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少女に出会って3年後から。さいご!
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パカパカガラガラゴロゴロと音をさせながら帰る。
周りのみんなが、チラチラと視線を寄越す中、俺はニヤける顔を引き締めるのに必死だった。
それを見た団長が、顔が酷いことになってるぞ、と教えてくれるが、こればっかりはどうしようもない。
「フラン。」
馬車の窓を開け、ヴァンス王子が話しかけてくる。
「まだ、確認しただけだと言うことを忘れるなよ。」
そう言って、窓を閉めた。
「……。」
「…おい。さっきとは違う意味で酷いことになってるぞ、顔。」
団長の声は俺には届かない。
そうだ。まだ、彼女に俺は何も話していない。
天から地に落とされた気分のまま、俺は王都へ帰った。
「俺に、2週間の長期休暇をいただけませんか。」
帰り着いた俺は、善は急げとばかりに団長に交渉しに行く。
すると団長は、少し待っていろ。と言ってどこかに行ってしまう。
団長室で待つこと十数分。
ガチャリと扉が開いた。
「団長……え?ヴァンス王子?」
入って来た人物は、団長とヴァンス王子で、
「もう、決めたんだ?」
俺の考えを、見透かしていた。
それからは、村へ行くまで早かった。
溜まっていた仕事を片付け、近衛第5師団の正装をクローゼットから取り出す。
入団式以来だな、とあの時の自分を思い出した。
それに比べたら今は何と幸せなのだろうか。
もちろん、不安もある。
だが、俺はもう、彼女を見失うつもりも、誰か他の男に渡すつもりもない。
彼女から預かったネックレスは、もう俺の首にはサイズが小さすぎてつけられない。
それを大事に胸ポケットに入れる。
なぜか今回も面白そうだからと着いてくるヴァンス王子と近衛第5師団のみんなと合流すれば、馬に乗って出発した。
今回は一日早く、4日で村に着く。
2週間ぶりのここは、自然が多く、人も多すぎなくて落ち着く場所だ。
正装に身を包んだ俺は、緊張で馬から降りる際に足をもつれさす。
それを見ていたヴァンス王子が笑った。
事前に、彼女がお世話になっている老夫婦には手紙を送っていた。
急な手紙にも関わらず、了承と、孫を宜しくお願いしますとの返事をもらっている。
良い人達だな、と思いながら、目の前の文字が歪んだのは、ここだけの秘密だ。
店に近づいて行けば、おじいさんが手を振って待っていてくれた。
走っておじいさんの元へ行けば、今日はありがとう。と優しい笑みを浮かべる。
こちらこそ、急なお話なのにと謝罪すれば、首を横に振り、あの子の幸せは私達も嬉しいのじゃよ。と店を見つめた。
俺達が全員揃うのを確認したおじいさんは、じゃあレイラを呼ぶぞ?と俺に言う。
深く深呼吸をし、はい。と硬い声で返事をした。
緊張で心臓がバクバクと鳴る。
指先が冷たくなっていくのが分かった。
おじいさんの呼び声に、カランカランと扉が開き、彼女の声が聞こえる。
目の前に広がる光景に驚いた彼女は、大きな目をさらに大きくし、俺達に疑問を口にした。
俺は、そんな彼女の目の前まで行き、名前を呼んで跪く。
バタンッ、と彼女の背後で扉が閉まった。
シン、とする中、胸ポケットからネックレスを取り出し、
「遅くなってしまいましたね、レイラ。」
彼女に差し出した。
息を詰める彼女は、呆然とそれを眺める。
俺は小さく息を吸い込み、彼女のピンクの瞳を見つめる。
綺麗な瞳が、揺れた気がした。
「この間は、何も言わずに去ってしまい、申し訳ありませんでした。それと、こんなにも貴女を待たせてしまった事を。…ですが、あの時、貴女は言った。会いたいと。迎えに来て欲しいと。……嬉しかった。」
その時の事が思い出され、思わず笑みが溢れる。
しかし、俺は彼女に気持ちの全てを言うと決めた。
「本当は、貴女と会う事を諦めていました。」
彼女の驚く声が聞こえる。
それに思わず苦笑いがもれるが、俺は話を続ける。
「私はただの兵士です。貴族でも、王族でもない。ただの庶民だ。」
そう。あの時、きっと俺は、運が良かった。
彼女が迷子になっていなければ、今この場に俺はいない。
「……そんな俺は、一国の王子と婚約が決まっていた貴女に、会いに行く勇気が出なかった。怖かったのです。貴女に、…俺が、初めて恋をした貴女に、拒絶されるのが、怖かった。でも…、それでも、諦めきれなかった。」
なんて自分勝手なんだろうと、話しながら思う。
今の話を聞いても、彼女は俺を選んでくれるだろうか?
