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那波の生まれた場所
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弓道場の周囲を取り囲む樹々の青葉を揺らす心地よい風が、久しぶりに訪れる活気を喜ぶように道場に吹き込んでくる。
祖父が亡くなってから全く使われなくなっていた道場だ。
私の髪を舞い上げる温かな風はまるで踊るようで、祖父が喜んでいるようにも思える。
道場の中央に立っていた私は、ざわつく入り口に気づいて振り返った。
不意に風が止む。
厳かで凛とした空気が道場内に満ち始める。
初めて訪れる訪問者の気配に、私と同様、大気も緊張するのかもしれない。
私が入り口に向かうより先に引き戸が開く。
最初に目に飛び込んできたのは袴姿の凪だ。そして、隣には彼を弓道場まで案内してきた芽依がいた。
「あ、おはよう、飛流さん。……なんか、いつもと感じが違うね」
凪は視線を定める場所に迷うように私を眺める。
今日は凪に会うからと、芽依が選んでくれたブルーのレースワンピースに身を包んでいる。
髪は両サイドをゆるくねじり、クリップで留めている。薄い上着を羽織っているけれど、こんなに肌を見せたのも、髪をアレンジしたのも初めてだ。
好きな男性に会うなら当たり前のおしゃれよと、芽依は言った。
凪の目に好印象に映っていればいいとは思うが、彼が好きなのは芽依で、私もそれでかまわないと思っているのだから、こんなおしゃれは不必要にも思う。
「可愛いでしょ? 那波」
芽依が凪に同意を求める。彼は困り果てた様子で、髪をなでつける。
「あ、まあ……、なんていうか、まあ……」
はっきりしない返事だ。可愛いとは言えないし、可愛くないとも言えないのだろう。
いわば芽依が求めた強要とも取れる同意は、彼にとって拷問なのだ。
私は凪を気の毒に思いながら、話をそらした。
「いつもと違う気がするのは制服じゃないからよ。そういうあなたもなんだか違うわね。よく似合ってるわ、その袴姿。木梨くんの袴なの?」
祖父の道場にあった袴を用意しておいたのだが、彼が着ているのはそれと違うものだ。
「中学の時から弓道はやっててさ。まあ、なんとなく買わされたっていうか。別に熱心にやってたわけじゃないんだけどね」
「祖父が生きていたら弓道部は続いていたのに、とても残念だわ」
「だからそんなに頑張ってたわけでもないから。あ、だからって自信がないわけじゃないよ。今日の勝負は頑張るよ。大丈夫だから」
「ええ、信じてるわ、あなたの勝利を」
「……こんなことなら、もっとちゃんとやってたら良かったな」
凪は後悔を口に出す。
私のために頑張ってくれているだけで十分なのに、彼はそれ以上の優しさを見せてくれる。
私はそんな彼をひそかに愛していられたらそれでいい。
芽依に注がれる彼の愛をわずかに受けることが出来たらそれでいいのだ。
「凪は何段? おじいさまは範士九段だったの」
芽依が問う。
私は身を引いた。凪と芽依の視線が絡み合うのを見るのは胸が騒ぐ。そして、芽依の凪に対する態度が気になる。
誰にでも笑顔を向ける芽依だけど、凪には心から気を許しているように見える。その態度が芽依の中でどんな心境によって起きるものかわからないが、芽依と凪の三人で過ごす時に私の入る隙などない。
「範士九段っ?……なんか、凄すぎて次元が違うよ。俺はせいぜい中学の時に受けた試験で三級取れたぐらいだから」
「でもそれってすごいよね?」
「いいよ、そんな風になぐさめてくれなくても」
凪は苦笑いしつつ、弓道場の中へと進み入る。
「凪、樋野先輩が来るまで自由に練習してて。先輩は弓道やったことないし、練習もいらないって言ってたから、まだ来ないと思うよ」
芽依は凪を追いかけていく。
「余裕だよな、樋野先輩は……。まあ、遠慮なく練習させてもらうよ」
「努力は才能に勝るよねっ」
「俺には才能ないからなー」
「そんなこと言ってないよっ、凪。私も応援してるから頑張ってね!」
「ああ、心強いよ」
凪は芽依に笑いかける。誰の応援よりも、芽依の応援は力になるだろう。
私はそっと弓道場から抜け出した。
二人が仲良く話す姿を見ているのは苦しい。凪が芽依に恋心を抱いていることを私は喜んでいるはずなのに、なぜだかつらくて。
弓道場から屋敷までは一本の長い回廊でつながれている。
約束の時間まではまだ一時間もあって、どこか一人になれる場所へ行きたくて、回廊を進んでいく。
途中にあるテラスまで来た時、左手の方から草木が揺れる音がした。
