始めの流れ星と終わりの流れ星はどちらが綺麗なのか

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始めの流れ星と終わりの流れ星はどちらが綺麗なのか

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あの日から好きな気持ちに気づいてしまったわたしは必死に話題を探した。

系の話ではなくなんでもないふわっとした話を。

ドラえもんの道具の販売価格やらサザエさん一家の経歴やらほんとにたあいもない話題を毎日毎日ネットで探した。

絶対にこの気持ちは隠さなきゃいけない。

お互いに相手がいるのだから。

そう思えば思うほどなぜか人って惹かれてしまうもの。

毎日毎日彼に会いたかった。

彼が仕事にいる日はすごく楽しくて仕事が終わっても職場に残っていた。

彼がいない日は楽しそうにしてはいるが寂しくてなにをしているのか気になっていた。

ある日わたしよりも彼の方が先に仕事が終わる日があり、「そっかぁ…今日はわたしよりも早く帰る日かぁ…」とポソっと呟くと彼は「終わるまで待ってますから一緒にアイスでも食べに行きますか」と言ってくれた。

先ほども言ったがわたしは犬系女子。
きっととてもわかりやすく寂しそうな顔をして気を使わせてしまったんだろう。

「うん行く!」
超即答。

実にわかりやすい。

仕事が終わるまで「あれ?今日どんな服着てきたかな?彼がいるから可愛い服着てきたよな…」なんて考えながら時間早く過ぎろ過ぎろと念じながら仕事をこなしマジシャンもびっくりな早着替えをして職場を出た。

季節は秋口。
スィーツ屋さんも焼き菓子がメインになってきていてネットで検索してもココロときめくアイスはなかなか見つからなかった…

仕方がないのでコンビニのソフトを買って公園で2人で食べた。

その時何気なく彼はネクタイを外した。

ネクタイを外す仕草ってなんだか…萌えちゃったりしますよね。

いいもん見たと思いながら食べる普通のアイスはとても美味しく感じた。

「公園でノーネクタイでアイス食べてるなんてリストラにあった人みたい(笑)」なんて茶化しながらアイスを食べてその日も何事もなく帰った。


それからも普通にごく普通に仲の良い同僚として過ごしていた2人に転機が訪れたのは彼の一言だった。

「俺、パチンコで大勝ちしたんで焼肉奢りますよ。」

耳を疑った。

ランチはあったけど今回はディナーに誘われたのだ。

その時わたしの家庭は旦那が単身赴任でわたしと大きくなった子供たちだけというなんとも自由が効く環境。

「家のこと済ませてからだから9時頃になると思うけど大丈夫~?」なんて冗談ぽく聞くと「あ、いっすよ」と。


なんとディナーをすることになったのだ。

しかも彼の誕生日が近い…
ただ奢られるのも申し訳ないので誕生日プレゼントに先日ジッポをなくしてしまったと言っていたのでジッポを買った。

当日。
嬉しくて楽しみで早く夜になれといつもよりも時間が長く感じた。

行った先はわたしのお勧めの焼肉屋さん。

「ここのこの肉が美味しい」とか言いながら色気のある会話は一切なく楽しい時間は過ぎて行った。

食事が終わりわたしがトイレに立った時にスマートにお会計をしていた彼に感動した。

「まだ時間大丈夫?どうしても一緒に行きたいところがあるんだ」

そう切り出したのはわたし。

延々1時間半わたしの車を走らせてついた先は流れ星がとっても綺麗に見える丘。

実は彼は昇格試験があり、その合格祈願で流れ星にお願いをしに行きたかったのだ。

そして用意していたジッポを渡して。

「もう直ぐお誕生日だよね。今日はほんとにご馳走様でした。」と渡した。

流れ星を待っている間にいろいろな話をしながら…

するとオレンジの光が長めに流れた。

「見た?お願いした?」

流れ星が流れたことが嬉しくて彼を見た。

彼も嬉しそうに「すっごく綺麗だった~。感動して泣きそう」と言ってくれた。

こっそり流れ星に彼がわたしを好きになってくれますように…とお願いしたのは内緒。


わたしは大満足でまた1時間半、車を走らせた。

その車の中で彼は「やっぱりこういうのはよくないよね。」という話をしていた。

気持ちを察するに彼の中でもわたしを意識してしまう面が出てきて自分を戒めるかのように話していた。

「8コも年上だし大丈夫。ありえないよ。可愛い彼女もいるんだから。」とわたしは彼を励ましながら…自分が言った言葉に悲しくなっていた。

彼の車のある場所に到着したのに彼は車から降りなかった…

不思議に思っていると彼は「眠い」と言いはじめた。

「寝るなら帰って寝なさーい」

わたしは寝そうな彼をゆすり起こした。

すごく突然のことで全くなんの準備もないまま彼はわたしにキスをした。

くちびるガサガサ。
焼肉食べたのにー。

驚いた時って感動とかよりもなんかそういうことが気になるものですね。

わたしは口を湿らせ「もっかいして」と言った。

2度目のキス。

ずっと片思い?をしていて絶対にありえない状態で。
想いが通じたのは本当に奇跡みたいな夜だった…






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