勇者の俺は鬼畜魔王と旅をする

空谷

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魔王様もたまにはキレる

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俺は、オークに斬りかかった。オークは俺の剣を受け止め、後ろから抱き寄せた。

「お前、なかなか、可愛い顔をしているな」

オークは俺のアゴを掴んで舌を絡めたキスをする。剣をはたき落とし、鎧を外していく。俺はゆっくりと全裸に剥かれてしまった。オークは俺の下半身を見た。

「脱がされるだけで欲情したか?随分と仕込まれたエロい体だな。お前ならあのお方も、気に入るに違いない」
「あのお方?魔王ならそこにいるぞ?」
「俺が従うのは魔王なんかじゃない。もっと気品のあるお方さ。シクスの国に来いよ。あの国はもう、俺らのものだ」

「おい、帰るぞ!」

オークたちは引き上げていった。

「ありがとうございます。あなた方は村の恩人です」

エルフの長老が礼を述べる。

「これはエルフの里の土をペンダントにしたものです。これがあれば、いつでもエルフの里にくることができます」

俺たちはエルフの里を後にした。慌てて船に戻る。ルルは縛られた状態で船にいた。

「怪我をしたオークたちがシクスの国に向かっていったみたいだけど、何があったの?」

俺はルルを縄から解放し、今まであったことを話した。

「シクスの国が心配だ。今すぐ向かおう」

シクスの国の桟橋に着くと、俺たちを追い払った兵士が立っていた。

「シクスの国は危険だ!命が惜しいなら立ち去るがいい!」
「俺たちは世界を救うんだ。命なんか惜しんでられるか」
「あぁ、勇者よ、ありがとう。どうかシクスの国を助けてください」

シクスの城の中は酷いもので、人間は男も女も首輪をつけられてオークに犯されていた。性奴隷として攫われた者も少なくないようだ。

「なんだこの惨状は。まるでファスツの村のようじゃないか」

俺は魔王を見やる。魔王は下を向いて呟く。

「おかしいな。オークにここまでの集団行動ができるなんて。武器や鎧を使う知恵もないはずなのに。どこかに知恵をつけた者がいるのかもしれないな」

俺たちは目に付いたところからオークを倒した。あらかた倒しきったところで、シクスの国の王様が出てきた。

「魔物を倒してくれてありがとう、貴方はここの国の恩人です」

シクスの王様は頭を深く下げて礼を述べる。

「でも多くの国民はオークにさらわれてしまいました。お願いします。どうかオークの巣に行ってオークの王を倒し、攫われた仲間を取り戻してください!」

魔王が反応する。

「オークの王だって?」
「はい。何者かがオークを統制して武器をもたせ、国を襲わせているようなのです」

オークの巣に着くと、たくさんの武器を持ったオークが立ちはだかった。

俺たちは、オークを倒しながら奥へ進んでいく。途中、分かれ道があった。

俺と魔王、ユータスとルルに分かれて奥へと進む。

進んだ先には蜘蛛の巣が張り巡らされ、人くらいの大きさの蜘蛛男とエルフの里で俺にキスをしたオークがいた。魔王が言う。

「なるほど、巨大化した蜘蛛男か。戦闘力は大したことない雑魚モンスターだが知能は高い。それに賢いオークが仲立ちしたというところか」
「雑魚モンスターだと?聞き捨てならねえな。魔王様お気に入りの勇者とやらを辱めてやろうじゃないか」