「まいったな。広すぎるだろ、あんたの屋敷の庭」
「輝、何をしているの?」
「昔の記憶をたどって裏山の柵を越えてきたんだが、危うく迷子になるところだったよ」
草木を分け入ってテラスへと現れた輝はそう顔をしかめると、乱れた髪をそっとかきあげた。
「裏山を通って玄関へ行くのは大変だわ。表通りから来たら良かったのよ」
近所の子供たちが庭へ迷い込まないようにと、裏山と屋敷の庭の境目には柵が張られているが、いくつか抜け道はある。どうやら輝はその抜け道を通ってきたようだ。
「いや、なんとなくな、ここへ来たら懐かしくなってさ。昔遊んだ場所をちょっと覗いてみたくなったんだ」
輝は肩をすくめると、テラスのベンチに横柄な態度で腰を下ろした。だいぶ迷ったのかもしれない。うっすら額に汗が浮かんでいる。
私はポケットからハンカチを取り出すと、彼の目の前に差し出す。
「そう。昔と変わらないでしょう? ここは」
「ああ、あいかわらず、無防備なのに、悪さをしたらいけないなって思うような神聖な場所だ」
輝はハンカチと私を交互に何度か見ると、私の手首をつかむ。そしてそのまま手を引き、ベンチに私を座らせた。
すぐに私の手を放したのは、悪さの出来ない神聖な風が吹き抜けていくからなのか。どことなく輝の表情も穏やかだ。
「あんたとここで静かに過ごすのも悪くはないな」
「きっと輝には退屈よ」
「そんなこともない。こう見えて、意外と平和主義なんだ、俺は」
「昔は悪さばかりして祖父に叱られたのでしょう?」
「なに?」
輝は驚いたように私の目を見つめる。
幼い頃に私と輝には面識がなかったのだから当たり前の反応だが、彼なりに何か納得したように肩の力を抜いた。
「学園長にそう聞いたか? 俺に関わるなって言われてるんだろう?」
「違うわ。まだ私が幼かった頃、裏山には何人かの子供たちが遊びに来ていて、一番大きな木に登る男の子が一人だけいたの。あまり怒らない祖父がご神木に登るなんてって怒っていたのを覚えてる。あの男の子は輝よね。あなたが裏山で遊んだことがあると話してくれた時に思い出したわ」
「あの頃は高いところに登りたかっただけだったんだ」
「結局何が見えたの?」
輝はいつも大木の幹にまたがって、どこか遠くを眺めていた。
「ああ……、そうだ。飛流芽依はよく俺に聞いたな。いつも木の下から俺を見上げて、何が見えるのって。しつこい女だった。それは今でも変わらないか」
弓道場の周囲を取り囲む樹々の青葉を揺らす心地よい風が、久しぶりに訪れる活気を喜ぶように道場に吹き込んでくる。
祖父が亡くなってから全く使われなくなっていた道場だ。
私の髪を舞い上げる温かな風はまるで踊るようで、祖父が喜んでいるようにも思える。
道場の中央に立っていた私は、ざわつく入り口に気づいて振り返った。
不意に風が止む。
厳かで凛とした空気が道場内に満ち始める。
初めて訪れる訪問者の気配に、私と同様、大気も緊張するのかもしれない。
私が入り口に向かうより先に引き戸が開く。
最初に目に飛び込んできたのは袴姿の凪だ。そして、隣には彼を弓道場まで案内してきた芽依がいた。
「あ、おはよう、飛流さん。……なんか、いつもと感じが違うね」
凪は視線を定める場所に迷うように私を眺める。
今日は凪に会うからと、芽依が選んでくれたブルーのレースワンピースに身を包んでいる。
髪は両サイドをゆるくねじり、クリップで留めている。薄い上着を羽織っているけれど、こんなに肌を見せたのも、髪をアレンジしたのも初めてだ。
好きな男性に会うなら当たり前のおしゃれよと、芽依は言った。
凪の目に好印象に映っていればいいとは思うが、彼が好きなのは芽依で、私もそれでかまわないと思っているのだから、こんなおしゃれは不必要にも思う。
「可愛いでしょ? 那波」
芽依が凪に同意を求める。彼は困り果てた様子で、髪をなでつける。
「あ、まあ……、なんていうか、まあ……」
はっきりしない返事だ。可愛いとは言えないし、可愛くないとも言えないのだろう。
いわば芽依が求めた強要とも取れる同意は、彼にとって拷問なのだ。
私は凪を気の毒に思いながら、話をそらした。
「いつもと違う気がするのは制服じゃないからよ。そういうあなたもなんだか違うわね。よく似合ってるわ、その袴姿。木梨くんの袴なの?」
祖父の道場にあった袴を用意しておいたのだが、彼が着ているのはそれと違うものだ。
「中学の時から弓道はやっててさ。まあ、なんとなく買わされたっていうか。別に熱心にやってたわけじゃないんだけどね」
「祖父が生きていたら弓道部は続いていたのに、とても残念だわ」
