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佐鳥姫の憂鬱 〜朝日を羨む夜の月〜
あなたの声が聞こえる理由 3
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***
夜間瀬先生の部屋の鍵は開いていた。
チャイムを鳴らしても出てくれることはないから、私はいつも一度チャイムを鳴らしてから玄関に入る。いつもと言っても、彼の部屋へ来るのは三回目。
一回目は深春の謝罪に付き添った日。結局あの日は私が先生に会っただけだった。
二回目はその翌日。先生が来てもかまわないと言ったから、部屋の片付けの手伝いで訪れた。
そして今が三回目。
リビングへ行くと、夜間瀬先生はソファーに座り、窓を少し開けて空を見上げていた。
そうしている時間が好きなようだ。何も考えなくていい時間。彼にはそんな時間が必要なのかもしれない。
そうしている時に聞こえる心の声はとても穏やかな黒。落ち着ける、静かな黒。
「夜間瀬先生、料理はされませんか?」
今日の目的はキッチンの片付け。使われた形跡がある食器はグラスと小さな平皿だけ。鍋もフライパンも、調理器具は何もない。
先生の返事は期待しない。私が話しかけたいから話しかけているだけ。彼もそれを承知しているから、こちらを見ようともしない。
キッチンカウンターの下にしゃがみ込む。二回目にここへ来た時に目星をつけておいたダンボール箱を開ける。中には充実したキッチン周りの備品が入っていた。
先生の部屋は雑然としているが、奇妙な規則性はあった。メモ書きも何もないダンボール箱はいくつかあるのに、そのどれもが利用する場所のすぐ側に置かれていた。
開封されていないものでも、まるで中身を全て把握しているみたいに。本質的な部分で、彼はデリケートで几帳面だ。
「使いやすいように片付けておきますね」
ダンボール箱をシンクの上に持ち上げてそう言えば、彼はゆっくり首をひねらせてこちらに目を向ける。
「使いやすいかどうかは君の価値観だ」
「私が使うからいいんです」
すぐに切り返すと、彼は眉をひそめる。
「お料理は得意です」
「興味のない話だ」
ふいっと顔をそらす先生に歩み寄る。正面に立てば、彼も仕方なさそうに目線を上げる。眼鏡の奥から私を見つめる眼差しは怪訝そうで。
「興味があるのは女の子の体だけですか?」
ぴくりと彼の眉がわずかに上がる。同時に穏やかだった心の声が波打つようにざわついた。
「研究室では不謹慎だと思います」
「だから?」
「ここでなら、いいと思っています」
胸に手を当てる。張り裂けそうなぐらいドキドキしているのに、その感情をうまく表せられない。
「君は俺とやりたいのか?」
「わかりません。夜間瀬先生を好きなのは確かです。先生は何も望まないから、私から望むしかないことはわかります」
「君に女性としての魅力があるとでも?」
「抱いてもらったことはないのでわかりません」
夜間瀬先生の心の声は先ほどからずっとさざめいている。
私に対してどんな感情を抱くのか全く伝わらない。しかしそれでいいのだとも思う。マイナスの感情を聞いてしまったら、この恋は冷めてしまうかもしれない。
心なんて聞こえない方がいい。だから彼を好きでいることは私にとって幸運だ。
「私では役不足ですか……?」
私だって少しは不安だ。緊張で背筋に冷たいものが流れていく錯覚を覚える。いくら好きな人でも、彼が私を好きでないのは明白だから、全てを投げ出すには勇気がいる。
それでも私は追い求める。私の体に流れる血がそうさせる。
好きでもない男に捧げる体は持たない。私の愛する男にすべてを捧げる。そうでなければ生きている意味さえ見い出せない。
自尊心を守るための術はそうすることなのだと小さな頃から教えられてきた。
佐鳥一族の誇りを忘れてはならない。誇りを守るために、この能力はある。
私が佐鳥華南として生きる以上、一族の血を穢してはならない。