蜘蛛男は俺に向かって糸を吐き出す。俺はそれを避ける。するとオークが斬りかかってきた。

「ふはは、そのオークは他のオークと違って賢くて強い。俺のお気に入りだ」

オークと剣を交えているすきに、俺は蜘蛛の糸に足を絡め取られてしまった。

俺は逆さ吊りにされてしまった。

「くそっ降ろせっ」

オークに剣をはたき落とされる。

「俺一人にも勝てないのに、2人に勝てるわけがないだろう。バカめ」
「さぁ、足を舐めろ」

蜘蛛男は俺の口に足を突っ込む。

「くそっ」

続いて糸を上に引かれ、蜘蛛男の顔の前へ持って来られる。

蜘蛛男にキスをされる。

「さぁ、魔王様にみせつけてやろうぜ」

俺は蜘蛛の巣にくくりつけられた。乳首には糸がまかれ、きまぐれに引っ張られる。

「よし、お前、こいつを犯してやれ」
「かしこまりました、蜘蛛男様」

オークの一物は大きくて、入れられただけで軽くメスイキしてしまった。

俺の雄もイキそうだ。

「うわぁっ、でるぅっ」
「出させるかよ」

蜘蛛男は俺のペニスをしばりあげた。

「ああっ出ないっなんでぇっ」
「いいか、お前は雌だ。ここのオークの性奴隷の一人として手厚く飼ってやるから感謝するんだな」

オークが射精する。

「ああっいつまでだしてるんだっ腸内が犯されるっ」
「ふんっまだ出るぞ?」
「うわぁっ逆流するっ吐く、吐くぅ」

射精は3分ほど続いた。おぞましいほどの体液が尻から出てくる。

はぁはぁと息をついていると、乳首を引っ張られる。

ペニスをしばる糸が強くなり、血行も悪くなっていた。ペニスがありえない色になっている

「やめてくれ!大事なものがちぎれてしまう!」
「ふん、ちぎれたって構わん。これから雌として生きていくんだな」

「やめろ」

魔王が低い声で呟いた。

「ふん、魔王城にも鎮座せずに放浪してる魔王のいうことなぞ誰が聞くか。俺はオークの王国を築き、その王になったんだ!魔王だっていつか倒してやるさ!まずはこの男のてぃんこが腐って落ちるのを黙って見てるんだな!」

俺を縛っていた糸が燃える。熱い。でも助かった?俺の一物は……ついてる。血色も元に戻っている。

真っ黒い炎は蜘蛛男の指へと燃え移り、やがて蜘蛛男は炎に包まれた。

「あ、熱いっやめろ!魔王!これが同じ魔物にする仕業かぁっ!?」
「全く、人の知らないところで好き勝手やってくれちゃってさ。蜘蛛男は国王を脅してエルフの村を襲撃でもしてればいいのにさ」
「くうっ今からでも魔王に忠誠を誓うっ言う通りに人間を襲うからっこの火を消してくれっ」
「この地獄の炎はね、神経を焼き熱さを感じさせるけど、体を破壊するほどの、温度じゃないんだ。つまり、死なないほどの痛みを永遠に与えられるのさ」
「やめ、やめてくれぇっせめて殺してくれぇ」

俺は剣をもって蜘蛛男の前に進んだ。

「塔矢、そいつはもう身動きがとれないよ。放っておきなよ」
「たしかにこいつには酷いことをされた。オークにも犯されたし、足も舐めさせられた。でも永遠の苦しみなんて、夢見が悪すぎる。そんなこと、勇者のすることじゃないんだよ」

俺は蜘蛛男にとどめを刺した。

蜘蛛男を倒した!200の経験を獲得!レベルアップ!

「気に入らないなぁ」

そう言って魔王は俺を蜘蛛の巣に貼り付けにする。

「おい、なにをするんだ」
「塔矢ったら、乳首縛られて感じてたよね。ここもさ、切り落とされるところだったのにガンガンに勃っちゃっててさ」

魔王は俺のモノを足でなぶる。

「蜘蛛男だって僕の助けがなければ倒せなかったくせに、お礼がないと思わない?」

「あ、あぁ、ありがとう、魔王っつうううっ」

魔王が俺の大事な玉を蹴り上げた

「ほら、ごらんよ。蹴られて勃起させてるなんて本当に変態だなぁ。ん?」



「あの、お取り込み中すみません」

ユータスとルルがいた。俺は股間を隠したいのだが、手足は蜘蛛の巣にからめとられていて動かない。

「塔矢さん、囚われていた城の方々を解放していたのですが、気になることを言っていて」

うら若き乙女が俺から目を背けるようにして言う。

「こんな伝説をきいたことがあります。エルフの隠れ里は仮の姿。その奥には妖精の住む秘境があると。そして、その妖精は魔王の倒し方を知っていると」

俺は恥ずかしくて死にそうだった。

次回、こんな妖精は嫌だ


本編に入らなかった魔王様からの一言
「塔矢を犯したオークは戦況が不利だと見ると真っ先に逃げ出したよ。蜘蛛男って人望がないよね」

作者からも一言
あと3話で物語に一区切りがつきます。ここまで読んでくださっている方、ありがとうございます!
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