異世界転移したら白龍の契約者になりました。

千宮司蓮翔

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Episode2

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狂波優夜  と呼ばれた麗人は、神様が口にした『輪廻』という言葉がいまいち理解できなかった。
知識としては身についているものの、己が輪廻にのるかもしれなかったという事実がうまく飲み込めなかったのだ。

「輪廻ですか、そうなると僕は死んだんでしょうか?」

「うむ…死んだというよりもこちら側のミスで死んでしまった。というほうが近いかもしれんなぁ。」

「そちら側のミスですか。」

「儂らがおる場所では貴殿らの魂や寿命までをも管理しておる。そこでお主の魂を間違えて消してしまってのぉ。」

そこまでの説明で優夜は理解出来た。

「なるほど…。そちら側のミスで僕の魂は消えてしまったが僕の寿命はまだ残っていた。そのため責任者でもある貴方が僕の元に来たと。」

「そうなるのぉ」

神様は自慢の白い髭を撫でながら対面に座る優夜を見据えた。
己が死んだと言う事実や、死んだのもこちらの不手際でおこったにも関わらず今までの人間たちとは全くと言っていいほど違っていた。

「このままでもいかんということでのぉ、どうじゃお主。新しい世界に行きたくはないかのぉ?」

「新しい世界ですか?」

「そうじゃ、お主が生きてきた世界にはなかった剣と魔法。モンスターが蔓延る世界じゃよ」

神様は微笑みを浮かべ紅茶に口をつける。

「なに、お主らの世界で言うチートを授けてやるから死ぬ心配はないぞ」

優夜も異世界チートというライトノベルは知識として何回かは読んだことがあった。

「生き返ることは出来ないということですし別の世界というのも面白そうですね。」

生き返ることは無理だというのは話の流れで何となくだが理解出来ていたし、優夜はそこまで元の世界に未練はなかった。暗殺者としてもモデルとしても特に問題もなくこなしていた。
それがある時からとてつもなくつまらなく感じるようになった。
人間にとって代わり映えのない日常は時として酷く退屈な日常となる。

「そうじゃろ~!!」

優夜の答えを聞き神様はニコニコと微笑みを深くした。
善は急げと、神様は優夜に授けるスキルを選んでいく。選び終わったのか優夜の足元に白く輝く大きな魔法陣が浮かび上がり身体が白い光に包まれていく。

「街からは少し離れた森に飛ばすことになる、すまんのぉ。」

「いえ、大丈夫ですよ。紅茶美味しかったです。」

「ほっほっほ。儂は久々に楽しい時を過ごさせてもらったからのぉ、新しい人生を楽しんでくれ」

─────────────────────────

白龍はもうちょいしたら出てきます!

次からは異世界です!
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