首無し王と生首王后 くびなしおうとなまくびおうごう

nionea

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 朝。昨日までのドレスを止め、シャツとスカートという普段着で居間に出てきた主人と着替えて下さいと押し戻す侍従のやり取りを差し挟み、勝利を収めた主人がご満悦で朝食を平らげ、水仙の棟の裏にやってきた。
 急な来客に備えてマツは部屋で留守番を、ディオは騎士の詰所へ行っているので、アンネリザはコレトーとナナリスと一緒である。
 真っ白な三頭の山羊が、そう大きくはない木製の囲いの中に居る。一頭だけ、柵に吊るされた干し草の籠から、もしゃもしゃと喰んでいたので、しゃがんでその山羊と目を合わせてから、アンネリザはナナリスを仰ぎ見た。
「可愛い子山羊だと思うけど、子山羊から乳は絞れないのではない?」
 サッカイ州では牛乳よりも山羊乳の方が普及していて、各種料理にも広く使う。そうしたサッカイ州風の料理を出すために山羊を仕入れ、水仙の棟の裏に飼い始めたと聞いていたのだが。アンネリザの知る限り子山羊から乳は絞れないはずだ。
「子山羊ではないですよ」
「え? 違うの? でも、こんなに小さいのに」
「小さい、ですか? 山羊って皆この位の大きさだと思いますけど」
 ナナリスの戸惑いに、今度はコレトーを仰ぎ見る。
「キール種です。王都近郊で広く飼育されている家畜用品種ですよ。ナナリスの言う通りこれで成獣です」
「…本では読んだことがあったけど、本当に小さいのねぇ」
 感心しながらアンネリザは再び山羊へ視線を戻す。王都産まれで王都育ちのナナリスにとって山羊とは目の前のキール種の事で、大きめの犬くらいの山羊を小さいと考えた事はない。逆に、アンネリザにとって山羊といえばヤヤ種というサッカイ州で広く飼育されている小型の馬ほどの山羊だ。
 サッカイ州の山羊の話をすると、ナナリスはそんなに大きいのかと驚いていた。
 素直に驚いてくれる反応が嬉しくて、つい調子に乗ってサッカイ州の山羊は乗れるのだと言いかけたが、見つめてくるコレトーの顔から表情が消えていたので黙る。
「でも、そう、この子達がキール種なのね。同じ山羊でもヤヤ種より乳に癖が無いって書いてあったわ。濃茶と混ぜても美味しいって、山羊乳を分けてもらうことって出来るかしら?」
「そういえば、奥様も濃茶に山羊乳を混ぜるのはお好きです。厨房衆に聞いておきますね」
「ありがとう」
 近付いてきた山羊を柵越しに撫で、一先ずその場を後にする。再び楽しいナナリスの説明付きで黒椿の棟を見て回るのだ。
 ちなみに、まだアンネリザの事をよく解っていないナナリスは、歳頃の少女はとかく物語が大好きだ、くらいの思いで彼女への説明をしている。なにせ、噂話は自分自身も大好きなのだから。
「黒椿の棟はとっておきの部屋がありますよ」
「あら、楽しみだわ」
 黒椿の棟のとっておきは、建築王の御代に黒真珠と呼ばれた妻の道ならざる恋の物語だった。
 箱入りの令嬢であった黒真珠は、国王の妻となって三年後、旅芸人の男に一目惚れをする。十八歳だった彼女の、今までどこにも向かっていなかった情熱は、わずか三日の内に彼女の理性を焼き尽くし、明日にも王城を去る旅芸人の男を自身の寝所に引き込ませた。初恋に浮かれて盲目となった彼女は、男がどんな人間であるかも解らず、周りの者の言葉にも耳を貸さず、気が付けば男に金銭を貢ぐようになっていた。とはいえ、彼女が差し出せるものは、彼女自身が持っている宝飾品や財産だけで、それらは限りを知らない男の要求にすぐに底をついた。それでも男を何とか繋ぎ止めようと彼女は必死だった。だが、そんな哀れな主人を見かねた女中が建築王に男の事を話してしまう。彼女は見張られるようになり、男は二度と彼女の元へ通えなくなった。建築王は彼女の不貞を罰することはなく、だが、傷心となった彼女の元へ通うこともなかった。そして、約一年の歳月が過ぎた頃、彼女の寝台で建築王へ告げ口をした女中が眠るように亡くなっていたという。
「女中の亡骸の傍らには毒薬の瓶が転がっており、さらに、館を隈なく探しても黒真珠様は見つからなかったそうです」
