にゆるくかかったパーマ。
やっぱりこの人もイケメンだ・・・と思っていたらボケーっと見とれていたらしい。
「あの・・・すごい良い声されてますよね尾島さん」
「そう…?自分ではよくわからないけどたまに言われるんだよね…それで今度ナレーションの仕事もはいってて…」
「そうなんですね!!どんな番組なんですか?」
「悠斗が主演の、えっと…日曜9時にやるやつで来週から…。」
「っっ・・!そうなんですね!絶対観ますね!」
悠斗と言われた瞬間、昨日のシーンが脳裏に浮かんで息をのんだ。
「昨日…悠斗となにかあった…?」
「っ!・・・なっ、なにもないですよ?」
「………優姫、可愛いから。隙も多いし……心配。」
「えぇっ?そんな隙なんて・・・ひぇっ」
隙なんて無い!と言った瞬間、両手を引っ張られ尾島さんの胸に飛び込んだ。
頭ごと抱きしめられ、悠斗と同じくらい…いや少し体格も大きく見える頼もしい胸板。
「ほら…隙ばっかり。」
「ひゃっ・・・耳元で・・!」
「ん?」
少し離れて顔を覗き込んでくる尾島さん。
私はイケメンボイスにやられてキューっと目をつぶっていた。
顔の近付く気配と、艶やかな吐息がかかる。
(キス・・されるのかな・・・・)
「優姫…可愛いけど…おあずけかな」
そっと目を開けると、徹さんが昨日も見た鬼の形相で壁に寄り掛かっていた。
「おめぇらなあ!!俺が片付け手伝ってる間にイチャついてんじゃねぇよ!!」
「ごめん徹」
「徹さん・・!すっすみません!」
徹さんには見えない場所で、残念。という声が聞こえてきそうな表情をした尾島さんと目が合った。
瞬間、徹さんの鋭い目つきが飛んできたので慌てて作業に戻った。
キャリーバッグを取り出して、必要なだけの荷物を詰め込んだ。残りはあとで取りに来よう。
朝7時に事務所へと徹さんから言われていたが、6時に家を出て、ごみを捨てて、いつもと同じように近所のおばあさんに挨拶をした。
「おはよう、優姫」
「おはようございます、尾島さん」
昨日のその…悠斗とセックスをしたあと、悠斗が体を気遣って朝大変だろうからって迎えの車を用意してくれることになった。
それで迎えに来たのがオジ・・・尾島さん。
年齢に見合わない…といったら悪いんだけど、29歳にしては…そう、悲壮感が漂うような…
でもたまに見せる憂えたような表情が妙に色っぽい。
「荷物はこれだけ?」
「あ、はい。」
そのまま車に乗り込み、事務所まで向かった。私も人見知りでもあるし、尾島さんもあまり話さずに黙っているとあっという間に事務所についた。
「あれ?荷物これだけ?」
「そうですよ。なにか文句でも??」
到着して早々、尾島さんが持った段ボールと、私の持った少しの荷物を見て徹さんは尾島さんと同じリアクションをした。
可愛げがないとかボソッという徹さんを追い越して悠斗の部屋の隣、私の新しい部屋へ向かった。
部屋へ向かうと、すでにドアが開いており、尾島さんが揃えたであろう家具や家電が運び込まれていた。
段ボールを運んできた尾島さんが荷物を降ろしてからお礼を言いに行った。
「尾島さん!こんな・・素敵な部屋・・!ありがとうございます!」
「うん・・・・・よかった、喜んでもらえた。」
そう言ってはにかんだ尾島さんは、アイドル顔負けの笑顔だった。
「オジさんはモデルやってんだよ。センスいいのはあたりまえだろ。」
「そうなんですね!」
「そうなんですね!じゃないだろ。なんで知らないんだよ・・」
なぜならAVばかり見ていたからです・・なんて言えずに。
前の職場にはアイドルファンの友達がいたから悠斗のことは知っていた。
もしかしたら徹さんもモデルかなにかやっていたのかと聞こうと思ったけど、聞かれたくないのかさっさと部屋を出て行ってしまった。
「徹は俳優をやっているんだ。優姫は見たことないか?」
「そうなんですね。テレビとかあまりみてなくて・・・すみません」
「いや、いいんだ。あいつもまだ俳優の卵だから…。卵といっても子役からやってて…」
ぽつりぽつりと言葉を落としていくように話していく尾島さんの心地よい声色になんだかドキドキして、
「…それで……優姫?」
「はっ・・!すみません!つい・・・(見とれてた!)」
徹さんには、名前とかけてオジサンと言われてたりもするけれど、緑がまざった黒髪にゆるくかかったパーマ。
やっぱりこの人もイケメンだ・・・と思っていたらボケーっと見とれていたらしい。
「あの・・・すごい良い声されてますよね尾島さん」
「そう…?自分ではよくわからないけどたまに言われるんだよね…それで今度ナレーションの仕事もはいってて…」
「そうなんですね!!どんな番組なんですか?」
「悠斗が主演の、えっと…日曜9時にやるやつで来週から…。」
「っっ・・!そうなんですね!絶対観ますね!」
悠斗と言われた瞬間、昨日のシーンが脳裏に浮かんで息をのんだ。
「昨日…悠斗となにかあった…?」
「っ!・・・なっ、なにもないですよ?」
「………優姫、可愛いから。隙も多いし……心配。」
「えぇっ?そんな隙なんて・・・ひぇっ」
隙なんて無い!と言った瞬間、両手を引っ張られ尾島さんの胸に飛び込んだ。
頭ごと抱きしめられ、悠斗と同じくらい…いや少し体格も大きく見える頼もしい胸板。
「ほら…隙ばっかり。」
「ひゃっ・・・耳元で・・!」
「ん?」
少し離れて顔を覗き込んでくる尾島さん。
私はイケメンボイスにやられてキューっと目をつぶっていた。
顔の近付く気配と、艶やかな吐息がかかる。
(キス・・されるのかな・・・・)
「優姫…可愛いけど…おあずけかな」
そっと目を開けると、徹さんが昨日も見た鬼の形相で壁に寄り掛かっていた。
「おめぇらなあ!!俺が片付け手伝ってる間にイチャついてんじゃねぇよ!!」
「ごめん徹」
「徹さん・・!すっすみません!」
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瞬間、徹さんの鋭い目つきが飛んできたので慌てて作業に戻った。
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