首無し王と生首王后 くびなしおうとなまくびおうごう

nionea

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「暇っと………」
 思わず溜息と愚痴が口から零れ落ち、慌てて口を閉じて辺りを目だけで見回す。
 幸いなことにアンネリザの傍には誰も居ない。まぁ、その誰も居ない事が思わず暇と言ってしまった要因でもあるのだが。
(もう、帰りたい…)
 舞踏会の会場は、王城と同じ敷地内に建つ、東の宮殿と呼ばれている建物の中である。
(せめて西の宮殿の舞踏会場だったら良かったのに…)
 王城にある西の宮殿は、今から二百年以上前に血で血を洗うような殺戮劇が繰り広げられた話の残る宮殿である。既に調度の類も一新され、何度かの改修工事が行われ、元の土地からも少しズレているため、アンネリザが期待するような陰惨さなど欠片もないのだが。そこは気の持ちようである。ここではかつて、と思えば勝手にテンションが上がるのが彼女である。
 そんな垂涎の場所が近くあるにも関わらず、結局そちらに行くことも叶わずただ呆っと立っているだけ。もう帰りたくてどうしようもないアンネリザだが、舞踏会はまだ始まってもいない。
(後から会場入りすると先客に値踏みされるから、それが嫌なら早めに入って壁に張り付いておきなさいって、アリ姉様の話があったから、早めに来たけど。やることないし、知り合いもいないし、暇過ぎるわ)
 メインホールから外れた場所で目立たないように立っているアンネリザは、先程から入ってくる招待客を確認していた。もっとも、彼女自身は同じ舞踏会の参加者を値踏みしようという考えはない。単純に知り合いの一人でも入ってこないだろうかと見ていたのだ。
(こうやって、入ってくる方々を見てても、そもそもどちらのどなた様なのかが解らないから値踏みのしようもないし………よく考えたらそうよね、ここにいる方々のほとんどが私のことなんか知らないんだから、ギリギリに入ってさっさと帰る方が正解だった気がするわ。あぁ、私、何でここにいるのかしら)
 ホールの扉が閉まるのを見て、いよいよ帰りたくてしようがなくなってくる。もうコレトーのお小言でもいいから、気心の知れた相手と人目を憚ることなく話したい。そんなことを考えている内に舞踏会は始まった。
 何組かの男女が中央でダンスを始めているのを眺める。
 光沢のある生地の燃えるような赤、淡い色合いながらもしっかりとした主張のある桃色、グラデーションが美しい青、ふと目を惹くような落ち着きのある緑、刺繍の金糸が映える艶やかな紫、豊富な色彩の糸で刺繍された花を持ちながらも清楚な雰囲気の白、散りばめられた宝石が煌く黒、薄布を重ねて見る角度で濃さを変える黄色。くるくると視界で様々な色が回っている。
 近付いて確認せずとも踊る彼女達のドレスが華やかで上質なのが解る。
(ますます出て行きたくなくなるわ。まぁ、出て行く気ないけど)
 心の中で深々と溜息をついて、自身のドレスを見下ろす。
 生地は確かに上等な絹を使ったドレスではあるのだが、デザインとしては至ってシンプルな作りであった。凝った刺繍や装飾が施されているわけではなく。斬新なデザインというわけでもない。昼の見合いでならばともかく、午後の舞踏会に出席するには地味の一言に尽きる。
(夜会でなくてもここまで気合を入れるものなのね。こんなことになるならアリ姉様のご忠告通りドレスをお借りしておけばよかったかしら…でもまさか舞踏会に呼ばれることになるとは思わなかったのよね…そもそもどうして呼ばれたのかしら? 我ながら特に見合い相手として選びたくなるような話はしなかったと思うのだけど)
 あまり前にいるとダンスに誘われるので、先程からじりじりと後退して、今は完全に壁際に立っている。コレトーに伴を頼んだのだが、やんわり断られたのを今更ながらに恨めしく思い返しながら存在感を必死に消す。もっとも、王家開催の舞踏会で侍従を同伴に選ぶのが間違いなのだが。
(うっかり誘われたら、緊張で胸が苦しくて、とか体調不良を理由に言っておけば相手に失礼なく断れる。だったわね。まぁ、そもそも壁際に立ってるのは私は踊りませんという宣言だからまず誘われないって聞いてる。うん。大丈夫なはず。あぁ、こんなことならアリ姉様の話真剣に聞いとけばよかった)
