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8、オプションは別料金
しおりを挟む吉田と飯を食ってテレビ局に戻ると、俺達は別々の仕事を割り振られて別れた。
「じゃあな吉田。また連絡くれよ?」
「今日はゴチだったわ拓磨。また財布に余裕があったらよろしくなー」
そんな簡単な別れの言葉とともに次の現場に行き、スタジオの撮影セットの支度をする。
雛壇の椅子や細かい小道具を指示通りに配置して、タレントさん達のお茶菓子なども用意した。
(…確か吉田の方は歌番組の仕事だったな…27-CANが…ゲストで…)
…羨ましさに歯軋りしてしまうのは無理もないと思う。
「社、歯軋りヤベぇぞ。なんか心霊現象みたいになってる」
「え?そんなわけないでsギリィ」
「こわいこわい」
先輩ADに心配され、また女性ADにはドン引きされながらも俺は吉田への嫉妬心を誤魔化すように懸命に仕事をこなした。
「はぁー、疲れたぁ」
仕事もひと段落し、休憩室で携帯片手に缶コーヒーを飲む。
すると仕事中にメールが届いていたのか、メールアイコンの上に『1』と書かれていた。
(メール?…佐原さんからだ)
『社くん
お仕事お疲れ様です。
申し訳ないのですが、今夜奏多の性処理をお願いしてもいいでしょうか?』
「あー…」
そんな予感はしてた。
あれから10日も経ってるし…月20万の契約だもんな、うん。
『佐原さん
分かりました。
今日は仕事終わり次第まっすぐ帰ります』
簡単な返事を返し、俺は小声で『がんばるぞっ』と呟いて拳を握った。
…………………………………………
…その日の夜、仕事を終えて帰ると既に社くんがリビングで寛いでいた。
「ただいま、社くん」
「お待たせしたようですみません」
「おかえりなさい、鏑木さん、佐原さん」
僕らがリビングに入ると、少し緊張した様子で頭を下げる社くん。
しばらく溜め込んできたせいか、その姿だけで僕の愚息は緩く立ち上がり始めてしまう。
「帰ってきていきなりなんだけど…早速頼めるかな?出来れば汗も流したいから、お風呂でしてもらえると有難いんだけど…」
「えっ、お風呂で…?」
困ったように佐原を見る社くん。
すると佐原は少しため息をついて電卓を弾いた。
「お風呂…裸でということですので、オプション料金2万円でいかがでしょうか?」
「…はい、それぐらいなら…」
「うん、ワガママ言ってごめんね。…すぐ支度してくるから」
そして僕は迅速に荷物を置くと、社くんと共に風呂場の脱衣所へ向かった。
「お待たせ。…じゃあ入ろうか」
「は、はい…」
脱衣場で隣り合いながら服を脱ぎ始める。
初めて見た社くんの体は意外と引き締まっていて、その光景…特に胸からへそにかけてのラインに生唾を飲み込んでしまう。
(い、いけないいけない…社くんに警戒されてしまう…)
「よいしょっ。…じゃあ鏑木さん、俺先に入ってますね」
「う、うん」
先程よりかなり大きくなった愚息を背中で隠し、社くんを先に風呂場へ促す。
そして彼が行ったのを確認すると、僕はタオルで前を隠しながら後に続いた。
「お、お邪魔します…」
「なんでそんなに緊張してるんですか…」
「いや、その…自分でお願いしておいて、今更ながら『なんてことを言ってしまったんだろう』と…」
「……ははっ、鏑木さんって意外とそういう所もあるんですね」
僕の怯え方が面白かったのか、初めて自然な笑顔を見せてくれた社くん。
その表情に、僕もつられて笑ってしまう。
「意外かな?…僕はいつでもこんな感じだけど」
「そうなんですか?…なんか、『いつも完璧な愛されアイドル』みたいなイメージでしたけど」
「それは…外面がいいだけだよ」
苦笑し、かけ湯を済ませると浴槽に浸かる社くんの手にそっと触れる。
「それで、その…仕事のことなんだけど…今日は、手で頼めるかな?」
「えっ…」
正直、風呂姿の社くんだけで充分抜けるのだがここぞとばかりに一歩進んだことを要求してみる。
「ほら、ここ最近仕事続きだったし…色々、スッキリしたいから」
