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俺の髪結になる?
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「我が妹姫ながら、極上の女に育ったようだ」
真凛は、痩身の男に腕をつかまれ、そのままベッドに押し倒された。
すぐさま身体を起こそうとするが、顔の横に両腕を突き立てられ、阻まれる。
そうして男は、まるで、かぐわしい花の香りを楽しむように鼻先をこめかみに添わせた。
「いもうと……?」
ほおに触れてくる薄い唇から逃れるように顔を背ける。
「そう、おまえは妹だ。そして今から俺の女になる」
俺の……オンナ?
驚いて目を見開く真凛の両手首は容易く片手でつかみあげられ、そのままベッドに押し付けられた。
男は自らの胸元のボタンを外しながら、真凛に覆いかぶさる。
「妹だって言うなら、こんなこと……っ」
「あいにく、そういうのは気にならないたちでね」
男はブラウスの上から真凛の胸を鷲掴みにする。
「やめ……っ」
「拒むな。おまえがこの国で生きていく方法は一つしかない」
それが、この見知らぬ男に抱かれることだっていうの?
突如現れた男に兄だと告げられ、ましてや、ベッドに押し倒されて、ただでさえ混乱しているというのに、初めてを奪われそうになっている真凛は恐怖する。
今年で22歳。今までに好きな人がいなかったわけではないが、身体を預けれるほどの感情が芽生えたことはなかった。
誘惑されても気が乗らず、男性に疎遠なままこの年を迎えてしまった。男性に消極的だったのは、それだけの理由ではないのだが。
男の指先が真凛のブラウスのボタンに触れる。引きちぎることなく、一つ一つゆっくりと外されていく仕草に優しさを感じたらいいのかもわからない。
緊張と恐怖で激しく上下する胸は、ブラの上から手のひらで包まれる。
「白く……綺麗な肌だ」
「そんなことない。あなたは幻滅する……」
誰だってこの体を見たら……。
無意識に胸元を腕で隠そうとするが、左側のブラが押し上げられて、あらわになる胸に男の視線が落ちてくる。
「ほう」
目を細める男の凌辱的な視線にたえられない。
「待って……、名前ぐらい教えて」
時間稼ぎにもならないような質問をする。
なんでもいい。ここから逃げ出す方法を考えなきゃ。逃げても生きる場所は、この男の言う通り、どこにもないってわかっているけれど。
「アウイ。俺の名は、アウイ」
男はそう名乗る。日本で育った真凛には聞きなれない名だったが、日本人離れした男の風貌を見れば、嘘ではないだろうとすんなりと受け入れられた。
真凛はぎゅっとまぶたを閉じた。逃げ出す方法を考える。しかし、男の手のひらの中で乳房を優しく転がされたら、否応なしに意識がそこへ集中してしまう。
「……ん、……やっ」
「なかなかいい反応をする」
たまらず、まぶたを上げれば、目が合う。艶めいた男の目線が下にさがる。
「可愛い色をしている……」
男は囁くと、桜のつぼみのように可憐な真凛の乳房を舌先で幾度か転がした後、吸い付くように口へ含んだ。
真凛は、痩身の男に腕をつかまれ、そのままベッドに押し倒された。
すぐさま身体を起こそうとするが、顔の横に両腕を突き立てられ、阻まれる。
そうして男は、まるで、かぐわしい花の香りを楽しむように鼻先をこめかみに添わせた。
「いもうと……?」
ほおに触れてくる薄い唇から逃れるように顔を背ける。
「そう、おまえは妹だ。そして今から俺の女になる」
俺の……オンナ?
驚いて目を見開く真凛の両手首は容易く片手でつかみあげられ、そのままベッドに押し付けられた。
男は自らの胸元のボタンを外しながら、真凛に覆いかぶさる。
「妹だって言うなら、こんなこと……っ」
「あいにく、そういうのは気にならないたちでね」
男はブラウスの上から真凛の胸を鷲掴みにする。
「やめ……っ」
「拒むな。おまえがこの国で生きていく方法は一つしかない」
それが、この見知らぬ男に抱かれることだっていうの?
突如現れた男に兄だと告げられ、ましてや、ベッドに押し倒されて、ただでさえ混乱しているというのに、初めてを奪われそうになっている真凛は恐怖する。
今年で22歳。今までに好きな人がいなかったわけではないが、身体を預けれるほどの感情が芽生えたことはなかった。
誘惑されても気が乗らず、男性に疎遠なままこの年を迎えてしまった。男性に消極的だったのは、それだけの理由ではないのだが。
男の指先が真凛のブラウスのボタンに触れる。引きちぎることなく、一つ一つゆっくりと外されていく仕草に優しさを感じたらいいのかもわからない。
緊張と恐怖で激しく上下する胸は、ブラの上から手のひらで包まれる。
「白く……綺麗な肌だ」
「そんなことない。あなたは幻滅する……」
誰だってこの体を見たら……。
無意識に胸元を腕で隠そうとするが、左側のブラが押し上げられて、あらわになる胸に男の視線が落ちてくる。
「ほう」
目を細める男の凌辱的な視線にたえられない。
「待って……、名前ぐらい教えて」
時間稼ぎにもならないような質問をする。
なんでもいい。ここから逃げ出す方法を考えなきゃ。逃げても生きる場所は、この男の言う通り、どこにもないってわかっているけれど。
「アウイ。俺の名は、アウイ」
男はそう名乗る。日本で育った真凛には聞きなれない名だったが、日本人離れした男の風貌を見れば、嘘ではないだろうとすんなりと受け入れられた。
真凛はぎゅっとまぶたを閉じた。逃げ出す方法を考える。しかし、男の手のひらの中で乳房を優しく転がされたら、否応なしに意識がそこへ集中してしまう。
「……ん、……やっ」
「なかなかいい反応をする」
たまらず、まぶたを上げれば、目が合う。艶めいた男の目線が下にさがる。
「可愛い色をしている……」
男は囁くと、桜のつぼみのように可憐な真凛の乳房を舌先で幾度か転がした後、吸い付くように口へ含んだ。
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