 意識を思考に集中さていくに従って、聴覚と視覚がぼんやりとしてくる。そのため、ちらちらとアンネリザを伺う視線には一切気付かず、ただただ無表情にその場で佇む。
(見た限り呼ばれている令嬢方は大方都貴族だと思うのよね…)
 アンネリザは、歳もあるが、人生の方針としてほとんど貴族の社交の場には出ていない。ましてや王都に足を踏み入れたのもこれが初めてである。そのため、王都に来てすぐに王都在住のアリエーナに会いに行った。
 四十歳、二児の母、という事実が信じられないような若々しさを保っているアリエーナは、形ばかりの令嬢でしかないアンネリザに王都の社交界の話を様々にしてくれた。
 そこで聞いたのが、華褒章と呼ばれる存在だった。年に数回催される王家主催のパーティに参加することで手に入る褒章で、なにがしかの名誉や恩典が付属することはなく、複数回の参加に対して贈られる記念品的褒章である。薊の花をモチーフにした飾りは、都貴族が好んでパーティに着用するらしい。
 ちなみに、都貴族というのは、別にそうした身分があるわけではない。一年のほとんどを王都で過ごしている貴族をそう呼び慣わしているのだ。
(国王陛下のお相手ともなれば、侯爵を排出するような伯爵家以上の家格が必要だものね。そういう方々なら年中王都に滞在して、社交の場に頻繁に現れるのもお手の物。うーん。私、数合わせかなにかで呼ばれたのかしら。それとも辺境領の娘という理由だけではじくような真似はしてないぞっていう姿勢を示すとか、かしら。まぁ、私みたいな小生意気で無礼な田舎娘でも参加しているってのは、建前上便利よね。あぁ、なるほど。自分で考えていて納得だわ。あんまり露骨に家格でふるったら、ならなんで見合いなんか開いたんだってなりかねないものね。その点私みたいのが舞踏会に混じってたら選別条件は一気に不明確になる。そういうことか、なるほどなるほど。となれば、途中退出してもいいんじゃないかしら。うん。ここに居た、という事実が有るだけで十分よね。そうそう。よし、帰ろう)
 見ているようで何も見ていないアンネリザは、考察していた間、自分の周りで何が起きているのかを一切把握していなかった。自分勝手に帰るという結論を導き出したところで、ようやく出入口を目指すべく視界を認識した。
(あら、気のせいかしら、知っている顔がこっちに近付いて来てって…知ってる顔も何もないわ、どこまで呆けっとしてるの私)
 外界を認識する意識を取り戻した結果、ざわつく周りに気付き。その原因を理解する。
「先日ぶりだ、アケチの末姫」
「ご機嫌麗しく陛下」
 内心の慌てぶりを必死に押し殺しつつ令嬢らしい礼をとる。
「少し話せるか」
「光栄です」
(えー…か、帰ろうとしてたのがバレたとかじゃないわよね。陛下は先祖返りで精霊の力がお強いとは聞いているけど。心の中まで読まれてるとかなったら私、処刑されかねないわ…)
 複数の視線が自分に刺さるのを感じながら、アンネリザはレンフロと会話を始めた。見合い候補の女性達だけではなく。そのお付の人、更には王城の側からも視線が刺さっている気がしていた。
(何この拷問。やっぱりアリ姉様にドレスを借りるべきだったわ…)
 彼女の装いは、品格は保てているが、地味、の一言に尽きる。年齢も考慮して貴金属での宝飾品の類もしていないため、メインフロアに出れば他の女性方に確実に埋もれるだろう。それは、本来であれば彼女にとって望むことだったのだが。国王直々に声をかけられることなど想定外である。
 母親譲りの金髪はまだ未婚なことを表す意味で軽く編み下ろしている。侍従の努力もあって、彼女の髪は美しかったが、令嬢がこれだけ集まっていれば髪の美しさなど最低条件にすぎない。
 瞳と同じ色のドレスを、と母が選んでくれた淡い青のそれは、彼女にとっては故郷の空を思わせる色だが。その愛着は地味という現実にプラス効果はもたらさない。
 それ以外に褒めるところがないのだろうな、と彼女が思っている、よく人から褒められる白い肌は、実は父親譲りであるが、装いの都合上顔くらいしか出せていない。
