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二人で裏の森へ
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他愛のない話をしながら、裏の森に向かう私とルーク。
今は授業中なのか学園の中は、しん……と静まり返っていて
遠くの方から、授業をしているであろう声が微かに聞こえてくるくらいだった。
コツコツコツ……と足音を響かせながら歩き続けていれば いつの間にか目的地までもう目の前だ。
私達はそのまま真っ直ぐ裏の森へと向かって歩き続ける。
「もうすぐで着きますね、二人の事を待たせてしまってないと良いのですが……」
私は、少し心配になりそう呟くとルークが少し急ごうか?と提案してくれたので 私は頷き、裏の森へと急ぐことにした。
******
待ち合わせ場所に着くと、もう二人は
着いていたようで 私達の姿を見つけると、手を振ってくれた。
私も二人に手を振り返しながら二人の下へと近づく。
「すみません、お待たせしてしまいましたか?」
「ううん!私達も少し前に着いたばっかりだから」
沙羅がそう言えば、隣にいたフィリスも頷き、私はほっと息を吐いた。
それから、私達はそのまま四人で森の奥の方へと足を進めた。
******
「そう言えば、ルカの忘れ物……思い出せた?」
「いいえ……でも、心配しないでください、きっといつか思い出せる筈ですから……」
「ルカ…………」
「それより、今日は色々な事を教えますからね?
覚悟しててください?」
私はそう言って、二人に向かって笑いかけた。
そして、私の言葉を聞いた二人は、頷き……よろしくお願いします!と元気よく挨拶をした。
そんな二人につられるように私も笑い、こちらこそと答える。
******
しばらく歩き森の奥に着くと、私は持ってきた道具達を広げ
始める。
二人はそれを興味津々な表情でじっ……と見つめている。
私はそんな二人の様子が可愛いな、なんて思いながら準備を進めた。
「ねぇ、ルカこれは何に使うの?」
そう言って沙羅が指したのは、小さな魔法石。
この魔法石は、魔力を蓄積出来るものになっていて、魔法が使えない人や 魔力が少ない人が、持ち歩いたりする物だと
私は二人に説明しながら、それを手渡す。
すると二人は興味深そうにその魔法石を見つめる。
「でも、私達魔力は普通の人よりあるよ?」
「私もです……」
「そうね、でもこの石に魔力を込めるのは……多分今の貴女達には難しいと思う」
私がそう言えば、二人は黙って考え込んだ。
少し意地悪な事を言ってしまったな、と思うけれどこれも二人の為。
「この石に魔力を込めるのには魔力は勿論、それをコントロールするための
技術も必要なんです。少し見ていてください」
そう言って私は小さな石を手に取ると、その石に魔力を込める。
目を閉じ、神経を集中させると、石に光が灯る。
私はゆっくりと目を開け、ふっ、と力を抜くと石は光りを消してしまう。
「お二人も試してみてください」
「う、うん……!」
「はい……!」
二人は私と同じように、魔法石に魔力を込める。
が……やはりそれは上手く行かず、石は砕けてしまう。
それを見た二人は、更に落ち込んでしまった。
私はそんな二人の頭を優しく撫でながら、大丈夫。と声をかける。
「これから練習すればきっと出来るようになるわ、ルークもそうだったもの……ね?」
「あぁ、俺も以前はルカの様に上手く出来なかったが今では……」
ほら、とルークも小さな石に魔力を込める。
その石は、砕ける事無く淡く光を灯していた。
私はその石を二人に差し出しながら、こう言う。
コツはね、魔力のコントロールなの……と。
「今日一日で出来る事じゃない、一歩一歩頑張りましょう」
私がそう言えば、二人は同時に頷いた。
そんな二人の様子を見て、私は満足そうに笑ってみせるのだった。
今は授業中なのか学園の中は、しん……と静まり返っていて
遠くの方から、授業をしているであろう声が微かに聞こえてくるくらいだった。
コツコツコツ……と足音を響かせながら歩き続けていれば いつの間にか目的地までもう目の前だ。
私達はそのまま真っ直ぐ裏の森へと向かって歩き続ける。
「もうすぐで着きますね、二人の事を待たせてしまってないと良いのですが……」
私は、少し心配になりそう呟くとルークが少し急ごうか?と提案してくれたので 私は頷き、裏の森へと急ぐことにした。
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待ち合わせ場所に着くと、もう二人は
着いていたようで 私達の姿を見つけると、手を振ってくれた。
私も二人に手を振り返しながら二人の下へと近づく。
「すみません、お待たせしてしまいましたか?」
「ううん!私達も少し前に着いたばっかりだから」
沙羅がそう言えば、隣にいたフィリスも頷き、私はほっと息を吐いた。
それから、私達はそのまま四人で森の奥の方へと足を進めた。
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「そう言えば、ルカの忘れ物……思い出せた?」
「いいえ……でも、心配しないでください、きっといつか思い出せる筈ですから……」
「ルカ…………」
「それより、今日は色々な事を教えますからね?
覚悟しててください?」
私はそう言って、二人に向かって笑いかけた。
そして、私の言葉を聞いた二人は、頷き……よろしくお願いします!と元気よく挨拶をした。
そんな二人につられるように私も笑い、こちらこそと答える。
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しばらく歩き森の奥に着くと、私は持ってきた道具達を広げ
始める。
二人はそれを興味津々な表情でじっ……と見つめている。
私はそんな二人の様子が可愛いな、なんて思いながら準備を進めた。
「ねぇ、ルカこれは何に使うの?」
そう言って沙羅が指したのは、小さな魔法石。
この魔法石は、魔力を蓄積出来るものになっていて、魔法が使えない人や 魔力が少ない人が、持ち歩いたりする物だと
私は二人に説明しながら、それを手渡す。
すると二人は興味深そうにその魔法石を見つめる。
「でも、私達魔力は普通の人よりあるよ?」
「私もです……」
「そうね、でもこの石に魔力を込めるのは……多分今の貴女達には難しいと思う」
私がそう言えば、二人は黙って考え込んだ。
少し意地悪な事を言ってしまったな、と思うけれどこれも二人の為。
「この石に魔力を込めるのには魔力は勿論、それをコントロールするための
技術も必要なんです。少し見ていてください」
そう言って私は小さな石を手に取ると、その石に魔力を込める。
目を閉じ、神経を集中させると、石に光が灯る。
私はゆっくりと目を開け、ふっ、と力を抜くと石は光りを消してしまう。
「お二人も試してみてください」
「う、うん……!」
「はい……!」
二人は私と同じように、魔法石に魔力を込める。
が……やはりそれは上手く行かず、石は砕けてしまう。
それを見た二人は、更に落ち込んでしまった。
私はそんな二人の頭を優しく撫でながら、大丈夫。と声をかける。
「これから練習すればきっと出来るようになるわ、ルークもそうだったもの……ね?」
「あぁ、俺も以前はルカの様に上手く出来なかったが今では……」
ほら、とルークも小さな石に魔力を込める。
その石は、砕ける事無く淡く光を灯していた。
私はその石を二人に差し出しながら、こう言う。
コツはね、魔力のコントロールなの……と。
「今日一日で出来る事じゃない、一歩一歩頑張りましょう」
私がそう言えば、二人は同時に頷いた。
そんな二人の様子を見て、私は満足そうに笑ってみせるのだった。
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~~~~~~~~~
※全6話。短いです
※ダークです!ダークな終わりしてます!
筆者がたまに書きたくなるダークなお話なんです。
スカッと爽快ハッピーエンドをお求めの方はごめんなさい。
※勢いで書いたので支離滅裂です。生ぬるい目でスルーして下さい(^-^;
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