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こっちの世界の話
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「この世界に来て驚くことは沢山あった、まず私の言葉が通じない事、不思議な生き物が沢山いた事とか他にも沢山あるけれど……一番驚いた事はやっぱり、魔法が使えたことかな?」
「あの、沙羅の言葉が通じなかったって言うのは一体?」
「うん、やっぱり別の世界だったからかな、一生懸命話していたんだけど私の言葉は通じないし、相手の言葉も私には理解できなかった」
私はあの時の事を思い出して、思わず遠い目をした。
あの時は本当に大変だった。
自分の意思を伝える事ができないし、誰も理解してくれないし……
「でも、今は通じてますよね?それはどうして……」
「ルカがね、魔法で言葉を通じるようにしてくれたの!それからルカには感謝してもしきれないくらいお世話になってるんだ」
改めて考えても、ルカには本当にお世話になりっぱなしだなぁ……
この世界に来た時もそうだし、その後も色々と助けてくれて……
「それから……私はアルマ……様の婚約者になっていたの……あの時は本当にびっくりしたなぁ……」
「沙羅が婚約者に……あの人の噂は聞いたことがあります、愛人を何人も
囲っているとか……婚約者に対しての扱いが酷いとか……まさか」
「うん、その通り……アイツはルカの婚約者だったけれど、何故か私を婚約者にしてルカと私に酷い扱いをした……あの時は凄く辛かったけれどやっぱりルカが助けてくれた。この学園と寮に入った方がいいって言っていくれたのも
ルカだったんだよ!」
「そんな事が……今は大丈夫なんですか……?」
「うん!この学園にいる間は何もしてこないし、実は……ルカと一緒にアイツに仕返ししようって企んでるんだ」
私がそう言うと、フィリスは一瞬きょとんとしていたけれど すぐに楽しそうな表情になった。
どうしたんだろう?とフィリスの方を見て首を傾げていると、突然フィリスが笑い出した。
その事に今度は私が呆気に取られてしまった。
暫くして漸く笑いが治まったフィリスは、目に溜まっている涙を拭いながら言った。
「私にもそのお手伝いをさせてください、沙羅が随分とお世話になったみたいですし私もお礼をしなくてはいけませんから」
フィリスはそう言って、私に笑顔を向けてくれた。
笑顔のはずのフィリスだけれど、その笑顔は何故か怖くて私は引き攣った笑いを浮かべた。
そして、心の中で フィリスだけは絶対に怒らせないようにしようと思った。
「それと……ルカにもお礼をしたいです」
「私もそれ考えてた……!ルカには本当にお世話になりっぱなしだから何かしたいなって……」
「だったら一緒に何かしませんか?」
そう言って笑うフィリスは、さっきとは全く違う優しい笑顔で
私もつられて笑って、二人でルカに何をするかを話し合った。
その結果、クッキーを作ることになった。
理由は簡単で、ルカはいつもお茶の時にお菓子を作って持ってきてくれるから
そのお返しに、って事らしい。
どんなのを作る?とか、何味にする?とかを話しているとあっという間に時間が過ぎて、いつの間にかお昼も終わる時間になっていた。
私達は急いで昼食を済ませ、教室に急いだ。
「あの、沙羅の言葉が通じなかったって言うのは一体?」
「うん、やっぱり別の世界だったからかな、一生懸命話していたんだけど私の言葉は通じないし、相手の言葉も私には理解できなかった」
私はあの時の事を思い出して、思わず遠い目をした。
あの時は本当に大変だった。
自分の意思を伝える事ができないし、誰も理解してくれないし……
「でも、今は通じてますよね?それはどうして……」
「ルカがね、魔法で言葉を通じるようにしてくれたの!それからルカには感謝してもしきれないくらいお世話になってるんだ」
改めて考えても、ルカには本当にお世話になりっぱなしだなぁ……
この世界に来た時もそうだし、その後も色々と助けてくれて……
「それから……私はアルマ……様の婚約者になっていたの……あの時は本当にびっくりしたなぁ……」
「沙羅が婚約者に……あの人の噂は聞いたことがあります、愛人を何人も
囲っているとか……婚約者に対しての扱いが酷いとか……まさか」
「うん、その通り……アイツはルカの婚約者だったけれど、何故か私を婚約者にしてルカと私に酷い扱いをした……あの時は凄く辛かったけれどやっぱりルカが助けてくれた。この学園と寮に入った方がいいって言っていくれたのも
ルカだったんだよ!」
「そんな事が……今は大丈夫なんですか……?」
「うん!この学園にいる間は何もしてこないし、実は……ルカと一緒にアイツに仕返ししようって企んでるんだ」
私がそう言うと、フィリスは一瞬きょとんとしていたけれど すぐに楽しそうな表情になった。
どうしたんだろう?とフィリスの方を見て首を傾げていると、突然フィリスが笑い出した。
その事に今度は私が呆気に取られてしまった。
暫くして漸く笑いが治まったフィリスは、目に溜まっている涙を拭いながら言った。
「私にもそのお手伝いをさせてください、沙羅が随分とお世話になったみたいですし私もお礼をしなくてはいけませんから」
フィリスはそう言って、私に笑顔を向けてくれた。
笑顔のはずのフィリスだけれど、その笑顔は何故か怖くて私は引き攣った笑いを浮かべた。
そして、心の中で フィリスだけは絶対に怒らせないようにしようと思った。
「それと……ルカにもお礼をしたいです」
「私もそれ考えてた……!ルカには本当にお世話になりっぱなしだから何かしたいなって……」
「だったら一緒に何かしませんか?」
そう言って笑うフィリスは、さっきとは全く違う優しい笑顔で
私もつられて笑って、二人でルカに何をするかを話し合った。
その結果、クッキーを作ることになった。
理由は簡単で、ルカはいつもお茶の時にお菓子を作って持ってきてくれるから
そのお返しに、って事らしい。
どんなのを作る?とか、何味にする?とかを話しているとあっという間に時間が過ぎて、いつの間にかお昼も終わる時間になっていた。
私達は急いで昼食を済ませ、教室に急いだ。
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