「…人のなんて触ったことないから下手かもしれないですけど」
「いいよ。社くんが触ってくれるなら」
込み上げる性欲を下半身に留め、全力で爽やかな笑顔を作れば社くんは渋々頷いてくれた。
そうして社くんと共に風呂場の椅子に腰掛け、僕は腰に巻いたタオルを外す。
「うわっ…」
既にテントを貼っていたのだが、それ以上に生々しい本体が飛び出すと社くんは少し驚いたような声を上げた。
更にまじまじと体を見られ、僕は思わず赤面する、
「…そ、そんなに見るほどかな…?」
「あ、ご、ごめんなさい…いや、その…腹筋凄いなって…ソレもだけど」
『本当にEDなんですか?』と聞かれたが、これは証明しようがない。
「本当だよ。…今でも、どんなエッチなAVを見ても全く反応しないんだ」
『社くん相手ならすぐに反応するのに』とは言えなかった。
病気を治す大事な手掛かりだから警戒されたくない、というのもあるが…純粋に、『社 拓磨くん』に嫌われたくなかったからだ。
「えーと、それじゃあ触ります…痛かったら、言ってくださいね?」
「うん、お願いするよ」
そしていよいよ、社くんの手が僕のモノを優しく握り込む。
…ぎゅっ
「っー!!」
「あっ、い、痛かったですか?」
「いや…もう少し、強く…」
一瞬で射精しそうになったが何とか堪え、続きをねだる。
…シュッ シュッ…
「はぁ…っ…ん…いい、よ…社くん…」
(…や、ヤバい…鏑木さんの、めっちゃ硬くて、熱い…)
社くんは無言で顔を赤くし、手を動かしながらも僕のモノをじっと観察していた。
(…あぁ、そんな顔されたら…我慢出来なくなるな)
男は女と違って性欲と恋を間違えると言うらしい。
だからきっと、僕のこの胸の高鳴りも…
「っ、やしろくんっ…そろ、そろ…」
「は、はいっ…!」
込み上げる射精感に合わせ、社くんの手コキが少し激しくなる。
そして…
「く…っ!!」
ーービュクビュクッ!
「うあっ…!」
僕は小さく唇を噛み締めると、社くんの手の中で吐精した。
でもこれだけじゃ足りない。
もっと、もっと…社くんと、触れ合いたい。
「…社くん。このままもう1回、頼めるかな?」
「え、えーと…手を洗ってからじゃ…」
「どうせまた汚すから」
そう言って未だ硬さを保つソレを社くんの汚れた手に擦り付ける。
すると社くんは眉間に皺を寄せたり口をぱくぱくと動かしてかなり悩む様子を見せたが…やがて観念したのかまた手を動かし始めた。
「っ…いいよ、社くん…上手だね…」
「こんなので褒められても、嬉しくない…です…」
次第に精液特有の匂いが風呂場に満ち溢れると、社くんの表情も少しだけ変わってきた。
場に酔ってる、と言った感じだろうか?
僕の(平静を装うための)軽口にも反応が薄くなっていき、体勢も前のめりになっている。
(…もしかして…僕のにつられて、勃起してる?)
例え想像だとしても…そう考えるだけで僕の理性は呆気なく弾け飛んだ。
「社くん」
「…え?何か言いま……っ!?」
即座に空いていた手を滑り込ませ、緩く立ち上がった社くんの性器をタオルごと握り込む。
「か、かぶらぎさっ…!」
「僕ばかり御奉仕させてばかりじゃ、申し訳ないかと思って」
「い、いや、いらないっ…か、らぁっ!」
体を密着させ、男同士でお互いの性器を扱き合う。
そんな異常な行為に僕はこれ以上ない程興奮してしまい、社くんを容赦なく攻め立てた。
「あっ♡っ…や、だぁ…かぶらぎ、さんっ…!」
「っ…大丈夫。僕が好きなのは、女の子だから」
まるで自分に言い聞かせるかのように囁く。
「おれも、ですよっ…」
「うん、なら問題ないよね」
お互い、恋愛対象は女の子。
だからこれはただの戯れ。
「あっ♡ひ、ぁあっ♡っ…だ、め…も…イくっ…♡」
「いいよ…っ、僕も、そろそろ…!」
ーービュクッ!
そして僕らは短く声をつまらせながら、風呂場の床に向けてほぼ同時に吐精した。
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