ダメスキル『百点カード』でチート生活・ポイカツ極めて無双する。

米糠

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 ギルド本部に戻った俺たちは、受付カウンターに直行した。

 カウンターの奥には、いつものように微笑をたたえた礼子さんがいた。だが、俺たちの土まみれの姿を見た瞬間、彼女の眉がピクリと動いた。

「……おかえりなさい。『ベル=カラン遺跡の調査』、終わったのね?」

「ああ、無事――というかギリギリって感じだけど、なんとか」
 俺が頷くと、ロメオが「ふふ、非常に意義深い調査でした!」とどこからともなく魔法陣のスケッチを取り出し、広げそうになった。

「ちょっとロメオさん、それは後で!」
 純子が小声で止める。

 礼子さんは小さく笑ってから、手元の端末にカチャカチャと入力を始めた。

「『ベル=カラン遺跡』、踏破と調査完了。罠解除、魔法陣の記録、魔物討伐……うん、これで三件目ね」

「もう三件目? まだCランクになって3回目の依頼達成なのに?」
 沙耶が首を傾げると、礼子さんはカウンター越しにこちらを見据え、にこりと微笑んだ。

「全部Bランクの依頼だったからね。これで『Bランクチャレンジ』三連続成功。おめでとう、早すぎるけど、条件を満たしたわ。自信があるなら昇格試験の申請ができるわよ」

「スピード出世だな」
 明がガッツポーズを決める。

「やったぁ……!」
 沙耶が両手を上げて飛び跳ねる。

「でも、試験ってどんな内容なの?」
 有紗が慎重に尋ねると、礼子さんは少しだけ意味深に目を細めた。

「Bランク昇格試験の内容は非公開。試験担当官が個別に課題を提示するの。戦闘になるかもしれないし、特殊任務かもしれないわ。……でも、一つだけ言えるのは――」

 そこで礼子さんは声を潜め、カウンターに肘をついた。

「運だけじゃ受からないってことよ」

 ズシッと重たい言葉に、一同が静まり返る。

 でも、その空気を破ったのは、明のひと言だった。

「いいじゃん。オレたち、実力で勝ち取ってきたんだし!」

「うん、ここまで来たんだもん。やろうよ、昇格試験!」
 沙耶が笑顔を見せる。

「任せとけ。運も、実力も、仲間も全部あるんだからな」
 俺は肩を回して一歩前に出た。

 礼子さんは目を細めて、少しだけ――誇らしそうな顔をした。

「じゃあ、試験の準備に入るわ。明日の朝、改めて説明があるから全員集合してね。……楽しみにしてるわ、卓郎くん」

「おう、任せて!」

 こうして俺たち『フォーカス』は、次のステージ――『Bランク昇格試験』へと挑むことになった。

 ギルド本部の前、夜の冷たい風が街のざわめきを運んでいた。

 遅くまで報告と試験説明を受けた俺たちは、建物の前で自然と足を止めていた。これからそれぞれの家へ帰るというのに、誰もすぐには動こうとしない。

 そんな中、沙耶がぽつりと呟いた。

「……明日、昇格試験かぁ。なんか、実感わかないや」

「緊張してる?」
 俺が聞くと、沙耶は小さく頷いた。

「うん。やっぱりBランクって聞くと、すごい人たちの世界って感じがして……。あたし、本当にそこに行っていいのかなって」

「お前、遺跡で何回ピンチ救ってくれたか数え切れねぇぞ」
 明が口元をゆるめながら言った。
「射線通してくれたからオレは突っ込めたんだし、自信持っていいって」

「……私もそう思う。沙耶がいなきゃ、冷静に動けなかった」
 有紗が頷くと、純子が少しそっぽを向きながら続けた。

「そ。アンタがいないとバランス崩れるのよ。……ま、そういうチームでしょ、私たち」

 沙耶は驚いたように目を瞬かせ、それから小さく笑った。

 ふと、俺もみんなの顔を見る。

「……私、リーダーとしてちゃんとやれてたかな」

 純子の言葉に、一瞬の沈黙が走ったが――

「やれてた。むしろ、やれてなかったら今ここにいない」
 俺は、はっきりと言った。
「誰だって、全部の判断が正しいとは限らない。でも純子は、最後まで責任は取ろうとしてた。それで十分だよ」

「うん。純子が声かけてくれると、安心するんだよ」
 有紗が優しく笑う。

「お前がいるからこそ、たぶんチームがまとまってんだと思うぜ。俺みたいなのがいるってのによお」
 明が少しだけ目を細めて言った。

「よし、明日……全員で受かって、祝勝会な!」
 俺はガッと拳を突き上げる。

「スイーツ付きなら賛成」
 純子の小さな笑みに、全員が笑った。

 それぞれの家に帰る前、夜の空気は静かで、でも確かに何かが強くつながっていた。

「じゃあ、明日。朝一で集合な」
「うん!」
「了解」
「任せとけ」

 こうして、俺たちはそれぞれの夜へと歩き出した。

 家に帰った俺は、明日に備えて少しレベルアップをしておこうと考えた。
 百点カードでステータスを表示する

 百点カード、百点ポイント10,040、銅級、冒険者レベルA、
 ステータス、HP:200/200 MP?/? 
 攻撃力:209 魔法効果:215 防御力:200
 速度:284 知力:200 器用:200、
 力の一撃、完全見切り、ヒール(光)、ファイアバレット(火)
 セラフレイム(光火)

 百点ポイントはメッチャ貯まってるなあ。

 まず、MP以外の基本の数値に200ずつ加算っと。1400使ってもまだ8640ポイント残ってる。使いたい放題だな。

 あと、何か強力な剣の技を身につけたいなあ。『力の一撃』はために時間がかかるのが弱点なんだよなあ。俺は剣のスキルを物色する。

 斬光断(ざんこうだん)400ポイント
 剣から閃光を放ち、一直線上の敵を高速で切り裂く中距離技。光属性。

 影走り(かげばしり)200ポイント
 一瞬で敵の背後に回り込んで斬撃を与える。回避と攻撃を兼ねたスピード技。

 断空輪(だんくうりん)500ポイント
 剣を回転させて斬撃の衝撃波を発生させる遠距離攻撃。衝撃波は弧を描く。

 鋼壁斬(こうへきざん)400ポイント
 敵の防御・ガードを貫通する重斬。盾ごと両断する威力がある。

 気になる技を覚え1500ポイントを消費する。

 そして一番気になっている技は……終天の一閃(しゅうてんのいっせん)1000ポイント:魔力1万、広範囲に絶大なダメージを与える必殺技級の技。

 剣のスキルなのに広範囲技って何なんだ? それに俺のMP?/?表示の問題がある。最近の手ごたえではこの表示は測定不能とか、無限とかの意味なのではないかと思い出している。そうだとすれば、この技を覚えても使えるかもしれない。

 ポイントも余裕があるし、思い切って覚えちゃえ!

 ポチッと押して終天の一閃も身につける。

 そして今の表示は以下の通りだ。

 百点カード、百点ポイント7,140、銅級、冒険者レベルA、
 ステータス、HP:400/400 MP?/? 
 攻撃力:409 魔法効果:415 防御力:400
 速度:484 知力:400 器用:400、
 力の一撃、完全見切り、斬光断(光)、影走り、断空輪、鋼壁斬、
 終天の一閃、ヒール(光)、ファイアバレット(火)、
 セラフレイム(光火)

 一度にたくさんスキルを覚えたので使いこなせるかが心配だが、これはおいおい慣らしていこう。
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