「抱いてください。先生を楽しませる努力はします」
じっと私を見上げる彼の瞳はうつろだ。軽蔑しているかもしれない。誰でもいいわけじゃない。先生だから私は求める。
「求められたことには応える。君が望むなら好きにしたらいい」
「望まれたことを先生は拒まないと、うわさで聞きました。私が求めることをほかの女性にしていても、それでもかまわないって思っています」
彼の前にかがみ込む。スクエアのメタルフレームは隙のないほどぴたりと端正な顔立ちにおさまっている。ナチュラルな髪も計算された上の自然さ。彼に乱れたところは一つもない。
几帳面さはそこかしこに溢れていて、愛おしい気持ちが増す。
先生のメガネに指を伸ばす。丁寧に両手を添えて耳から外す。そうしないと彼は嫌がるだろう、そう思ったのだ。
夜間瀬先生の瞳は澄んでいて綺麗。けっして私をいたずらには傷つけない人。そう信じられる何かが彼にはある。
メガネをサイドテーブルの上に起き、彼のほおを両手で包み込む。少し冷たい。さらりとした白肌。中性的な美しさを兼ね備えた素敵な人。
顔を寄せる。唇に触れようと、あごをあげる。
彼は一つまばたきをした。さざめいていた心が止む。途端に重く黒い塊が私を襲ってくる。
「唇は、だめだ……」
苦しげに彼は吐き出す。拒絶。心が私を拒んだ。
「……先生」
太ももに肘をつき、ひたいに手を当てた先生の肩に触れて、拒まないからそのまま両腕を回す。胸に彼の頭をかかえて抱きしめる。そうしているだけで私は安心できる。彼もまた穏やかに落ち着いていく。
「抱きしめてください……」
震える声で懇願したら、先生はそっと私の腰に腕を回してくれる。
「次はどうして欲しい」
恋人にささやかれた経験はないからわからない。けれど、先生の声に、恋人へ向ける甘さがないことはなんとなくわかる。
まるで実験の指示を出すように淡々としている。相思相愛だったらきっともっと違う。彼の胸の高鳴りを感じることができたら、お互いに体を寄せ合うことができるはず。
腰に回る腕はそれ以上強く締まることはなくて、私から彼を抱きしめるしかできない。
「もっと強く抱きしめてください」
そう願ったら、夜間瀬先生はソファーから腰をあげる。私を見下ろす瞳に浮かぶ感情は何もない。
「君が願うなら抱くことはできる」
キスを拒んだ罪滅ぼしではないだろう。愛を確かめ合うキスは出来なくても、体をつなぐことは可能だという。
「どう誘ったらいいのかわかりません……。先生に教えてもらわないと私……」
「それは残念だな」
残念だなんて思ってない。私に先生を誘惑できないことがわかっていて、最初からいじわるなことを言ったのだ。
「でも私……、先生とこうしていられるだけで嬉しいです」
先生の背中に腕を回してぎゅっと抱きしめる。そうすれば、彼も私を抱きしめ返してくれる。鼻先を彼の胸にうずめて、シトラスの香りにうっとりとする。
好きな人の匂いを嗅ぐのは安らぐものなのだと知る。
「こんなことで満足するのは間違っているだろう」
少々あきれ気味に先生は言う。
こんな経験いくらでもしてきたのだろう。報われない恋に身を焦がしてきた女性を知っているから余計にそう言うのだろうと思う。
「満足してる女の子はたくさんいると思います」
私だけじゃない。夜間瀬先生はモテる。願えば彼に抱かれることができるなら、それを願う女の子は多数いるはずだ。
「君もか?」
「先生が好きだから満足しています」
「なぜ好きだと思う? 君は出会いから怪訝そうだった」
「出会いは研究室ではないんです。先生は覚えていないだけ。ずっと好きだったんです」
「わからないな……」
「私にはわかるんです。好きな人の心の声が聞こえるから。今も先生の声は聞こえます」
彼の胸に耳を当て、目を閉じる。
「穏やかな、優しい声がします……」
それは声にならない声だけれど、確かに聞こえる優しい声。
なぜ先生の声は言葉ではないのか。それはわからないけれど、私と過ごす時間に安らいでいることはわかる。
