昭和アウトローガールズ☆

くとぉ

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10章 因果と帰結 

⑤怯える女帝

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夏休み明け、山間第一高校は揺れていた。

山間第一高校のスクールカースド上位勢、篠田グループの面々は戦々恐々とせずには居られなかった。

礼子達は確かに裸撫汁巣との喧嘩に勝利し、撃退する事が出来たのは事実である。

礼子達、篠田グループに取って良いのか悪いのか判断が難しい所では有るが、日頃懇意にしている実質学校を仕切っている不良グループ、三年の佐藤達が妹分の武勇伝を調子に乗って各所に吹聴していた。

「…………ってワケでよぉ!篠田と森であの凶悪なレディースを撃退は出来た。だけど有名な栄子っつーのはまだ無傷で残ってる。噂じゃ俺と同じ三中の【五人衆】の…嫌な奴だし腹立たしいけど、まァ…最強だった工藤もタイマンでノサれたらしい。それに知っての通り奴等はアチコチの暴走族と【関係】を持っている。意味は分かるよな?俺達も警戒した方が良いっつー事よ!良いな!テメーら!そん時が来たら俺等の実力見せてやろうぜ!」

…などと、吉野が卒業して以降喧嘩を売って来る者もめっきり減った、男子グループが勝手に盛り上がっていた。

そうなのだ、勝ったとはいえ相手は副総長と他数名のメンバーだけでしか無い。

痛めつけ全裸に剥いたにもかかわらず、裸のままでヨロヨロと抵抗する様なメンタル強者さえいるチームである。

副総長に至っては裸のままで刃物を手に、礼子を斬りつける凶行に及んだ狂人である。

そんな獰猛な女達の総数は、女子商のメンバーを中心として二十人前後いるらしい。

当然、兄貴分の佐藤達があまりにも騒ぐので、不安になって来た礼子達も相手の事を調べた。
 
気を紛らわすべく、眉間に皺を寄せ取り巻き達に怒鳴り散らす。

「ちょっと!誰か情報は持ってないの!ぞろぞろと頭数だけ並べて!本当に役に立たないんだからっ!」



そこで徐々に頭角を現し始めた少女が一人居る。

「篠田先輩!それなら私が!幼馴染が湾高に通ってて、それに尾形東…トンコーに通ってた従兄弟も居るので結構アッチの情報も入って来るんです!私に任せて下さい!」

山間第二中学から進学してきた一年生の加藤恵である。

彼女はほんの二ヶ月程前に、篠田グループの本間香に対する酷い悪戯を計画立案した事で、礼子達に制裁を受け香に全裸土下座で謝罪した三人の一年生の一人であった。

今や彼女は礼子に心酔し、常に礼子の側近くに控え、何か有れば参謀の如く進言をする存在になりつつあった。

その不良に関する知識から佐藤達にも重宝される存在、不良専門家、或いは【不良事典】などと呼ばれ始めていた。

その【不良事典】加藤恵の尽力により、相当な数の不穏な噂を集める事に成功したのだが、その情報は到底礼子を安心させる様な内容では無く、より不安を煽る結果となった。

港湾都市…鉄船市でのレディース同士の抗争を始めとした数々の陰惨な噂。

当時、都市部で男性チームや他の小規模レディースに煙たがられていた、男相手にも引かない事で有名だった武闘派レディース紅夜叉くれないやしゃの悲惨な解散劇。

その電話BOX事件を筆頭に出て来るのは、陰惨で徹底的な相手への仕打ち、他にも男の取り合いで、トラブルになって潰された小規模レディースに付いても似たような話はいくらでも出てきた。

そして、礼子が最も警戒したのが、総長の篠原栄子の伝説的な暴威で有る。

彼女の喧嘩は明らかに素人のそれとは別物の…礼子達がして来た様な喧嘩、気合いと地力、或いは恫喝でどうにかなる様な相手では無いと理解した。

いわく、中規模の暴走族の特攻隊長だが副総長だかをを絞め落とした。

曰く…紅夜叉の総長とのタイマン開始から、秒もかからずに一本背負いで撃沈させた。

曰く…何故、彼女がナンパスポットなどにいたのかは分からないが、メンバーに絡んで来た酔っぱらいの半グレの肩を外し撃退した。

曰く…一人でいる時に的にかけられ、十人程度の小規模レディース全員を投げ技で返り討ちにした。

副総長の瑠衣と違い、陰惨な噂こそ無かったが、その暴威は正に規格外、中学時代は未来のオリンピック選手などと学校の期待を一身に背負っていたのだとか?

