首無し王と生首王后 くびなしおうとなまくびおうごう

nionea

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 先だって、勘違いからはしゃいでいた姪達が、王都召喚状が届くに違いないと言い合っていたが、今回届いたのは王城召喚状。その違いは大きく、王都召喚とは王命に従って一両日中に王城からの召集に応じられる位置に来ることであり、自費である。それに対し、王城召喚とは、文字通り王城内に召されることで、基本的にその道程の費用は王家持ちである。
 この命令には即応が基本で、良い事でも悪い事でも、王家からの召喚を断るということは許されない。断る場合の正当な理由は厳密に規定されており、本人の病篤く旅程に耐え得ない、あるいは城内での生活に支障がある場合。父母または伴侶の死亡による家督に関わる事由が発生している場合。この二点だけである。
「とにかく…何が何やら解らないが、とにかく支度を…」
 一度は卒倒したものの、すぐに気が付き、妻を寝室に運ぶよう指示した後。事態を飲み込めないながらも、貴族として王家の召集に応じるのは義務である、との考えに基づきそう指示をした伯爵だったが、現在アケチ家には王城召喚を受けたことがある者は一人もおらず、どんな支度が必要なのかはよく解らなかった。
 アンネリザは、見ていて不安になる足取りで部屋から先祖代々書き足している覚書を引っ張り出して来た父を、旅支度はコレトーとちゃんとやるから休んでいて欲しいと寝室に押し込めた。姉達に父母の世話を頼んで、言った通りコレトーと共に旅支度をするべく自室へ行く。
「さて、ちゃっちゃとやりましょう」
 ついこの間王城に見合いに赴いたばかりなのだから、旅支度は手馴れたものだ。しかも今回は馬車も宿もその間の資金も全て王家の持ち出しとなるはずである。道中の護衛も使者として来た騎士達が担うだろうから人的手配も必要としない。これらが負担にならないのであれば、旅の支度などは大した手間ではない。
 モーリが旅行鞄を取りに行ってくれている間に、コレトーと二人、必要な物を出し並べ始める。
「支度って言っても…王城召喚って基本的な生活用品は全て王家が持ってくれるのよね」
「そうですね。ただ、衣服や嗜好品は自身で用意する必要があるようです。旅程は資金が持ち出しでないだけで、必要な支度そのものは先と同じでしょうか。資金も、城内で何かが必要になった際のために持っておくこと、と有ります。基本的に通常の旅行と大差無い支度で良いようです」
 アケチ家に伝わる覚書に王城召喚に関する記述があり、コレトーは今そこを読んでいる。
「ご先祖様の話って意外と役に立つのね」
「逆ですよお嬢様。役に立つだろうと思うから残しておいてくださるんです」
「なるほど」
 コレトーの手元の綴じ本を見つめる。ご先祖様達それぞれの書き手が、それぞれに紙とインクを選んで、それぞれの分類基準で間に挟んだり入れ替えたりまとめたりしているため、見栄えがあまり良くないその綴じ本は、サッカイ州人らしい作りといえばそうだ。
(んー…でももうちょっときちんと揃えた紙に清書とかした方が良いと思うのよね。まぁ、そういう作業に向いている家風ではないからしょうがないか)
 アケチの家は代々筆まめな質が多い。だが、残念ながら一度書いた物を丁寧に書き直すという根気の要る作業ができる質の人間は居ない。
 答えながら持って行く服をソファに並べたアンネリザだったが、七着ほど並べたところで手を止めてまじまじと見つめた。
「ねぇ、コレトー。王城って、私の手持ちの服でうろうろしていいものだと思う? ちなみにこの間のお見合いの部屋はこの家の客間より格調高かったわ」
「少なくともお嬢様が普段庭を駆け回る際に着用されている類の服は不要でしょう」
 格調に合わなくとも高級な服を急に用意することはできない。今持っている服を持っていくしかないのだが、とりあえず最後に並べられた一着だけは絶対に不要だとコレトーは断ずる。いや、不要というか、それを必要とする行動をアンネリザにとってもらいたくないというのが正確だろう。
 丈夫さが特色の地の厚いシャツと防虫効果のある藍染の吊りズボンで、それぞれ肘と膝が革で補強されている。主に庭師がよく着ている服である。
「………でも、王城にだって馬場はあるのだし」