「だからそんなに頑張ってたわけでもないから。あ、だからって自信がないわけじゃないよ。今日の勝負は頑張るよ。大丈夫だから」
「ええ、信じてるわ、あなたの勝利を」
「……こんなことなら、もっとちゃんとやってたら良かったな」
凪は後悔を口に出す。
私のために頑張ってくれているだけで十分なのに、彼はそれ以上の優しさを見せてくれる。
私はそんな彼をひそかに愛していられたらそれでいい。
芽依に注がれる彼の愛をわずかに受けることが出来たらそれでいいのだ。
「凪は何段? おじいさまは範士九段だったの」
芽依が問う。
私は身を引いた。凪と芽依の視線が絡み合うのを見るのは胸が騒ぐ。そして、芽依の凪に対する態度が気になる。
誰にでも笑顔を向ける芽依だけど、凪には心から気を許しているように見える。その態度が芽依の中でどんな心境によって起きるものかわからないが、芽依と凪の三人で過ごす時に私の入る隙などない。
「範士九段っ?……なんか、凄すぎて次元が違うよ。俺はせいぜい中学の時に受けた試験で三級取れたぐらいだから」
「でもそれってすごいよね?」
「いいよ、そんな風になぐさめてくれなくても」
凪は苦笑いしつつ、弓道場の中へと進み入る。
「凪、樋野先輩が来るまで自由に練習してて。先輩は弓道やったことないし、練習もいらないって言ってたから、まだ来ないと思うよ」
芽依は凪を追いかけていく。
「余裕だよな、樋野先輩は……。まあ、遠慮なく練習させてもらうよ」
「努力は才能に勝るよねっ」
「俺には才能ないからなー」
「そんなこと言ってないよっ、凪。私も応援してるから頑張ってね!」
「ああ、心強いよ」
凪は芽依に笑いかける。誰の応援よりも、芽依の応援は力になるだろう。
私はそっと弓道場から抜け出した。
二人が仲良く話す姿を見ているのは苦しい。凪が芽依に恋心を抱いていることを私は喜んでいるはずなのに、なぜだかつらくて。
弓道場から屋敷までは一本の長い回廊でつながれている。
約束の時間まではまだ一時間もあって、どこか一人になれる場所へ行きたくて、回廊を進んでいく。
途中にあるテラスまで来た時、左手の方から草木が揺れる音がした。
「まいったな。広すぎるだろ、あんたの屋敷の庭」
「輝、何をしているの?」
「昔の記憶をたどって裏山の柵を越えてきたんだが、危うく迷子になるところだったよ」
草木を分け入ってテラスへと現れた輝はそう顔をしかめると、乱れた髪をそっとかきあげた。
「裏山を通って玄関へ行くのは大変だわ。表通りから来たら良かったのよ」
近所の子供たちが庭へ迷い込まないようにと、裏山と屋敷の庭の境目には柵が張られているが、いくつか抜け道はある。どうやら輝はその抜け道を通ってきたようだ。
「いや、なんとなくな、ここへ来たら懐かしくなってさ。昔遊んだ場所をちょっと覗いてみたくなったんだ」
輝は肩をすくめると、テラスのベンチに横柄な態度で腰を下ろした。だいぶ迷ったのかもしれない。うっすら額に汗が浮かんでいる。
私はポケットからハンカチを取り出すと、彼の目の前に差し出す。
「そう。昔と変わらないでしょう? ここは」
「ああ、あいかわらず、無防備なのに、悪さをしたらいけないなって思うような神聖な場所だ」
輝はハンカチと私を交互に何度か見ると、私の手首をつかむ。そしてそのまま手を引き、ベンチに私を座らせた。
すぐに私の手を放したのは、悪さの出来ない神聖な風が吹き抜けていくからなのか。どことなく輝の表情も穏やかだ。
「あんたとここで静かに過ごすのも悪くはないな」
「きっと輝には退屈よ」
「そんなこともない。こう見えて、意外と平和主義なんだ、俺は」
「昔は悪さばかりして祖父に叱られたのでしょう?」
「なに?」
輝は驚いたように私の目を見つめる。
幼い頃に私と輝には面識がなかったのだから当たり前の反応だが、彼なりに何か納得したように肩の力を抜いた。
「学園長にそう聞いたか? 俺に関わるなって言われてるんだろう?」
「違うわ。まだ私が幼かった頃、裏山には何人かの子供たちが遊びに来ていて、一番大きな木に登る男の子が一人だけいたの。あまり怒らない祖父がご神木に登るなんてって怒っていたのを覚えてる。あの男の子は輝よね。あなたが裏山で遊んだことがあると話してくれた時に思い出したわ」
「あの頃は高いところに登りたかっただけだったんだ」
「結局何が見えたの?」
輝はいつも大木の幹にまたがって、どこか遠くを眺めていた。
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