そんな女が何故暴走族に?

とは思ったが、調べて分かったのは、尾形市中央区のアーケード街で、とあるカップルに暴行を働き、その事件の結果決まっていた東京のスポーツで有名な付属高校への推薦も取り消され、不良に転落したのだと云う。

それに、脅威は総長だけでは無い。

享楽的なチーム故に、付き合いのある、つまりは肉体関係を持つ暴走族も多いと聞く。

乗り込んで来るのは彼女達だけでは無いかも知れない。

礼子の見た目にそぐわない腕力や打たれ強さは異常なレベルではあるが、所詮は家系の遺伝的なモノでしか無い。

確かに同年代の男女と比べれば相当な怪力ではある。

…だが…

例えば、一年の頃に遊びで吉野や佐藤のグループの者達と腕相撲をした事があった。

佐藤には接戦の末に勝てた。

…礼子自身は勝ちを譲られたと思っている。

吉野とも良い勝負であったが、流石に勝てなかった。

勿論、驚いた顔はしていたし、その後から矢鱈と、学校の女王にしてやるなどと騒ぎ始めた。

礼子も当初は困惑したモノだが、田辺も同様にいい勝負だったが、体格差があり過ぎて礼子では勝てなかった。

金山とは痛み分けで勝ったり負けたり、馬渕や絵美達には圧勝だった。

だが、喧嘩は、勝負は腕力だけでは決まらない。

実際に入学当初の礼子は千里達三人に怯えてしまい、震えるだけで何も出来なかった。

勿論抵抗していれば話は違っただろうが、怪力を持ち、抵抗する気概だけでは、どうにもならない相手も存在する。

三十キロ~四十キロの米袋をひょいひょいと担ぐ農家のおじさんは普通にいるだろう。

しかし全国レベルの柔道家に勝てるだろうか?

勝てるわけが無いのだ。

別に礼子は格闘技に打ち込んで来たわけでも無い、栄子とタイマンで対決した所で勝ち目は皆無で有る。

例の武闘派レディースの総長の様に、瞬殺される未来しか無い。

戦々恐々とした重い空気の中、礼子がピリピリして落ち着かない。

礼子は礼子で不安になっているのを、周りに悟られまいと必死ではあるのだ。

そんな礼子の内心の不安に反して、悪辣なレディース裸撫汁巣を撃退した篠田グループの評判は、校内や周囲の学校にまで広まりつつある。

皮肉な事に、良くも悪くも更に取り蒔きの不良少女達、グループの人数は日々増え続けていた。

その中には一年だけでなく二年のヤンキー娘達もおり、レディースを名乗って暴走族の追っかけをして遊んでいた時に、裸撫汁巣に割り込まれ、推しを横取りされた者。

或いは、紅夜叉に捕まり、男に媚びた罰として路上で裸に剥かれた者、スクーターを壊された者も…若干名。

今や、三年の女子を差し置いて二年生にして学校の女帝となった礼子が、裸撫汁巣を撃退したと聞き、来るならば報復をと考える者も…若干名。
(※礼子の力を当てにして)

紅夜叉を壊滅させた裸撫汁巣を礼子と共に撃退し、自分達も再びレディースとして夜の公道への再起、復権を企む娘もいたのであった。

だが、彼女達新メンバーは篠田グループの異常な側面を知らなかった。

不良少女達のグループならグループを離れる、或いはルール破りのメンバーを裸に剥き、軽く殴る程度の制裁をするグループもあるだろう。

だが基本的にはそう言った辱めを与える行為は、対立する相手に対してのモノであり、身内に対してはグループを抜ける時にそんな事が、全体的に見ればそれすらも通常は稀である。

礼子の恥辱に満ちた、【お仕置き】を見た者達の反応は様々であった。

彼女達はこのグループに入った事をまず後悔し、口をぽかーんと開けて、又は目を反らし現実逃避する者。

恐怖に顔を引き攣らせる者。

中には、何故か妙な気分になり、混乱しながらも太腿を摺合すりあわせ、頬を赤く染め身をよじる者達もチラホラと…存在したのであった。

そんな新たな扉を開いた者達は一様に、下着をぐっしょりと…恥部から溢れる分泌液で湿らせていたのである。





 ◆ ◆ ◆




夏休み明けに増えた新メンバーに、新たな性癖の扉を開けてしまう者が何故に出てしまったのか?