「まぁ、その謎の惨劇の舞台がこの部屋なのね…」
「然様でございます」
 ナナリスとしては黒真珠の恋模様の方を独自の脚色も加えて多めに話したのだが、アンネリザは話の最後の方に食いついている。
「謂れが謂れですから、調度の類は床敷に至るまで入れ替わっているそうですが。夜になると、窓辺に立つ人影が見えたとか、扉をノックすると女性の声で『お待ちしておりました』と返事があるとか、色々不可思議が絶えないそうです」
「まぁ、では是非夜にもう一度来たいわね」
「え、いけませんよお嬢様、とかくお城という所の夜は怖いものなのです。夜に部屋の外に出るなど絶対にいけません」
 目の前の主人もきっと箱入りで育てられているから、怖いこと等あまり知らないのだろうな、不可思議という言葉を使ったのが悪かったのかもしれない、もっとはっきり恐ろしい怪奇現象だと言わねばならなかったのだ。そう考えたナナリスが釘を刺すように真剣な顔で告げた。
「解ったわ」
 そんなナナリスに笑顔で頷くアンネリザの後ろで、コレトーが遠くを見ていたが、ナナリスは気が付かなかった。
 夜、当然のように黒椿の棟へ向かおうとする主人と疲れた顔の侍従が押し問答をし、辛くも侍従が勝利を収めたのだが、山羊乳を厨房に貰いに行っていたナナリスは知らないことである。
 なんやかんやと、誰も予想していなかった方向で、王城を満喫しつつ楽しく過ごしていたアンネリザだったが、その試練の時は入城から四日目の午後、長閑なお茶の時間に訪れた。
「おそらく、向こうでも動向を確認し合っていたのでしょう」
 そう言ってマツが机に並べてみせたのは、五通の招待状である。本当につい先ほどの事だ、ノックに呼ばれた彼女が応対に出ると、そこに招待状を携えた女中が列をなして待っていたのは。
「来た順に応じるつもりが、一気に来ちゃうなんて、困ったわ」
「一応、渡された順は、右からですが…日時の指定があるでしょうから、中を確認しましょう」
「そうね」
 アンネリザはまず一番右の招待状を手に取る。薄緑色の封筒に濃緑の封蝋、家紋はカフス家のもの、署名はカフス・リリアンヌとある。
(自分達でも緑蓮派だって言う意識があるのかしら。こちらとしては解りやすくてありがたいけど)
 封を開け、中を引き出すと、蓮の押型が入った薄黄色のカードに濃緑のインクで書かれていた。緑蓮とは違う、蓮の花の匂いもするが、文香ではなくインクからのようだ。署名も内容も、流れのある柔らかさで、女性らしさの滲む麗しい手跡だ。
「明日の午後二時、お茶をご一緒に、とのことね」
 言いながら、机に戻し、左横の封筒を手に取る。こちらは淡い紫色の封筒に濃桃色の封蝋だ、家紋はクランド家、署名はクランド・シトロベルとある。
(やっぱり棟の名前を背負っているっていう認識なのね)
 ちらりとまだ中を見ぬ招待状に目をやって、再び手元に戻って、封を開く。白紙を基本にした撫子の花散らし様のカードに、アンネリザは知らなかったが王都で流行っている花園と呼ばれる幾つかの花の香りを混ぜた文香が染み、朱混じりの黒いインクで書かれている。署名は僅かに堅い印象の手跡で、内容はたおやかな手跡だ。
「明日の午後三時。お茶をご一緒に、とのことね」
 次の招待状は金箔で縁の飾られた薄桃色の封筒だ。封蝋は濃桃色、家紋は予想していたリンドブル家、署名はメリーラッツァとある。
(金のインクって初めて見たわ…意外と読み難いものではないのね)
 封蝋を開くと華やかな桃の文香、封筒よりは濃い桃色のカードには、金のインクで書かれている。光に当てればキラキラと反射するが、角度を決めて見れば文字を読むのにそれほど障りはなかった。たおやかさのある手跡で、署名と内容も同じに見えた。
「明日の午後一時。お茶をご一緒に、とのことね」
 紅に近い茜色の紅菊そのものの様な色の封筒を取る。濃紅の封蝋はアンス家の家紋で、署名もアンス・アイリスとなっている。
 今までの派閥は頂点になる人間が確定していたが、ナナリスの話からも、紅菊派の代表者は良く解らない。積極性の有る性格をしていると言われていた令嬢が三人いたが、アイリスではなかったはずだ。