「嬉しいの……」
「君は不思議な子だな」
そう言いながら、先生は私がもういいのだというまで優しく抱きしめてくれていた。
夜間瀬先生の部屋の鍵は開いていた。
チャイムを鳴らしても出てくれることはないから、私はいつも一度チャイムを鳴らしてから玄関に入る。いつもと言っても、彼の部屋へ来るのは三回目。
一回目は深春の謝罪に付き添った日。結局あの日は私が先生に会っただけだった。
二回目はその翌日。先生が来てもかまわないと言ったから、部屋の片付けの手伝いで訪れた。
そして今が三回目。
リビングへ行くと、夜間瀬先生はソファーに座り、窓を少し開けて空を見上げていた。
そうしている時間が好きなようだ。何も考えなくていい時間。彼にはそんな時間が必要なのかもしれない。
そうしている時に聞こえる心の声はとても穏やかな黒。落ち着ける、静かな黒。
「夜間瀬先生、料理はされませんか?」
今日の目的はキッチンの片付け。使われた形跡がある食器はグラスと小さな平皿だけ。鍋もフライパンも、調理器具は何もない。
先生の返事は期待しない。私が話しかけたいから話しかけているだけ。彼もそれを承知しているから、こちらを見ようともしない。
キッチンカウンターの下にしゃがみ込む。二回目にここへ来た時に目星をつけておいたダンボール箱を開ける。中には充実したキッチン周りの備品が入っていた。
先生の部屋は雑然としているが、奇妙な規則性はあった。メモ書きも何もないダンボール箱はいくつかあるのに、そのどれもが利用する場所のすぐ側に置かれていた。
開封されていないものでも、まるで中身を全て把握しているみたいに。本質的な部分で、彼はデリケートで几帳面だ。
「使いやすいように片付けておきますね」
ダンボール箱をシンクの上に持ち上げてそう言えば、彼はゆっくり首をひねらせてこちらに目を向ける。
「使いやすいかどうかは君の価値観だ」
「私が使うからいいんです」
すぐに切り返すと、彼は眉をひそめる。
「お料理は得意です」
「興味のない話だ」
ふいっと顔をそらす先生に歩み寄る。正面に立てば、彼も仕方なさそうに目線を上げる。眼鏡の奥から私を見つめる眼差しは怪訝そうで。
「興味があるのは女の子の体だけですか?」
ぴくりと彼の眉がわずかに上がる。同時に穏やかだった心の声が波打つようにざわついた。
「研究室では不謹慎だと思います」
「だから?」
「ここでなら、いいと思っています」
胸に手を当てる。張り裂けそうなぐらいドキドキしているのに、その感情をうまく表せられない。
「君は俺とやりたいのか?」
「わかりません。夜間瀬先生を好きなのは確かです。先生は何も望まないから、私から望むしかないことはわかります」
「君に女性としての魅力があるとでも?」
「抱いてもらったことはないのでわかりません」
夜間瀬先生の心の声は先ほどからずっとさざめいている。
私に対してどんな感情を抱くのか全く伝わらない。しかしそれでいいのだとも思う。マイナスの感情を聞いてしまったら、この恋は冷めてしまうかもしれない。
心なんて聞こえない方がいい。だから彼を好きでいることは私にとって幸運だ。
「私では役不足ですか……?」
私だって少しは不安だ。緊張で背筋に冷たいものが流れていく錯覚を覚える。いくら好きな人でも、彼が私を好きでないのは明白だから、全てを投げ出すには勇気がいる。
それでも私は追い求める。私の体に流れる血がそうさせる。
好きでもない男に捧げる体は持たない。私の愛する男にすべてを捧げる。そうでなければ生きている意味さえ見い出せない。
自尊心を守るための術はそうすることなのだと小さな頃から教えられてきた。
佐鳥一族の誇りを忘れてはならない。誇りを守るために、この能力はある。
私が佐鳥華南として生きる以上、一族の血を穢してはならない。
「抱いてください。先生を楽しませる努力はします」
じっと私を見上げる彼の瞳はうつろだ。軽蔑しているかもしれない。誰でもいいわけじゃない。先生だから私は求める。