「ご淑女の方が馬場で乗馬をなさる場合スカートの下に馬術用の下履きをつけるだけですので不要です」
 間違っても裸山羊に跨ってもらっては困る、というのがコレトーの正確な気持ちである。
「………広いお庭を散策することだって」
「庭の散策は舗装された道を歩くものですからドレスを着用したままで問題ございません」
 間違っても植え込みの間を匍匐したり木に登ったりされては困る、というのがコレトーの正確な気持ちである。
「………山や森が敷地内にあるって」
「城内のそうした場所は庭から眺めるためにあり散策するための場所ではありません」
 間違っても王城内で野宿ないし焚き火などされては困る、というのがコレトーの正確な気持ちである。
「………旅の途中には必要でなくて!」
「はぁ………どうあっても持って行きたいのでしたらお持ちになれば良いのではないですか? 使う機会は無いと思いますが」
 絶対に使ってもらっては困る、というのがコレトーの正確な気持ちである。
「備え有れば憂い無しよ!」
 嬉しそうに庭師装備を掲げるアンネリザを見つめながら、アケチ家の名を落とすことなく王城から退去するにはどうすれば良いのか、遠い目で虚空を見つめてしまう。が、更に作業着を追加しようとするのは見逃さなかった。
「いや、一着あれば良いでしょう!」
「汚れることが前提の服なのだから洗い替えが必要よ!」
「その一着がそもそも有り得ない事態への備えなのですから、一着で良いんです!」
 その後も、作業着やそれに付随する諸々を荷物に滑り込ませようとする主と、そんなものよりそこそこ値の張る服飾小物や刺繍糸などを入れることを主張する侍従の攻防は続いたが、服や手回りの品などおよそ必要そうな物は出揃った。
「まぁ、こんなものかしらね」
 やりきった顔で額の汗を拭うふりをするアンネリザの耳に、ガッという鈍い衝突音が聞こえる。驚いてドアを見ると、軽いノックの音がして、モーリが入室を告げた。
「よっこいしょ」
 返事をする前に扉は開き、大きな鞄を二つ持ってモーリが入ってきた。コレトーは額に手を当てて溜息を吐くが、アンネリザはむしろコレトーもこれくらいで良いのに、と思っているくらいなので気にしていない。
「モーリ、一人で持ってきてくれたの? 重かったでしょう」
「なんのなんのこれくらい軽いもんですわ………しかし、まぁ、ようやっとお戻りになったと思いましたんに、まぁたお出になるんですなぁ」
「仕方がないわ。でも前より全然安心よ。王城からお迎えが来てるのだもの」
「えぇえぇ誉れ高いことです。解っとりますよ。お嬢様は少々型破りなところがお有りですが、お優しい自慢の姫様です。国王様が惚れなさったんもよう解ります」
 鞄を開けてソファや机に並べられていた荷物をせっせと詰めながら、モーリはにこにこと笑っている。
「あー…はは………」
 アンネリザの口からは小さく乾いた笑いが漏れたが、モーリは特に気に止めなかったようだ。
 アンネリザがまた旅に出ることへの不安は拭えないが、王城から兵士が護衛に付いているのだ、少なくともモーリが考えられる現実でこれ以上に頼もしい旅は存在しない。心配はしているがそこは不安よりも期待の方が大きく、ただ、自分の歳を考えたら同行は無理であるし、王家への嫁入りともなれば結婚式を女中に過ぎない自分は見ることもできない、それだけが少し寂しい、というのがモーリの気持ちだった。家族を喪い天涯孤独となった彼女にとって、本当に孫のような大切な姫君なのである。
(あぁいや、そこはたぶん惚れたのとかどうとかというより何か別のアレだと思うのだけど。それを言ったらモーリは不安に思うかしらね…黙っておく方が良いわよね、たぶん)
 ほのかに目を潤ませながら、だが心底嬉しそうに荷造りをする姿に、余計な不安を持たせたくはない。
(まぁ、期待は裏切ることになっちゃうと思うけど。無事戻ってくれば良いのよね。うん)
 アンネリザと、全てを話されて絶句した後その厚顔さを恥じれば良いのか怒れば良いのかそもそも無事に主人の首が繋がっていることが奇跡に思えてどんな表情をすれば良いのか解らず一瞬顔から表情が消えたコレトーが、必死に話し合った結果。今回の呼び出しは、きっと舞踏会での延長のような、何かの目晦ましの役割を振られている、というものだった。
