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第1章
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白と黒がピッタリと寄り添う様に建つ居城は、活火山の麓にある事で城内には至るところに露天風呂が併設されている。
今日も今日とて、
お城のとあるテラスに増設された露天風呂に、湯浴みを楽しむ数人の人影があった。
輪の中心にいるのは、美丈夫と表現できる美青年だった。
緋色の瞳に、蜜色の腰まで届く波打つ髪に陶磁器のような肌。
軟弱でなく、申し分のない筋肉に恵まれた肢体のこの美青年は、龍王である。
龍王の左右には裸体の美女と、龍王の腰を跨ぐ様に女が枝垂れかかり、美女3人を侍らせている。
左右の美女と膝の上の美女は、高い声でそれぞれの立ち位置で揉めていた。
龍王は、美女を宥める様に左右の美女の頭を撫でつつ、腰の上の美女に口づける。
龍王の視線の先の空を見上げた先にキラリと瞬く、龍玉の瞳と視線が絡み合い口元を歪めた。
龍王も、縁国の鬼王との婚姻は王妃と同じ被害者の様なものだ。
後にも先にも婚礼の際に口づけした時に、触れた唇と鍛えられた肩幅。
腰を抱き寄せた時に、思ったより細かった腰の感触が結婚百周年の今日までこの手に残っている。
本来、龍王は龍帝を名乗るものだが龍玉の眼を持ち合わせていない王には名乗る資格がない。
王妃は龍玉を備え、縁国と永久国の二つの国の王妃として申し分のない賢王としての名声もある。
龍王はお飾りの様なもので、ただ血筋の皇族の子作りとしては、優秀である。
今目の前にいる美女も側室のうちの3人にすぎない。
側室は30人。
子供は王子が10人、王女が8人。
だが、残念なことに龍玉持ちの御子は生まれず、
能力的にも王としての基礎たる魔力量も乏しく王とはなれない。
この世界では、弱肉強食。
下克上たる世界で、魔力量イコール美貌も比例し、
強い者が王になる資格がある。
龍王も、ここ百年ほどは怠けてはいるが、
魔力量も王妃と互角で、剣術や魔術の力量も備えている。
ただ残念な事に龍王の魔力はたいして遺伝しておらず、次世代の王となる子供が生まれていない。
龍族側の元老院のジジイどもの催促は絶えない。
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