この時期の礼子は非常に不安定でピリピリとしており、そんな時、唯がほんの些細な失敗をしてしまった。

久々に朝の迎えををすっぽかした事で、礼子は制裁も兼ねて新メンバー達の歓迎会(見せしめ)を遂行した。

…いや…してしまった。

いつもの森の東屋で、しかもその日は二十人近い新しいグループメンバーが、栗原唯のあられもない痴態を目撃する事と相成った。

そんな状況では、流石の栗原唯も…

いや…彼女を心配する意味など無い。

勿論、礼子の遊び半分の雌犬調教で、変態マゾに覚醒している唯の屈辱感と興奮はMAXになった。

いつもの全裸に首輪とリードを付けた服従のポーズら、お手、チンチンから始まり、折角これだけのメンバーが集まっているのだからと…礼子としてはお仕置きもそこそこに、唯に羞恥の限界を堪能させてあげようと思った事も確かではある。

…但し…それはあくまで二人の関係性に依る物で有る。

他の新しいメンバーにしてみれば、それは陰惨な性的なイジメにしか見えてはいない事を、明記した方が良いだろう。

「そうね♪折角だから新メンバーが楽しめる事をしよっかぁ~♪みんなオナニーはした事有るかなぁ~そこの…一年!じゃなくて…えっと…2Dの……池田ちゃん♪アンタはいつもオナニーしてる♪」

「?!そんなの…やった事無いよ…」

「チッ!つまらない娘ね!まぁ…いずれフフ♪…」

「あっ…!あの!やった事ねぇ~から教えて欲しいかな♪なんて…アタシもやってみたいなぁ~♪なんて…ハハ…ハ…」

「あ~~~!そう♪じゃあ~♪皆で栗原先輩にオナニーのやり方教えてもらっちゃおう♪ってコトだから…ハムちゃん分かってるわね!」

「うぅ…ひっく…ぐす……ハイ…礼子様…」

礼子は迫りくる恐怖を少しでもバカバカしい事で気を紛らわせようと、唯に三十人が見守る前での強制オナニーショーを命じた。

屈辱感と羞恥と快感で涙を流ししゃくり上げ、咽び泣きながら…昨日…夜父親が長期現場で不在な事を良い事に、瑞稀と剃毛プレイなどをして遊んでおり、そんな理由で全ての陰毛を剃り上げていた事も有り、ギャラリーはざわめく…

「えっ?!…栗原先輩あそこの毛が…無い…」

「えっ?!嘘!剃ってるの?」

「小さいから生えてないのよ…きっと…言っちゃ悪いわ…」

「うわぁ!……凄え本当に剃ってる人とかいんのかぁ…」

「あれ?何だかアタイ…んっ…ハァ…ハァ♡……」

ヒソヒソと囁かれるギャラリーの声…

ツルツルの女性器や、肛門までもを三十人の衆目に晒し、オナニーをしながら咽び泣き、何度も絶頂を迎える、稀代の快楽主義者栗原唯。

最後は潮を盛大に周囲に吹き散らし、開脚して仰向けで失神し、死んだカエルの如くガニ股の無様な格好で、涙を流し、おしっこをチョロチョロと垂れ流す。

「ハムちゃんったら♪アハハ♪死んだカエルじゃないんだから~♪本当に変態よね♪おっかし~ハハハハ♪」

そんな唯の無様な姿に涙を流し笑いむせぶ、山間の女帝…篠田礼子。

だが、恐怖で驚き固まり、或いは頬を染めて声も無く身を捩る、そんな新メンバーを横目にし、忍び笑いを漏らしてしまった一年生が約一名存在した。

「フフ…キシシシッ♪栗原先輩…だっさぁ~~♪」

ここの所、唯を内心バカにしつつあった山田麻希まで礼子に釣られ、クスクスと笑い始めた事で、悪目立ちしてしまった。

それは連想ゲームの様に、礼子の意識は自然と山田麻希を捉えた。

余計なリアクションをした事で、麻希は思い出させてしまったのだ。

礼子はすっかり忘れていたのに、花火大会の日に集合時間に遅れて来た麻希と加代子…

それから、今回のレディース絡みのゴタゴタを引き起こした張本人、詩織の事を…

篠田礼子の足りない脳は、既に新たなお仕置きの構想で満たされつつあった。

裸撫汁巣の脅威を少しでも長く忘れる為に、迫りくる現実を忘れたいが為に、彼女が楽しいと思える事で、脳内を満たさずには居られなかったのかも知れない。







    


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