 つまり、許嫁候補として王城に赴くわけだが、実際の結婚は有り得無い。悲しむべきか、喜ぶべきか、アンネリザはアケチ家に戻ってくる予定なのだ。
(戻ってくることに異論はないし、最悪私自身が問題有りって烙印を押されるのは構わないんだけど…アケチの家名だけは傷つけない形になる事を祈るしかないわね。まぁ、婚約者ではなく許嫁としてってところが肝よね、この呼び出しは。婚約破棄ってなったらどんな理由があれ私の瑕疵になるし。正直私は全然気にしないけど、モーリはきっと怒るものね、そういうの。私がキズモノにされたって、もしかしたら陛下を呪うかも知れないわ。うん。駄目よ。絶対モーリにそんな真似はさせられないわ。もういい歳なんだし、穏やかに、楽しく、平和に生きててもらいたいものだわ。やっぱり色々黙っておきかなきゃ)
 みるみる内に出来上がる旅支度を前に、そっとコレトーと目を合わせて苦笑してしまう。ちなみに、コレトーはアンネリザから聞いた話を旦那様に話すことはしなかった。初めは話すつもりでいたのだが、一瞬卒倒した姿を見て、絶対に言ってはいけないと決心したのだ。
 一時間ほどした頃には普通に見える程には回復したアケチ伯が使者に諾の返答を伝え、荷造りには一週間の猶予が与えられた。
 アンネリザとしては即応が基本という事で一両日中には出ていくものと考えていたので、さっさと旅立つつもりであった。そのため一週間もの猶予にうんざりした。旅行鞄から普段着を取り出さなくてはならない状況にしてしまったし、一週間も猶予があったら両親や姉達からいったい何を言い聞かせられるか解ったものではない。
 そのため、母がまだ回復していないのを良いことに、
「猶予を頂いたからといってだらだらするのは良くありませんよ。逗留にはお金が掛かるのですから。私は先に旅をしたばかりですぐにでも旅支度をできるのですから、さっさと応じなくては。そうではありませんか、お父様!」
と、父に詰め寄り、さっさと旅支度をまとめて明日朝には出発することにしてしまった。
 服に手回りの品を詰め込み、それとは別で礼装を入れた鞄や姉が気を回して用意した荷物等も増え、最終的には用意された荷馬車が半分ほど埋まる量となった。
「それでは行ってまいります」
 一晩明けたら娘が既に出発直前だったショックから抜けきらぬ母と、そんな母を支えることに気持ちが持って行かれて娘に何を言うべきか思い悩む父に、粛々と礼を取る。
「ああ、行って、おいで」
 父は、ずっと手元に居ることになるだろうと思っていた末娘なのだ。それが唐突に娘達の中でも最上級という形容をする他無い相手に嫁ぐかもしれないことに、驚きと不安が抑えられない。
「えぇ、そう、行ってらっしゃいね」
 母は、夫が甘やかすから奔放になってしまった可愛いけれど気苦労を絶えさせてくれない娘が、突然もう帰ってこないかもしれない事が受け入れられそうになかった。いや、娘は嫁いで居なくなってしまうものと、自分自身嫁いできたのだから夫よりははっきりと認識しているのだ。だが、まだまだ手も目もかけて、口を挟んで色々教えなければいけないと思っていた矢先なのだ。心配と不安がどうあっても拭えない。
(お二人共大丈夫かしら………戻ってきたら少しくらいお小言に付き合いましょう)
 今、アケチ家で一番しっかりしているターターミーナと義兄には礼と一緒に両親の事を頼む。
「心配しないで、予定を変更してもうしばらくこちらに居る事にしたから、大丈夫よ。アンの方こそ、コレトーの言うことをよく聞いて、おかしな真似はしないようにね」
「解ってます。さすがに私も王城で好き放題は致しません」
 既に国王相手に好き放題やったことは忘れたのか、しゃあしゃあと言ってのける。
「それを聞いて安心しました。アリには速達で文を出しておきましたから。何かあれば、まずはあちらに連絡なさい」
「はい。ありがとうございます」
 家族としてはもう戻ってこないかもしれないと考えているが、どうせ戻ってくる気のアンネリザである。どうにも埋まらない溝が互いの対応に出ていたが、涙の別れなどとはならずに馬車へ乗り込む。
「行ってまいります」
 にこやかに馬車から手を振るアンネリザを見送り、アケチ家の面々はそれぞれに胸騒ぎを抱えていた。
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