「求められたことには応える。君が望むなら好きにしたらいい」
「望まれたことを先生は拒まないと、うわさで聞きました。私が求めることをほかの女性にしていても、それでもかまわないって思っています」
彼の前にかがみ込む。スクエアのメタルフレームは隙のないほどぴたりと端正な顔立ちにおさまっている。ナチュラルな髪も計算された上の自然さ。彼に乱れたところは一つもない。
几帳面さはそこかしこに溢れていて、愛おしい気持ちが増す。
先生のメガネに指を伸ばす。丁寧に両手を添えて耳から外す。そうしないと彼は嫌がるだろう、そう思ったのだ。
夜間瀬先生の瞳は澄んでいて綺麗。けっして私をいたずらには傷つけない人。そう信じられる何かが彼にはある。
メガネをサイドテーブルの上に起き、彼のほおを両手で包み込む。少し冷たい。さらりとした白肌。中性的な美しさを兼ね備えた素敵な人。
顔を寄せる。唇に触れようと、あごをあげる。
彼は一つまばたきをした。さざめいていた心が止む。途端に重く黒い塊が私を襲ってくる。
「唇は、だめだ……」
苦しげに彼は吐き出す。拒絶。心が私を拒んだ。
「……先生」
太ももに肘をつき、ひたいに手を当てた先生の肩に触れて、拒まないからそのまま両腕を回す。胸に彼の頭をかかえて抱きしめる。そうしているだけで私は安心できる。彼もまた穏やかに落ち着いていく。
「抱きしめてください……」
震える声で懇願したら、先生はそっと私の腰に腕を回してくれる。
「次はどうして欲しい」
恋人にささやかれた経験はないからわからない。けれど、先生の声に、恋人へ向ける甘さがないことはなんとなくわかる。
まるで実験の指示を出すように淡々としている。相思相愛だったらきっともっと違う。彼の胸の高鳴りを感じることができたら、お互いに体を寄せ合うことができるはず。
腰に回る腕はそれ以上強く締まることはなくて、私から彼を抱きしめるしかできない。
「もっと強く抱きしめてください」
そう願ったら、夜間瀬先生はソファーから腰をあげる。私を見下ろす瞳に浮かぶ感情は何もない。
「君が願うなら抱くことはできる」
キスを拒んだ罪滅ぼしではないだろう。愛を確かめ合うキスは出来なくても、体をつなぐことは可能だという。
「どう誘ったらいいのかわかりません……。先生に教えてもらわないと私……」
「それは残念だな」
残念だなんて思ってない。私に先生を誘惑できないことがわかっていて、最初からいじわるなことを言ったのだ。
「でも私……、先生とこうしていられるだけで嬉しいです」
先生の背中に腕を回してぎゅっと抱きしめる。そうすれば、彼も私を抱きしめ返してくれる。鼻先を彼の胸にうずめて、シトラスの香りにうっとりとする。
好きな人の匂いを嗅ぐのは安らぐものなのだと知る。
「こんなことで満足するのは間違っているだろう」
少々あきれ気味に先生は言う。
こんな経験いくらでもしてきたのだろう。報われない恋に身を焦がしてきた女性を知っているから余計にそう言うのだろうと思う。
「満足してる女の子はたくさんいると思います」
私だけじゃない。夜間瀬先生はモテる。願えば彼に抱かれることができるなら、それを願う女の子は多数いるはずだ。
「君もか?」
「先生が好きだから満足しています」
「なぜ好きだと思う? 君は出会いから怪訝そうだった」
「出会いは研究室ではないんです。先生は覚えていないだけ。ずっと好きだったんです」
「わからないな……」
「私にはわかるんです。好きな人の心の声が聞こえるから。今も先生の声は聞こえます」
彼の胸に耳を当て、目を閉じる。
「穏やかな、優しい声がします……」
それは声にならない声だけれど、確かに聞こえる優しい声。
なぜ先生の声は言葉ではないのか。それはわからないけれど、私と過ごす時間に安らいでいることはわかる。
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