 王都の社交の場に出てくることはないとは言え、社交の場そのものに出たことがないわけではない。王都の社交界が魔窟だという話を上の姉達からも散々に聞かされている。地味な形で壁の花となってそそくさとこの場を去っていれば、上の姉達が築き上げた父親への評価は何も変わることがなかっただろう。しかしながら、舞踏会らしい礼装の国王の隣に立つのならば話は別だ。釣り合いが取れていない。
 人から品定めをされるような視線を向けられることなど慣れたもの、というよりただの日常なのだろう。レンフロは気にしたところもなくアンネリザと会話を続ける。内容は、先日の見合いの際にも話したような当たり障りのない話である。
(この内容をわざわざ舞踏会の場で話しかけられている理由は何かしら。私のような人間もこの会場に呼んでいるっていう印象付け? あぁ、もう、なんでも構わないけどどうにかしてこの会話終わらせられないかしら)
 元々うんざりしていた精神状況で、思いがけぬ緊張を強いられ、正直に言えば耐えられなくなったアンネリザは、会話が一段落したところで、さりげなく他の女性を誘って踊りに出るよう水を向けてみる。
「陛下は、フロアにはお出でにならないのですか?」
「私はあまり得手ではない…相手に恥をかかせてしまうだろう」
 返ってきた言葉と浮かぶ微苦笑に、意外だ、という思いで眉が跳ね上がってしまう。あまり表情を出さないようにしようと必死に顔を微笑状態で固めていたのだが。元々無表情とは無縁のアンネリザである。
「まぁ、それでも陛下と踊りたいという女性はいくらでもいらっしゃるでしょうに」
 自分と同じようにダンスの苦手な貴族、それも王族が居たのだ、とアンネリザの顔に隠しきれない喜色が滲む。
(だから誘って差し上げてくれないかしら、都貴族の女性の一団は視線が特に痛いことったらないもの)
 一曲目はエスコート相手と踊ったのだろうが、その後はいつレンフロに誘われても良いように、多くの御令嬢がメインフロアの周りで談笑しながら様子を伺っている。
「そうだろうか」
(もちのろんですよ)
 とは、さすがに言わないが、その背に平手で紅葉を飾るような気合を込めて返答する。
「ええ、さようでございますわ!」
 レンフロがあの一団から誰か誘ってくれれば、その隙にこの会場を後にしようとも画策している。
(ささずいっと、あちらの集団から選り取りみどり選び放題どうぞどうぞ)
「では、一曲踊ってもらえるか?」
(あらぁ?)
 ぱちぱちと瞬きをして差し出された手を見つめてしまう。
「………この上ない誉れでございます陛下」
 手を取る以外の選択肢がアンネリザには用意されていなかった。
(嵌められた! あぁ、いや別に陛下はそんなつもりはなかったのかしら、まぁでも別に私を誘って欲しかったのではないのです陛下。そうではないのです。あぁ、お父様御免なさい。お姉様達も御免なさい。コレトー、あなたは実に良い侍従でした、私のために再三に渡ってダンスの練習をするよう忠告してくれたこと、決して忘れませんよ。モネッタ、ダンスは難しいものではないというあなたの教え、活かせない私の不甲斐なさを許してね。くっ、必死に貼り付けた令嬢の仮面もここまでか…)
 壁の花となってダンスを拒絶していたアンネリザだが、この舞踏会に出席せざるを得なかったのと同じように、国王直々の誘いを断ることなどできない。ましてや自分が焚きつけたような状況である。処刑台への階段を登るような心地で手を取られるがままにフロアへ歩んでいく。
 人並みが割れるように望まぬ道を作り、踊っている人々も優雅に中央を空けていく。我こそは、と陛下と踊りたい令嬢が名乗り出てくれることを望んだが、もちろんそんな型破りな令嬢は現れない。
(この期に及んでしまってはもはや逃れる術はないか………)
 心持ちだけは戦乱時代の武人として、見た目だけは様になっている姿勢で組んでみせる。
(あぁ、終わった。一歩踏み出した瞬間から私の仮面が剥がれるわ…緊張のあまり急な服痛を訴えるという手ももはや打てない。なぜ朗らかに陛下と談笑してしまったのか。ちょっと前の私、殴ってやりたい。そしたら昏倒して踊らなくて済むのに…)
「何を考えている?」
「えっ」
 視線を下に向けて黙考していたために、顔を上げながら疑問の声を返した。が、その時には既に動きが始まってしまっていた。
(あら?)