不安に思いながら、彼女を見ると、あの頃のようにピンク色した大きな瞳に、溢れんばかりの涙をためていた。
その瞳は、俺に好きだと、待っていたと言わんばかりに見つめてくる。
「わた、しは、」
だからこそ、彼女の言葉を遮った。
分かっている、と言いながら、内心、すごく不安になったけれど、彼女は俺の言葉に頷いた。
震える声に、大丈夫だと言うように、きつく握りしめられている手を解くように握る。
俺の冷たくなった手を、温めるような体温に、緊張も不安もなくなった。
今にも溢れそうなその瞳を見つめ、
「俺は貴女に、元のような暮らしをさせてあげられないかもしれません。…ですが、誰よりも貴女を愛し、幸せにすると誓います。…レイラ。俺と、これからの人生を共に歩んでは頂けませんか?」
彼女に、想いを届けた。
柔らかい風が、彼女の綺麗な髪を揺らす。
「…はい!」
笑顔の彼女の頬には、涙が流れる。
だが、その涙は、あの頃とは違う、綺麗な色をしていた。
周りのみんなが、チラチラと視線を寄越す中、俺はニヤける顔を引き締めるのに必死だった。
それを見た団長が、顔が酷いことになってるぞ、と教えてくれるが、こればっかりはどうしようもない。
「フラン。」
馬車の窓を開け、ヴァンス王子が話しかけてくる。
「まだ、確認しただけだと言うことを忘れるなよ。」
そう言って、窓を閉めた。
「……。」
「…おい。さっきとは違う意味で酷いことになってるぞ、顔。」
団長の声は俺には届かない。
そうだ。まだ、彼女に俺は何も話していない。
天から地に落とされた気分のまま、俺は王都へ帰った。
「俺に、2週間の長期休暇をいただけませんか。」
帰り着いた俺は、善は急げとばかりに団長に交渉しに行く。
すると団長は、少し待っていろ。と言ってどこかに行ってしまう。
団長室で待つこと十数分。
ガチャリと扉が開いた。
「団長……え?ヴァンス王子?」
入って来た人物は、団長とヴァンス王子で、
「もう、決めたんだ?」
俺の考えを、見透かしていた。
それからは、村へ行くまで早かった。
溜まっていた仕事を片付け、近衛第5師団の正装をクローゼットから取り出す。
入団式以来だな、とあの時の自分を思い出した。
それに比べたら今は何と幸せなのだろうか。
もちろん、不安もある。
だが、俺はもう、彼女を見失うつもりも、誰か他の男に渡すつもりもない。
彼女から預かったネックレスは、もう俺の首にはサイズが小さすぎてつけられない。
それを大事に胸ポケットに入れる。
なぜか今回も面白そうだからと着いてくるヴァンス王子と近衛第5師団のみんなと合流すれば、馬に乗って出発した。
今回は一日早く、4日で村に着く。
2週間ぶりのここは、自然が多く、人も多すぎなくて落ち着く場所だ。
正装に身を包んだ俺は、緊張で馬から降りる際に足をもつれさす。
それを見ていたヴァンス王子が笑った。
事前に、彼女がお世話になっている老夫婦には手紙を送っていた。
急な手紙にも関わらず、了承と、孫を宜しくお願いしますとの返事をもらっている。
良い人達だな、と思いながら、目の前の文字が歪んだのは、ここだけの秘密だ。
店に近づいて行けば、おじいさんが手を振って待っていてくれた。