(アンス・アイリス様、えっと、学門局長官の御息女だった、かしら。紅菊派の方の代表という位置付けなのか、たんに御尊父の役職から選ばれたのか。手跡は一番美しいわ、崩れた所のない女手の見本の様)
 菊の押型が入った薄紅のカードに、薄荷の香りがする濃紅のインクで書かれている。菊の香りはもっぱら防虫に使うというのがアイデル王国での常識なので、菊の香りは避けたのだろう。
「明日の午後一時半。お茶をご一緒に…」
 不穏なものを感じつつ、最後の招待状へ手を伸ばす。桔梗色の封筒に緑の封蝋、家紋はフランドールで、藍白のインクで書かれた署名はアヤメ。
(嫌な予感がするのよねぇ…)
 爽やかさと甘さのある柑橘の香りが染みたカードは、封筒とは逆に藍白に桔梗色のインクで書かれている。署名も内容も柔らかさのある流麗な手跡だ。
「………ねぇ、この方達って本当は仲が良いのではないの?」
 机にカードを戻しつつ額に手を当てて項垂れる。要約すると、カードには、明日の午後二時半にお茶をご一緒に、と書かれていた。
「三十分刻みで誘ってきましたか」
 最後のカードを覗き込んで呟くマツを上目遣いで見上げて、話を続ける。
「これ、このまま誘いを受けた場合、滞在時間ってせいぜい十五分よね」
「そうですね、各派閥五人以上いらっしゃいますから、自己紹介の挨拶をしたら軽く世間話をはさんで次に移るような形でしょうか」
「じゃあもういいわ。このまま参加しますって答えて。三時のお誘い以外は次のお茶の時間もあることを伝えておいてね。明日一日で終わるなら、それはそれで私は嬉しいわ」
 マツとナナリスが手分けして返事を出している間に、コレトーにお茶を頼む。
(一度ご挨拶さえしておけば後は断り続けてもどうとでもなるわよね。陛下もなるべく早くこの騒動に決着をつけるべく動くと仰っていたし)
 ナナリスが厨房からもらってくれるようになった山羊乳をコレトーが淹れてくれた赤茶の濃茶に混ぜる。ヤヤ種だと乳の癖が強いので香辛料と一緒に茶葉を煮出す形で飲むことが多いが、キール種は普通に淹れた濃茶に混ぜるだけで美味しい。
 新しく開いたお茶の楽しみ方を堪能しながら、明日のお茶会へ思いを馳せる。
(今日の明日だと手土産もろくに用意できないけど、必要なのかしら? 持ち寄りでとはどの招待状にも書いてなかったから、もてなしを受けるだけで良いやつだと思うけど。いざって時の手札も無いのは良くないかしら、今ならまだお姉様に連絡して用意してもらえるかもしれないわね)
 まだ室内に居たナナリスを呼んで確認を取ると、今回のお茶会には必要無いだろうが、確かに手札として菓子箱位常備していても良いかもしれないという感触だった。
 支度金を使う事に遠慮もなくなっていたので、必要経費としてそこから費用を出し、姉に手配してもらう事にする。使わずに余っても、ナナリスを通じて花の館に勤める女中達に渡してしまえば無駄にはならない。
(そうだわ。山羊をわざわざ飼育してくれるくらい気を遣われているのだし、何かお礼をしたいわね。厨房方にも何か贈りましょう)
 他の令嬢達への対応は完全にマツとナナリスに一任したアンネリザは、コレトーと一緒にアリエーナに手配してもらうリストを作り始めた。
 しまいには部屋を飛び出してディオに話を聞きに行ったり、厨房へ顔を出したり、セツ、ツキ、ハナと勝手に名付けた山羊達の所に行ったりしたので、戻ってくると困り顔のマツとナナリスが部屋に居た。
「お帰りなさい、二人とも」
 こちらの台詞ですよ、とマツの顔が言っていたが、気のせいだったことにする。
「お返事はお伝えしました。次のお茶会が控えているという件もご了承いただきました」
「そう良かったわ」
 もう完全にお任せモードに突入したアンネリザは、その後も、ドレス選びや髪形なども全てマツとナナリスの言うがままに準備を整えると、大した心配も不安もなく眠りについた。
 いざ飛び込んでみれば、王城召喚の旅路も、王城での生活も、アンネリザにとっては面白く楽しい日々だ。お茶会だって、きっとどうとでもなる、と根拠はないが確信していた。
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