「手をとってから、ずっと下を向いていただろう?」
「私は………」
(踊れないことを自分を昏倒させるほど殴りつけてでも知られないようにするにはどうしたらと考えていたんですが………踊れてるわ)
「緊張、してしまって」
「緊張?」
 嘘ではないが、踊れてしまっている現実への驚きの方がはるかに上回り、もはや緊張状態ではない。とはいえ、その緊張の要因を素直に伝えるわけにもいかず、要因のもう一つを伝えた。
「あまり大勢の方の前で踊る機会はないものですから」
 嘘ではなかった。元々舞踏会などで踊ったことがない上に最初のダンスがこの上なく視線の突き刺さる舞台ときている。いくら強心臓で厚顔無恥なところがあるアンネリザでも多少の緊張はしていた。
 そのアンネリザの返答に、確かにさっきまでは緊張していたのだろうと認め。だが、肩の力が抜けた今の状態はどうなのだろうと、レンフロが問いかける。
「なるほど。では、今は?」
「驚いています」
 今はもう緊張していないと見抜かれていることに苦笑を浮かべ、素直に答える。
「驚く?」
「陛下が随分とお上手ですので」
(私がこんなに踊れているのって、そういうことだわ。モネッタのダンスなんて相手に任せておけば踊れますって言葉、こういうことだったのね。相手が上手なら何も考えない方がよっぽどきちんと踊れるものなんだわ)
 今、アンネリザは何も考えていないに等しい。レンフロに手を引かれるがままに動いている。基本の型は理解していても今まで動けなかったことが嘘のようである。
(ダンス教師のチヨメ様にもなんだか申し訳ないわ…私自分の中でごちゃごちゃと考え過ぎていたのね…必死に教えてくださっていたのに。でも、先生も先生よね…どうしてもっと、こう、考えなくでいいですよとか、相手に任せてとか、なんで言ってくれなかったのかしら)
 ダンス教師も、考えていたら体が強張るのです、とか一言言われればアドバイスしただろう。何を聞いても、無理の一言を叫び返していた少女に一体どうアドバイスしたら良かったというのか。
「そうだろうか、あまり言われたことがないが」
 戸惑いの色がわずかに浮かぶ。その反応に、アンネリザも戸惑ってしまう。
「そうなのですか? お上手だと…」
(いや、よく考えたら私比較対象がないんだった。そうか、こんなに上手だと思うのに、上手じゃないのね、普通陛下ほどの身分ならそれなりでも、上手だって言われるだろうし。そうなのね、うーん、これで上手じゃないの………)
「すみません陛下。よく考えたら私あまりダンスの教養が深くないもので、お上手かどうかなど言える程度にありませんでしたわ」
「そうなのか。アケチ伯の姫君は皆社交界で名を聞く方ばかり、さぞ稚拙に思われるだろうと考えていたんだが」
(あぁ、なるほど。姉様達の前評判もあってのご謙遜だったのね。律儀で謙虚。名君という評判は隠れようもない方だけど、ご性格もよろしいのね。はぁ、こんな方が更に有能な臣下に恵まれていれば、そりゃあ国内も安定するわ。父が会うだけでも勉強になるとかやけに推してたけど。こういうことなのね)
「姉達は確かにその通りなのですが、私は不得手です。舞踏会にもほとんど出たことはありませんし」
 ここぞとばかりにダンスが不得手だと、告げる。ここまでのやりとりからしてそう告げればこの視線地獄からの脱却が望めると思ったからである。
 少し考えるように沈黙した後、レンフロが口を開いた。
「では、どうだろう。この後は共に別室に下がらないか。話がしたいのだが」
「………かまいません」
(どういうことかしら…? なんだか予想の斜めに事態が転がっていくわ)
 曲の変わり目に合わせて互いに礼をとりダンスを終了する。
 次こそは私が、という気合いをもってフロアの女性達が熱視線をレンフロに向けた。が、レンフロはアンネリザの手を取りそのまま会場を去るために歩き出す。
(あぁ視線が痛い。けど、もう慣れてきてしまったわね。でも本当に何故なのかしら、というか、陛下はここから下がってしまっていいのかしら。気のせいじゃなければ先日の見合いの席にもいた侍従の方がだいぶ慌てているように見えるのだけど)
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