走っておじいさんの元へ行けば、今日はありがとう。と優しい笑みを浮かべる。
こちらこそ、急なお話なのにと謝罪すれば、首を横に振り、あの子の幸せは私達も嬉しいのじゃよ。と店を見つめた。
俺達が全員揃うのを確認したおじいさんは、じゃあレイラを呼ぶぞ?と俺に言う。
深く深呼吸をし、はい。と硬い声で返事をした。
緊張で心臓がバクバクと鳴る。
指先が冷たくなっていくのが分かった。
おじいさんの呼び声に、カランカランと扉が開き、彼女の声が聞こえる。
目の前に広がる光景に驚いた彼女は、大きな目をさらに大きくし、俺達に疑問を口にした。
俺は、そんな彼女の目の前まで行き、名前を呼んで跪く。
バタンッ、と彼女の背後で扉が閉まった。
シン、とする中、胸ポケットからネックレスを取り出し、
「遅くなってしまいましたね、レイラ。」
彼女に差し出した。
息を詰める彼女は、呆然とそれを眺める。
俺は小さく息を吸い込み、彼女のピンクの瞳を見つめる。
綺麗な瞳が、揺れた気がした。
「この間は、何も言わずに去ってしまい、申し訳ありませんでした。それと、こんなにも貴女を待たせてしまった事を。…ですが、あの時、貴女は言った。会いたいと。迎えに来て欲しいと。……嬉しかった。」
その時の事が思い出され、思わず笑みが溢れる。
しかし、俺は彼女に気持ちの全てを言うと決めた。
「本当は、貴女と会う事を諦めていました。」
彼女の驚く声が聞こえる。
それに思わず苦笑いがもれるが、俺は話を続ける。
「私はただの兵士です。貴族でも、王族でもない。ただの庶民だ。」
そう。あの時、きっと俺は、運が良かった。
彼女が迷子になっていなければ、今この場に俺はいない。
「……そんな俺は、一国の王子と婚約が決まっていた貴女に、会いに行く勇気が出なかった。怖かったのです。貴女に、…俺が、初めて恋をした貴女に、拒絶されるのが、怖かった。でも…、それでも、諦めきれなかった。」
なんて自分勝手なんだろうと、話しながら思う。
今の話を聞いても、彼女は俺を選んでくれるだろうか?
不安に思いながら、彼女を見ると、あの頃のようにピンク色した大きな瞳に、溢れんばかりの涙をためていた。
その瞳は、俺に好きだと、待っていたと言わんばかりに見つめてくる。
「わた、しは、」
だからこそ、彼女の言葉を遮った。
分かっている、と言いながら、内心、すごく不安になったけれど、彼女は俺の言葉に頷いた。
震える声に、大丈夫だと言うように、きつく握りしめられている手を解くように握る。
俺の冷たくなった手を、温めるような体温に、緊張も不安もなくなった。
今にも溢れそうなその瞳を見つめ、
「俺は貴女に、元のような暮らしをさせてあげられないかもしれません。…ですが、誰よりも貴女を愛し、幸せにすると誓います。…レイラ。俺と、これからの人生を共に歩んでは頂けませんか?」
彼女に、想いを届けた。
柔らかい風が、彼女の綺麗な髪を揺らす。
「…はい!」
笑顔の彼女の頬には、涙が流れる。
だが、その涙は、あの頃とは違う、綺麗な色をしていた。
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